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マーファ④
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なんとか落ち着いたルージュを、連れて冷蔵庫ダンジョンから離れる。警備の人に謝ったら、快く許してくれた。それから新情報。
「スキップシステム?」
「はい、そうです。使われないのですか? どう見ても高ランクの従魔ですよね?」
「まあ、強いは強いですが」
スキップシステムとは、脱出用の魔法陣から逆にダンジョンに入れるシステム。一階から地道に行かなくてすむなら、結構便利だなと思ったが、そう簡単にはいかない。行き先の階層と、運ぶ人数で魔法陣を動かす魔石や、魔力が必要。冷蔵庫ダンジョンでも、10階に5人の冒険者を運ぶのに、50万位の魔石が必要。魔力を注ぐ方法もあるが、かなりの魔力が必要と。そして、たまに宝箱からでる転移石。これは、指定された階層に行ける。ただ、とても貴重品。使い捨てから魔力を補填して使うものがあるが、市場に滅多に出ないし、出てもかなり高額。
『ユイ、魔力なら任せて』
ルージュが赤い目を爛々とさせて訴える。
いくら大丈夫だからと言っても心配だ。こういう時、父の鑑定が必要だ。多分絶対に大量の魔力が必要なはず。言いにくそうに警備の人が、
「おそらく1匹につき、最低冒険者10人分必要かと」
教えてくれる。そうでしょうね。なんせデカイしね。
「シュタインさん、ありがとうございます」
宿まで、シュタインさんやマアデン君、ハジェル君が送ってくれた。
「いいえ。ミズサワさん、大丈夫だと思いますが、ダンジョン潜るなら気をつけてください」
「はい、ありがとうございます」
玄関前で話していると、母が出てきた。
「あ」
「ケイコさんッ」
必死に手を振るマアデン君とハジェル君。
「まあ、お久しぶりです」
「わんわんッ」
元気が飛び出して来て、ハジェル君のズボンのポケットに食らいつく。
「わたたたっ」
「こらこら元気」
慌てて引き離す。
「わざわざ送ってくれたんよ」
「そうね。皆さんありがとうございます」
「いえいえ。じゃあ、俺達はこれで」
「「えー」」
シュタインさんがちらりと睨む、しぶしぶ大人しくなる2人。ぺこり、して帰って行った。
「で、ダンジョンに行くことになったんやけど。問題があります」
まず、ルージュに付いた土をなんとか落とし、ルームに集合。
「そうやなあ」
晃太が膝に花を乗せて頷く。短い前肢をもみもみ。
そう、残る両親と花の安全だ。私がビアンカとルージュを従魔にしていることは、すでに知られている。もし、ダンジョンに潜っている間に、ビアンカとルージュ目的に難癖つけられたり、害を及ぼされたら防ぎようがない。アルブレンでは、定期的に警備の人が回ってくれたが、ここでもそうしてくれるわけない。あの時は緑の巣の件があったからだ。ルージュの魔法のカーテンは最大1日しか持たない。数日ダンジョンに潜る気の2人。
「とにかく、長期間はやめて」
母が訴える。
「そやな、まず初めは三日間くらいにする?」
『短いのです』
『もっと潜りたいわ』
「初回やから、まず三日間よ。様子見て、次延ばせばよか」
『『ぶー』』
ダメよ、三日間よ。
「なあ姉ちゃん、明日冒険者ギルド行くやん。そん時に相談したら」
「そやなあ、そうするかねえ」
明日、冒険者ギルドで相談となった。どちらにしても、冒険者ギルドカードにお金入れないといけないし。
夕御飯は屋台で買った品々だ。
小麦粉の生地で餡を包んで焼いたのは、食べると肉汁が出てくる。焼き小籠包みたいだ。少し短く太い麺の焼きそばは、ハーブと塩味でお酒に合う。ウサギ肉と季節野菜の串焼きも、じゃがいものおやきみたいのも、トルティーヤみたいのも、みんな美味しい。かなり買ったのに、綺麗になくなった。食べながら、夜の屋台も気になる。
順番にお風呂に入り、皆をブラッシングして、早めに休んだ。
次の日。
まず、パーカーさんのお店に挨拶に向かった。
元気とコハクはリード装着。マルシェも開店していて、賑わっている。ちらちら見られた。仕方ない。中には元気達を見て、かわいいって言ってくれる人もいた。鼻が高い。
『洋裁店 パーカー』
ここだ。
そっと覗くと、パーカーさんが気付いてくれた。綺麗なベストを着て、首にメジャーをかけている。店内にはお客さんはいないが、姿見に、試着室、壁にはたくさんの布が並んでいる。
「ミズサワさん、マーファにいらしてくれたんですね」
「はい、昨日着きました」
「そうですか。あ、家内と次男を紹介しますね。少しお待ちください」
パーカーさんは店の奥から、声をかける。中年女性とジョシュアさんともう一人男性が出てきた。
「妻のフィナ、ジョシュアはご存知かと。こっちが次男のパトリックです」
「はじめまして、妻のフィナです」
フィナさんがスカートを摘まんでご挨拶。息子さん達もご挨拶。
「お久しぶりです」
「パトリックと申します」
私達もご挨拶。ビアンカとルージュ達には外で待ってもらっている。
「素敵な布を安く譲っていただきありがとうございます」
フィナさんが丁寧にお礼を言ってきた。
原価だから、大丈夫ですよ。その娘さんはちょっと風邪気味で寝ていると。
店の奥が作業場で、針子さん達が作業していると。
「この西通には、日用品を扱う店や、皮を扱う店や鍛治工房があるんですよ」
「日用品ですか、ビアンカとルージュのお皿、見に行く?」
母に話を振る。ちょっと深皿みたいのが欲しかった。
「でしたら、ジョシュアご案内して」
フィナさんがジョシュアさんに言う。
「分かった。皆さん、こちらにどうぞ」
「あの、場所さえ教えていただければ。お仕事中ですよね」
「大丈夫ですよ。どうぞ」
ご厚意に甘える事に。
ジョシュアさんが、近くの食器を扱っているお店まで案内してくれた。木工細工のお店だ。ちょっとした家具もある。
「ここの木皿はとても評判がいいんですよ」
「ありがとうございます」
元気が帰り際のジョシュアさんにじゃれついて、撫でてもらう。それからジョシュアさんは帰って行った。
お店には、私と母が入り、食器を選ぶ。
色んな種類の皿やカップ、スプーンやフォーク、小物入れ、お盆、小さな棚が並ぶ。ビアンカとルージュに丁度いいサイズの深皿あり。シチューやカレーなんかはこんな感じのがいい。2つ購入。合計40000。そのうち、元気達の皿も検討しよう。
「スキップシステム?」
「はい、そうです。使われないのですか? どう見ても高ランクの従魔ですよね?」
「まあ、強いは強いですが」
スキップシステムとは、脱出用の魔法陣から逆にダンジョンに入れるシステム。一階から地道に行かなくてすむなら、結構便利だなと思ったが、そう簡単にはいかない。行き先の階層と、運ぶ人数で魔法陣を動かす魔石や、魔力が必要。冷蔵庫ダンジョンでも、10階に5人の冒険者を運ぶのに、50万位の魔石が必要。魔力を注ぐ方法もあるが、かなりの魔力が必要と。そして、たまに宝箱からでる転移石。これは、指定された階層に行ける。ただ、とても貴重品。使い捨てから魔力を補填して使うものがあるが、市場に滅多に出ないし、出てもかなり高額。
『ユイ、魔力なら任せて』
ルージュが赤い目を爛々とさせて訴える。
いくら大丈夫だからと言っても心配だ。こういう時、父の鑑定が必要だ。多分絶対に大量の魔力が必要なはず。言いにくそうに警備の人が、
「おそらく1匹につき、最低冒険者10人分必要かと」
教えてくれる。そうでしょうね。なんせデカイしね。
「シュタインさん、ありがとうございます」
宿まで、シュタインさんやマアデン君、ハジェル君が送ってくれた。
「いいえ。ミズサワさん、大丈夫だと思いますが、ダンジョン潜るなら気をつけてください」
「はい、ありがとうございます」
玄関前で話していると、母が出てきた。
「あ」
「ケイコさんッ」
必死に手を振るマアデン君とハジェル君。
「まあ、お久しぶりです」
「わんわんッ」
元気が飛び出して来て、ハジェル君のズボンのポケットに食らいつく。
「わたたたっ」
「こらこら元気」
慌てて引き離す。
「わざわざ送ってくれたんよ」
「そうね。皆さんありがとうございます」
「いえいえ。じゃあ、俺達はこれで」
「「えー」」
シュタインさんがちらりと睨む、しぶしぶ大人しくなる2人。ぺこり、して帰って行った。
「で、ダンジョンに行くことになったんやけど。問題があります」
まず、ルージュに付いた土をなんとか落とし、ルームに集合。
「そうやなあ」
晃太が膝に花を乗せて頷く。短い前肢をもみもみ。
そう、残る両親と花の安全だ。私がビアンカとルージュを従魔にしていることは、すでに知られている。もし、ダンジョンに潜っている間に、ビアンカとルージュ目的に難癖つけられたり、害を及ぼされたら防ぎようがない。アルブレンでは、定期的に警備の人が回ってくれたが、ここでもそうしてくれるわけない。あの時は緑の巣の件があったからだ。ルージュの魔法のカーテンは最大1日しか持たない。数日ダンジョンに潜る気の2人。
「とにかく、長期間はやめて」
母が訴える。
「そやな、まず初めは三日間くらいにする?」
『短いのです』
『もっと潜りたいわ』
「初回やから、まず三日間よ。様子見て、次延ばせばよか」
『『ぶー』』
ダメよ、三日間よ。
「なあ姉ちゃん、明日冒険者ギルド行くやん。そん時に相談したら」
「そやなあ、そうするかねえ」
明日、冒険者ギルドで相談となった。どちらにしても、冒険者ギルドカードにお金入れないといけないし。
夕御飯は屋台で買った品々だ。
小麦粉の生地で餡を包んで焼いたのは、食べると肉汁が出てくる。焼き小籠包みたいだ。少し短く太い麺の焼きそばは、ハーブと塩味でお酒に合う。ウサギ肉と季節野菜の串焼きも、じゃがいものおやきみたいのも、トルティーヤみたいのも、みんな美味しい。かなり買ったのに、綺麗になくなった。食べながら、夜の屋台も気になる。
順番にお風呂に入り、皆をブラッシングして、早めに休んだ。
次の日。
まず、パーカーさんのお店に挨拶に向かった。
元気とコハクはリード装着。マルシェも開店していて、賑わっている。ちらちら見られた。仕方ない。中には元気達を見て、かわいいって言ってくれる人もいた。鼻が高い。
『洋裁店 パーカー』
ここだ。
そっと覗くと、パーカーさんが気付いてくれた。綺麗なベストを着て、首にメジャーをかけている。店内にはお客さんはいないが、姿見に、試着室、壁にはたくさんの布が並んでいる。
「ミズサワさん、マーファにいらしてくれたんですね」
「はい、昨日着きました」
「そうですか。あ、家内と次男を紹介しますね。少しお待ちください」
パーカーさんは店の奥から、声をかける。中年女性とジョシュアさんともう一人男性が出てきた。
「妻のフィナ、ジョシュアはご存知かと。こっちが次男のパトリックです」
「はじめまして、妻のフィナです」
フィナさんがスカートを摘まんでご挨拶。息子さん達もご挨拶。
「お久しぶりです」
「パトリックと申します」
私達もご挨拶。ビアンカとルージュ達には外で待ってもらっている。
「素敵な布を安く譲っていただきありがとうございます」
フィナさんが丁寧にお礼を言ってきた。
原価だから、大丈夫ですよ。その娘さんはちょっと風邪気味で寝ていると。
店の奥が作業場で、針子さん達が作業していると。
「この西通には、日用品を扱う店や、皮を扱う店や鍛治工房があるんですよ」
「日用品ですか、ビアンカとルージュのお皿、見に行く?」
母に話を振る。ちょっと深皿みたいのが欲しかった。
「でしたら、ジョシュアご案内して」
フィナさんがジョシュアさんに言う。
「分かった。皆さん、こちらにどうぞ」
「あの、場所さえ教えていただければ。お仕事中ですよね」
「大丈夫ですよ。どうぞ」
ご厚意に甘える事に。
ジョシュアさんが、近くの食器を扱っているお店まで案内してくれた。木工細工のお店だ。ちょっとした家具もある。
「ここの木皿はとても評判がいいんですよ」
「ありがとうございます」
元気が帰り際のジョシュアさんにじゃれついて、撫でてもらう。それからジョシュアさんは帰って行った。
お店には、私と母が入り、食器を選ぶ。
色んな種類の皿やカップ、スプーンやフォーク、小物入れ、お盆、小さな棚が並ぶ。ビアンカとルージュに丁度いいサイズの深皿あり。シチューやカレーなんかはこんな感じのがいい。2つ購入。合計40000。そのうち、元気達の皿も検討しよう。
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