ミルクティーな君へ。ひねくれ薄幸少女が幸せになるためには?

鐘ケ江 しのぶ

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待つ間①

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 レオナルド・キーファーがシルヴァスタに向かい一週間。
 ずいぶん体調がいい。
 お見送りの後、やっぱり響いてベッドの住人となったが、ナタリアやウーヴァ公爵家の使用人さん達にお世話されて、今ではお庭も散歩も出来ている。
 そろそろ学校がなあ、なんて思っていたら、マグカレル先生がお見舞いに来てくれて、しっかり教材を置いていった。クラスメート達からもお手紙も持って来てくれたし。お返事書かないと。復学まで、医師の許可がでないので頑張りましょう。また、アンネ達と机並べて勉強したいし。
 生物学上の母親は毎日来る。父親の方な三日に一回くらいね。仕事してるからね。

「ウィンティアさん、どう?」

 アンジェリカ様が毎日顔を見に来てくれる。

「はい、皆さんのおかげでずいぶんいいです」

「顔色が良くなったわね」

 しばらくお話すると、メイドさんからストップがかかる。

「また、来るわね。あ、課題が来たのね、体調みながらやりなさい。私がチェックしてあげる」

 わあ、怖い。

 それから時が過ぎ、レオナルド・キーファーがシルヴァスタに出発してから1ヶ月過ぎた。やっと来週からユミル学園へ戻る。
 課題もこなして、大丈夫のはず。授業、ついていけるかな?
 出来るだけの準備もしたし。
 しばらくはウーヴァ公爵家から通うことになるけどね。
 あれから、キャサリンの動向が気になったが、無礼打ちにされたらいいのに、なんて思っていたが、そう簡単にはいかない。キャサリンが向かったのは、最後尾の方にいたレオナルド・キーファーだったし、進行を妨げる前に同行者が取り押さえていたからね。もし、少しでも邪魔したら、罰則があるんだけどね。ただ、その罰則は、ローザ伯爵家にいく。まだ、しっかりとした成人となる18歳前までは、保護者の責任になる率が高い。
 娘の動向を管理できてないってね。
 運のいいやつめ。
 ウーヴァ公爵家の使用人の子供が数人ユミル学園高等部に通っているので、実際の学園でのキャサリンの様子を聞いた。
 まあ、あの見た目がいいので、人形令嬢とか妖精姫とか呼ばれている。人間関係は、確かに男子生徒には人気はあるが、一部の生徒からは距離を置かれている。
 理由は、キャサリンに時折見せる品のなさに、ドン引きしている人達だ。そのほとんどが上級貴族の生徒だ。
 それにウーヴァの女傑を怒らせた、あの私が馬車から飛び降りた事も、悲劇のヒロインごとくに「誤解なんですの」なんてのたまい、かなりの数の生徒が騙されいる。
 私は情報を持ってきてくれた女性にお礼を伝える。
 さて、と。ナタリア帰ったけど、私は不安なので、課題を開く。
 しばらくすると、セシリア女公爵がやって来るとメイドさんが言ってきたので、服装チェック。
 どうしたんだろう? 最近忙しいようだったけど。
 で、直ぐにやって来て一言。

「ウィンティア嬢、明日、登城します。早めに休みなさい」
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