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待つ間⑤
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上手く説明出来るかな?
エヴァエニエス侯爵夫妻は静かに穏やかに聞いてくれる。
「リリーナ嬢の死因は毒杯です。エヴァエニエス領にある粉引き風車を放火したと冤罪をかけられて」
私はリリーナ・エヴァエニエスが被害者の場合を説明する。
「私が被害者であれば、私が死ねばそれで終わります。ただ、リリーナ・エヴァエニエス令嬢の場合はそれだけでは済まされません」
抵抗したエヴァエニエス侯爵夫妻は投獄。そして、今、静かに見守ってくれている。特にエヴァエニエス侯爵夫人、アーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人の前では言いにくいが。獄中で、女性の尊厳を汚されて亡くなったアーデルハイト・エヴァエニエス夫人。
そして、リリーナ嬢に毒杯の指示を下すようにしたのは、イケオジオーガスト王太子殿下の息子であるレオンハルト殿下なので、エリザベス妃殿下の手前もあり、顔を見辛い。
「カルメン王国とエヴァエニエス侯爵が共闘し、ルルディ王国とぶつかり合います」
殴り合いのケンカなわけない。大事な奥さんと娘を失ったエヴァエニエス侯爵当主、そして、リリーナ嬢のお兄さん。妹を失ったカルメンの王様達が手を組んで、兵を挙げる。
大惨事だ。
話を聞いて支配するのは沈黙だ。
「それで、なぜステラの名前が出るんだい?」
長い沈黙を破ったのはアサーヴ殿下だ。
「その、ステラ様の名前が出るのは、事情が変わってきます。キャサリンは関係はないんです」
あの時は情報過多だし、体調悪かったから、変に口走ったから、聞いた人達は混乱したろうな。
「これはカルメン王国での『魅了』に関する事例になるかと思います」
「君はカルメン王国の事例まで分かるのか?」
ギラリ、と見てくる高位神官。
う、怖。
強ばった私の手をそっと握ってくれたのはアンジェリカ様だ。ああ、安心できる。
「ウィンティア嬢、ゆっくりでいいから話してくれるかい?」
どこまでも優しいイケオジオーガスト王太子殿下。
「はい。まだ先の話しになりますが」
カルメンの子爵令嬢が『魔了』の魔女に目をつけられて、王子様のお妃様になりたいと願い事が起きる。
「まずはセレスティ公爵令嬢が馬車の事故に見せかけられて殺害されます。ただ、王子様の次の婚約者に選ばれるのは子爵令嬢ではなく、ステラ様になります。年齢的にステラ様が二十歳くらいです」
「なるほど。そこで子爵令嬢が邪魔になるからと、ステラが犠牲になるわけだな」
「はい、アサーヴ殿下。『テヘロンの至宝』と呼ばれるステラ様を喪ったテヘロン王国が兵を挙げます」
重いため息。
「その子爵令嬢の名前は?」
聞いてきたのはアーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人だ。
「名前は分からないですが、容姿は分かります。赤い髪で、黄色の目のまだ十にも満たない可愛い女の子です」
「分かったわ。ありがとうウィンティア嬢」
にっこり笑うアーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人。な、なんだろう、背筋が凍るのは気のせいかな?
ぱん、と軽く音を立てたのは、セシリア・ウーヴァ公爵だ。
「少しお時間を。ウィンティア嬢は、まだ病み上がりでございます」
「そうだったな。アンジェリカ、こんな息苦しい間では休まらないだろう。庭に案内しなさい。ウィンティア嬢、外の空気を吸っておいで」
お気遣いまで格好いいイケオジオーガスト王太子殿下。ファンクラブ入ろうかな?
エヴァエニエス侯爵夫妻は静かに穏やかに聞いてくれる。
「リリーナ嬢の死因は毒杯です。エヴァエニエス領にある粉引き風車を放火したと冤罪をかけられて」
私はリリーナ・エヴァエニエスが被害者の場合を説明する。
「私が被害者であれば、私が死ねばそれで終わります。ただ、リリーナ・エヴァエニエス令嬢の場合はそれだけでは済まされません」
抵抗したエヴァエニエス侯爵夫妻は投獄。そして、今、静かに見守ってくれている。特にエヴァエニエス侯爵夫人、アーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人の前では言いにくいが。獄中で、女性の尊厳を汚されて亡くなったアーデルハイト・エヴァエニエス夫人。
そして、リリーナ嬢に毒杯の指示を下すようにしたのは、イケオジオーガスト王太子殿下の息子であるレオンハルト殿下なので、エリザベス妃殿下の手前もあり、顔を見辛い。
「カルメン王国とエヴァエニエス侯爵が共闘し、ルルディ王国とぶつかり合います」
殴り合いのケンカなわけない。大事な奥さんと娘を失ったエヴァエニエス侯爵当主、そして、リリーナ嬢のお兄さん。妹を失ったカルメンの王様達が手を組んで、兵を挙げる。
大惨事だ。
話を聞いて支配するのは沈黙だ。
「それで、なぜステラの名前が出るんだい?」
長い沈黙を破ったのはアサーヴ殿下だ。
「その、ステラ様の名前が出るのは、事情が変わってきます。キャサリンは関係はないんです」
あの時は情報過多だし、体調悪かったから、変に口走ったから、聞いた人達は混乱したろうな。
「これはカルメン王国での『魅了』に関する事例になるかと思います」
「君はカルメン王国の事例まで分かるのか?」
ギラリ、と見てくる高位神官。
う、怖。
強ばった私の手をそっと握ってくれたのはアンジェリカ様だ。ああ、安心できる。
「ウィンティア嬢、ゆっくりでいいから話してくれるかい?」
どこまでも優しいイケオジオーガスト王太子殿下。
「はい。まだ先の話しになりますが」
カルメンの子爵令嬢が『魔了』の魔女に目をつけられて、王子様のお妃様になりたいと願い事が起きる。
「まずはセレスティ公爵令嬢が馬車の事故に見せかけられて殺害されます。ただ、王子様の次の婚約者に選ばれるのは子爵令嬢ではなく、ステラ様になります。年齢的にステラ様が二十歳くらいです」
「なるほど。そこで子爵令嬢が邪魔になるからと、ステラが犠牲になるわけだな」
「はい、アサーヴ殿下。『テヘロンの至宝』と呼ばれるステラ様を喪ったテヘロン王国が兵を挙げます」
重いため息。
「その子爵令嬢の名前は?」
聞いてきたのはアーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人だ。
「名前は分からないですが、容姿は分かります。赤い髪で、黄色の目のまだ十にも満たない可愛い女の子です」
「分かったわ。ありがとうウィンティア嬢」
にっこり笑うアーデルハイト・エヴァエニエス侯爵夫人。な、なんだろう、背筋が凍るのは気のせいかな?
ぱん、と軽く音を立てたのは、セシリア・ウーヴァ公爵だ。
「少しお時間を。ウィンティア嬢は、まだ病み上がりでございます」
「そうだったな。アンジェリカ、こんな息苦しい間では休まらないだろう。庭に案内しなさい。ウィンティア嬢、外の空気を吸っておいで」
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