エトランゼ・シュヴァル

hikumamikan

文字の大きさ
32 / 47

前略母上様、・・・「帰ってこんかい!」。

しおりを挟む
6日目の午前に役所に赴く。

「パショット様パショット様受付までお越し下さい」
受付で申請して程無く声が掛かった。
「パショットです」
「ブエナちゃんもいますね。・・・そちらの方は?」
「あっパショットの妻です」
バシッ。
俺はハリセンでしばいていた。
「こいつはストーカーで・・・で」
「オトナシ・エルブルスって言います」
「!!」
「どうかされましたパショットさん」
「あっいや何でも無いです」
エルブルス!?。母から聞いた事ある名前だぞ。
「いちおうオトナシ様の身分証の提示頂けますか」
「はいよっと。これで」
「冒険者ギルドカードですね。・・・ホーリック国の貴族のご令嬢ですか」
「私は三女さ、だから何処かに嫁に出されるのが嫌で冒険者に成ったら勘当されちまった。だから事実上貴族じゃ無いよ。ギルドでは本名書かないといけなかっただけの話」
「エルブルスって改易に成ったんじゃ」
「あんたよく知ってんね。でもそれは本家ね、うちは分家で本家の土地を戦争後に継いだのよ。まあ私は今冒険譚の執筆家だけどね」
「もしかして(静かなる冒険)の作者ですか」
「あら~読んでくれてるの有り難う」
「へっ何が静かなる冒険者だ。盛りが付いてギャアギャア鳴く猫のくせに」
ギュウ~。
「いだあーっ!」
「クスクス」
「プッ」
受付嬢処かブエナまで・・・。
俺のお尻に3日つねられた痕が残った。

「コホン、処でブエナの養女の件は」
「はい、滞りなく受理されました。頑張って下さいお父さん」
「私の娘だあー」
バシッ。
「違う!」


そのまま冒険者ギルドに顔を出した。
「シーサーペント受け取って貰えました?」
「あっはい、大変喜んでおられましたよ。魔石と肉は解体場の冷蔵庫に有りますので、そちらでお受け取り下さい」
冷蔵庫は魔石に氷結魔法が掛けてあり、それで冷やしている。
なので多少はムラが有るが問題ない程度だ。

「おおお、シーサーペントの肉か」
「食べた事が有るのか?」
「色んな種類がいるが総体的に旨いと言われている。ハズレが無いって事だな」
「ふ~ん」
「調理しないのか」
「何でここでせにゃならん」
「いや例のチョチョイノチョイで」
「食った事も無い肉の調理法なぞ知らん」
「おじちゃん腹へった」
「なあ腹へったよな」
「お前なあ・・・」
「鰻丼風でいいんじゃないか」
「私もそれでいい」

俺達は飲食スペースに行ってお茶を頼ん・・・「昼間っからエールかい!」。
「堅い奴だなあ、ほんまにお茶かよ」
「おっお前なあ・・・。あっお姉さん持ち込みの食べ物食べても良いですか」
「それはお一人様大銅貨1枚と成っております」
俺は大銅貨三枚をウェイトレスに渡し、調理した蒲焼き風シーサーペント丼を3つ出した。
「うまそー」
「本当に旨そうだな」
パクッモグモグ、「こりゃいけるな。鰻に似てるし、味も濃い」。
「うまー」
「うめえなあ」

「パショット様パショット様ご伝言が届いております」
「んっ早いなあ」
俺は受付に急いで行く。
魔道具による電報みたいなものだ。料金は発信者持ち。
「有り難う」俺は受け取って早速開けて見た。
はよ、帰ってこんかい!。
ブエナちゃんを早く見せなさい。
・・・婆馬鹿かい。

「ブエナ明日パーソに向かって旅立つぞ」
「ひょっとしてシアマドのパーソか」
「そうだ」
「あのラシアン川の畔の」
「だから、そうだ」
「綺麗だよなあ水の都って言われてて」
「地元に居ればそうでもないぞ」
「そう言うのを灯台デモクラシーって言うんだぞ」
「・・・何か違って無いか」
「・・・」
「お姉ちゃんも行こ」
「うん行く行くー」
「変な声で行く行く言うなや!」

かくして御老公一行は・・・ゴホン。
パショット一行はラシアン川の畔パーソヘ向かうので有った。


「八兵衛さっさとしなさい」
「・・・誰が八兵衛ですか?」
「お姉ちゃんはオトナシだよ」
「オトナシってよりありゃあカオナシだな」

ブエナとオトナシには何の事かちんぷんかんぷんだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

処理中です...