聖女はちきゅうさん。

hikumamikan

文字の大きさ
1 / 19

一  異世界がなんぼのもんじゃい。

しおりを挟む
 私は享年45歳で他界して、雌オーガ『ゴチンッ』・・・っ、めっ女神様によって異世界へ転移?に成るのか、転生かは解らないが来る事に成った。

 死因は後ろからボーガンで撃たれたから。
 まあよく有る事さ。
『有るわけ無いでしょ!』

「さてと、泳ぎますか」
『駄目よ、魔物が居るから』
「・・・じゃあ何で中洲に降ろした」
『これからは私の事は女神様と呼ぶ様に』
「・・・オーガ様~」
 ゴオオォ~ン。
「いや、マジで金ダライは痛いって。ドリフの見すぎやで、おね~ちゃん」
『ん~、おね~ちゃんなら許しますわ』
 この女神緩そう。
『何か言った?』
「・・・ベっ別に」
 おやじギャグは通じんな。


「しかしこの川、幅が広いな」
『この川を見事に知恵を使って渡り切ったら他の魔法を授けあげる』
「何それ、普通にくれよ」
『私をオーガ呼ばわりした罰だわ』
「いや、オーガ呼ばわりする前からやと思うけど」
『もう一回金ダライ喰らいたいの?』
「・・・・・・あっあんな小さい金ダライ何か痛くも痒くも無いわ」
 グワッゴオオオォ~ン。
「いだ~っ。・・・ふっ、中々やるでは無いか。しかしこの程度のタライでは私に傷一つ付ける事すら出来ぬわ!」
 ドゴワアアアァ~ン。


「あ~よく寝た」
『気絶してたわよ貴女。今日は許したろみたいな事言わないでよね』
「くっくく」
『クッククックー』
「青いと・・・ちゃうわ!。女神よはまったな」


『・・・』


「ゴホン。女神よ私の腕力をなめすぎだわいなあ」
『なに?、確かに腕っぷしのスキルは与えけど・・・』


 ザブザブ、ザブザブ。
『なあー!?』
 ザブザブ、ザブザブ。


「岸まで漕いでやったわ!、どうじゃあ~」
 私は最後に落ちた特大金ダライに乗って、漕いで漕いで漕ぎまくってやった。
『・・・まさかこの為に大きな金ダライを落とさせるとは・・・。あっははは。私の負けじゃ。ほれ、属性魔法全て付けてやるわ、受け取れ』
 ボオ~ン。
「ゴホッゴホッ。あ~、頭がクラクラする」
『魔法の知識が一気に脳に流れ込んだからのう。直ぐに治まる筈じゃ』
「・・・はあ~、治ったあ~」
 しばらく河原で寝そべって休んだよ。
 主に腕の怠さで。


『スキルオープンって言ってみい』
「・・・?」
『スキルオープンじゃ』
「スッスキルオープン!」


「おっおおお~!?」
『どうじゃ』


 名前   ミズキ
 年齢   16
 種族   地球産
 職業   未定
 レベル   1

 スキル  インベントリー
     腕っぷし(剛腕)
     合成の秘術

 魔法  火・水・土・気・
 属性  素・無   
     各レベル1

 所持品 (インベントリー内)
     
     金ダライ大(丈夫な舟)
     金ダライ中
     金ダライ小
     中金貨50枚(五百万円分)
     3ヶ月分の食糧
     河原の石
     河原の石で殴った猪
     

 特技  タライ舟漕ぎ
     タライ落とし

 称号   ❬聖女❭
     回復魔法・治癒魔法
     再生魔法・浄化洗浄魔法
     神聖魔法(攻撃用)


年齢には驚いたが、嬉しかった。
でも。
「何で特技がタライブネ漕ぎにタライ落としなのよ。せめて踵落としにしなさいよ」
『ああ、魔法付与の一環で発動させたから、貴女の特技に組み込まれましたわ。それとカカトオトシって何ですの?』



「火水土は解るけど気と素と無は何?」
『気は空気中に含むガス全般、だから風を含むわ。素は大元の素粒子を操るのよ。素と火水土気を合成して使うと、雷や雨そして火薬等とか使えるわ。そこはほれ無い脳をフル活用でしょ』
「無ってのは・・・」
『それ、合成に要る魔法よ。緩衝材用にも成るし、付与の魔法は属性に当てはまらないからね。急に混ざって吹っ飛ぶとか困るでしょ。聖魔法を使う際にも無を入れると操り易いわね。まあ兎に角、合成や聖を使う時は無を混ぜると使い易いわ』
「良く分かんないけど、合成や聖の時は無も使うのね」
『その通り、レベルが低いと合成の秘術だけでは無理が有るわ』



 それからしばらく歩くと街道に出た。
『ほれ、遠くに壁が見えるじゃろ。あれがカノンの町じゃ。門まで行くと門番に税金銀貨一枚を払って入れて貰うのじゃ。その後は冒険者ギルドに行って登録よ。貴女なら冒険者稼業の方が合うからね。治癒魔法とか使えば自然と教会からお呼びが掛かるわ。あっ、お釣りを門番から受け取ってね。時々門番が金貨そのままパクるから』


「だけどねえ・・・種族は地球産は、無いでしょ」
『えっ、だって貴女高田瑞希は地球産って・・・』
「あ~・・・そうかあ、(はちきゅうさん)をそう読むかあ」
 私は敢えて説明をしない。
 ・・・だから職業未定なんだ。
 まあね、(聖女はちきゅうさん)ってのはまずいよね。


 私は門番に中金貨を渡して仮入場証を貰う。
 門番さん、ちゃんとお釣り小金貨9枚と銀貨9枚くれたよ。
 がめ無かったよ。
 良い町の様な気がする。


 町行く人に冒険者ギルドの場所を教えて貰い、冒険者ギルドに着いた。

 観音開きの薄い扉を押し開けると、もわ~と男臭い。
 前世でもよく嗅いだ匂いだ。
 私は男衆に混じっても、そう言う処は気に成らない。

 酒臭いフードコートと冒険者用具の売店の間の広い通路を進むと、カウンターが有るので、受付の居る所へ向かった。


「いらっしゃい。用事は何かなお嬢さん」
 んっ・・・お嬢さんだと。
 この男、口が上手いのか。
 まあ良い。
「冒険者登録をお願い」
「歳は15歳越えてるか?」
「・・・越えてるけど・・・」
「そうか、ならEクラスからだな」
「登録料は?」
「あはは、そんなもん冒険者ギルドが取ったら、冒険者居なくなるわ」
「そうなんだ」
「皆貧しいからな。冒険者はその日暮らしだから」

「はいよお嬢さん出来たぞ、この銀色の円い所に魔力を少し込めてくれ」
「解ったわ」

 何か淡く青い光が出た。
「うん、此で完了だ。青かったから犯罪歴も無し。・・・(はちきゅうさん)?、職業のこれは何だ」
「ああ~、何でも屋ですね」
 それにしても(はちきゅうさん)で犯罪歴無しなのは、異世界へ転移して帳消しに成った為かしら。
 それは有難いけどね。
いつの間にか職業欄にはちきゅうさんが移動してたね。
種族はヒト族に成ってたよ。


「おじさん宿を紹介してくれないかしら」
「ん、ああ良いぞ」
 おじさんは地図をカウンターの引き出しから出して、カウンターの上に広げて見せてくれたのだが。
 ・・・ちょっとカウンターが高い。

「ああすまん」
 そう言って受付のおじさんは、横の低いカウンターに移動して見せてくれた。
 ここのカウンター高いね。

 ギルドの裏手にギルド経営の安宿があって、女性用と男性用に別棟に成っているらしい。
 その宿を教えてくれたよ。
「有り難うおじさん」
「おう、これから何か受けるのか?。安い薬草なら門の外の街道筋で採取出来るぞ」
「う~ん、じゃっそれにする」
「気いつけてな」
「有り難うおじさん」
 カードを首に掛けて外に駆け出した私におじさんが言った。


「おじさんじゃ無くてギルマスな♪」










しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...