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タワン島の飛竜騎士
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シーナ帝国領 タワン島 飛竜軍基地━━━━━━
『姉上ーー!
姉上はおらぬかーー!』
基地内で声を響かせているのは*タワン飛竜軍*のラッジストだ。
『クフィ━ル隊長なら、さっき飛竜で出てったぜ。
いつもの飲酒飛行だろ』
飛竜小屋から髭面を出したダンイルが笑いながら言うと、ラッジストは悔しそうに地団駄を踏む。
『ぬぅーー!
また酒か!!
いくら平時とはいえ1日中酔っぱらって過ごすなど、相変わらずシーナ帝国飛竜軍としての自覚が足りておらぬ!!』
『まあ、でも…お前の姉貴はこの前の合同訓練の時の空中模擬戦で、本国のエリート飛竜隊を相手に次々と撃墜判定くらわしてたからな。
こんな辺境の島に追いやられた俺たちとしては、あれ見てスカッとしたもんだ』
『それとこれとは別だ!
規律を重んじる我が飛竜隊の隊長が年がら年中飲んだくれていては、下に示しがつかぬではないか!』
『ラッジスト、お前は堅すぎんだよな~。
こんな平和な島なのによ』
ダンイルは困ったように頭を掻くと飛竜小屋に引っ込んだ。
『ぬぅーー!
姉上め、今日は*海竜軍総司令官*のウェイビー様がいらっしゃる日だと、あれほど念をおしていたというのに…
帰って来たら厳しく言って聞かせねば!』
ラッジストは青空に向かって声を投げたのだった。
タワン島近海上空━━━━
『くっしゅん…』
真っ青な空に穴を開けたように浮かんでいる黒いドラゴンの背中の上で、クフィ━ルは酒瓶を片手に寝っ転んでいた。
『あら、誰か噂してるのかしら』
鼻の下を指でこすりながら上体を起こすと、その長く伸びた紅い髪を風が流す。
白い頬を微かに染めているクフィ━ルは、瓶に残っていた残り僅かだった酒を飲み干すと、ソレを海へと放った。
『ん…?あんなところに島なんてあったかしら』
ふと横に目をやったクフィ━ルの視界に、遥か先の水平線を途切れさせている巨大な影が映った。
『少し飲み過ぎちゃったみたいね』
クフィ━ルは目をパチパチさせると、再び横になって瞼を閉じた。
『あ…』
だが、すぐに起き上がり小さな唇から声を漏らした。
『困ったわね…。
今日は海竜軍のお偉いさんが来る日だったのを完全に忘れてたわ。
またラッジストに怒鳴られちゃう…』
クフィ━ルは溜息をつくと、ドラゴンの黒い鱗に優しく手を添えた。
『ゾイル…。
何だか、私もう帰りたくなくなってきちゃった~』
駄々を捏ねるように声をあげるクフィ━ルに構わず、名を呼ばれたドラゴンは嬉しそうに両翼を広げた、
その遥か下の海面には数十頭の巨大なドラゴンたちが続々と島の港に集結している様子が鮮明に見えたのだった。
『姉上ーー!
姉上はおらぬかーー!』
基地内で声を響かせているのは*タワン飛竜軍*のラッジストだ。
『クフィ━ル隊長なら、さっき飛竜で出てったぜ。
いつもの飲酒飛行だろ』
飛竜小屋から髭面を出したダンイルが笑いながら言うと、ラッジストは悔しそうに地団駄を踏む。
『ぬぅーー!
また酒か!!
いくら平時とはいえ1日中酔っぱらって過ごすなど、相変わらずシーナ帝国飛竜軍としての自覚が足りておらぬ!!』
『まあ、でも…お前の姉貴はこの前の合同訓練の時の空中模擬戦で、本国のエリート飛竜隊を相手に次々と撃墜判定くらわしてたからな。
こんな辺境の島に追いやられた俺たちとしては、あれ見てスカッとしたもんだ』
『それとこれとは別だ!
規律を重んじる我が飛竜隊の隊長が年がら年中飲んだくれていては、下に示しがつかぬではないか!』
『ラッジスト、お前は堅すぎんだよな~。
こんな平和な島なのによ』
ダンイルは困ったように頭を掻くと飛竜小屋に引っ込んだ。
『ぬぅーー!
姉上め、今日は*海竜軍総司令官*のウェイビー様がいらっしゃる日だと、あれほど念をおしていたというのに…
帰って来たら厳しく言って聞かせねば!』
ラッジストは青空に向かって声を投げたのだった。
タワン島近海上空━━━━
『くっしゅん…』
真っ青な空に穴を開けたように浮かんでいる黒いドラゴンの背中の上で、クフィ━ルは酒瓶を片手に寝っ転んでいた。
『あら、誰か噂してるのかしら』
鼻の下を指でこすりながら上体を起こすと、その長く伸びた紅い髪を風が流す。
白い頬を微かに染めているクフィ━ルは、瓶に残っていた残り僅かだった酒を飲み干すと、ソレを海へと放った。
『ん…?あんなところに島なんてあったかしら』
ふと横に目をやったクフィ━ルの視界に、遥か先の水平線を途切れさせている巨大な影が映った。
『少し飲み過ぎちゃったみたいね』
クフィ━ルは目をパチパチさせると、再び横になって瞼を閉じた。
『あ…』
だが、すぐに起き上がり小さな唇から声を漏らした。
『困ったわね…。
今日は海竜軍のお偉いさんが来る日だったのを完全に忘れてたわ。
またラッジストに怒鳴られちゃう…』
クフィ━ルは溜息をつくと、ドラゴンの黒い鱗に優しく手を添えた。
『ゾイル…。
何だか、私もう帰りたくなくなってきちゃった~』
駄々を捏ねるように声をあげるクフィ━ルに構わず、名を呼ばれたドラゴンは嬉しそうに両翼を広げた、
その遥か下の海面には数十頭の巨大なドラゴンたちが続々と島の港に集結している様子が鮮明に見えたのだった。
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