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まじないし ※長い虫が出てきます
3・侵入
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蟲を専門に研究しているナエは、てのひらに乗せた白い蟲の背を指で優しく撫でながらシールゥにたずねた。
「シールゥ君、お尻にパートナー以外の物を挿れた経験はあるかい?」
長い沈黙の後、少年は小さな声でハイと答えた。紅潮した頬がさらに赤くなる。今やシールゥはまな板の上の鯉だった。
「わかった。ありがとう。ある程度経験があるなら、Taroも動きやすいだろう」
「先生、経験者ならHanakoもオススメできますね」
受付の青年がなんとはなしに会話に混ざってきた。ナエはうなずいて机の上に置かれたビンのふたを器用に片手で開けた。幅広の緑の葉を一枚出すと、てのひらの蟲にかぶせてやる。
「Hanakoは狭い場所に閉じ込められると興奮する。上級者向けかな。今は休憩中だから、シールゥ君にはこちらのTaroと仲良くなってもらおう」
Hanakoは休憩中と聞いて、シールゥは自分より以前に蟲の治療を行った人がいるのかと疑問になり、ふと思い出した。この店に来たとき、すれ違った少年のこと。
「HanakoはTaroより一回り大きい蟲だよ」
受付の青年は余分な情報を与えて少年の妄想に拍車をかけた。シールゥがぼーっとしているうちにその場を離れて手を消毒しに行ってしまう。
白い蟲は傘のようにかぶせられた葉を端からもぐもぐと食べ始めた。数分とかからず、あっという間に腹ごしらえが終わる。見ているだけなら可愛い虫だ。この後さなぎにでもなるのだろうか?
「では始めよう」
ナエが寝台の隣に椅子を引き寄せて座る。受付の青年は助手となり、寝台に上がってシールゥの後ろから身体を密着させた。
「失礼します」
青年はシールゥの脚を持ち上げた。ナエが少年の恥部へ潤滑剤を垂らす。「あっ!」と思ったときには手袋をした青年の指が肌を這い、秘所へ触れる。突然雷に打たれたかのような刺激を受けてシールゥは頭が真っ白になった。青年の指の先がピンク色の粘膜をくすぐっているとき、ナエは白い蟲の頭部をそっと近づけた。ざわざわと動く口のような部分から謎の白い液体が染み出してくる。青年は指でそれをすくい取って、今度こそシールゥの身体の中に侵入した。
「ぁ……はっ、……ぅう」
異物に慣れるまでお腹に力を入れて我慢していたが、それもすぐに解されて吐息が熱くなった。青年の指で十分に目的を達することができそうだ……。しかし彼はあくまでも「準備運動」としての役割しか果たさなかった。
シールゥは何度も我を失いそうになり、そのたびにナエに名前を呼ばれて現実に返る。ちゅぽん、と小気味よい音を立てて指が抜かれたときには、シールゥは自分で腰を振りそうになっていた。粘膜がヒクヒク震えている。そこへ白い蟲が狭い穴の入口に張り付く。
「ふ、ぁ……!?」
ぬるりとTaroの頭部が中に挿入る。白い粘液に濡れた蟲は簡単に胎内へ潜り込んだ。
「ぁ、あっ、や、……ぁぁあ!」
蟲の多足がぞろぞろと動いている。やけに硬い頭部が腸壁を擦るようにゆっくりと奥へ進んでいった。想像以上に「異物」だったので、シールゥは恐怖で身動きできなかった。しかし、蟲の生々しい感触は確実に少年の理性を犯していく。
「や、やだ、……これ、いやです……!」
いやだと言っても蟲は奥へ挿入ってくる。唐突に「あのポイント」に当たって、シールゥは息を飲んだ。
「初めての子をぐちゃぐちゃにするのはあまり趣味じゃないんだけどね。君が経験者なら、この恐怖が変化する瞬間も知っているだろう」
ナエが手を伸ばす。シールゥの真っ赤になったもちものを包み込み、優しく上下に動かし始めた。少年は忘れていた何かを無理やり思い出させられて、今度こそ悲鳴を上げた。快感という名の悲鳴を。
「このように、根元からじっくり押し上げてやるといい。血行を促進するマッサージのようにね」
ナエの力加減は絶妙で、シールゥのもちものを掴んで丹念に「マッサージ」してくれた。少年の身体はすでに痙攣が始まっていて目の焦点も虚ろになっている。蟲のTaroは一点にとどまって急所に硬い頭を擦りつけていた。グチュグチュと粘り気のある音を聞いているうちに、シールゥの思考が遠くなっていく。
「蟲は色々な種類があるけれど、舌が生殖器を兼ねているものもいる。ヒトの身体に卵を産みつけるときに便利なように」
シールゥが先輩と一緒に出かけているとき、その蟲を見つけた。自分のもちものがすっぽりハマる大きさだったので、彼はほんの好奇心からズボンの前をひらいたのだ。太いモノが後ろに、細長いモノもいつの間にか中に入ってきたときには快感に支配されていて、止めることができなかった。
店の噂もこのときに聞いた。
「遊んだ蟲は身体の中で卵を産んで、ついでに君から栄養を摂取できる。一石二鳥だね」
ナエは相変わらず淡々と話をする。無知な少年を卑しめることもなく、手つきにいやらしさもない。真面目な研究者は、しかし容赦なく少年を泣かせて決して忘れられない記憶を身体に刻みつけたのだった。
「シールゥ君、お尻にパートナー以外の物を挿れた経験はあるかい?」
長い沈黙の後、少年は小さな声でハイと答えた。紅潮した頬がさらに赤くなる。今やシールゥはまな板の上の鯉だった。
「わかった。ありがとう。ある程度経験があるなら、Taroも動きやすいだろう」
「先生、経験者ならHanakoもオススメできますね」
受付の青年がなんとはなしに会話に混ざってきた。ナエはうなずいて机の上に置かれたビンのふたを器用に片手で開けた。幅広の緑の葉を一枚出すと、てのひらの蟲にかぶせてやる。
「Hanakoは狭い場所に閉じ込められると興奮する。上級者向けかな。今は休憩中だから、シールゥ君にはこちらのTaroと仲良くなってもらおう」
Hanakoは休憩中と聞いて、シールゥは自分より以前に蟲の治療を行った人がいるのかと疑問になり、ふと思い出した。この店に来たとき、すれ違った少年のこと。
「HanakoはTaroより一回り大きい蟲だよ」
受付の青年は余分な情報を与えて少年の妄想に拍車をかけた。シールゥがぼーっとしているうちにその場を離れて手を消毒しに行ってしまう。
白い蟲は傘のようにかぶせられた葉を端からもぐもぐと食べ始めた。数分とかからず、あっという間に腹ごしらえが終わる。見ているだけなら可愛い虫だ。この後さなぎにでもなるのだろうか?
「では始めよう」
ナエが寝台の隣に椅子を引き寄せて座る。受付の青年は助手となり、寝台に上がってシールゥの後ろから身体を密着させた。
「失礼します」
青年はシールゥの脚を持ち上げた。ナエが少年の恥部へ潤滑剤を垂らす。「あっ!」と思ったときには手袋をした青年の指が肌を這い、秘所へ触れる。突然雷に打たれたかのような刺激を受けてシールゥは頭が真っ白になった。青年の指の先がピンク色の粘膜をくすぐっているとき、ナエは白い蟲の頭部をそっと近づけた。ざわざわと動く口のような部分から謎の白い液体が染み出してくる。青年は指でそれをすくい取って、今度こそシールゥの身体の中に侵入した。
「ぁ……はっ、……ぅう」
異物に慣れるまでお腹に力を入れて我慢していたが、それもすぐに解されて吐息が熱くなった。青年の指で十分に目的を達することができそうだ……。しかし彼はあくまでも「準備運動」としての役割しか果たさなかった。
シールゥは何度も我を失いそうになり、そのたびにナエに名前を呼ばれて現実に返る。ちゅぽん、と小気味よい音を立てて指が抜かれたときには、シールゥは自分で腰を振りそうになっていた。粘膜がヒクヒク震えている。そこへ白い蟲が狭い穴の入口に張り付く。
「ふ、ぁ……!?」
ぬるりとTaroの頭部が中に挿入る。白い粘液に濡れた蟲は簡単に胎内へ潜り込んだ。
「ぁ、あっ、や、……ぁぁあ!」
蟲の多足がぞろぞろと動いている。やけに硬い頭部が腸壁を擦るようにゆっくりと奥へ進んでいった。想像以上に「異物」だったので、シールゥは恐怖で身動きできなかった。しかし、蟲の生々しい感触は確実に少年の理性を犯していく。
「や、やだ、……これ、いやです……!」
いやだと言っても蟲は奥へ挿入ってくる。唐突に「あのポイント」に当たって、シールゥは息を飲んだ。
「初めての子をぐちゃぐちゃにするのはあまり趣味じゃないんだけどね。君が経験者なら、この恐怖が変化する瞬間も知っているだろう」
ナエが手を伸ばす。シールゥの真っ赤になったもちものを包み込み、優しく上下に動かし始めた。少年は忘れていた何かを無理やり思い出させられて、今度こそ悲鳴を上げた。快感という名の悲鳴を。
「このように、根元からじっくり押し上げてやるといい。血行を促進するマッサージのようにね」
ナエの力加減は絶妙で、シールゥのもちものを掴んで丹念に「マッサージ」してくれた。少年の身体はすでに痙攣が始まっていて目の焦点も虚ろになっている。蟲のTaroは一点にとどまって急所に硬い頭を擦りつけていた。グチュグチュと粘り気のある音を聞いているうちに、シールゥの思考が遠くなっていく。
「蟲は色々な種類があるけれど、舌が生殖器を兼ねているものもいる。ヒトの身体に卵を産みつけるときに便利なように」
シールゥが先輩と一緒に出かけているとき、その蟲を見つけた。自分のもちものがすっぽりハマる大きさだったので、彼はほんの好奇心からズボンの前をひらいたのだ。太いモノが後ろに、細長いモノもいつの間にか中に入ってきたときには快感に支配されていて、止めることができなかった。
店の噂もこのときに聞いた。
「遊んだ蟲は身体の中で卵を産んで、ついでに君から栄養を摂取できる。一石二鳥だね」
ナエは相変わらず淡々と話をする。無知な少年を卑しめることもなく、手つきにいやらしさもない。真面目な研究者は、しかし容赦なく少年を泣かせて決して忘れられない記憶を身体に刻みつけたのだった。
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