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10話
札幌の夜【5】
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正面の大きな窓からは街のイルミネーションと重なるように降り続ける雪が見える。
思わず窓辺に近づいて、その景色を見つめた。
綺麗過ぎる。
こんな景色、見せられてどうすればいいの。
このまま森山君に抱かれるの……?
本当にいいの?こんな形で結ばれて。まだ真相を聞けてないのに。
でも、関係を持った方が森山君の警戒心が緩んで聞けるかも。
だけど、それじゃあ真相を聞く為に抱かれるみたいで罪悪感を感じる。
「やっと二人きりになれた」
後ろから森山君の声がした。
ゆっくりと森山君が近づいてくるのがわかる。
「雪、まだ降ってますね」
顔を後ろに向けると、すぐ後ろで眩しそうに外を見つめている森山君が見えた。ちらりと見た鼻筋の通った横顔にドキッとする。
黒縁眼鏡越しでもわかる綺麗な顔立ち。本当に森山君はカッコイイ。こんなに魅力的な森山君が私を好きでいてくれるなんて、やっぱりちょっと信じられない。
だけど、好きだって言われた日から気持ちがどんどん森山君に向かってる。夏目さんの事が好きだったのに、いつの間にかその気持ちを超えてた。
札幌で森山君と再会して、どうしようもないぐらい好きだってわかった。だから苦しいし、不安にもなる。
もしも、私から好きだって言ったら森山君の気持ちが冷めちゃいそうで怖い。見向きもされなくなったらとか、二股されたらどうしようとかって、バカな事ばかり考えてしまう。
元彼と森山君は違うのに。
十年も経つのにまだ引きずってるんだ。嫌になる。
抱かれる事を迷ってるのは真相がまだ聞けてないとか、そういう事じゃないんだ。
好きな人に捨てられるのが怖いんだ。
「ここに来た事、後悔してますか?」
黙ったままでいると、森山君が口を開いた。
とっても静かな声で。
森山君の方を見ると、戸惑ったような笑みがあった。
「森山君こそ、後悔してるの?」
そんな風に思える表情だった。
小さく森山君が息をついた。
「少し強引だったかと」
「確かに強引ね。まさかホテルに来るなんて思わなかった」
軽い調子で口にしたつもりだったけど、頬が強張って上手く笑えない。
今の状況に緊張しているせいだ。
「葵さんの泣き顔みたら我慢できなくなったんです」
森山君の腕が伸びて、後ろから抱きしめられた。不意打ちのハグに鼓動が早くなる。
左肩と首筋に森山君の顔の重みとか、気配とか、体温を感じる。
こんな仕打ちずるい。ドキドキするじゃない。
わかってて、やってるの?
私をドキドキさせたいの?
「嫌だったら逃げて下さい。5秒数えますから」
耳のすぐ側で森山君の声がした。かかる吐息がくすぐったい。
「カウントダウンするの?」
「どうするか決めて下さい」
困る。こっちに選択させないでよ。
「5秒じゃ決められない。5分……いや、1分欲しい」
「そんなに待てません。5」
「いきなりカウント?」
「4。逃げるなら今ですよ」
森山君の声が笑った。
余裕ある態度がムカつく。
「そんな事言われたら焦る」
私を翻弄させて面白がってるの?
「3、キスしますよ」
「ちょ、ちょっと森山君」
「2」
「え、え」
慌てふためく私の顔を掴んで、いきなり唇が重なった。
頭の芯まで響く甘いキス。
まだカウントが終わってないのにズルい。
思わず窓辺に近づいて、その景色を見つめた。
綺麗過ぎる。
こんな景色、見せられてどうすればいいの。
このまま森山君に抱かれるの……?
本当にいいの?こんな形で結ばれて。まだ真相を聞けてないのに。
でも、関係を持った方が森山君の警戒心が緩んで聞けるかも。
だけど、それじゃあ真相を聞く為に抱かれるみたいで罪悪感を感じる。
「やっと二人きりになれた」
後ろから森山君の声がした。
ゆっくりと森山君が近づいてくるのがわかる。
「雪、まだ降ってますね」
顔を後ろに向けると、すぐ後ろで眩しそうに外を見つめている森山君が見えた。ちらりと見た鼻筋の通った横顔にドキッとする。
黒縁眼鏡越しでもわかる綺麗な顔立ち。本当に森山君はカッコイイ。こんなに魅力的な森山君が私を好きでいてくれるなんて、やっぱりちょっと信じられない。
だけど、好きだって言われた日から気持ちがどんどん森山君に向かってる。夏目さんの事が好きだったのに、いつの間にかその気持ちを超えてた。
札幌で森山君と再会して、どうしようもないぐらい好きだってわかった。だから苦しいし、不安にもなる。
もしも、私から好きだって言ったら森山君の気持ちが冷めちゃいそうで怖い。見向きもされなくなったらとか、二股されたらどうしようとかって、バカな事ばかり考えてしまう。
元彼と森山君は違うのに。
十年も経つのにまだ引きずってるんだ。嫌になる。
抱かれる事を迷ってるのは真相がまだ聞けてないとか、そういう事じゃないんだ。
好きな人に捨てられるのが怖いんだ。
「ここに来た事、後悔してますか?」
黙ったままでいると、森山君が口を開いた。
とっても静かな声で。
森山君の方を見ると、戸惑ったような笑みがあった。
「森山君こそ、後悔してるの?」
そんな風に思える表情だった。
小さく森山君が息をついた。
「少し強引だったかと」
「確かに強引ね。まさかホテルに来るなんて思わなかった」
軽い調子で口にしたつもりだったけど、頬が強張って上手く笑えない。
今の状況に緊張しているせいだ。
「葵さんの泣き顔みたら我慢できなくなったんです」
森山君の腕が伸びて、後ろから抱きしめられた。不意打ちのハグに鼓動が早くなる。
左肩と首筋に森山君の顔の重みとか、気配とか、体温を感じる。
こんな仕打ちずるい。ドキドキするじゃない。
わかってて、やってるの?
私をドキドキさせたいの?
「嫌だったら逃げて下さい。5秒数えますから」
耳のすぐ側で森山君の声がした。かかる吐息がくすぐったい。
「カウントダウンするの?」
「どうするか決めて下さい」
困る。こっちに選択させないでよ。
「5秒じゃ決められない。5分……いや、1分欲しい」
「そんなに待てません。5」
「いきなりカウント?」
「4。逃げるなら今ですよ」
森山君の声が笑った。
余裕ある態度がムカつく。
「そんな事言われたら焦る」
私を翻弄させて面白がってるの?
「3、キスしますよ」
「ちょ、ちょっと森山君」
「2」
「え、え」
慌てふためく私の顔を掴んで、いきなり唇が重なった。
頭の芯まで響く甘いキス。
まだカウントが終わってないのにズルい。
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