テイマーと錬金術の職業で冒険したい!

青空鰹

文字の大きさ
32 / 101

酔っ払いを相手する時は注意をした方がいい‼︎

しおりを挟む
 MPを使い果たしてしまったので、サクラ様がくれたスッゲー酸っぱいマナポーションを頑張って飲み干したのはいいのだが……。

 「うええええええ…………酸っぱいのが口の中に残ってるし、息しているだけで辛いわぁ~……」

 「クゥ~ン?」

 ルルも「カイリ、大丈夫?」と言いたそうな鳴き声を上げながら、俺に近付いて来る。

 「そんなに心配しなくても平気だって。こんなの水を飲めば治るからさ」

 多分って話だけどな。そんなことよりも、さっきのマナポーションでどれぐらい回復出来たんだろうか?

 そう思い、メニューを開きMP表示を確認する。

 「マナポーション一つで全回復している!」

  あのマナポーションはサクラ様が渡してくれた物だから、結構回復出来たのかもしれないな。

 「MPがMAX状態だったら、少し弾薬製作に使おうかな?」

 弾薬は数を持ってるに越したことないしな!

 「よし! またあんな風になりたくないから、10発分だけ作っておこう」

 「キャンッ⁉︎」

 え? 「まだ作るの?」だって?

 「いいかルル、今はMPが全回復しているから安心してくれ」

 俺がそう言うと、ルルは安心した様子で俺の方を見る。

 「と言う訳で、10発分だけ作る」

 隣でゆったりしているルルを撫でた後、10発分の弾を念じて作り上げた。

 「スピードローダー付きが2つに、弾単体が4つ。計10発で合ってる」

 4つの方は今日キバネズミの討伐で使ったスピードローダーに詰め込む。

 「やっぱり、スピードローダーの方は持ち帰って正解だったな」

 って言っても、スピードローダーは1つしか使わなかったから、詰める作業もすぐに終えてしまった。

 「キャンッ⁉︎」

 ルルも「そうだね!」と言いたそうな鳴き声を上げた。

 「ルルは本当に賢いなぁ~」

 ルルの身体を優しく撫でてあげると、気持ちよさそうな顔で身を捩り始めた。

 「キュゥ~ン……」

 ああ……この仕草も可愛いんだよなぁ~。もうちょっと可愛がってあげようか。

 そう言うと、ルルを膝の上に置いて抱き締めてあげる!

 「うぅ~~~~~~んっ‼︎ このモフモフボディが堪らない!」

 最高の肌触り!

 最高の気分のまま、身体を抱き締めているとルルの方から俺の顔を舐めて来た。

 「わっ⁉︎ ととっ……この甘えん坊めぇ~!」

 もっと構って欲しいのか? よし分かった! ならば心ゆくまで遊んでやろうじゃないかっ‼︎

 「……カイリ様。夕食の準備が出来ました」

 「うわぁああああああっ!⁉︎」

 サシャさんが音もなく部屋に入って来たので驚いてしまった! ルルも俺と遊ぶのに夢中になっていたので、俺と同じような反応を見せている。

 「そんなに驚かなくてもいいじゃないですか」

 「ノッ、ノックぐらいして下さいよ!」

 「ちゃんとノックはしましたよ。ですがカイリ様が出て来ないので、心配になり、部屋へと入りました」

 「あ……そうですか」

「はいそうです」

 しかもプル太郎を大事そうに抱えているし、もしかして気に入ったのか?

 「とにかく食事のご用意が出来たので、ご案内致します」

 「分かりました。ルル、行こうか」

 「キャンッ!」

 「はぁ~いっ!」と返事をするルルと共にサシャさんに付いて行き、大きな部屋に入った。そして俺とバルグさんとサニーとで食事が始まるんだけど……。

 「だから、ポーションは製作者によってムラがあるから無理って言ってるのに、あの商人は回復に差がないポーションを寄越せって言うのよねぇ~!」

 「ああ~……やはりそういった方がまだ居られるのですか」

 「居るから話してるんでしょ! そんなの無理だ。ってこっちは言ってるのに、部屋に居座ってブツブツと言うんだから、堪ったもんじゃないわよ!
 こっちだって仕事があるし、無理難題なことを言うんだからさぁ……ウチの錬金術師はみんなカイリみたいな能力はないっつうの!」

 ワイングラス片手に持って話している様子を、バルグさんとミレイさんは苦笑いを浮かべながら聞いている。

 「サニーさん。ちょっと飲み過ぎじゃないんですか?」

 「カイリぃ~……私はまだ平気よぉ~。ワインだってボトルの半分しか飲んでないしぃ~……」

 イヤイヤイヤイヤッ! 誰がどう見てもボトルの中身が半分よりも減っているって答える!

 「それよりもカイリィ~……絶対、ゼェ~~~ッタイにぃ、薬剤ギルドになんか登録しちゃダメなんだからね!」

 「どうしてですか?」

 そう聞いた瞬間、サニーさんの瞳にうっすらと涙を浮かべてしまった。

 あっ! ヤバッ⁉︎ 俺聞いちゃいけないことを聞いちゃったか?

 「アイツらがカイリのことを知ったら、絶対勧誘するに決まってるぅっ‼︎」

 「そうなの?」

 俺がそう聞くとサニーさんは半泣き状態で首を縦に振り、周りにいる人達にも「本当なのか?」と聞きたそうな顔で見つめてみたら、サニーさんと同じように首を縦に振った。

 「もし向こうに行くって言ったら、私全力で止めるからぁ~! 高いお金を出してでも絶対に引き渡さないんだからぁ~っ‼︎」

 サニーさんはそう言うとグラスではなくボトルに口を付け、グビグビ飲み始めた!

 「ちょっ⁉︎ サニーさんっ‼︎ そんな一気に飲んだら……」

 空になったワインボトルをテーブルにドンッ⁉︎  と叩き付ける音に驚き、言葉が詰まってしまった。そんな様子を見せる俺に対してサニーさんはニヤけた顔で俺の元にやって来た。

 「カイリィ~! 逃がさないんだからねぇ~‼︎」

 「えっ? ちょっと待っ……」

 戸惑う俺を他所に、サニーさんは俺に抱き付いて頬擦りして来た。

 「どんな相手でも庇ってあげるからぁああああああっ!⁉︎ いなくなっちゃダメぇええええええええええええっっっ!⁉︎」

 「いなくなる予定はないから、安心して下さい!」

 「……ホントォ?」

 「本当だから。俺から離れてくれよ!」

 そう言って身を捩って解こうとするが、ステータスの差のせいかビクともしない。

 「アァ~ンッ⁉︎ そんなに動いたらダメよぉ~~~っ!⁉︎」

 「変な声出すぐらいなら、俺から離れろよっ‼︎」

 「ウゥ~……キャンッ⁉︎」

 ルルが「ズルイ! ルルも混ぜてぇッ‼︎」と言いたそうな鳴き声と共に、俺の下にやって来ると顔をペロペロと舐めて来た。

 「えっ⁉︎ ちょっ、ルルゥ⁉︎ 顔を舐めるんだったら、この人を何とかしてくれぇ!」

 しかしルルは聞く耳を持ってくれない。

 「サニー様、悪ふざけもその辺にした方がよろしいかと……」

 「悪ふざけじゃないもん! 私は本気でカイリに言っているのよぉ‼︎ アナタにだってカイリを渡さないんだからぁ‼︎」

 サニーさんはそう言うと、俺の身体を抱き締めた。

 うわぁ~……サニーさんの胸、柔らかいなぁ~…………。

 嬉しいと思う反面、敗北感を感じてしまうのは何故だろうか?

 「う~ん……これは私も混ざった方がいいのかなぁ?」

 「混ざるよりも引き剥がして下さいよ!」

 後、フリじゃないから身構えないでくれよ! マナさん‼︎

 「あらあら、カイリちゃんは本当に周りの人から愛されているわねぇ~」

 「ああそうだな。カイトもあんな風に周りの人達から愛される人になって貰いたいな」

 「そうねぇ~。カイリちゃんのようないい子になってね、アイリちゃん」

 バルグ様達はバルグ様達でお腹にいる子に話し掛けている……って言うかぁ‼︎

 「しれっと俺に抱き付かないで下さいよ! マナさんっ‼︎ それにプル太郎もぉ‼︎」

 「だって……ねぇ?」

 プルンッ!

 「ねぇ?」って言い返したような動きをしないでくれよ! 何なんだよ、このカオス空間はぁ‼︎

 この状況が少しの間続いたが、サシャさんが奮闘してくれたお陰でサニーさんから離れることが出来た。
 サシャさんには心から感謝しなければならないね……うん。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身、動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物や魔法、獣人等が当たり前に存在する異世界に転移させられる。 彼が送るのは、時に命がけの戦いもあり、時に仲間との穏やかな日常もある、そんな『冒険者』ならではのスローライフ。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練とは如何なるものか。 ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

処理中です...