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これが好感度最低パーティだ!
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ここで、私の所属する最低最悪のパーティを紹介しよう!
……いや、しなくていいかもしれないけど。話の流れということで、一応。
まずは、魔術師団長の息子(青髪)と、騎士団長の息子(赤髪)。
※私はひそかに「青次郎」「赤太郎」って呼んでました。
「おい、なぜ私がこいつの横に陣取らねばならぬ。軽薄な赤髪が視界にちらついて、呪文に集中できん」
「な、喧嘩売ってんのか? 買うぞオラァ! そのサラサラキューティクルを引っこ抜いてやらぁ!」
戦闘のたびに、敵そっちのけでぎゃーぎゃーと喧嘩する二人。
もともと仲の良い幼馴染だったらしいんだけど、誤解でこじれてしまって以来、顔を合わせれば喧嘩ばかり。二人の好感度が上がると、仲直りイベントが起きて、仲良く魔王戦に挑めるようになるよ☆……ということらしいんだけど。
(人の話を聞く気が一ミリもない連中の好感度を、どうやって上げろと?)
100回ぐらい彼らのもとに通って根性を認められるか、二人の喧嘩に割って入って重傷者になってお見舞いに来てもらうか、そんな方法しか無かったような気がする。私には無理だったけど……
「魔物は……全部殺す……全部……」
そして、人の話を聞かないキャラがもう一人。
ぶつぶつと呟き続けて止まない、目深にフードを被って目元を隠した少年は、王国でも屈指の発明家だという。
戦闘では敵の妨害役、デバフ撒きとして活躍してくれるはずだった。現実はアレだったけど。物陰とか隅っこに座り込んで、ひたすら呪詛の言葉を呟いてるだけだったけど。
(私も、ちょっとは好感度上げを頑張ったんだけどな……)
何度も通って、隣に座って話しかけてくれるのを待ったり、それっぽい励ましの言葉を掛けてみたり。でも、プロの精神療法士でもない私には、彼の心の闇を晴らす方法なんか分からない。というか、彼に必要なのは好感度じゃなくて、カウンセリングだったと思うんだ……
そして最後に、我らがパーティリーダー(金を出してくれるという意味で)。
この国の王子様です。
「無能ども、いつまでこんなところで油を売っている? 喧嘩なら他所でやれ」
居丈高で鼻につくけど、これは割とまともな発言と言えなくもない。
でも、その後に続くのは……
「お前たちのような虫けらには、本来、呼吸する権利さえ無いのだぞ。帰国し次第、これまでの無礼に見合った死に様を与えてやる。くく、今から楽しみだな……一人一人、どのように首と胴体を切り離してやるか……」
……とんだ狂犬野郎でした。
とにかく処刑が大好きで、「処刑予定ノート」を手放さず、戦闘中もずっとノートに書き込み続けている王子。
(ハートの女王様か!)
当然のように彼もまた、攻略を失敗したんだけど……どこをどうしたら好感度が上がる設定だったの? 一緒になって狂犬化すれば良かったの?
そして、ここまでの話で、お分かり頂けただろうか……
(誰も戦ってない!!)
つまり。
全部私が倒しました。
「「おい、役立たずの癖に先走るな!」」※こんな時だけ息が合う幼馴染たち
「うるさい……全部うるさい……滅ぼす」
「くく、お前のような生意気な女は真っ先に首を切ってくれるぞ!」
戦闘が終わるたびに、何故か罵詈雑言を浴びせられる私。
好感度最低パーティは戦ってくれないだけじゃなく、私に文句を言うときだけ一致団結するのです(最悪)
(あー……早く魔王を倒して、こいつらとはお別れしたい)
魔王を打倒するための旅も後半に入ると、私は敵を屠りながら、ひたすらそれしか考えてなかった。本当に辛いだけの旅だった。
ゲームの設定だろうが何だろうが、実際に苦労させられた者として、このパーティを組ませた国王陛下と神託を下した女神様を、私は絶対に許さない……!
……いや、しなくていいかもしれないけど。話の流れということで、一応。
まずは、魔術師団長の息子(青髪)と、騎士団長の息子(赤髪)。
※私はひそかに「青次郎」「赤太郎」って呼んでました。
「おい、なぜ私がこいつの横に陣取らねばならぬ。軽薄な赤髪が視界にちらついて、呪文に集中できん」
「な、喧嘩売ってんのか? 買うぞオラァ! そのサラサラキューティクルを引っこ抜いてやらぁ!」
戦闘のたびに、敵そっちのけでぎゃーぎゃーと喧嘩する二人。
もともと仲の良い幼馴染だったらしいんだけど、誤解でこじれてしまって以来、顔を合わせれば喧嘩ばかり。二人の好感度が上がると、仲直りイベントが起きて、仲良く魔王戦に挑めるようになるよ☆……ということらしいんだけど。
(人の話を聞く気が一ミリもない連中の好感度を、どうやって上げろと?)
100回ぐらい彼らのもとに通って根性を認められるか、二人の喧嘩に割って入って重傷者になってお見舞いに来てもらうか、そんな方法しか無かったような気がする。私には無理だったけど……
「魔物は……全部殺す……全部……」
そして、人の話を聞かないキャラがもう一人。
ぶつぶつと呟き続けて止まない、目深にフードを被って目元を隠した少年は、王国でも屈指の発明家だという。
戦闘では敵の妨害役、デバフ撒きとして活躍してくれるはずだった。現実はアレだったけど。物陰とか隅っこに座り込んで、ひたすら呪詛の言葉を呟いてるだけだったけど。
(私も、ちょっとは好感度上げを頑張ったんだけどな……)
何度も通って、隣に座って話しかけてくれるのを待ったり、それっぽい励ましの言葉を掛けてみたり。でも、プロの精神療法士でもない私には、彼の心の闇を晴らす方法なんか分からない。というか、彼に必要なのは好感度じゃなくて、カウンセリングだったと思うんだ……
そして最後に、我らがパーティリーダー(金を出してくれるという意味で)。
この国の王子様です。
「無能ども、いつまでこんなところで油を売っている? 喧嘩なら他所でやれ」
居丈高で鼻につくけど、これは割とまともな発言と言えなくもない。
でも、その後に続くのは……
「お前たちのような虫けらには、本来、呼吸する権利さえ無いのだぞ。帰国し次第、これまでの無礼に見合った死に様を与えてやる。くく、今から楽しみだな……一人一人、どのように首と胴体を切り離してやるか……」
……とんだ狂犬野郎でした。
とにかく処刑が大好きで、「処刑予定ノート」を手放さず、戦闘中もずっとノートに書き込み続けている王子。
(ハートの女王様か!)
当然のように彼もまた、攻略を失敗したんだけど……どこをどうしたら好感度が上がる設定だったの? 一緒になって狂犬化すれば良かったの?
そして、ここまでの話で、お分かり頂けただろうか……
(誰も戦ってない!!)
つまり。
全部私が倒しました。
「「おい、役立たずの癖に先走るな!」」※こんな時だけ息が合う幼馴染たち
「うるさい……全部うるさい……滅ぼす」
「くく、お前のような生意気な女は真っ先に首を切ってくれるぞ!」
戦闘が終わるたびに、何故か罵詈雑言を浴びせられる私。
好感度最低パーティは戦ってくれないだけじゃなく、私に文句を言うときだけ一致団結するのです(最悪)
(あー……早く魔王を倒して、こいつらとはお別れしたい)
魔王を打倒するための旅も後半に入ると、私は敵を屠りながら、ひたすらそれしか考えてなかった。本当に辛いだけの旅だった。
ゲームの設定だろうが何だろうが、実際に苦労させられた者として、このパーティを組ませた国王陛下と神託を下した女神様を、私は絶対に許さない……!
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