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19.問5「性善説と性悪説」3
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「では、指を鳴らします。残っていた方が正解です。」
Mr.クロウはパチンと指を鳴らす。
挙手しなかった2人の生徒は姿を消した。
彼が主張していなかったら、今回のテーマは主張が接戦になっていたかもしれない。
「非常に残念なことですが、人間の本質は悪なのです。教育やしつけを受けることで優れた脳を持った人類は善と悪を判断できるようになり、善の行いを心掛けるようになるのです。教育を受けることなく育った人間は獣と変わりありません。それは確かです。それでも人間は生まれ持った本質が善であると願っているのでしょう。だからこそ性善説と性悪説は終わりのない対立を続けているのです」
最後の方の言葉にはMr.クロウの願いのようなものが感じられた。
リンゴーン、リンゴーン。
終業を告げる鐘の音が鳴り響く。
「ついに残る生徒は10人ですか。非常に寂しいことですね。では休憩時間としましょう」
Mr.クロウはそう言い残し、いつも通り音を立てることなくスーッと教室を後にした。
Mr.クロウが教室を去ったのち、彼がドカっと机の上に足を投げ出した。
「やれやれ、あんなサービス問題で2人も脱落したのか。ひとがせっかく正論を述べてやったっていうのに」
自分の主張を聞いても2人が性善説を選んだことが不服だと言わんばかりの態度だ。
彼の今までの言動からは、自分こそが唯一絶対的に正しい存在だという自信が垣間見える。
確かにこれまで、彼は正論を述べ、ここまで残った。
しかし、性善説を選んだ2人にも当然意思があり、自分の意見があるのだ。
それに対して悪態をつく彼に、少し腹が立ってきた真一。
「オレは間違えない。なぜなら、オレが次の神になる存在なんだ。俺と同じ答えを選べば間違いないのに。全く、なんでそんなことも分からない連中だらけなんだ」
「確かにあんたがいうことは正しいことばかりだ。でも今まで本当に何ひとつ間違えたことないのかよ」
真一の怒りが限界に達し、彼に文句をいった。
「あぁ、なんだてめえ。オレに文句があんのか。喧嘩売ってんなら買ってやるよ」
彼が怒りをあらわにする。
「ああ、文句あるね。性善説を選んで消えていった2人は自分の信念を曲げなかったんだ。神になるためにはMr.クロウから出される質問に正解し続けなきゃいけない。神になることと、自分が信じることを天秤にかけ、あの二人は自分が信じる者を選んだんだ」
「この野郎、癇に障る野郎だな」
一触即発、今にも互いの怒りがぶつかり合いそうになったそのときだ。
リンゴーン、リンゴーン。
始業を告げる鐘の音が鳴り響き、Mr.クロウが教室内に入ってきた。
Mr.クロウはパチンと指を鳴らす。
挙手しなかった2人の生徒は姿を消した。
彼が主張していなかったら、今回のテーマは主張が接戦になっていたかもしれない。
「非常に残念なことですが、人間の本質は悪なのです。教育やしつけを受けることで優れた脳を持った人類は善と悪を判断できるようになり、善の行いを心掛けるようになるのです。教育を受けることなく育った人間は獣と変わりありません。それは確かです。それでも人間は生まれ持った本質が善であると願っているのでしょう。だからこそ性善説と性悪説は終わりのない対立を続けているのです」
最後の方の言葉にはMr.クロウの願いのようなものが感じられた。
リンゴーン、リンゴーン。
終業を告げる鐘の音が鳴り響く。
「ついに残る生徒は10人ですか。非常に寂しいことですね。では休憩時間としましょう」
Mr.クロウはそう言い残し、いつも通り音を立てることなくスーッと教室を後にした。
Mr.クロウが教室を去ったのち、彼がドカっと机の上に足を投げ出した。
「やれやれ、あんなサービス問題で2人も脱落したのか。ひとがせっかく正論を述べてやったっていうのに」
自分の主張を聞いても2人が性善説を選んだことが不服だと言わんばかりの態度だ。
彼の今までの言動からは、自分こそが唯一絶対的に正しい存在だという自信が垣間見える。
確かにこれまで、彼は正論を述べ、ここまで残った。
しかし、性善説を選んだ2人にも当然意思があり、自分の意見があるのだ。
それに対して悪態をつく彼に、少し腹が立ってきた真一。
「オレは間違えない。なぜなら、オレが次の神になる存在なんだ。俺と同じ答えを選べば間違いないのに。全く、なんでそんなことも分からない連中だらけなんだ」
「確かにあんたがいうことは正しいことばかりだ。でも今まで本当に何ひとつ間違えたことないのかよ」
真一の怒りが限界に達し、彼に文句をいった。
「あぁ、なんだてめえ。オレに文句があんのか。喧嘩売ってんなら買ってやるよ」
彼が怒りをあらわにする。
「ああ、文句あるね。性善説を選んで消えていった2人は自分の信念を曲げなかったんだ。神になるためにはMr.クロウから出される質問に正解し続けなきゃいけない。神になることと、自分が信じることを天秤にかけ、あの二人は自分が信じる者を選んだんだ」
「この野郎、癇に障る野郎だな」
一触即発、今にも互いの怒りがぶつかり合いそうになったそのときだ。
リンゴーン、リンゴーン。
始業を告げる鐘の音が鳴り響き、Mr.クロウが教室内に入ってきた。
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