伝説の勇者が二人も現れるなんて聞いてません!

鶴山葵土

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1.勇者が二人も現れた!(7)

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国王は目の前の無礼な男への苛立いらだちを抑えるため一度深呼吸をし、話しを続けた。
「そなた、名は何と言う?」

男はチッと舌打ちをして答えた
「おいおい、国王様よぉ。人に名前を尋ねる時は、自分が先に名乗るのが常識だろう。子どもの頃にそう教わらなかったのかよぉ」

「それは失礼なことをした。私の名はアームストロング・タフィーグン14世という。」

「俺の名前はシンヤだ」

「シンヤか。ではシンヤよ。そなたはこの世界の者ではないようだが、一体どこから来たのだ」

「”さん”をつけろ、”さん”を。シンヤ”さん”だろ。いい加減にしろよ、おっさん。ぶっ飛ばすぞ」

再びその場の空気が凍り付き、国王の目つきが鋭くなる。
国王は溜息ためいきをつく。

「これは失礼、シンヤさん。そなたの後ろにいる青年もニホンという国に住んでおったそうだ」

シンヤは後ろを振り返り、ユウスケを見た。

「へぇ、お前も日本から来たのか。その恰好かっこう、学生か。若いのにとんだ災難だったなぁ」

「シンヤさんよ、彼は日本で学生をしていたそうだ。そなたはその日本という国で何をしておったのだ。」

「俺か。俺は・・・」

シンヤはそう言い、天井を見上げる。
何か考え事をしているようにも見えたが、しばらくして返答する。

「俺はあれだ。ちょっとした用心棒みてぇな仕事をしてた」

「用心棒か。では、そなた強さに自信があるということか」

「当たり前だろ。昔プロのボクサー目指してたって言っただろう」

「すまぬが、そのボクサーという職業はこの世界に無いものでな」

「めんどいなぁ。まぁ、一言でいうなら相手をコブシで殴って倒す仕事かな」

「ほう、この世界でいうなら闘技場で戦う戦士といったところかな」

「戦士か。まぁそんなところかな」

シンヤの受け答えには、何か引っかかるものが感じられた。
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