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62 冬磨と敦司と美香ちゃんと 前編
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金曜日。俺と冬磨、敦司と美香ちゃんの四人で、冬磨が選んだお洒落なイタリアンのお店に集まった。
冬磨との手繋ぎを美香ちゃんに見られる前に、ちゃんと話をしたいと敦司に相談したのがきっかけだ。
早い方がいいってことで、冬磨と二人でちゃんとしたところで食事を、という話はまた流れて今日になった。
「俺からちょっと話しておくか?」という敦司からの提案に、悩んで悩んで、ありがたく甘えることにした。美香ちゃんも頭を整理する時間が必要かもしれないし……。
「天音くんっ!」
席に着くなり、美香ちゃんが握手求めるように手を差し出してきた。だから、俺もおずおずと手を伸ばすと、美香ちゃんはハイテンションで俺の手を握ってブンブンと振った。
「嬉しい! 教えてくれてありがとうっ。これからは天音くんと恋バナできるねっ!」
「え? 恋バナ?」
「そうだよーっ。だってこれからは遠慮なく友達になれるってことよねっ?」
「えっと……そういうこと……になるの?」
「えっ……違うの?」
美香ちゃんがショックを貼り付けたような顔で、敦司と冬磨の顔を順番に見る。
「敦司は嫉妬すんじゃねぇの? 俺が敦司に嫉妬するみたいにさ」
「やっぱ嫉妬してたんだ」
「するだろ」
「天音がご馳走するって言ったときすげぇ顔してたもんな」
敦司がクッと笑った。
でも、冬磨の言葉に美香ちゃんは大きく首を振った。
「嫉妬する必要なんて全然ないっ! だって私、敦司が死ぬほど大好きだもんっ!」
美香ちゃんの大告白にみんな一瞬固まって、俺と冬磨は吹き出した。
「美香……恥ずいだろ……っ」
「だって誤解されたくないもんっ」
「美香ちゃんが敦司一筋って、見てたらわかるよ。ちゃんと知ってる」
「ありがとう天音くん!」
冬磨がまたぶはっと派手に吹き出して笑い出す。
「冬磨?」
「美香ちゃんって、天音とそっくりじゃね?」
「は? 全然似てねぇだろ……」
敦司が眉を寄せて速攻で否定した。
「いや、よそ見は絶対しませんっ、って感じがそっくり」
「……ああ、そういう意味な。うん、たしかに」
「いいんじゃねぇの? 遠慮なく友達になっても」
それを聞いて美香ちゃんが目をキラキラさせた。
「うん、いいよ美香。俺も天音は信用できるし」
「やったー! 天音くんっ、連絡先交換しよっ。敦司の愚痴とか愚痴とか送っていい?」
「えっ愚痴?」
スマホで連絡先を交換しながらびっくりして聞いた。
美香ちゃんでも敦司の愚痴なんてあるんだ。
「なんだよ、愚痴かよ……」
敦司がガッカリした顔でうなだれる。
「……なんて嘘。本当はノロケを聞いてほしいんだ。ほかの友達は聞き飽きたって。嫌がられちゃって」
てへ、と可愛く笑う美香ちゃんに、なんだノロケか、と頬がゆるんだ。
「もちろんいいよ。ノロケならいっぱい聞くよ。俺もノロケ送っていい?」
「うんうんっ、もちろんっ。天音くんのノロケ聞いてみたいっ。楽しみっ!」
飲み物が来て乾杯をして、料理も次々に運ばれてくる。
「美香ちゃん……ごめんね」
「え? え、なに?」
俺の突然の謝罪に、美香ちゃんが目を瞬いた。
「俺、ゲイなのに、それ隠してずっと敦司にくっついてて……本当にごめん」
美香ちゃんの反応が怖かったけど、目をそらさず見守った。
どんな反応もちゃんと受け止めないと、そう思った。
でも、美香ちゃんはきょとんとした顔で俺を見て「なんで天音くんが謝るの?」と不思議そうに聞いてきた。
「え……っと……」
「だって、私が敦司と知り合うずっと前から二人は親友でしょ? そんなこと言ったら、私があとから割り込んで二人の時間を奪ってるよ。私こそごめんねっ?」
「あ、いや、そこまでベッタリじゃないからね?」
「そうだよ、そこまでじゃねぇぞっ?」
敦司がめずらしく焦ったように美香ちゃんに訴える。
そんな敦司に、美香ちゃんは嬉しそうに笑った。
「ふふ、うん知ってる。大丈夫。天音くんが敦司を恋愛対象で見てないこともちゃんとわかってるよ」
「あ、よかった。それならよかった」
すごく安堵してホッと息をつくと、美香ちゃんがまたふふっと笑った。
「天音くん、すごくわかりやすいんだなぁって、今日あらためてわかった」
「え、そう?」
「うん、だって、冬磨さんを見る目がもう完全にハートなんだもんっ。もう天音くん、ほんと可愛いっ」
「えっ、は、ハート……?」
俺ってそんなにわかりやすいの?
さすがに恥ずかしくなって顔が火照る。
「……あれ? あらためてってことは、俺って前からわかりやすかった?」
「ううん。月曜日に会ったとき」
「……え?」
「あの日も、冬磨さんを見る目がハートだったしほっぺも桜色だし、あれれー? って実は思ってたの」
嘘でしょ……もうあの日にはバレてたんだ……っ。
冬磨が隣でふはっと笑った。
「でも美香、そんなこと一言も言わなかったな?」
「だって、もしかしたら敦司にも秘密かもしれないし、もしかしてもしかしたら冬磨さんにも秘密の恋かもしれないでしょ? そんなこと簡単に口にできないよ」
「美香ちゃん……」
本当に美香ちゃんはいい子だな……と感動した。
冬磨がテーブルの下で、そっと俺の手を握ってきた。
「とぉ……」
「お前の周りがみんないい人ばっかで安心した。よかった」
「冬磨……」
本当に俺、すごくすごく幸せ者だ……。
ぎゅうっと手を握りしめると「天音、それちょっと痛い」と冬磨が笑った。
「そういえば、会社はそろそろ落ち着いたか?」
冬磨の質問に、思い出した俺がうなだれて、敦司が笑った。
「全然だよな? 天音が余計なこと言ったから、ますますひどくなったよ」
「余計なこと?」
首をかしげる冬磨と「なんの話?」と不思議そうな美香ちゃんに敦司が説明した。会社の前で俺が冬磨と手を繋いで、カミングアウトになってしまったところから。
冬磨との手繋ぎを美香ちゃんに見られる前に、ちゃんと話をしたいと敦司に相談したのがきっかけだ。
早い方がいいってことで、冬磨と二人でちゃんとしたところで食事を、という話はまた流れて今日になった。
「俺からちょっと話しておくか?」という敦司からの提案に、悩んで悩んで、ありがたく甘えることにした。美香ちゃんも頭を整理する時間が必要かもしれないし……。
「天音くんっ!」
席に着くなり、美香ちゃんが握手求めるように手を差し出してきた。だから、俺もおずおずと手を伸ばすと、美香ちゃんはハイテンションで俺の手を握ってブンブンと振った。
「嬉しい! 教えてくれてありがとうっ。これからは天音くんと恋バナできるねっ!」
「え? 恋バナ?」
「そうだよーっ。だってこれからは遠慮なく友達になれるってことよねっ?」
「えっと……そういうこと……になるの?」
「えっ……違うの?」
美香ちゃんがショックを貼り付けたような顔で、敦司と冬磨の顔を順番に見る。
「敦司は嫉妬すんじゃねぇの? 俺が敦司に嫉妬するみたいにさ」
「やっぱ嫉妬してたんだ」
「するだろ」
「天音がご馳走するって言ったときすげぇ顔してたもんな」
敦司がクッと笑った。
でも、冬磨の言葉に美香ちゃんは大きく首を振った。
「嫉妬する必要なんて全然ないっ! だって私、敦司が死ぬほど大好きだもんっ!」
美香ちゃんの大告白にみんな一瞬固まって、俺と冬磨は吹き出した。
「美香……恥ずいだろ……っ」
「だって誤解されたくないもんっ」
「美香ちゃんが敦司一筋って、見てたらわかるよ。ちゃんと知ってる」
「ありがとう天音くん!」
冬磨がまたぶはっと派手に吹き出して笑い出す。
「冬磨?」
「美香ちゃんって、天音とそっくりじゃね?」
「は? 全然似てねぇだろ……」
敦司が眉を寄せて速攻で否定した。
「いや、よそ見は絶対しませんっ、って感じがそっくり」
「……ああ、そういう意味な。うん、たしかに」
「いいんじゃねぇの? 遠慮なく友達になっても」
それを聞いて美香ちゃんが目をキラキラさせた。
「うん、いいよ美香。俺も天音は信用できるし」
「やったー! 天音くんっ、連絡先交換しよっ。敦司の愚痴とか愚痴とか送っていい?」
「えっ愚痴?」
スマホで連絡先を交換しながらびっくりして聞いた。
美香ちゃんでも敦司の愚痴なんてあるんだ。
「なんだよ、愚痴かよ……」
敦司がガッカリした顔でうなだれる。
「……なんて嘘。本当はノロケを聞いてほしいんだ。ほかの友達は聞き飽きたって。嫌がられちゃって」
てへ、と可愛く笑う美香ちゃんに、なんだノロケか、と頬がゆるんだ。
「もちろんいいよ。ノロケならいっぱい聞くよ。俺もノロケ送っていい?」
「うんうんっ、もちろんっ。天音くんのノロケ聞いてみたいっ。楽しみっ!」
飲み物が来て乾杯をして、料理も次々に運ばれてくる。
「美香ちゃん……ごめんね」
「え? え、なに?」
俺の突然の謝罪に、美香ちゃんが目を瞬いた。
「俺、ゲイなのに、それ隠してずっと敦司にくっついてて……本当にごめん」
美香ちゃんの反応が怖かったけど、目をそらさず見守った。
どんな反応もちゃんと受け止めないと、そう思った。
でも、美香ちゃんはきょとんとした顔で俺を見て「なんで天音くんが謝るの?」と不思議そうに聞いてきた。
「え……っと……」
「だって、私が敦司と知り合うずっと前から二人は親友でしょ? そんなこと言ったら、私があとから割り込んで二人の時間を奪ってるよ。私こそごめんねっ?」
「あ、いや、そこまでベッタリじゃないからね?」
「そうだよ、そこまでじゃねぇぞっ?」
敦司がめずらしく焦ったように美香ちゃんに訴える。
そんな敦司に、美香ちゃんは嬉しそうに笑った。
「ふふ、うん知ってる。大丈夫。天音くんが敦司を恋愛対象で見てないこともちゃんとわかってるよ」
「あ、よかった。それならよかった」
すごく安堵してホッと息をつくと、美香ちゃんがまたふふっと笑った。
「天音くん、すごくわかりやすいんだなぁって、今日あらためてわかった」
「え、そう?」
「うん、だって、冬磨さんを見る目がもう完全にハートなんだもんっ。もう天音くん、ほんと可愛いっ」
「えっ、は、ハート……?」
俺ってそんなにわかりやすいの?
さすがに恥ずかしくなって顔が火照る。
「……あれ? あらためてってことは、俺って前からわかりやすかった?」
「ううん。月曜日に会ったとき」
「……え?」
「あの日も、冬磨さんを見る目がハートだったしほっぺも桜色だし、あれれー? って実は思ってたの」
嘘でしょ……もうあの日にはバレてたんだ……っ。
冬磨が隣でふはっと笑った。
「でも美香、そんなこと一言も言わなかったな?」
「だって、もしかしたら敦司にも秘密かもしれないし、もしかしてもしかしたら冬磨さんにも秘密の恋かもしれないでしょ? そんなこと簡単に口にできないよ」
「美香ちゃん……」
本当に美香ちゃんはいい子だな……と感動した。
冬磨がテーブルの下で、そっと俺の手を握ってきた。
「とぉ……」
「お前の周りがみんないい人ばっかで安心した。よかった」
「冬磨……」
本当に俺、すごくすごく幸せ者だ……。
ぎゅうっと手を握りしめると「天音、それちょっと痛い」と冬磨が笑った。
「そういえば、会社はそろそろ落ち着いたか?」
冬磨の質問に、思い出した俺がうなだれて、敦司が笑った。
「全然だよな? 天音が余計なこと言ったから、ますますひどくなったよ」
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