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日常、それは変わらない日々
本当は、優しい先生だった
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みんなで帰りの準備をし、カバンを持って教室を後にする。
時計は19時になろうとしており、見つからない様に階段を下りていると――
「貴方達、こんな時間まで何をしてるんですか?」
「せ、先生…」
担任の教師である荻野先生がそこにいた。
生活指導を担当する荻野先生は女性の先生で、数学を担当している。
優しそうな物腰だが、怒ると怖いのは有名な話。
違反した生徒は問答無用で生徒指室に連れて行かれ、容赦ない怒号が飛び交うと言われている。
俺は実際目にしたことはないが、先輩がそう言っていた…。
「全く…。部活が無い君達がこんな時間まで残って良いと思ってるんですか? 鉢須さんと松本さんだって、課題はとっくに終わったはずですよね? まだ帰ってなかったんですか?」
「す、すみません」
「ごめんなさい」
「全く…。もうすぐ高校生になるんですから、少しは自覚をもって行動してください」
「はい」
「本日は特別に見逃してあげますから、早く帰りなさい」
予想外の言葉に、俺達は目を丸くした。
「何をしているのですか? もう遅いのですから、気を付けて帰るんですよ」
「は、はい」
「それでは、失礼します」
荻野先生はそれだけ言うと、階段を上っていく。
俺達は何が起きたのかも分からず、呆然と立ち尽くした。
先生が見逃すという判断をしたのが信じられなかった。
でも俺等の担任になって3年。いつだって厳しかったが、俺等生徒を平等に扱う良い先生だった。
今回もきっと最後の最後だから見逃してくれたのだろう。
「荻野先生! 3年間、本当にお世話になりました! このご恩は一生忘れません!」
俺の言葉に少し上にいた先生が立ち止まり、俺等の方に振り向くと――
「廊下や階段で大声を出すなと教えたはずですよ。全く…、さっさと帰りなさい」
「はい。さようなら先生」
「さようなら」
いつもの様に優しい笑みを浮かべ、先生はもうこちらを振り向くことなく去って行った。
「山田、いきなり大声出すなよ。びっくりするだろ」
「ごめんって。でも、言っておきたかったんだよ」
「そんなの明日でも良いじゃねーか。マジでビビったわ」
「まぁ、色々あるんだよ。それに、明日じゃ言えないかもしれないからな」
「何で? 言えないってことは無いと思うけど?」
「明日は卒業式だぞ。先生だって忙しんだから、難しいだろ」
「なーんだ、そういうことね。それなら納得」
「だろ」
そんなことを言いながら、俺達は駐輪場へ足を進めた。
時計は19時になろうとしており、見つからない様に階段を下りていると――
「貴方達、こんな時間まで何をしてるんですか?」
「せ、先生…」
担任の教師である荻野先生がそこにいた。
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優しそうな物腰だが、怒ると怖いのは有名な話。
違反した生徒は問答無用で生徒指室に連れて行かれ、容赦ない怒号が飛び交うと言われている。
俺は実際目にしたことはないが、先輩がそう言っていた…。
「全く…。部活が無い君達がこんな時間まで残って良いと思ってるんですか? 鉢須さんと松本さんだって、課題はとっくに終わったはずですよね? まだ帰ってなかったんですか?」
「す、すみません」
「ごめんなさい」
「全く…。もうすぐ高校生になるんですから、少しは自覚をもって行動してください」
「はい」
「本日は特別に見逃してあげますから、早く帰りなさい」
予想外の言葉に、俺達は目を丸くした。
「何をしているのですか? もう遅いのですから、気を付けて帰るんですよ」
「は、はい」
「それでは、失礼します」
荻野先生はそれだけ言うと、階段を上っていく。
俺達は何が起きたのかも分からず、呆然と立ち尽くした。
先生が見逃すという判断をしたのが信じられなかった。
でも俺等の担任になって3年。いつだって厳しかったが、俺等生徒を平等に扱う良い先生だった。
今回もきっと最後の最後だから見逃してくれたのだろう。
「荻野先生! 3年間、本当にお世話になりました! このご恩は一生忘れません!」
俺の言葉に少し上にいた先生が立ち止まり、俺等の方に振り向くと――
「廊下や階段で大声を出すなと教えたはずですよ。全く…、さっさと帰りなさい」
「はい。さようなら先生」
「さようなら」
いつもの様に優しい笑みを浮かべ、先生はもうこちらを振り向くことなく去って行った。
「山田、いきなり大声出すなよ。びっくりするだろ」
「ごめんって。でも、言っておきたかったんだよ」
「そんなの明日でも良いじゃねーか。マジでビビったわ」
「まぁ、色々あるんだよ。それに、明日じゃ言えないかもしれないからな」
「何で? 言えないってことは無いと思うけど?」
「明日は卒業式だぞ。先生だって忙しんだから、難しいだろ」
「なーんだ、そういうことね。それなら納得」
「だろ」
そんなことを言いながら、俺達は駐輪場へ足を進めた。
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