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日常、それは変わらない日々
約束は、簡単に叶うものだった
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みんなに押されて俺が言うと、シーンと教室が静まり返る。とたんに恥ずかしくなった。
でもすぐに笑い声が響き渡る。
「何だよソレ。馬鹿すぎんだろ。出来るに決まってんじゃん」
「マジ恥ずかしすぎ。聞いてるこっちが恥ずかしいわ。当たり前だろ」
「ほんとありえねーんだけど。馬鹿じゃねーの? 何そんな当然のことをよー」
「もう何をいうかと思えばユウってばー。大丈夫だよ」
「そんなの当たり前じゃん。すぐにでも叶えられるよ」
当たり前の様に叶うと信じるみんなに、俺は嬉しくて笑った。
「じゃあ、約束な。絶対覚えてろよ」
「分かってるって。俺等がそんなの忘れるかよ」
「ほんとそれな。でも高校に入っても楽しみが出来たわ」
「楽しみってなんだよ」
「だって楽しみじゃんか。山田は違うのか?」
「あのな…。俺が望んでることなんだぞ。楽しみに決まってるだろ」
「だよなー」
「ユウと会えないのは寂しいけど、あたしも頑張るね」
「応援してるよ、明里。頑張れ」
「うん! 頑張る」
「ウチも頑張るよ。卒業式に皆勤賞で立つんだから!」
「お前そういう意味かよ…。でも、松本らしいわw」
「なによ、もー。ちゃんとした理由があるんだから、別に良いでしょ!」
色々あった中学3年間。苦しい時も楽しい時も、みんながいるから頑張れた。
そんなみんなと別れるとしても、今はこうして笑っていよう。
この先もまた、苦しいことも楽しい時もある。
だけど今こうして過ごす時間は、何よりもかけがいのない時間だ。
俺が望み、求めた時間。それが目の前に広がる光景なんだ。
例え彼らを裏切る結果だとしても、俺は自分の選択は間違いじゃないと思いたい。
「ユウ、どうしたの? 何か考え事?」
「いや、なんでもない。なんでもないよ…」
「本当?」
付き合いが長い所為か、明里は俺の変化に敏感だ。
前もそうだが、俺が考えていたり隠し事をしたりしていると、すぐに気づいてしまう。
だから俺は何事も無いように、いつも通り
「明里は俺の言うことが信じられないの?」
「そ、それは…」
「明里?」
「ユウが何でもないなら、別に良いんだけど…」
「何でもないよ。心配かけてごめんな、明里」
「ううん。ユウが元気ならいいよ」
「ありがとう」
嬉しそうに笑う明里に対し、他は俺を見て「タラシだなぁ…」と苦笑いを浮かべる。
まぁいつものことだから、俺は気にしてないんだけど。
タラシって、なんのことだ? って、疑問に思うのはきっと俺だけなんだろうなぁ…。
と、少し疎外感があるのは秘密だ。
「さて、そろそろ帰ろうかな。最後にみんなに会えたことだし」
「最後って、明日もどうせ会えるだろう? 縁起でもないこと言うなよ」
「縁起でもないって…。そんな良い方したか?」
「自覚ないとかどんだけだよ。ほんと、山田ってそういう所は抜けてるよなー」
「…悪かったな。でも、もう遅いからホントに帰るぞ」
「もうそんな時間か? って、マジだ! 母さんに怒られる!」
「それ以前に先生に怒られちゃうじゃん」
「卒業式前に怒られるとかヤバいだろ。どんだけ迷惑かけてんだよ…」
「先生に見つからないうちに帰ろう」
みんなで帰りの準備をし、カバンを持って教室を後にする。
でもすぐに笑い声が響き渡る。
「何だよソレ。馬鹿すぎんだろ。出来るに決まってんじゃん」
「マジ恥ずかしすぎ。聞いてるこっちが恥ずかしいわ。当たり前だろ」
「ほんとありえねーんだけど。馬鹿じゃねーの? 何そんな当然のことをよー」
「もう何をいうかと思えばユウってばー。大丈夫だよ」
「そんなの当たり前じゃん。すぐにでも叶えられるよ」
当たり前の様に叶うと信じるみんなに、俺は嬉しくて笑った。
「じゃあ、約束な。絶対覚えてろよ」
「分かってるって。俺等がそんなの忘れるかよ」
「ほんとそれな。でも高校に入っても楽しみが出来たわ」
「楽しみってなんだよ」
「だって楽しみじゃんか。山田は違うのか?」
「あのな…。俺が望んでることなんだぞ。楽しみに決まってるだろ」
「だよなー」
「ユウと会えないのは寂しいけど、あたしも頑張るね」
「応援してるよ、明里。頑張れ」
「うん! 頑張る」
「ウチも頑張るよ。卒業式に皆勤賞で立つんだから!」
「お前そういう意味かよ…。でも、松本らしいわw」
「なによ、もー。ちゃんとした理由があるんだから、別に良いでしょ!」
色々あった中学3年間。苦しい時も楽しい時も、みんながいるから頑張れた。
そんなみんなと別れるとしても、今はこうして笑っていよう。
この先もまた、苦しいことも楽しい時もある。
だけど今こうして過ごす時間は、何よりもかけがいのない時間だ。
俺が望み、求めた時間。それが目の前に広がる光景なんだ。
例え彼らを裏切る結果だとしても、俺は自分の選択は間違いじゃないと思いたい。
「ユウ、どうしたの? 何か考え事?」
「いや、なんでもない。なんでもないよ…」
「本当?」
付き合いが長い所為か、明里は俺の変化に敏感だ。
前もそうだが、俺が考えていたり隠し事をしたりしていると、すぐに気づいてしまう。
だから俺は何事も無いように、いつも通り
「明里は俺の言うことが信じられないの?」
「そ、それは…」
「明里?」
「ユウが何でもないなら、別に良いんだけど…」
「何でもないよ。心配かけてごめんな、明里」
「ううん。ユウが元気ならいいよ」
「ありがとう」
嬉しそうに笑う明里に対し、他は俺を見て「タラシだなぁ…」と苦笑いを浮かべる。
まぁいつものことだから、俺は気にしてないんだけど。
タラシって、なんのことだ? って、疑問に思うのはきっと俺だけなんだろうなぁ…。
と、少し疎外感があるのは秘密だ。
「さて、そろそろ帰ろうかな。最後にみんなに会えたことだし」
「最後って、明日もどうせ会えるだろう? 縁起でもないこと言うなよ」
「縁起でもないって…。そんな良い方したか?」
「自覚ないとかどんだけだよ。ほんと、山田ってそういう所は抜けてるよなー」
「…悪かったな。でも、もう遅いからホントに帰るぞ」
「もうそんな時間か? って、マジだ! 母さんに怒られる!」
「それ以前に先生に怒られちゃうじゃん」
「卒業式前に怒られるとかヤバいだろ。どんだけ迷惑かけてんだよ…」
「先生に見つからないうちに帰ろう」
みんなで帰りの準備をし、カバンを持って教室を後にする。
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