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第一章 観察日記
8 意を決する
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『十月二十日 快晴 健康状態◎ 周りの土は雨でぬかるんでいたものの、ゴラくんの根は特に問題なし。朝日を背に笑顔で迎えるゴラくんが逆光だった為、例の部分を注視せずに済む。雨による泥の跡が身体中に残っており、全身の拭き取りを行なう。浴衣を着せると、ゴラくんは嬉しそうである』
局部に目が行かない様に細心の注意を払いながら拭くと、何枚ものおしり拭きシートが土色に染まった。そろそろ赤ちゃん用ではカバー出来ないかもしれない。介護用の大人サイズがあった筈なので、それを購入してこよう。
尚、あそこの部分はやはり若干生えてきており、背後からおしり拭き越しに触れると、柔らかかった。
「ゴラくん、昨日は来れなくてごめんね」
相変わらず言葉を発しないゴラくんは、ふるふると首を横に振る。空気の流れがなければ音は出ない。人間の喉は笛と同じなんだな、と感心した。よく出来ているものだ。
ぱか、と口が開く。何かを伝えたいらしい。
「ん? なに?」
ぱか。
「あ?」
ゴラくんがコクコクと頷く。今度は歯並びのいい歯を見せた。
「い?」
これまたコクコク。どうだ、私も大分理解が早くなっただろう。これぞ経験の為せる技だ。ぱか。舌が上顎から放たれる、あ、の形。
「……た?」
ゴラくんは嬉しそうにコクコク頷くと、今日もまた目を回した。頬を支えてやると、ゴラくんが私の手のひらに頬をすりすりと擦り付ける。……可愛い。
ぱか、ぱか。今度は二回、両方あ、の形と一緒だ。――まさか。
「あいた……かった?」
私が恐る恐る尋ねると、ゴラくんは笑顔で私の手のひらにチュ、と唇を付けた。目はこちらを見つめたまま。
繰り返しになるけど、これまで父以外の男性と触れ合うことなんてなかった。ゴラくんは植物ではあるけど、男性だ。身体は半分しか生えてはいなくとも。するとどうなるかというと、当然の如く固まる。
「ゴ……ゴラくん? あ、あはは……」
手のひらに繰り返しチュッチュされているけど、思考停止な上にシナプス回路が断絶されたのか、身体が金縛りにあったかの様に動かない。すると、ゴラくんの動きも止まった。私を食い入る様に見つめながら。
朝日が映り込む紫色の虹彩は、吸い込まれる様な美しさだ。一日中見ていたって、きっと飽きずに見ていられる自信があった。
どれくらいそうしていただろう。ゴラくんが、私の手のひらからゆっくりと唇を離した。何かの呪縛が解けたかの様に、私の身体がようやく動く。
手を下ろそう。ゴラくんに触れていると、経験したことのないおかしな脈動が自分の身体の中から聞こえてくるから。マンドラゴラの効果に、そういったものはあっただろうか。神経性の毒もある様なので、もしかしたらアドレナリンか何かがその効果で過剰反応しているのかもしれない。
すると、ゴラくんはキラキラした目で私の目を覗き込むと、ぱかぱかぱか、ぱかぱか、と口を開いた。
確認はしなかった。どう尋ねてどう受け止めたらいいものか、私には難解すぎたから。
◇
『十月二十三日 ややくもり 健康状態◎ ゴラくんの手首が見え始める。股下を脚長の九〇センチと仮定すると、あと十六・七日で完全に生えきる計算となるか。現在の長さは一メートル強(葉の部分を除く)、脚長であれば身長一九〇センチか。かなり高いが、顔立ちは外国人に近く体つきもしっかりとしている為、その可能性はある。高身長用の服の事前準備が必要と思われる』
地面に裾が付かない様にお端折りを作ったのは、愚策だった。私は見事に、後先考えない稚拙な思考回路を曝け出してしまったのだ。ゴラくんが何も気付いていなそうなのが唯一の救いだ。
「裾が汚れるとか言ってる場合じゃなかったね……」
独り言を呟きながらゴラくんの浴衣を直す。背後に膝をついて立っている私を、ゴラくんが身体を捻って不思議そうに覗き込んだ。どうしたの? そういう顔だ。
どうしたもこうしたもない。今朝も早くから山道をえっちらおっちらと登ってゴラくんの元へと向かった私の目に飛び込んできたのは、お端折りで長さを調整された浴衣の下からお目見えする例の部分だったのだ。付け根こそ隠されていたものの、普通にぶら下がって揺れている。これを見た瞬間の私の心境を、ご想像いただきたい。
人間、見てはいけない物からは目を離せなくなる習性を持つらしい。ホラー映画でもよくあるやつだ。怖いけど正体を見届けないと余計怖いから、目が離せない。恐らくはそれを同じ心理だったと考えたけど、そんなことを言っている場合じゃない。
にこやかに笑いかけるゴラくん。風が吹く度にふわりと舞い上がる浴衣の裾。筋肉質な太腿の間に揺れるアレ。今自分は一体何を見せられているんだろう、と一歩引いた自分が私の背後から問いかけてきた。だけど、私はその答えを持ってはいなかった。
ぱくぱくぱくとゴラくんが口を開く。恐らくは、「どうしたの?」と言っていたのだろう。可愛らしく首を傾げたことで、ようやく私の呪縛は解けた。明らかに異質な笑い声を上げながらゴラくんの背後に急行すると、早速浴衣の丈を直し始めたという流れだ。
思うに、ゴラくんは元々知識は大人並みには持ち合わせている。だけど、精神年齢はまだ生まれたての子供なんじゃないか。つまりは、概念の欠如。だから普通に生活を送っていたら当然見せたら恥ずかしいと思う股間部を見せても、恥ずかしがらないのでは。
そして、今日の難題はこの後に待ち構えていた。土の除去だ。形のいい筋肉質なお尻。足はぴったりと閉じられているので、腿の間に手を突っ込むことはやめておこう。
最初の難関は、お尻だ。お尻の割れ目に付着した土は取り除いた方がいいだろうけど、果たしていくらマンドラゴラとはいえ、男性の臀部を割り開きその部分を拭き取っていいものか。
よぼよぼでシワシワの老人だったら介護だと割り切れそうだったけど、如何せんゴラくんは非常に健康な若々しい男性だ。身体半分だけだけど。
まあ、ここは何とか堪えて拭き取ろう。だけど、更なる問題は臀部の前側にある。いや、なんだかんだで毎日触れている。柔らかいのももう知っている。だけど、地面から出きった物は、今日初めて触れる。ということは、裏側にある例の物も拭いてあげなければならないんじゃないか。まあ間違いなく、土がこびりついている筈だ。
じゃあ、軍手をするか。いや、これまで軍手なんてしていなかったのにいきなり軍手をはめたら、ゴラくんが不審がったり悲しんだりするんじゃないか。ゴラくんは、どこで培ったか分からないけど、かなり人間に近い感性の持ち主だ。それをさも不潔かの様に触れたら、ゴラくんのそこに対する認識が偏ったものにならないか。
彼の生殖機能が人間と同じ様に機能するかどうかは分からないけど、もし正常に機能するのであれば、今後そういった利用方法もあるのでは。なんと言っても眉目秀麗、見目麗しく美丈夫だ。人間の女性がゴラくんと恋に落ちることだってあるかもしれない。その時に偏った認識を持っていて困るのは、ゴラくんだろう。
「母代理として、それは……駄目!」
意を決すると、まずは臀部の割れ目から手を付けることにした。
局部に目が行かない様に細心の注意を払いながら拭くと、何枚ものおしり拭きシートが土色に染まった。そろそろ赤ちゃん用ではカバー出来ないかもしれない。介護用の大人サイズがあった筈なので、それを購入してこよう。
尚、あそこの部分はやはり若干生えてきており、背後からおしり拭き越しに触れると、柔らかかった。
「ゴラくん、昨日は来れなくてごめんね」
相変わらず言葉を発しないゴラくんは、ふるふると首を横に振る。空気の流れがなければ音は出ない。人間の喉は笛と同じなんだな、と感心した。よく出来ているものだ。
ぱか、と口が開く。何かを伝えたいらしい。
「ん? なに?」
ぱか。
「あ?」
ゴラくんがコクコクと頷く。今度は歯並びのいい歯を見せた。
「い?」
これまたコクコク。どうだ、私も大分理解が早くなっただろう。これぞ経験の為せる技だ。ぱか。舌が上顎から放たれる、あ、の形。
「……た?」
ゴラくんは嬉しそうにコクコク頷くと、今日もまた目を回した。頬を支えてやると、ゴラくんが私の手のひらに頬をすりすりと擦り付ける。……可愛い。
ぱか、ぱか。今度は二回、両方あ、の形と一緒だ。――まさか。
「あいた……かった?」
私が恐る恐る尋ねると、ゴラくんは笑顔で私の手のひらにチュ、と唇を付けた。目はこちらを見つめたまま。
繰り返しになるけど、これまで父以外の男性と触れ合うことなんてなかった。ゴラくんは植物ではあるけど、男性だ。身体は半分しか生えてはいなくとも。するとどうなるかというと、当然の如く固まる。
「ゴ……ゴラくん? あ、あはは……」
手のひらに繰り返しチュッチュされているけど、思考停止な上にシナプス回路が断絶されたのか、身体が金縛りにあったかの様に動かない。すると、ゴラくんの動きも止まった。私を食い入る様に見つめながら。
朝日が映り込む紫色の虹彩は、吸い込まれる様な美しさだ。一日中見ていたって、きっと飽きずに見ていられる自信があった。
どれくらいそうしていただろう。ゴラくんが、私の手のひらからゆっくりと唇を離した。何かの呪縛が解けたかの様に、私の身体がようやく動く。
手を下ろそう。ゴラくんに触れていると、経験したことのないおかしな脈動が自分の身体の中から聞こえてくるから。マンドラゴラの効果に、そういったものはあっただろうか。神経性の毒もある様なので、もしかしたらアドレナリンか何かがその効果で過剰反応しているのかもしれない。
すると、ゴラくんはキラキラした目で私の目を覗き込むと、ぱかぱかぱか、ぱかぱか、と口を開いた。
確認はしなかった。どう尋ねてどう受け止めたらいいものか、私には難解すぎたから。
◇
『十月二十三日 ややくもり 健康状態◎ ゴラくんの手首が見え始める。股下を脚長の九〇センチと仮定すると、あと十六・七日で完全に生えきる計算となるか。現在の長さは一メートル強(葉の部分を除く)、脚長であれば身長一九〇センチか。かなり高いが、顔立ちは外国人に近く体つきもしっかりとしている為、その可能性はある。高身長用の服の事前準備が必要と思われる』
地面に裾が付かない様にお端折りを作ったのは、愚策だった。私は見事に、後先考えない稚拙な思考回路を曝け出してしまったのだ。ゴラくんが何も気付いていなそうなのが唯一の救いだ。
「裾が汚れるとか言ってる場合じゃなかったね……」
独り言を呟きながらゴラくんの浴衣を直す。背後に膝をついて立っている私を、ゴラくんが身体を捻って不思議そうに覗き込んだ。どうしたの? そういう顔だ。
どうしたもこうしたもない。今朝も早くから山道をえっちらおっちらと登ってゴラくんの元へと向かった私の目に飛び込んできたのは、お端折りで長さを調整された浴衣の下からお目見えする例の部分だったのだ。付け根こそ隠されていたものの、普通にぶら下がって揺れている。これを見た瞬間の私の心境を、ご想像いただきたい。
人間、見てはいけない物からは目を離せなくなる習性を持つらしい。ホラー映画でもよくあるやつだ。怖いけど正体を見届けないと余計怖いから、目が離せない。恐らくはそれを同じ心理だったと考えたけど、そんなことを言っている場合じゃない。
にこやかに笑いかけるゴラくん。風が吹く度にふわりと舞い上がる浴衣の裾。筋肉質な太腿の間に揺れるアレ。今自分は一体何を見せられているんだろう、と一歩引いた自分が私の背後から問いかけてきた。だけど、私はその答えを持ってはいなかった。
ぱくぱくぱくとゴラくんが口を開く。恐らくは、「どうしたの?」と言っていたのだろう。可愛らしく首を傾げたことで、ようやく私の呪縛は解けた。明らかに異質な笑い声を上げながらゴラくんの背後に急行すると、早速浴衣の丈を直し始めたという流れだ。
思うに、ゴラくんは元々知識は大人並みには持ち合わせている。だけど、精神年齢はまだ生まれたての子供なんじゃないか。つまりは、概念の欠如。だから普通に生活を送っていたら当然見せたら恥ずかしいと思う股間部を見せても、恥ずかしがらないのでは。
そして、今日の難題はこの後に待ち構えていた。土の除去だ。形のいい筋肉質なお尻。足はぴったりと閉じられているので、腿の間に手を突っ込むことはやめておこう。
最初の難関は、お尻だ。お尻の割れ目に付着した土は取り除いた方がいいだろうけど、果たしていくらマンドラゴラとはいえ、男性の臀部を割り開きその部分を拭き取っていいものか。
よぼよぼでシワシワの老人だったら介護だと割り切れそうだったけど、如何せんゴラくんは非常に健康な若々しい男性だ。身体半分だけだけど。
まあ、ここは何とか堪えて拭き取ろう。だけど、更なる問題は臀部の前側にある。いや、なんだかんだで毎日触れている。柔らかいのももう知っている。だけど、地面から出きった物は、今日初めて触れる。ということは、裏側にある例の物も拭いてあげなければならないんじゃないか。まあ間違いなく、土がこびりついている筈だ。
じゃあ、軍手をするか。いや、これまで軍手なんてしていなかったのにいきなり軍手をはめたら、ゴラくんが不審がったり悲しんだりするんじゃないか。ゴラくんは、どこで培ったか分からないけど、かなり人間に近い感性の持ち主だ。それをさも不潔かの様に触れたら、ゴラくんのそこに対する認識が偏ったものにならないか。
彼の生殖機能が人間と同じ様に機能するかどうかは分からないけど、もし正常に機能するのであれば、今後そういった利用方法もあるのでは。なんと言っても眉目秀麗、見目麗しく美丈夫だ。人間の女性がゴラくんと恋に落ちることだってあるかもしれない。その時に偏った認識を持っていて困るのは、ゴラくんだろう。
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