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第四章 マンドラゴラの王様
39 マンドラゴラの愛
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ウドさんは、真剣そのものの表情だ。
「キング・マンドラゴラを裏切る様な行為をしたことがアーニャにばれたら、今度は私が斧で殺されますネ」
話通りの熱狂ぶりだったら、その可能性もありそうだ。口約束ではあるけれど、この言葉が一番信用出来た。なんせ嫉妬心の塊みたいなのがすぐ隣にいるから、理解もしやすい。さもありなん、というやつだ。
「では、どうぞ」
私が横に退くと、ウドさんは嬉々としてスマホを構える。
「吾郎サン、スマーイル!」
吾郎くんは、全く笑わない。スマイルを連発していたウドさんだったけど、とうとう諦めたらしい。何枚かパシャパシャと撮ると、早速その写真をアーニャさんに送っていた。アーニャさんはスマホも操作出来るのか。だとすると、吾郎くんも人並みのことは何でもこなせそうだ。もう終わったと判断した吾郎くんが、さっと立ち上がる。
「じゃあ、もういいよね」
温かみなど全くない表情と声色で、まだこたつに入っているウドさんを見下ろしながら言った。
「……そう、デスネ」
ウドさんの顔は引き攣っていたけど、首を横に振ると溜息を吐きながら苦笑する。
「キングの嫉妬心は、普通のマンドラゴラより強そうですネ。ワタシ、殺されそうなので大人しく出ていきますネ」
「さようなら」
「ちょ、ちょっと吾郎くん」
立ち上がって吾郎くんの袖を引っ張ると、吾郎くんは私にはにっこりと純粋無垢な天使の笑みを見せる。わざわざここまで写真を撮りにきたのだから、この笑顔を撮らせてあげればよかったのに。
「もう用はない」
にべもなかった。ハハハ、と乾いた笑い声を出しながら、ウドさんがトボトボと玄関に向かう。突然「あ」と言って振り返ると、にこにこしながら私に尋ねた。
「美空サン、もう暗いデスネ。だから明日の朝まで表を借りていいデスカ? テントを持ってきたので、車の横で一晩泊まらせて下サイ」
「あ、はい、それくらいなら」
「ありがとゴザイマース」
ウドさんが手を振りながら玄関の外に出た瞬間、吾郎くんが笑ってしまうほどの勢いで戸をピシャリと閉め、鍵をした。驚くほどの冷たさだ。でも、くるりと振り返った吾郎くんは笑っていた。
「美空、ウドさんの話にあったでしょ?」
「え? どれのこと?」
吾郎くんは土間から上がると、私をきゅっと抱き締める。相変わらず、私に触れることに躊躇は一切ない。
「美空の声を聞いて、美空を見たくなった。美空を見た瞬間、僕は美空を愛してた。美空じゃなければ、目は開けなかった」
「うほ……っ」
直球がきた。しかも豪速球で。
「マンドラゴラは生涯一人の人しか愛さないよ。僕は元々それを知っている」
知っている、ということは、私に言わなかっただけで、吾郎くんは当然のこととして最初から認識していたのか。
自分がそうだから人もそうだろうと思うのは、よくあることだ。そういった意味では、吾郎くんは人間臭い一面を持っている。
「でも、それを言っても、僕の言葉だけじゃ美空は信じてくれなさそうだったから、あの人が教えてくれてよかった。これで信じてもらえるかな?」
症例が一人だけなら個人のものだけど、二人であれば種族としての傾向と言えなくはない。
――ああ、もう。
「し、信じるよ……」
万が一私が他の男に何かされているのを見たら、その男は間違いなく吾郎くんにぼこぼこされるに違いないことも。
「本当!」
吾郎くんが、嬉しそうな声を上げる。
「でも、でもね、やっぱり他の人とも交わってほしい。その後で、もう一度この話をしよう」
私を好きでいてくれることと、外の世界を知ることとはまた別の話だ。私は、私の我儘で吾郎くんを閉じられた世界に縛り付けたくはない。
「……美空」
吾郎くんは寂しそうだったけど、それ以上ごねることはなかった。
◇
暫くすると、家の外でウドさんがギターを弾き始める音が聞こえてきた。それに気付いた吾郎くんは、縁側の周りにある雨戸を全て閉め切ると、テレビを点ける。徹底した態度で、いっそ清々しい。
鯖の味噌煮込みがそこそこ余ってしまったのを理由に、吾郎くんがお風呂に入っている間に、こっそり表に出てタッパーに詰めたそれをウドさんに渡すことにした。
吾郎くんにばれたらとんでもないことになる。だから、私にしては素早く行動に移せた方だと思う。多分、それだけずっと、私は知りたかった。
「オーウ! ジャパニーズの料理、健康的で大好きですネ!」
「し、静かにお願いします!」
「オウ、失礼」
ウドさんは、テントの中で小瓶に入ったきつそうなお酒をグビッと飲んでいるところだった。食事は味気ないクラッカーとチーズだけ。もう少しご飯を炊いておけばよかったな、と後悔する。
「食べ終わったら、玄関の横に置いておきますネ」
そう言って、音が出そうなウインクをするウドさん。だけど私は、立ち去らなかった。同じマンドラゴラと関わる人間として、もう少しあれこれ聞いてみたかったのだ。吾郎くんがあの通りの態度なので、吾郎くんがいる前ではそれも難しい。だから、お風呂でしっかりと温まる様に言っておいた。騙す様なやり方だけど、それほどに私は行き詰まっていたのだ。
素直な吾郎くんは、私の言葉に疑いもせず従うだろう。だけど、長話をしている余裕はない。
とりあえず、最後の彼の態度を謝罪することにする。
「あの……さっきはごめんなさい。吾郎くんに悪気はなかったんです。この前、私が男の人に襲われそうになって、それで警戒していただけで……」
実際は私が異性を見るだけで嫌だったみたいだけど、この際それは置いておく。
私の言葉に、ウドさんは驚いた様に目を瞠る。
「オウ……美空サン、大丈夫でしたカ?」
「はい。吾郎くんがマンドラゴラの力を使って助けてくれて」
「その人も無事デシタカ?」
ウドさんが、恐ろしげに問う。無事かと言われたら無事だ。泡を吹いて気絶してはいたけど。
「え? ええ、怖がってましたけど」
私が小さく笑うと、ウドさんがニヤリとした。
「その人、殺されなくてよかったデスネ!」
「え? どういうことですか」
私が驚いた顔を見せると、ウドさんが可笑しそうにくつくつと笑いながら教えてくれる。
「さっきも言いましたガ、マンドラゴラの愛はとても情熱的デスネ。特に他の異性が自分の愛する人を狙ったのを知ったら、相手だけでなく愛する人にもヤキモチ焼きマス」
確かに、先程聞いたアーニャさんは、恋敵になりそうな同族を斧で切り倒していた。そこにあるのは、明らかな殺意だ。
「マンドラゴラの愛は、深くて重いデスネ。過去の番についても調べテ、ワタシ考えましたネ。最初に聞かせた声が、多分マンドラゴラの内部に作用すると思いマス」
「内部、ですか?」
私は、ぽかんとしながらウドさんの話に耳を傾けた。
「キング・マンドラゴラを裏切る様な行為をしたことがアーニャにばれたら、今度は私が斧で殺されますネ」
話通りの熱狂ぶりだったら、その可能性もありそうだ。口約束ではあるけれど、この言葉が一番信用出来た。なんせ嫉妬心の塊みたいなのがすぐ隣にいるから、理解もしやすい。さもありなん、というやつだ。
「では、どうぞ」
私が横に退くと、ウドさんは嬉々としてスマホを構える。
「吾郎サン、スマーイル!」
吾郎くんは、全く笑わない。スマイルを連発していたウドさんだったけど、とうとう諦めたらしい。何枚かパシャパシャと撮ると、早速その写真をアーニャさんに送っていた。アーニャさんはスマホも操作出来るのか。だとすると、吾郎くんも人並みのことは何でもこなせそうだ。もう終わったと判断した吾郎くんが、さっと立ち上がる。
「じゃあ、もういいよね」
温かみなど全くない表情と声色で、まだこたつに入っているウドさんを見下ろしながら言った。
「……そう、デスネ」
ウドさんの顔は引き攣っていたけど、首を横に振ると溜息を吐きながら苦笑する。
「キングの嫉妬心は、普通のマンドラゴラより強そうですネ。ワタシ、殺されそうなので大人しく出ていきますネ」
「さようなら」
「ちょ、ちょっと吾郎くん」
立ち上がって吾郎くんの袖を引っ張ると、吾郎くんは私にはにっこりと純粋無垢な天使の笑みを見せる。わざわざここまで写真を撮りにきたのだから、この笑顔を撮らせてあげればよかったのに。
「もう用はない」
にべもなかった。ハハハ、と乾いた笑い声を出しながら、ウドさんがトボトボと玄関に向かう。突然「あ」と言って振り返ると、にこにこしながら私に尋ねた。
「美空サン、もう暗いデスネ。だから明日の朝まで表を借りていいデスカ? テントを持ってきたので、車の横で一晩泊まらせて下サイ」
「あ、はい、それくらいなら」
「ありがとゴザイマース」
ウドさんが手を振りながら玄関の外に出た瞬間、吾郎くんが笑ってしまうほどの勢いで戸をピシャリと閉め、鍵をした。驚くほどの冷たさだ。でも、くるりと振り返った吾郎くんは笑っていた。
「美空、ウドさんの話にあったでしょ?」
「え? どれのこと?」
吾郎くんは土間から上がると、私をきゅっと抱き締める。相変わらず、私に触れることに躊躇は一切ない。
「美空の声を聞いて、美空を見たくなった。美空を見た瞬間、僕は美空を愛してた。美空じゃなければ、目は開けなかった」
「うほ……っ」
直球がきた。しかも豪速球で。
「マンドラゴラは生涯一人の人しか愛さないよ。僕は元々それを知っている」
知っている、ということは、私に言わなかっただけで、吾郎くんは当然のこととして最初から認識していたのか。
自分がそうだから人もそうだろうと思うのは、よくあることだ。そういった意味では、吾郎くんは人間臭い一面を持っている。
「でも、それを言っても、僕の言葉だけじゃ美空は信じてくれなさそうだったから、あの人が教えてくれてよかった。これで信じてもらえるかな?」
症例が一人だけなら個人のものだけど、二人であれば種族としての傾向と言えなくはない。
――ああ、もう。
「し、信じるよ……」
万が一私が他の男に何かされているのを見たら、その男は間違いなく吾郎くんにぼこぼこされるに違いないことも。
「本当!」
吾郎くんが、嬉しそうな声を上げる。
「でも、でもね、やっぱり他の人とも交わってほしい。その後で、もう一度この話をしよう」
私を好きでいてくれることと、外の世界を知ることとはまた別の話だ。私は、私の我儘で吾郎くんを閉じられた世界に縛り付けたくはない。
「……美空」
吾郎くんは寂しそうだったけど、それ以上ごねることはなかった。
◇
暫くすると、家の外でウドさんがギターを弾き始める音が聞こえてきた。それに気付いた吾郎くんは、縁側の周りにある雨戸を全て閉め切ると、テレビを点ける。徹底した態度で、いっそ清々しい。
鯖の味噌煮込みがそこそこ余ってしまったのを理由に、吾郎くんがお風呂に入っている間に、こっそり表に出てタッパーに詰めたそれをウドさんに渡すことにした。
吾郎くんにばれたらとんでもないことになる。だから、私にしては素早く行動に移せた方だと思う。多分、それだけずっと、私は知りたかった。
「オーウ! ジャパニーズの料理、健康的で大好きですネ!」
「し、静かにお願いします!」
「オウ、失礼」
ウドさんは、テントの中で小瓶に入ったきつそうなお酒をグビッと飲んでいるところだった。食事は味気ないクラッカーとチーズだけ。もう少しご飯を炊いておけばよかったな、と後悔する。
「食べ終わったら、玄関の横に置いておきますネ」
そう言って、音が出そうなウインクをするウドさん。だけど私は、立ち去らなかった。同じマンドラゴラと関わる人間として、もう少しあれこれ聞いてみたかったのだ。吾郎くんがあの通りの態度なので、吾郎くんがいる前ではそれも難しい。だから、お風呂でしっかりと温まる様に言っておいた。騙す様なやり方だけど、それほどに私は行き詰まっていたのだ。
素直な吾郎くんは、私の言葉に疑いもせず従うだろう。だけど、長話をしている余裕はない。
とりあえず、最後の彼の態度を謝罪することにする。
「あの……さっきはごめんなさい。吾郎くんに悪気はなかったんです。この前、私が男の人に襲われそうになって、それで警戒していただけで……」
実際は私が異性を見るだけで嫌だったみたいだけど、この際それは置いておく。
私の言葉に、ウドさんは驚いた様に目を瞠る。
「オウ……美空サン、大丈夫でしたカ?」
「はい。吾郎くんがマンドラゴラの力を使って助けてくれて」
「その人も無事デシタカ?」
ウドさんが、恐ろしげに問う。無事かと言われたら無事だ。泡を吹いて気絶してはいたけど。
「え? ええ、怖がってましたけど」
私が小さく笑うと、ウドさんがニヤリとした。
「その人、殺されなくてよかったデスネ!」
「え? どういうことですか」
私が驚いた顔を見せると、ウドさんが可笑しそうにくつくつと笑いながら教えてくれる。
「さっきも言いましたガ、マンドラゴラの愛はとても情熱的デスネ。特に他の異性が自分の愛する人を狙ったのを知ったら、相手だけでなく愛する人にもヤキモチ焼きマス」
確かに、先程聞いたアーニャさんは、恋敵になりそうな同族を斧で切り倒していた。そこにあるのは、明らかな殺意だ。
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