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第三章 上級編開始
第429話 魔術師リアムの上級編二日目の映画終了
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映画は戦争の場面に移り、リアムはドキドキしながら夢中になって見ていた。さすがは魔法使いだ。一体どんな鍛錬をしたらあの様に空を飛べる様になるのか。そもそも空を飛ぼうなどという発想すらなかったことが、今となっては惜しまれる。
戦闘場面に思わず前に出ようとすると、祐介が引き戻す。それを幾度か繰り返した後、映画は終盤に差し掛かり、女性へと掛けられていた魔法が解け始める。
まるで自分を見ている様だった。自分を見た目で判断して。あの魔法使いは、見た目など気にもしていないというのに。
髪の色は変わってしまったが、ユラと魔法使いが再び重なって見えた。ユラがこの魔法使いの様にサツキをサツキとして見てくれていたらいい。そう思った。
そして祐介にも、リアムはリアムとして見てもらいたい。だが、恐らくこのことに一番拘っているのはリアムだ。どうしても、こうあるべきという考えが頭の片隅に残る。何故か。
多分、リアムは何かを吹っ切れていないのだ。この映画の女性の様に、魔法使いを助けたいという様なただ一つの願いの為に、己の殻を破れていないから。
「祐介」
「うん?」
「私は今後の目標を明確にすべきかと思う」
「どうしたの急に」
「複数のことを一度にやろうとするから迷い惑うのだ」
「うん?」
「今まず目標とすべきなのは、安全な生活であろう。扉を開ける度に殴られないか警戒をするのは精神衛生上いいとは思えぬ」
「まあそりゃね」
「そうであろう? その為にはどうするかなのだがな」
「ねえ、今は安心してないの?」
「え」
祐介が、リアムを再びぐいっと引き寄せ、また首に唇を付けた。ぞわわわ、としてリアムは思わず身震いしてしまった。しまった! これでは反応したことがばればれではないか!
「僕、これでもサツキちゃんを一所懸命守ってるつもりなんだけど」
首にかかる息が余りにも熱すぎて、リアムは身をすくめてしまった。すると、祐介が更に隙間を埋めてくる。
「一人でやろうとしないでさ、僕と補填し合いながらやっていこうよ。ね?」
「ほ、補填?」
「そう。僕はサツキちゃんを守るし、サツキちゃんは突っ走らないで、出来る範囲で僕を守ってよ。そうしたら、僕達二人は安心安全。どうこれ?」
「た、互いの足りないところを補っていくということか?」
確かにパーティーを組む時も、互いの不得手とするところを補填出来る相手と組む。成程、一理ある。
祐介が首に唇をを這わせながら、言った。映画は、空を飛ぶ家の上で魔法使いと女性がキスを交わしていた。何だか照れ臭くなってきた。
「僕達は言うならば相棒ってことかな」
「相棒……」
「そう。いいでしょ?」
そう言いながら、どんどん祐介の唇が耳に近付いて来る。祐介よ、どうした。昨日処理を済ませて今は落ち着いているのではなかったのか。
恐るべし若さ、である。
「だからさ、目標立てるのもいいけど、そう警戒しっ放しだと疲れるし」
「そ、それは祐介の方ではないかっ」
「僕?」
とうとう耳に唇が当たった。またもやぞわわわっと震えがきた。ふ、と祐介が笑ったのは気の所為であろうか。
「祐介はいつも警戒し私を守っているから、私は祐介に安堵してもらいたくてだなっ」
「今してるよ」
「え?」
「今、心から安心してるよ」
祐介が囁いた。
戦闘場面に思わず前に出ようとすると、祐介が引き戻す。それを幾度か繰り返した後、映画は終盤に差し掛かり、女性へと掛けられていた魔法が解け始める。
まるで自分を見ている様だった。自分を見た目で判断して。あの魔法使いは、見た目など気にもしていないというのに。
髪の色は変わってしまったが、ユラと魔法使いが再び重なって見えた。ユラがこの魔法使いの様にサツキをサツキとして見てくれていたらいい。そう思った。
そして祐介にも、リアムはリアムとして見てもらいたい。だが、恐らくこのことに一番拘っているのはリアムだ。どうしても、こうあるべきという考えが頭の片隅に残る。何故か。
多分、リアムは何かを吹っ切れていないのだ。この映画の女性の様に、魔法使いを助けたいという様なただ一つの願いの為に、己の殻を破れていないから。
「祐介」
「うん?」
「私は今後の目標を明確にすべきかと思う」
「どうしたの急に」
「複数のことを一度にやろうとするから迷い惑うのだ」
「うん?」
「今まず目標とすべきなのは、安全な生活であろう。扉を開ける度に殴られないか警戒をするのは精神衛生上いいとは思えぬ」
「まあそりゃね」
「そうであろう? その為にはどうするかなのだがな」
「ねえ、今は安心してないの?」
「え」
祐介が、リアムを再びぐいっと引き寄せ、また首に唇を付けた。ぞわわわ、としてリアムは思わず身震いしてしまった。しまった! これでは反応したことがばればれではないか!
「僕、これでもサツキちゃんを一所懸命守ってるつもりなんだけど」
首にかかる息が余りにも熱すぎて、リアムは身をすくめてしまった。すると、祐介が更に隙間を埋めてくる。
「一人でやろうとしないでさ、僕と補填し合いながらやっていこうよ。ね?」
「ほ、補填?」
「そう。僕はサツキちゃんを守るし、サツキちゃんは突っ走らないで、出来る範囲で僕を守ってよ。そうしたら、僕達二人は安心安全。どうこれ?」
「た、互いの足りないところを補っていくということか?」
確かにパーティーを組む時も、互いの不得手とするところを補填出来る相手と組む。成程、一理ある。
祐介が首に唇をを這わせながら、言った。映画は、空を飛ぶ家の上で魔法使いと女性がキスを交わしていた。何だか照れ臭くなってきた。
「僕達は言うならば相棒ってことかな」
「相棒……」
「そう。いいでしょ?」
そう言いながら、どんどん祐介の唇が耳に近付いて来る。祐介よ、どうした。昨日処理を済ませて今は落ち着いているのではなかったのか。
恐るべし若さ、である。
「だからさ、目標立てるのもいいけど、そう警戒しっ放しだと疲れるし」
「そ、それは祐介の方ではないかっ」
「僕?」
とうとう耳に唇が当たった。またもやぞわわわっと震えがきた。ふ、と祐介が笑ったのは気の所為であろうか。
「祐介はいつも警戒し私を守っているから、私は祐介に安堵してもらいたくてだなっ」
「今してるよ」
「え?」
「今、心から安心してるよ」
祐介が囁いた。
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