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第1章 卒業後の進路
包丁探索
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「で、次はどれへ行くの?」
タフィたちは来た道を戻り、分岐点へと戻ってきた。
「うーん……あっちだな」
情報がないなかで悩んでも無駄だと判断したのか、タフィはあっさりと一番左側の通路を指差した。
「オッケー」
タフィを先頭に奥へと進んでいったが、数体のキューブとヒトツメイワに出くわしただけで、包丁を見つけることはできなかった。
「次はこっちだ」
今度は左から2番目の通路を進んでみたが、スライムとヒトツメイワ、そしてウデエンバンと遭遇しただけで、ここでも包丁は見つけられなかった。
「あー疲れた」
分岐点に戻ってきたタフィは、その場にドカッと座り込んだ。
「ふぅ……あんたも飲む?」
カリンは水筒の水を一口飲むと、そのまま水筒をタフィに差し出した。
「飲む」
タフィはなんのためらいもなく水筒に口をつけた。間接キスどうこうという甘酸っぱい感情は、今のところないようだ。
「このダンジョン、冒険者とかがあんまり来ていないっぽいね」
カリンはこのダンジョンに対する印象を口にした。
「なんでわかるんですか?」
ボイヤーが聞いた。
「戦ってるからわかると思うけど、出てきたモンスター、みんなあんまり強くなかったでしょ」
「はい、思ったほど強くはなかったです」
「何度も言ってるけど、モンスターは抗体みたいなもんだから、冒険者が大勢やって来るようになれば、それに対抗するためにモンスターも強くなるのよ」
モンスターの強さや性質は、冒険者などの外的要因や、ダンジョン自身の成長といった内的要因によって変化すると言われている。
「なるほど」
「冒険者が集まるダンジョンってのは、貴重な素材が手に入るとか、誰かが財宝や武器の類を隠したとか、そういう行く価値があるとこなのよね。けど、ここは見た感じそういうのが何もなさそうだから、来る意味がないんだろうね。まぁ逆に言えば雑魚ばかりだから、ひよっこにはもってこいよね。ほらひよっこ、今度はどれへ行くの?」
カリンはタフィのことを軽くからかった。
「ひよっこ言うな。……こっち」
今度は、左から3番目の通路を奥へと進んでいくタフィたち一行。途中でキューブを粉砕すると、またまた広がった空間にたどり着いた。
「おわっ!」
いきなり放たれた電撃魔法に対し、タフィは咄嗟にバットを出してなんとかカット。魔法はそのまま壁に当たって消滅した。
「良い反応だったよタフィ。それにその工夫もね」
カリンは、タフィがバットを短く持っているのをしっかりと見ていた。
「だってインコースにしか来ないし、こっちの方がバットコントロールが効くからさっ」
その言葉どおり、スパーンと振り抜かれたサンダーボールは、鋭いライナーとなって攻撃を放ってきたヒトツメイワを直撃、コアもろとも体を粉砕した。
「っしゃあ! ……次はあいつか」
タフィがガッツポーズをすると同時に、モンスターたちが次々と姿を現し始めた。
「さて、うちも負けてらんないね」
カリンは素早く間合いを詰め、豪快に槍の一突きでキューブを打ち負かすや、そのまま魔法を放とうとしていたヒトツメイワ目掛けて、ヒュンッと槍を投げた。
「うちの隙を狙おうなんて、100年早いよ」
突き刺さった衝撃に耐えることができず、ヒトツメイワの体は脆くも崩れ落ちた。
「僕もやるぞぉ」
ボイヤーは団体で迫ってくるスライムに照準を定めると、ブレスで盛大に焼き払った。
「ふぅ……。あとは、兄やんが戦ってるヒトツメイワだけかな」
そのヒトツメイワへ向かって、タフィは魔法攻撃をカットしながら、じわじわと距離を詰めていく。
「これで終いじゃぁ!」
ブンッと風を切るような鋭いスイングで、タフィはヒトツメイワの体をバコーンッとぶち抜き、一連の戦闘に終止符を打った。
タフィたちは来た道を戻り、分岐点へと戻ってきた。
「うーん……あっちだな」
情報がないなかで悩んでも無駄だと判断したのか、タフィはあっさりと一番左側の通路を指差した。
「オッケー」
タフィを先頭に奥へと進んでいったが、数体のキューブとヒトツメイワに出くわしただけで、包丁を見つけることはできなかった。
「次はこっちだ」
今度は左から2番目の通路を進んでみたが、スライムとヒトツメイワ、そしてウデエンバンと遭遇しただけで、ここでも包丁は見つけられなかった。
「あー疲れた」
分岐点に戻ってきたタフィは、その場にドカッと座り込んだ。
「ふぅ……あんたも飲む?」
カリンは水筒の水を一口飲むと、そのまま水筒をタフィに差し出した。
「飲む」
タフィはなんのためらいもなく水筒に口をつけた。間接キスどうこうという甘酸っぱい感情は、今のところないようだ。
「このダンジョン、冒険者とかがあんまり来ていないっぽいね」
カリンはこのダンジョンに対する印象を口にした。
「なんでわかるんですか?」
ボイヤーが聞いた。
「戦ってるからわかると思うけど、出てきたモンスター、みんなあんまり強くなかったでしょ」
「はい、思ったほど強くはなかったです」
「何度も言ってるけど、モンスターは抗体みたいなもんだから、冒険者が大勢やって来るようになれば、それに対抗するためにモンスターも強くなるのよ」
モンスターの強さや性質は、冒険者などの外的要因や、ダンジョン自身の成長といった内的要因によって変化すると言われている。
「なるほど」
「冒険者が集まるダンジョンってのは、貴重な素材が手に入るとか、誰かが財宝や武器の類を隠したとか、そういう行く価値があるとこなのよね。けど、ここは見た感じそういうのが何もなさそうだから、来る意味がないんだろうね。まぁ逆に言えば雑魚ばかりだから、ひよっこにはもってこいよね。ほらひよっこ、今度はどれへ行くの?」
カリンはタフィのことを軽くからかった。
「ひよっこ言うな。……こっち」
今度は、左から3番目の通路を奥へと進んでいくタフィたち一行。途中でキューブを粉砕すると、またまた広がった空間にたどり着いた。
「おわっ!」
いきなり放たれた電撃魔法に対し、タフィは咄嗟にバットを出してなんとかカット。魔法はそのまま壁に当たって消滅した。
「良い反応だったよタフィ。それにその工夫もね」
カリンは、タフィがバットを短く持っているのをしっかりと見ていた。
「だってインコースにしか来ないし、こっちの方がバットコントロールが効くからさっ」
その言葉どおり、スパーンと振り抜かれたサンダーボールは、鋭いライナーとなって攻撃を放ってきたヒトツメイワを直撃、コアもろとも体を粉砕した。
「っしゃあ! ……次はあいつか」
タフィがガッツポーズをすると同時に、モンスターたちが次々と姿を現し始めた。
「さて、うちも負けてらんないね」
カリンは素早く間合いを詰め、豪快に槍の一突きでキューブを打ち負かすや、そのまま魔法を放とうとしていたヒトツメイワ目掛けて、ヒュンッと槍を投げた。
「うちの隙を狙おうなんて、100年早いよ」
突き刺さった衝撃に耐えることができず、ヒトツメイワの体は脆くも崩れ落ちた。
「僕もやるぞぉ」
ボイヤーは団体で迫ってくるスライムに照準を定めると、ブレスで盛大に焼き払った。
「ふぅ……。あとは、兄やんが戦ってるヒトツメイワだけかな」
そのヒトツメイワへ向かって、タフィは魔法攻撃をカットしながら、じわじわと距離を詰めていく。
「これで終いじゃぁ!」
ブンッと風を切るような鋭いスイングで、タフィはヒトツメイワの体をバコーンッとぶち抜き、一連の戦闘に終止符を打った。
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