38 / 86
第1章 北条家騒動
ゆるりと雑談
しおりを挟む
話し合いを終えて大道寺家の屋敷に戻った辰巳たちは、明日朝の出発に向けて、それぞれの部屋で思い思いに過ごしていた。
「すげぇ慌ただしい一日だったな」
辰巳はビーズソファーに思いきり体を沈み込ませていた。
「本当ですね。飯屋襲撃、夏さんご落胤、占い騒動終結、これが一気にですからね」
「俺、夏さんのところで一日分の驚きを全部使っちゃたんだろうね。お城で占い師とやいのやいのやってるのを、すんごい冷静に見てたもの。普通だったら、ああいう裏切らせるやり取りって、ドキドキしながら見守るもんだろうね」
あたしもなんだが疲れましたよ。あ、ジュース飲みます?」
「飲む飲む」
「はい、どうぞ」
同じようにビーズソファーに体を沈めていたユノウは、レッグポーチから瓶のオレンジジュースを二本取り出すと、栓を抜いて一本を辰巳に手渡した。
「サンキュー。また、随分とノスタルジックなものを出してきたね」
ユノウが手渡したのは、透明な瓶に白字で商品名を書いただけという、どこか懐かしさを感じさせるデザインのオレンジジュースだった。
「いいじゃないですか、昭和のジュースなんてそう飲めるものじゃないんですから」
「まぁね。しっかし、本当に色んなものが入っているな。これだってそこに入っていたんだから」
辰巳はソファーをポンポンと叩いた。
「基本家具とか家電なんかは、処分せずに全部この中に入れちゃいますからね」
他にも部屋の中には、化粧台にローテーブル、オーディオアンプにスピーカーなど、ユノウが地球生活時に使っていた様々な代物が置かれていた。
ちなみに、電気は家庭用のソーラー発電機でまかなっている。
「俺、明治時代の扇風機なんて初めて見たよ。改めて、本当にユノウはすげぇ昔から日本で暮らしてたんだなって実感した」
リラックスした様子で会話を楽しむ辰巳。当人は気づいていないが、日常的に地球のものを見たり使ったりしていることで、慣れない異世界生活で生じるであろう様々な精神的負担が軽減されていたのだ。
「あれはちょっとショックでしたね。あたしのとっておき明治エピソードより、扇風機を見た時の方がリアクションが良かったんですから。ところで、なんにも言ってくれないですけど、あたしの歌どうですか?」
室内に置かれたレコードプレーヤーからは、ユノウが出した二枚目のシングル「蒲田でバッタリ子安でウッカリ」が流れていた。
「どうって? ……昭和歌謡って感じの曲だね。それよりさ、やっぱり小田原には馬車で行くのかな?」
特に感想らしい感想もなかったらしく、辰巳はさっさと話題を変えた。
「じゃないですか、日本と違って、倭国は馬車交通がすごく発達しているみたいですから」
口を尖らせながらユノウが答えたように、大坂開府以降、倭国では馬車交通が著しく発展していた。
その礎を築いたのは、ケンタウロス族の大名、馬谷道播である。
馬谷道播こと、ドノバン・ウマーヤは大陸出身の冒険者で、秀長にスカウトされて家臣となった。
徳川家康と戦った小牧・長久手の戦いにおいて、騎馬部隊を率いて勇名をはせるや、秀長の重臣として存在感を示すようになる。
秀長が副将軍として幕政を取り仕切るようになると、道播は全国の道路整備を担うことになった。この時、自身が走りやすい道というものを道路整備の基準としたことで、必然的に道幅は広くなり、石畳やコンクリートによる舗装が積極的に行われることになる。また、河川などには渡河しやすいよう積極的に橋が架けられ、宿場町の整備も進められた。
無論、これらの整備案に対して異論がなかったわけではなく、幕臣からは攻めやすくするのではないかという懸念の声も出た。
それらの声に対し秀長は、「流通網を整備することによって商業を活性化させることの方が、国を豊かにするうえでは重要である。豊かになれば、それ自身が戦の抑止力になる」と説いて、懸念する声を退けた。これには、秀吉・秀長の兄弟が農民出身であったことで、武家にありがちな商いを下に見る感覚がなかった点が、大きく影響していたであろう。
このように道路環境が整えられたことに加え、幕府が馬の生産や馬車の製造を奨励したこともあって、瞬く間に馬車文化が倭国中に広がることになったのである。
ちなみに、道播はそれらの功績によって甲府城主に任じられ、独身のままその生涯を閉じた。それに関しては、大陸に想い人がいるからなどと様々な憶測がなされたが、本人は何も語らなかったので、その理由は定かではない。
秀長は馬谷家が一代で終わることを憂慮し、自身の親類である木下家から養子を迎え入れることを提案。道播はそれを受け入れ、養子に道春の名を与えて後継ぎとし、その血筋が今日まで続いている。
「俺、馬車乗るの初めてなんだよね」
子供のように目を輝かせる辰巳に対し、ユノウは仕返しの意味も込めて現実を告げた。
「そんなにいいもんじゃないですよ。正直に言って、乗り心地は良くないですから。ちょっとの距離だったら物珍しくていいかもしれないですけど、ずっと乗っていたら嫌になると思いますよ」
「ユノウは乗ったことあるの?」
「当り前じゃないですか。あたしは元々こっちの世界出身ですし、日本でも明治の頃は普通に馬車に乗ってましたからね」
それを聞いて、辰巳の顔が曇り始める。
「……ここから小田原って、馬車でどれくらいかかるんだ?」
地名など多少の差異はあるが、基本的に倭国の地理は日本のそれとほぼ同じである。
「うーん……道がどう繋がっているかわからないんでなんとも言えないですけど、距離がだいたい九〇キロくらいでしたからね。……そう考えると、ざっくりですけど、一五時間くらいはかかるんじゃないですか」
「は? それ、シンプルに移動時間がキツイじゃん。そのポーチの中に、移動を楽にする道具とか入ってないの?」
辰巳の抱いていた馬車へのワクワク感は、すっかり吹き飛んでしまった。
「入ってないですね。ただ、楽にする方法ならありますよ」
「あるの?」
「辰巳さんが車かなんかを切ればいいんですよ」
満天の星空の下、辰巳とユノウは、乗り物を試すために街外れの原っぱへと出かけていった。
「すげぇ慌ただしい一日だったな」
辰巳はビーズソファーに思いきり体を沈み込ませていた。
「本当ですね。飯屋襲撃、夏さんご落胤、占い騒動終結、これが一気にですからね」
「俺、夏さんのところで一日分の驚きを全部使っちゃたんだろうね。お城で占い師とやいのやいのやってるのを、すんごい冷静に見てたもの。普通だったら、ああいう裏切らせるやり取りって、ドキドキしながら見守るもんだろうね」
あたしもなんだが疲れましたよ。あ、ジュース飲みます?」
「飲む飲む」
「はい、どうぞ」
同じようにビーズソファーに体を沈めていたユノウは、レッグポーチから瓶のオレンジジュースを二本取り出すと、栓を抜いて一本を辰巳に手渡した。
「サンキュー。また、随分とノスタルジックなものを出してきたね」
ユノウが手渡したのは、透明な瓶に白字で商品名を書いただけという、どこか懐かしさを感じさせるデザインのオレンジジュースだった。
「いいじゃないですか、昭和のジュースなんてそう飲めるものじゃないんですから」
「まぁね。しっかし、本当に色んなものが入っているな。これだってそこに入っていたんだから」
辰巳はソファーをポンポンと叩いた。
「基本家具とか家電なんかは、処分せずに全部この中に入れちゃいますからね」
他にも部屋の中には、化粧台にローテーブル、オーディオアンプにスピーカーなど、ユノウが地球生活時に使っていた様々な代物が置かれていた。
ちなみに、電気は家庭用のソーラー発電機でまかなっている。
「俺、明治時代の扇風機なんて初めて見たよ。改めて、本当にユノウはすげぇ昔から日本で暮らしてたんだなって実感した」
リラックスした様子で会話を楽しむ辰巳。当人は気づいていないが、日常的に地球のものを見たり使ったりしていることで、慣れない異世界生活で生じるであろう様々な精神的負担が軽減されていたのだ。
「あれはちょっとショックでしたね。あたしのとっておき明治エピソードより、扇風機を見た時の方がリアクションが良かったんですから。ところで、なんにも言ってくれないですけど、あたしの歌どうですか?」
室内に置かれたレコードプレーヤーからは、ユノウが出した二枚目のシングル「蒲田でバッタリ子安でウッカリ」が流れていた。
「どうって? ……昭和歌謡って感じの曲だね。それよりさ、やっぱり小田原には馬車で行くのかな?」
特に感想らしい感想もなかったらしく、辰巳はさっさと話題を変えた。
「じゃないですか、日本と違って、倭国は馬車交通がすごく発達しているみたいですから」
口を尖らせながらユノウが答えたように、大坂開府以降、倭国では馬車交通が著しく発展していた。
その礎を築いたのは、ケンタウロス族の大名、馬谷道播である。
馬谷道播こと、ドノバン・ウマーヤは大陸出身の冒険者で、秀長にスカウトされて家臣となった。
徳川家康と戦った小牧・長久手の戦いにおいて、騎馬部隊を率いて勇名をはせるや、秀長の重臣として存在感を示すようになる。
秀長が副将軍として幕政を取り仕切るようになると、道播は全国の道路整備を担うことになった。この時、自身が走りやすい道というものを道路整備の基準としたことで、必然的に道幅は広くなり、石畳やコンクリートによる舗装が積極的に行われることになる。また、河川などには渡河しやすいよう積極的に橋が架けられ、宿場町の整備も進められた。
無論、これらの整備案に対して異論がなかったわけではなく、幕臣からは攻めやすくするのではないかという懸念の声も出た。
それらの声に対し秀長は、「流通網を整備することによって商業を活性化させることの方が、国を豊かにするうえでは重要である。豊かになれば、それ自身が戦の抑止力になる」と説いて、懸念する声を退けた。これには、秀吉・秀長の兄弟が農民出身であったことで、武家にありがちな商いを下に見る感覚がなかった点が、大きく影響していたであろう。
このように道路環境が整えられたことに加え、幕府が馬の生産や馬車の製造を奨励したこともあって、瞬く間に馬車文化が倭国中に広がることになったのである。
ちなみに、道播はそれらの功績によって甲府城主に任じられ、独身のままその生涯を閉じた。それに関しては、大陸に想い人がいるからなどと様々な憶測がなされたが、本人は何も語らなかったので、その理由は定かではない。
秀長は馬谷家が一代で終わることを憂慮し、自身の親類である木下家から養子を迎え入れることを提案。道播はそれを受け入れ、養子に道春の名を与えて後継ぎとし、その血筋が今日まで続いている。
「俺、馬車乗るの初めてなんだよね」
子供のように目を輝かせる辰巳に対し、ユノウは仕返しの意味も込めて現実を告げた。
「そんなにいいもんじゃないですよ。正直に言って、乗り心地は良くないですから。ちょっとの距離だったら物珍しくていいかもしれないですけど、ずっと乗っていたら嫌になると思いますよ」
「ユノウは乗ったことあるの?」
「当り前じゃないですか。あたしは元々こっちの世界出身ですし、日本でも明治の頃は普通に馬車に乗ってましたからね」
それを聞いて、辰巳の顔が曇り始める。
「……ここから小田原って、馬車でどれくらいかかるんだ?」
地名など多少の差異はあるが、基本的に倭国の地理は日本のそれとほぼ同じである。
「うーん……道がどう繋がっているかわからないんでなんとも言えないですけど、距離がだいたい九〇キロくらいでしたからね。……そう考えると、ざっくりですけど、一五時間くらいはかかるんじゃないですか」
「は? それ、シンプルに移動時間がキツイじゃん。そのポーチの中に、移動を楽にする道具とか入ってないの?」
辰巳の抱いていた馬車へのワクワク感は、すっかり吹き飛んでしまった。
「入ってないですね。ただ、楽にする方法ならありますよ」
「あるの?」
「辰巳さんが車かなんかを切ればいいんですよ」
満天の星空の下、辰巳とユノウは、乗り物を試すために街外れの原っぱへと出かけていった。
0
あなたにおすすめの小説
アラフォー幼女は異世界で大魔女を目指します
梅丸みかん
ファンタジー
第一章:長期休暇をとったアラフォー独身のミカは、登山へ行くと別の世界へ紛れ込んでしまう。その場所は、森の中にそびえる不思議な塔の一室だった。元の世界には戻れないし、手にしたゼリーを口にすれば、身体はなんと6歳の子どもに――。
ミカが封印の箱を開けると、そこから出てきたのは呪いによって人形にされた大魔女だった。その人形に「大魔女の素質がある」と告げられたミカは、どうせ元の世界に戻れないなら、大魔女を目指すことを決心する。
だが、人形師匠はとんでもなく自由すぎる。ミカは師匠に翻弄されまくるのだった。
第二章:巷で流れる大魔女の遺産の噂。その裏にある帝國の侵略の懸念。ミカは次第にその渦に巻き込まれていく。
第三章:異世界で唯一の友人ルカが消えた。その裏には保護部屋の存在が関わっていることが示唆され、ミカは潜入捜査に挑むことになるのだった。
辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた
平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。
それから幾千年。
現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。
そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。
ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。
だが彼自身はまだ知らない。
自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。
竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。
これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました
mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。
なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。
不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇
感想、ご指摘もありがとうございます。
なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。
読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。
お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる