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10月 スポーツの秋
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10月、秋といえば……やはりスポーツの秋だろうか。
ただわたしの場合、秋だからとか関係なく、余命1年病になってからずっとダイエットのために運動してる。
やってるのは主に自重トレによる筋トレと、有酸素のためのヨガ。
他に食事制限とかもしてるけどね。
全部アプリで管理してて、マジでこの時代に生まれてよかった~って感じ。
ダイエットは10月にある自分にとって力を入れたいと思ってるイベントのためにやってる。
だから食欲の秋は堪能できず、残念だ。
そんな感じで普段は宅トレ民なわたしだけど、今日はスポーツの秋を意識してお父さんが通っているというジムに家族で体験に来てる。
ジムといってもゴリゴリマッチョメン専用! みたいな場所じゃなくて、街なかにぽんっとあるコンビニ感覚で通える無人ジムだ。
こじんまりと言っても、それなりに広く感じるきれいな空間にマシンがいくつか置いてある。
フィットネス系のYoutuberの動画でジムマシンについては知ってはいるものの、実物見るのは初めてで、使い方が分からず母親と2人で戸惑ってると、お父さんが嬉々としてマシンの使い方を教えてくれた。
分かりやすいようにとお手本を見せてくれたり、お父さんが参考にしてるというYoutubeの動画を見せてもらったり。
そして『初心者はこのマシンが良いだろう』とか『座席の調節を』とか、言われるがままに準備を整え、実際にやってみる。
「うお……なんか……筋トレしてるって感じ!」
「だろ!?」
よく分かってないままではあるけど、テンションが上がってそう声をあげると、お父さんが同意してくれた。
とりあえず10回×3セットを繰り返す。
重量はお父さんのおすすめで重すぎず、軽すぎないくらいにしてもらってるので無理なくできてる。
わたしに教え終わったお父さんは、母親を引き連れて別のマシンを説明中。
戸惑う母親に、お父さんが笑顔で教えてて……まるで初々しいカップルのようなやり取りを、なんか気恥ずかしいような、嬉しいような、なんとも言えない気持ちで見つめていた。
幸いなことに店内は空いていて、ほぼ貸切状態。
お父さんコーチに習いながら、それぞれ3つくらいのマシンを試してみた。
背中と足をメインに鍛えるマシンチョイスらしい。
そして終わる頃には、お父さんは教えきった満足感からか自分のトレも終えた充実感からかツヤツヤしてて、逆に母親は慣れない運動に疲れ切ってぐったりしてる。
わたしはといえば、その中間くらいかな。
ほどよく疲れてるし、ほどよく楽しめたって感じ!
ただ実際にやってみて、やっぱり自分にはいつでも好きなときにすぐできる宅トレの方が向いてるかな~とか思ったり。
お父さんには言わないけどね。
筋トレ後に家族揃って有酸素にとバイクやトレッドミルに乗ったりして、初めてのジム体験は終了。
帰ろうとしている時、ちょうど他のお客さんが店内に入ってきた。
その人はお父さんを見かけるとぱっと笑顔を見せる。
「おや、今日はいつもより早いですね」
「あぁ、どうも。いや、今日は家族と一緒に来たもので」
お父さんも笑顔で会話してるところを見ると、どうやらジム友というか……顔見知りらしい。
わたしと母親がぺこっと頭を下げる。
するとその人も「ご家族ですか、どうも」と挨拶を返した。
「いやぁ~、ご家族でジムなんて……羨ましいですな」
そんなことを言われて少し驚いたけど、確かに珍しいかもと納得した。
お父さんは嬉しそうな照れくさそうな笑顔を浮かべてる。
母親は愛想笑いを浮かべていたけれど、内心は疲れ切っていたことだろう。
そして少しだけ父親とその人の会話を見守って「それでは」と別れた。
帰り道、嬉々として「今後も一緒に来るか?」と言ってくるお父さんに「とりあえず大丈夫かな」と母親と2人でお断りを入れる。
でも……家族一緒で羨ましいと言われたことを思い、悪くないかもとちょっと思ったのは内緒だ。
ただわたしの場合、秋だからとか関係なく、余命1年病になってからずっとダイエットのために運動してる。
やってるのは主に自重トレによる筋トレと、有酸素のためのヨガ。
他に食事制限とかもしてるけどね。
全部アプリで管理してて、マジでこの時代に生まれてよかった~って感じ。
ダイエットは10月にある自分にとって力を入れたいと思ってるイベントのためにやってる。
だから食欲の秋は堪能できず、残念だ。
そんな感じで普段は宅トレ民なわたしだけど、今日はスポーツの秋を意識してお父さんが通っているというジムに家族で体験に来てる。
ジムといってもゴリゴリマッチョメン専用! みたいな場所じゃなくて、街なかにぽんっとあるコンビニ感覚で通える無人ジムだ。
こじんまりと言っても、それなりに広く感じるきれいな空間にマシンがいくつか置いてある。
フィットネス系のYoutuberの動画でジムマシンについては知ってはいるものの、実物見るのは初めてで、使い方が分からず母親と2人で戸惑ってると、お父さんが嬉々としてマシンの使い方を教えてくれた。
分かりやすいようにとお手本を見せてくれたり、お父さんが参考にしてるというYoutubeの動画を見せてもらったり。
そして『初心者はこのマシンが良いだろう』とか『座席の調節を』とか、言われるがままに準備を整え、実際にやってみる。
「うお……なんか……筋トレしてるって感じ!」
「だろ!?」
よく分かってないままではあるけど、テンションが上がってそう声をあげると、お父さんが同意してくれた。
とりあえず10回×3セットを繰り返す。
重量はお父さんのおすすめで重すぎず、軽すぎないくらいにしてもらってるので無理なくできてる。
わたしに教え終わったお父さんは、母親を引き連れて別のマシンを説明中。
戸惑う母親に、お父さんが笑顔で教えてて……まるで初々しいカップルのようなやり取りを、なんか気恥ずかしいような、嬉しいような、なんとも言えない気持ちで見つめていた。
幸いなことに店内は空いていて、ほぼ貸切状態。
お父さんコーチに習いながら、それぞれ3つくらいのマシンを試してみた。
背中と足をメインに鍛えるマシンチョイスらしい。
そして終わる頃には、お父さんは教えきった満足感からか自分のトレも終えた充実感からかツヤツヤしてて、逆に母親は慣れない運動に疲れ切ってぐったりしてる。
わたしはといえば、その中間くらいかな。
ほどよく疲れてるし、ほどよく楽しめたって感じ!
ただ実際にやってみて、やっぱり自分にはいつでも好きなときにすぐできる宅トレの方が向いてるかな~とか思ったり。
お父さんには言わないけどね。
筋トレ後に家族揃って有酸素にとバイクやトレッドミルに乗ったりして、初めてのジム体験は終了。
帰ろうとしている時、ちょうど他のお客さんが店内に入ってきた。
その人はお父さんを見かけるとぱっと笑顔を見せる。
「おや、今日はいつもより早いですね」
「あぁ、どうも。いや、今日は家族と一緒に来たもので」
お父さんも笑顔で会話してるところを見ると、どうやらジム友というか……顔見知りらしい。
わたしと母親がぺこっと頭を下げる。
するとその人も「ご家族ですか、どうも」と挨拶を返した。
「いやぁ~、ご家族でジムなんて……羨ましいですな」
そんなことを言われて少し驚いたけど、確かに珍しいかもと納得した。
お父さんは嬉しそうな照れくさそうな笑顔を浮かべてる。
母親は愛想笑いを浮かべていたけれど、内心は疲れ切っていたことだろう。
そして少しだけ父親とその人の会話を見守って「それでは」と別れた。
帰り道、嬉々として「今後も一緒に来るか?」と言ってくるお父さんに「とりあえず大丈夫かな」と母親と2人でお断りを入れる。
でも……家族一緒で羨ましいと言われたことを思い、悪くないかもとちょっと思ったのは内緒だ。
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