勇者面接官スター・ゲイザー~と、その秘書リリー・ユリー~

Gigi

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7.勇者を目指す人馬族

後編

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 ハーディさんの経歴書は一枚のみで、いちおう形式的にクリップで挟んではあるのですが、ほかの方の経歴書の中に紛れていないかと不備を疑って探したほどです。
 冒険歴が短いのもあり、こういった失敗の実績も記されているようです。
 経歴の量や空白期間は評価に影響するものではありませんが、その内容にいかに勇者として相応しい部分があるかを判断する上では、経験が多いに越したことはありません。その意味からすれば、ハーディさんの経歴は不利といえるでしょう。
 しかし、この敗退というのは、勇者にとって必要になる判断でもあります。

 面接において、自身の冒険経歴から成功実績のみを抜粋して記載される方が多いのですが、失敗や敗北が減点評価になることはありません。あくまで内容についての評価をします。もちろんその旨を面接者に伝えることはないのですが。
 ハーディさんの先程の経歴の場合、安易な攻撃方法こそ身の危険につながり討伐の失敗にも至った一因と思われますが、仲間とともに撤退できたのであれば、決して恥ずべきことではありません。かといって戦い方は高評価とはいえないのですが。
 次の経歴への質疑に移ります。
 大変に気になる記載があります。

「馬の世話、とありますが、これについて詳細をお伺いします」
「ああ、はい。王都にある牧場で、療養中に馬の世話の仕事をしていました。バジリスクの毒がですね、思ったよりも長引いて……教会にも僧侶さんにも治療をお願いしたんですが、もう状態異常の域を超えているから病院に行け、と言われましてね。ええ、今は治ってますが、そのときは歩くのもしんどくて。馬にでも乗って移動しようかと思いましたよ!」
 ハーディさんがそう答えると、またリリーが噴き出しました。

 通常の毒であれば状態異常とされ、おおよそ数日間の自己治癒であったり、治癒魔法や薬で完治できます。
 しかし症状が罹患後一週間以上続くこともある場合は、病理的慢性状態異常とされ、医療機関にお世話になることもあります。ようするに疾病や症候群です。
 おそらくハーディさんは、毒そのものよりも、そこから受けた肉体的ダメージの治療が状態異常の範疇を越えたものであったと推測できます。私は医者ではないので診断はできませんが。

 そして、馬の世話というのは、冒険ではないようです。
 経歴書への記載は面接者本人の任意なので特に制限は設けておらず、こういった日常雑務であったり街中での日雇いの仕事を記入される方もいらっしゃいます。本来、それだけ冒険者ギルドの依頼が多種多様であるということです。
 冒険でなくても仕事であるからには貴賤はありませんし、勇者としての評価につながるのであれば問題はありません。

「具体的にどのような労働をなさったのですか? 勇者として相応しいかに関連した業務内容はありますか?」
「ええと、勇者に相応しいかはわかりませんが、餌をやったり畜舎の掃除であったり、そういったことです。馬とは気が合うんですよ。僕も馬ですから!」
 噴き出すリリーはともかく、勇者面接としての判断には困るところです。
 この馬の世話の経歴へ質疑を重ねるべきかどうかです。
 ほかの尋ねるべき経歴項目が少なく、時間もありますので、もう少しは聞いたほうがいいでしょうか。

「この馬の世話に、ハーディさんならではの業務はありましたか?」
「僕ならでは……ええと……」
 ハーディさんはあごに指を組んで考えています。
 体の上部分だけを見ればやはり青年なのですが、丁寧に折りたたまれた脚は競走馬のように、どっしりとした筋肉を盛り上がらせています。
 ああ、とハーディさんが手のひらを鳴らしました。

「夏の時期に馬を連れて、牧場を離れました。牧草を食べさせないように、です」
「詳しくお伺いします」
「ええとですね、ほら、僕は半分が馬ですから。冗談じゃなく、馬の気持ちがわかるんですよ。さすがに言葉とまではいきませんが、人間よりは考えを読み取れると思うんです。……それで、牧草を食んだ馬たちが、具合が悪そうにしていたんですよ。悪そうというか、むしろ良いわけですが、良すぎるというか……」

 ハーディさんは両腕を組んで続けます。
「リンゴだと思ったんですよ」
 勇面室の床に並んだリンゴを見て述べたのではないようです。
 うんうんと考えをうならせながら、尻尾を揺らしています。
「間引きされたり、商品にならないロキリンゴが大量に廃棄されているんですよ。牧場の隣には農場がありますから。馬たちを観察しているとですね、その近くの牧草を食んだ馬が、なんかこう、ふらふらと、気分良く悦に浸っているわけです。それはもう幸せそうに」

 ロキリンゴを食べると幸せになるという言い伝えがあります。
 それは馬の話なのでしょうか。
「ああ、リンゴじゃなくて、食んだのは牧草ですがね。ロキリンゴの廃棄が原因だと僕は考えたわけです。そこの草だけの出来事ですから、腐敗して牧草がおかしくなったんですかね。なんにせよ、これはいけないと思いました。なんというか、中毒症状ですよ。馬たちを観ていると、最初は頭痛と吐き気に襲われるそうで、でもそれが段々ふわふわと、しばらくして収まると、また頭痛が起きての繰り返しです。それが快感になってくるらしいんですよ。僕はバジリスクの毒にあたったときに、いくらか毒について調べたんです。それが馬たちに起きていた。ほら、そういう薬だってあるでしょう? 気分は幸せそうでも、体にはよくありませんよ。それで、症状の出る夏の時期だけでも移動させたんです」
「では、牧場主さんは、どうお考えだったのですか?」
「ええと、オーナーは半信半疑ではありましたが、移動先で問題がないならと許してくれました。しかし今度の夏はどうなるか、馬たちが言うことを聞いて移動してくれたらいいんですが。また僕が世話の仕事に行くかもしれません」

 夏の時期というのが気になります。
 おそらくですが牧草を食べたというよりも、有害なガスによるものではないでしょうか。
 症状として、王都で一時期は使われていた外装塗料に似ています。症状を訴えたのは馬ではなく王都民ですが。
 近隣住民のなかで頭痛や吐き気などの体調不良が相次いだため、現在その塗料に使われた有機溶剤の使用は禁止されています。
 とくに、空気に敏感なエルフ族やニンフ族にとっては深刻だったようです。そのおかげで、いち早く有害であることが判明したわけです。

 王都郊外の農地では、土壌改良のために石灰が使われることがあります。
 時期も考慮すると、廃棄されたロキリンゴの発酵が夏の気温で進み、石灰との反応でガス化し蒸気吸引に至った可能性があります。もともと堆積した地中からのガスもあったのかもしれません。
 面接とは関係のない仮説ですが、馬の健康を守れたのであれば、評価につながる実績といえるのではないでしょうか。

 しかしハーディさんが助けたのは馬です。
 間接的には、牧場主ならびに王国の財産の保護と捉えることはできなくはないのですが、実際に救ったのは、まず馬です。これを勇者評価に含めるべきでしょうか。
 もしこの中毒現象が学説的に認められたら紛れもなくハーディさんの功績ですが、私の推察に過ぎませんので、ここでの判断は無根拠を対象にしたものになります。
 つまり、評価はできません。もしこの先で偉業とされても、現時点で根拠がなければ評価対象ではありません。
 個人的には残念ではありますが、次の質疑へと移ります。

「では、勇者への志望動機についてお伺いします」
「はい、勇者はですね、英雄の頂点だと思っています。過去、セントール族を救った人間の勇者がいました。僕たちの一族にとっても語り継がれる勇者です。つまり勇者とは種族を越えた救世主で、それはセントールであっても憧れるものです」
「英雄である頂点を目指されるわけですね?」
「はい、競走馬みたいなものです。やっぱり走るからには、一番を取りたいじゃないですか、先頭を。セントールだけに」
 またもやリリーが噴き出しました。

 本能的なものでしょうか。ハーディさんの気概のことです。
 であれば行動原理よりも実績と将来性に重点を置いたほうが良いのでしょうが、経歴の上で成果が少ないので、判断材料自体が乏しくあります。
 勇者とは世界すべての希望なので、すべての方に開かれていなければなりません。
 老若男女身分種族いずれも問わず、勇者への可能性はあります。
 仮に、虫やゾンビであっても勇者として相応しい実績や風格といったものが備わっていれば勇者になれます。前例はありませんし、面談が可能ならですが。

 ハーディさんは身体的な資質に恵まれていますので、今後の経験こそ期待はできるのですが、現状での実績の数からすれば、まだ冒険の序盤といったところでしょうか。この認識についてもお伺いしてもいいかもしれません。

「では、勇者試験を受験されたきっかけについても教えてください」
「はい、きっかけというか、できるだけ早いほうがいいと思いました。思い立ってすぐ行動です」
「では、ほかの国家称号への受験をされたことはありますか?」
「いえまだ、今後はあるかも知れません。勝機を見出みいだせば駆ける、それが僕の生き方です」
 ハーディさんはしっかりとあごを引いて答えました。
 思いついたように、眉が上がります。入室の際にひたいにぶつけた跡がしわを寄せました。
「……あっ、あれですね、僕の経験が足りないと思われたでしょう? 自覚はあります。でもほら、冒険って、一番というものがないでしょう? 冒険者ランクとか獲得報酬総額とかありますけど、そうじゃないと思うんですよね」

 ハーディさんは顎でうなずきながら続けます。
「やるからには一番を取りたいけど、じゃあどういう一番か、いちおうは考えているんですよ。冒険者ランクが上がれば尊敬もされるし、強いモンスターを倒せばレベルも上がる。でも、そこで僕は頂点には立てない。競走馬もそうです。短距離も長距離もありますし、障害レースに強い馬も、ダートによっても得手不得手はそれぞれです。なんなら騎手という相棒の力もあるわけですから。ですから、僕が一番になれる条件はなにかと、可能性がありそうなものを探して突っ走っているわけです」
「それが勇者称号ということですね」
 ハーディさんは膝を手で打って、しっかりとうなずきました。

 確かに、冒険者において頂点を決めるのは難しいことです。
 戦闘の実力がそのまま冒険能力とは限りませんし、冒険の攻略難度が上がるほど専門の特化技能が必要になりますので、異なる役割に対し優劣の基準を設けることは無意味といえます。
 つまりは冒険歴の長さであったり、戦闘レベルであったり、稼いだ賞金額であったり、先鋭的な能力を有していたりと、冒険者にとっては、自身の実力を最大限発揮できる環境においてこそ、各々が独自の頂点といえるものかもしれません。
 ちなみに現在、冒険者の中で現役最高齢は人間の方で八十二歳、エルフ族さんの中では八百歳を越える方もいらっしゃいます。いまは関係ないと思いますが。

 ハーディさんの肩の向こうで、魔法水晶の置き時計が時間を刻んでいます。
 最後に直近の経歴について尋ねたいと思います。

「では、先月ですね。マガトの洞窟での深淵薔薇アメルローズの採取に失敗したとあります。この経緯について教えてください」
 マガト島という所にある海蝕洞です。
 小さな島ですが、浜を抜けたその地下には海底へも続く入り組んだ洞窟が広がり、かつて海賊が財宝を隠した場所としても知られています。
 希少な鉱物や、アメルローズのように珍しい植物もあることから、今なお冒険者による足は途絶えていません。

「はい、失敗というのは、早すぎたんです。探索で洞窟に差し込む、わずかな外の明かりを見つけまして、そこにアメルローズが生えていたんですがね、花はまだ咲いていなくて。でもまあ、見つけたんだから摘もうとしたら、仲間が教えてくれたんです、いま抜いたら枯れてしまうと。さすがベテランですよ、八十二歳の冒険者です。いやあ、人間は賢い。教えてもらえなければ枯らしちゃうところでした」
「それで失敗ということですか? 洞窟でほかの取得物はなかったのですか?」
「ああ、いえ、鉱物などの取得はありました。でもアメルローズに比べたら些細な額です。それで失敗という意味なんですが、場所は抑えていますから、咲く時期になったらまた行こうと思います。今度は咲いている状態で採ってみせますよ。あっ、食べるためじゃありませんよ。牧草じゃないんだから。僕は牧草も食べませんけど!」
 ハーディさんは唇を引き締めて答えました。リリーの笑いが止まりません。

「その仲間の方とは、よくパーティーを組まれるのですか?」
「はい、最近になって知り合ったんですがね、おじいちゃんだから足腰が痛いと言って僕の背に乗ってくるんですよ。でも歩きながら色々と教えてもらえましてね、冒険の仕方も学んでるんです」
 魔法水晶の置き時計が、面接の終了時間を知らせています。

「それでは、以上で面接を終了します。ハーディ・パッカーさん、お疲れさまでした」
「あっ、もう終わりですか。まさに、駆け足でしたね!」
 リリーが噴き出しました。いい加減、これで最後になるといいのですが。

 ハーディさんが前脚、後脚と順に立ち上がります。
「いやあ、馬たちがね、例の牧場の馬たちです、お前なら勇者になれると応援してくれたんですよ。言葉は話せませんよ? でも、そう言っている気がするんです。結果が出たら、まっ先に報告しなきゃいけませんね。いやあ、早く結果が知りたいですよ」
「合否結果は後日郵送します」
「ああ、郵送といえばね、ここへ来るときも、郵便馬車の馬までね、頑張れよって言って停まってしまって。いや、お前が頑張れよって感じですよ」
 そう言ってハーディさんは退室しました。

 リリーは廊下まで見送って両扉を閉めると、お腹を抱えて笑い出しました。
 溜めこんだぶんが一気に噴き出したようです。
「合格ですよ、合格、馬ギャグおもしろいですもん、合格しかありませんよ。もう勇者にしちゃいましょうよ」
 リリーは笑い転げています。
 私が『不採用』のスタンプを押したのも気づかないくらい、お腹を押さえて笑っています。
 ハーディさんがそんなに冗談が上手なのであれば、旅芸人称号の試験に臨めばいいのではないでしょうか。
 それか馬の世界であれば、勇者に選ばれたかもしれません。
 将来の実績への期待は大きいものですが、やはり早すぎたのかもしれません。
 今後また勇者試験に来られる際は、ベテランのおじいさんとともに多くの経験を積み、優秀な成果を重ねていることを望みます。

 それにしても床に転がったリンゴはいつ片付けるのでしょうか。
 幸せになれるというリンゴの中で、リリーは幸せそうに笑っています。

「すみまセントール! ぶふっ!」
 リリーは自分で述べた言葉に噴き出しています。
 私はしばらくリリーの馬ギャグとやらを聞かされるかもしれません。
 傍らに転がる羊の形に日焼けしたリンゴに気づかないほどに、リリーは笑い転げていました。

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