良くある異世界で幼女は今日も頑張る!

凪 冬夜

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ウェールズ王国

サクラとお母さん

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「母さん、話さないといけないことがある。」
雅臣は今回の事を母に打ち明けた。

「マサオミ…貴方なんて事を…。」
オリビアは信じられないと両手で口を押さえた。

「すまない、母さん…。」

「じゃあ、サクラちゃんはあの落とし人様なの?」

「そうだ。サクラの提案で母さんを治して貰った。」

「マサオミ!私は貴方を失う位なら足なんて動かなくて良かったわ!!何故そんな事を!!」
オリビアは目に涙を溜め雅臣の肩を揺すった。
落とし人を誘拐したのだ、極刑は逃れられないだろうとオリビアは絶望した。

「雅臣は私を誘拐してないですよ?」

「はっ?」

「えっ?」
雅臣とオリビアはキョトンとした。

「私の意思で来たんです。だから雅臣は私を誘拐してないし、森では私を守ってくれました。感謝はしても捕まる事はないです。捕まるなら寧ろ依頼者です。」
絶対にぶん殴るけどね!

「お前…。」

「お母さん、私と雅臣は同じ世界から来たんです。私は同郷の雅臣を失いたくないんです。」

「サクラちゃん…。」
サクラの優しさにオリビアは涙を拭った。

「でも依頼者は絶対にぶん殴ります!」
キリっと答えるサクラにオリビアはアタフタした。

「で、でもサクラちゃん?いや、サクラ様?落とし人様って呼べば良いのかしら?」

「落ち着いて母さん。」

「そ、そうね。」

「オリビアさん、サクラちゃんで良いですよ?その代わり…。」
モジモジするサクラにオリビアは直ぐにでも抱き締めたい衝動に駆られた。

「何かしら?」

「私もお母さん…って呼んで良いですか?」
物凄く照れながら言うサクラはこの上なく可愛かった。
雅臣は天井を仰ぎ、オリビアはサクラを抱きしめた。

「ええ、ええ!勿論!マサオミ、私に可愛い娘まで出来たわ!!」

「よ、良かったな母さん。」
雅臣はまだ天井を見たままだ。

「やったぁ!お母さん~!」
サクラは膨よかなオリビアの胸にスリスリとして思う存分甘えた。
ここにサクラのお母さん的存在が出来た。

「あらあら、甘えん坊さんね?まぁ!マサオミに妹が出来たわね?」
妹萌え…雅臣はまた内心悶えた。

「母さん、分かったからもう止めろ。」

「照れちゃって~。あら?サクラちゃんねちゃったわ。」

「あ~、そう言えばお昼寝の時間だな。」

「私のベットに寝かせましょう。」
オリビアはそっとサクラを寝かせるとサラサラの髪を撫でた。

「可哀想に…まだまだお母さんが恋しい年頃でしょう?」

「あぁ、俺は大人だったからまだ良いけどサクラはまだ幼い。ただ、前世の記憶を持ってるから中身は大人らしいけど、幼いサクラと大人のサクラが同居してるから時々幼かったりいきなり大人みたいな事を言う。今は幼いサクラが母親を求めたんだろうな。」
雅臣もスヤスヤ眠るサクラを見て眉を下げた。
それから夜は三人で夕食を摂り、サクラはオリビアと一緒に眠った。
翌日は雅臣と庭の畑を耕したり、収穫したりした。
オリビアは庭に置いた椅子に座り2人を微笑ましく見ていた。
そんな楽しい三人の生活が続いたある日、サクラが言った。

「そろそろ依頼者ぶん殴りに行く!」と…。
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