うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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惑星エルリス

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闇帝は任務や会議が無い限りは一日殆どを部屋で過ごしているので見付けやすくて助かります。
闇帝らしい黒い扉をノックすると直ぐに扉は開きました。
俺より少し身長の低い闇帝は俺を見て首を傾げていました。
あぁ、そう言えば今はフードを外しているのでした。

「闇帝、突然すみません。総帝です、ほらっ!」
俺はフードを被って見せた。
それを見て闇帝は慌てた様に扉の横に避けた。
これは入って良いと言う事ですかね?

「入っても?」
コクコクと頷く闇帝。

「では、お邪魔しますね。」
闇帝の部屋は黒で統一されていました。
部屋に普通に置いてある骨や何かの骨格、色とりどりの液体が入った沢山の小瓶に大鎌は見なかった事にしましょう。
闇帝は直ぐにお茶を出してくれました。

「頂きます…おや、美味しいお茶ですね?私の部屋にも欲しいくらいです。」
何の躊躇も無くお茶を口にした俺を見て闇帝がピクリと反応したのを見逃しませんでした。
すると闇帝は慌てて部屋の一角を漁り正方形の缶を差し出した。

「これは茶葉ですか?貰ってしまって良いんですか?」
また闇帝はコクコクと頷く。

「僕が…作った…茶葉。」
成程、素晴らしい出来ですね。

「素晴らしい出来ですね?これからも、私に分けて頂けますか?」
またコクコクと頷く。
うーん…もっと話をしたいんですけどね?

「闇帝、もっと私と話をしませんか?」

「話…?」

「そうです。私はもっと闇帝の事を知りたいと思いますし、私の事も知って欲しいと思います。これからは任務にも同行して貰いたいとも思っていますしね。」
闇帝はあからさまに動揺を見せた。

「僕は…闇だから…」
闇属性は特殊で忌み嫌われる場合が多いのは知っていますが、やはり闇帝も虐げられて来たのでしょう。
結果根暗…失礼、人付き合いが苦手になってしまったのは仕方の無い事です。

「だから何だと言うのですか?」

「えっ?」

「闇帝、フード…取って見ませんか?」
闇帝はビクッと肩を揺らすとかなり、かなーーーーり悩むとゆっくりとフードを取りました。
そこには艶やかな少し癖のある黒髪の美少年が居ました。

「僕は黒だから…学園でも…」

「何があったんですか、学園で。」

「手紙が…下駄箱に…それで、書いてある…場所に行くと…逃げられて…」
闇帝はシュンっと肩を落とした。
うーん…どうやら闇帝の中で誤解が生じてる様ですね。

「その手紙女の子からでしたか?」
頷く闇帝。

「闇帝、その手紙はラブレターだったんですよ。でもその子は好きな闇帝を前にして緊張と照れから逃げてしまったのでしょう。」
目を見開く闇帝、まさかと言う顔をしている。

「闇帝は学園時代皆から遠巻きに見られていたのでしょう?」
悲しそうに頷く。

「それは闇帝が闇属性とかだからじゃないんですよ。貴方に近寄り難たかったんです。闇帝は美少年ですからね?」
うんうんと頷く俺に遠慮気味に闇帝が手を上げた。

「どうしました?」

「総帝様…僕…25歳です。だから…」

「えっ?えぇーーーーーーーー!!私より10も上だったんですか?!失礼美青年でしたね!!」

「謝る所はそこなんですね…」
ボソッと闇帝は呟いた。
闇帝にはこの幼い顔もコンプレックスだった。

「闇帝、私はクロードと言います。闇帝の名前聞いても良いですか?任務に出る時ほ名前で呼ぶ時もあるので知っておきたいのですが。」

「か…」

「か?」

「カイテル…カイテル=ウィズアールです。」

「カイテルですか、良い名ですね。闇帝も少し私に慣れて来てくれた様ですね?これからは部屋に閉じこまらずに私の執務室にも遊びに来て下さい。」
闇帝…基カイテルは少し頬を染めながら頷いた。
翌日から闇帝はクロードの元に通う様になりそれを見たラファイは頬を引き攣らせたが、徐々に闇帝は他の帝とも話をする様になって行った。
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