うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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惑星エルリス

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大きなパーティーホールに沢山の着飾った紳士、淑女がひしめいていた。
年頃の娘がいる者は必ずと言っていい程娘を同行させていた。
ホールの両サイドから伸びる階段の上から覗くクロードとラファイ、カイテルは顔を顰めた。

「凄い数ですね…」

「俺帰って良いか?」

「ぼ、僕も…無理…」
夜会が苦手な闇帝カイテルと光帝をエスコートする風帝と光帝はまだクロード達と隠れていた。
土帝は既にホールで酒を煽っている。
そこへ階段の踊り場にウィリアムとナディアが腕を組んで登場するとホールは静まり返った。

「皆様、私達の息子クロードの誕生日の夜会にご出席頂きありがとうございます。今宵は存分に楽しんでいって頂きたい。」
二人が挨拶をすると拍手がおこった。

「では皆様にご紹介致しますわ。息子のクロードです。」

「行くわよぉクロード。」

「嫌ですけど仕方ないですよね。」
一度溜息を吐くとクロードは背筋を伸ばし腕をルナに差し出す。
クロードの腕に手を置いたルナを優雅にエスコートしながらクロードは階段を降りていった。
ホールに居た者は誰もがクロードとルナに見惚れた。
静まるホールには二人の足音だけが響き、まるでこの場には二人しか居ない様だ。
時折クロードがルナに話かけクスリと笑うルナ、そんな二人は正にお似合いだった。

「お初にお目にかかります。オズワルド公爵家長男クロード=ルイ=オズワルドです。私の誕生日をこんなに盛大に祝って頂きありがとうございます。」
クロードの挨拶と共に割れんばかりの拍手、それと同時に優雅な音楽が流れ始める。
クロードはルナを気遣いながらホールへと降りていく。
ホールの真ん中でルナと向き合いお互いに礼を尽くすと、クロードはルナに手を差し伸べた。
最初の一曲は主役が踊る、優雅な二人のダンスに見惚れる者、ルナに対して嫉妬の目を向ける者、素直にクロードの誕生日を祝う者と多種多様だった。
一曲踊り終わり二人が礼をするとダンスホールにワラワラと人が出てくる。

「ルナ、一度捌けましょう。」

「その方が良いわね。」
クロードとルナの元には二人にダンスを申し込もうとこちらに近付いてくる集団が見えたのだ。
クロードは本能的に逃げなければと思った。

「転移しますよ?」

「分かったわ。」
ルナはクロードの腕に絡むと二人はスっと消えた。
階段の上に転移した二人は隠れながらホールの様子を見ていた。
消えた2人を探す様にキョロキョロとしている人が多い。

「アレに捕まってたら大変だったわよーぅ。」

「そうみたいですね。俺はあんな人数と踊れませんよ。」

「あら、闇帝と水帝はダンスを楽しんでいる様よーん。」
ダンスホールでは闇帝がぎこちなく踊っていた。
完全に水帝がリードしている。
光帝はダンスが出来ないので風帝と料理を食べている様だった。
ラファイは…テラスに居る気配はありますが結界で姿を消してますねあれは。

その頃、ミハイル公爵家の令嬢ミレイユは癇癪を起こしていた。

「お父様、どう言う事ですの?!クロード様がエスコートしていた女は誰です?!」

「まぁ、ミレイユ落ち着きなさい。」
荒れる娘を宥めるがミレイユは父親に当たり散らした。

「クロード様の隣はこのの場所なのよ!!クロード様が誰かをエスコートするなんて聞いていませんわ!!」
キィーーーーーー!!とハンカチを噛み締めるミレイユ。
そんな話を近くで聞いていた風帝フールは顔を引き攣らせた。
光帝マキナは顔が青い。

「あの…クロード様、大丈夫でしょうか?」

「大丈夫じゃないんじゃない?だってこの場に来てるご令嬢達は皆クロード様狙いなのはまる分かりじゃない。まぁ、ルナ様が居るから返り討ちにすると思うけどね。」
光帝マキナはクロードの無事を祈った。
クロードとルナは一休みしてホールに戻った。
すれ違う度に挨拶され、更に娘を紹介されるのが続いていた。
隣のルナを見るとルナの表情筋はそろそろ限界そうだ。
そこにミハイル公爵が挨拶に来た、娘のミレイユを連れて。

「お誕生日おめでとうございます、クロード様。お初にお目にかかります、イカルド=ミハイル公爵です。こちらは私の娘のミレイユです。」

「娘のミレイユでございます。クロード様とお会いできて光栄ですわ。」
クロードを前に頬を染めたミレイユだが、クロードの腕に腕を絡めるルナを睨んだ。

「ありがとうございます、ミハイル公爵。ミレイユ様も楽しんで行って下さい。」
ルナと共に去ろうとするとルナと組んで居ない方の腕をミレイユに掴まれた。
それを見たルナは眉を顰めた。

「ミレイユ様、まだ何か?」

「あの!そちらの方は何方ですの?」
不躾にそんな事を聞くのは令嬢として有るまじき事だが、ミレイユはそれ所では無い。
欲しくて堪らないクロードがエスコートしてる女が気になって仕方ないのだ。

「あらぁ?そんな事貴女に関係あって?ちょっと不躾ではないかしら?」
ルナに正論を言われミレイユは顔をカッと赤くした。
しかし、ミレイユも負けて居られない負けじとルナを睨む。

わたくしはクロード様にお聞きしていますの。貴女には聞いておりませんわ。」

「ふ~ん。」
ルナはミレイユの頭の上から足の先まで眺めフンっと鼻で笑った。
それが更にミレイユを煽る。

「お嬢ちゃん、もう少し大人になってからいらっしゃい?今の貴女では私に勝てなくてよ?ねぇ、クロード?」

「ルナその位にして下さい。失礼、私達はまだ挨拶周りがありますので。」
二人で仲良さそうに去って行く後ろ姿を見ながらミレイユは拳を握りしめた。

「悔しい!!クロード様も私に見向きもしなかったわ!!」

「ミレイユ、いい男なら他にも…」

「いやよ!!私はクロード様が良いの!!」

「あら?ミハイル公爵様、お久しぶりです。」
そこに闇帝カイテルを連れて水帝リナリアが現れた。
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