うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

文字の大きさ
48 / 125
惑星エルリス

1-47

しおりを挟む


「ちょっと待ってよ総帝様!それマジで言ってるの?」

「大真面目ですよ?」
それがどうたのかと言う様にクロードは笑った。

「本気か?」

「ラファイまで、本気ですよ。本気と書いてマジです。」

「お、俺…他の帝呼んでくる!!」
風帝は風の如く走って行った。

「クロード、何を考えている?」

「何も?簡単な事ですよ。手紙の要求は恐らく帝の排除。だから排除されてやろうではありませんか。」
ラファイは眉間を押さえた。

「悪いクロード、全く意味が分からねえ。」

「つまり擬似的に帝達が居ない世界を体験して貰おうと言うことです。」

「総帝様、そりゃボイコットと言うんじゃよ?」
土帝に続き他の帝達が揃った。

「具体的にはどうしますの?」

「森側の結界はそのままにします。民がおそわれては困りますから、食料ドームの機能は停止します。停止しても少しの間は食い繋げるでしょう。後は何もしません。」

「何も…ですか?」
闇帝が不安そうに言う。

「そう、何もです。私から声明を発します。その後は招集をかけるまでは皆さんは実家に帰って居て下さい。決してエデンに来てはいけません。」

「成程のぅ、総帝様の策が分かりましたわい。」
うんうんと頷く土帝。

「ちょっと土帝!どう言う事?僕意味わからない!」

「あら風帝分からないの?食料ドームの停止すればどうなると思いますか?」

「えっ?そりゃ食料が足りなくなる?」

「その通りですわ。食料が不足して一番困るのは?」

「民でしょ?」

「正解、それが総帝様の狙いですわ。」
風帝はまだ分からないと首を傾げた。

ーコンコン…

「どうぞ。」
入って来た侍女が一礼すると木製のトレイに並べられた書状をクロードに差し出した。

「各国の王族から総帝様宛の書状になります。」
それを受け取ると封を切っていく。

「シルベニア以外の国は帝廃止に賛同するそうです。」

「なんじゃと?!」

「まぁ、予想の範疇ですよ。水帝、食料難に伴い森に入る者が居ない様に森に隣接している所は森に入れない結界をお願いします。」

「分かりましたわ。」

「もっと分かりやすく説明求む!!」
風帝がバンッとテーブルを叩いた。

「あれ程説明しましたのに まだ分かりませの?」

「まぁまぁ、水帝。風帝、今届いたこの書状は王が私達を排除すると意志を示したのです。この後私が声明を発した後食料難に陥った民の不満は何処に向かうと思いますか?」

「うーん、王族かな?」

「民の反乱を押さえる為に王家はこの書状の撤回を申し入れてくる筈です。しかし、このエデンには既に私達は居ません。それに私達の素顔は私達しか知らないので探す事も叶わないでしょう。そんな最中に私達の排除を促す発言わ、繰り返す者を探すのです。それが恐らく手紙の送り主でしょう。分かりましたか?」

「総帝様の説明の方が分かりやすいな!痛え!!」
風帝は水帝に頭を殴られた。

「では今日の正午声明を発します。場所は王宮前の広場に集合でお願いします。その後は解散、実家に戻って下さい。」

「「「「「はい。」」」」」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました

鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」 そう言ったのは、王太子アレス。 そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。 外交も財政も軍備も―― すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。 けれど功績はすべて王太子のもの。 感謝も敬意も、ただの一度もない。 そして迎えた舞踏会の夜。 「便利だったが、飾りには向かん」 公開婚約破棄。 それならば、とレイナは微笑む。 「では業務も終了でよろしいですね?」 王太子が望んだ通り、 彼女は“確認”をやめた。 保証を外し、責任を返し、 そして最後に―― 「ご確認を」と差し出した書類に、 彼は何も読まずに署名した。 国は契約で成り立っている。 確認しない者に、王の資格はない。 働きたくない公爵令嬢と、 責任を理解しなかった王太子。 静かな契約ざまぁ劇、開幕。 ---

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...