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人類の存続

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叫びを上げた楓は胸元を押さえベッドルームへ閉じこもってしまった。
残されたのはクロードとラファイ、クロードは不機嫌そうにラファイを睨んだが当のラファイは…



これだ…ラファイの背後に怒りの炎まで見える、クロードはラファイの前に正座した。
これが一番最善の選択だ。

「クロード!!」

「はい!」

「執務サボって何してやがる…また俺達に書類と戦えと言うのか?あっ?!」

「違いますよ…つい…」

「ついじゃねえ!はぁ…あれが楓だろ?未来の妻に欲情したのは分かるが時と場合と執務の事を考えろ!!」

「はい!直ぐに執務室に戻りますよ。」

「分かりゃ良い、楓のフォローちゃんとしてから来いよ。どうせ楓の紹介もあるんだ、ちゃんとご機嫌取っとけよな?執務は午後終わらせりゃ良い。」

「分かりました。ラファイ、ありがとうございます。」
ラファイは舌打ちするとクロードの部屋から出て行った。
クロードはベッドルームのドアをノックしたが、返事は無かった。

「楓?入りますよ?」
クロードがベッドルームに入った瞬間枕がクロードの顔を直撃した。

「ぶっ!」
楓を見ると胸元を押さえたまま大きな瞳に涙を溜めていた。
これは…続きをしていいと言う事ですか?
少し肌けた胸元に潤んだ瞳、クロードを欲情させるのには十分だった。

「楓?すみませんでした。さまか、扉をぶち破られるとは思って無かったんです。」

「クロードの馬鹿!!もうお嫁に行けない!!」

「俺の所にお嫁に来るのでその心配はありませんよ?」

「でも…見られちゃったわ…」
ぐすんと鼻を鳴らす楓、こんな楓も可愛いとクロードは全く関係ない事を考えていた。

「それは許せないですね?後でラファイを殴っておきますよ。楓の肌を見た記憶が無くなるくらいね?」
ニッコリと言うクロードを楓は止めた。

「そ、そこまでしなくても良いわよ!」

「何故ですか?楓は泣いていますし、総帝の嫁の肌を見たんですよ?ラファイで無ければ死罪にしていた所です。」
まさかの自分が泣いた事で死人が出るらしい。
楓は今後は泣かないように注意しようと決めた。

「楓、俺を許してくれますか?」
クロードは楓を抱きしめ涙を拭った。
自然と肌けた胸に視線が行ってしまうクロードは目を反らした。

「楓、前閉めて下さい。その…」

「我慢できない?」
コテンと首を傾げる楓は可愛すぎた。

「続き…していいですか?」

「やだ、聞かないでよ…」
と顔を赤くする楓、クロードは直ぐに楓に深い口付けをした。

「んっ…」

「楓はやっぱり可愛いですね?」

「あぁん…!」
すっかり潤っている楓にクロードは直ぐに腰を沈めた。

「あっ!」

「んっ!楓力抜いて…下さい。」
クロードをキュンキュンと締め上げる楓に言ったが、もう楓はそれ所では無くなっていた。
仕方ないのでクロードは楓の足を肩に掛けると深く激しく繋がった。

「あぁぁぁぁん!クロード!」
ドンドン律動を早めて行くと楓から嬌声があがった。

「あぁん!ダメ激し…あっあっあぁクロード!クロード!来ちゃ…あぁぁぁぁん!!」
早々に楓をイカせると律動を緩めた。

「はぁ…楓気持ちよかった?」

「あぁん…クロードも…」

「俺も気持ちいいですよ?」
クロードは楓を壁に手をつかせると後から激しく突いた。

「あぁぁぁぁん!これ気持ち…いっ!あぁ…」

「俺も…もう…」
更に腰を打ち付けると楓と同時にクロードも果てた。
そんなこんなで仲直りしたクロードと楓はクロードの執務室に向かっていた。

「楓、他の部屋には入らないで下さい。楓が出入り出来るのは俺の執務室と自室です。休みの日には買い物に行きましょう。」

「クロードって休み取れるの?だって総帝様でしょ?」

「………。」
休み…取れるでしょうか?
クロードは総帝のフードを被っているので楓からクロードの表情は見えないが楓は察した。

「大丈夫よ、私一人でも買い物くらい行けるわよ?」

「駄目です!!危ないでしょ?!楓は可愛いし綺麗なんだからどんな虫が寄ってくるか分かりません!!」
楓はそのセリフそっくりそのまま返してやりたいと思った。

「楓に変な虫なんか付いたら…総帝の権限をフル活用して社会的に抹殺して…」

「く、クロード!大丈夫、私絶対一人で買い物なんか行かないわ!だから、ねっ?安心して?」
険しい口調だったクロードは打ってわかって優しい口調で分かりましたと納得してくれた様だ。
内心楓は胸を撫で下ろした。
出来るだけクロードから離れない様にしよう、ちょっとの事で犠牲者が出るわ。

「此処が俺の執務室です。楓は何時でも来ていいですからね?」
クロードの執務室は真っ白な大きな扉に金縁があしらわれ総帝のマークである太陽が金で描かれていた。

「俺の執務室は誰でも来られる訳ではありません。俺が許した者と俺に害意や邪な考えが無い者だけが辿り着けます。だから楓も出来るだけここに居て欲しいんです、一番安全ですから。」

「分かったわ。」
楓はクロードの執務室を見渡す。
大きな執務をするデスクに、ソファーセット、壁には沢山の本が収められている本棚があった。
真ん中には謎の球体が浮いていて楓はクロードに聞いてみた。

「クロード、これは何?」

「あぁ、それですか?楓は喜ぶかもしれませんね?」
そう言ってクロードが指を鳴らすと部屋は真っ暗になり、球体が淡く光出した。

「まぁ!!これ地球じゃない!!」

「そうです、俺はアースレジーナがとても好きなので偶に眺めているんですよ。」

「そう、また地球が見られるのね?」

「何時でも見て良いですからね。楓には少し退屈な思いをさせてしまいますが、少しの間我慢して下さい。」

「大丈夫よ、私はクロードと一緒に居られたらそれで良いんだもの。」

「そんな可愛い事を言うと…夜は覚悟して下さい?」

「えーー!!」

「冗談ですよ、俺は執務を片付けてしまいますから楓はソファーに座ってお茶でも飲んで下さい。帝達も黙っていてもここに来ると思いますからその時紹介しますね?」

「分かったわ、ありがとう。」
楓はソファーで寛ぎながらクロードが執務をするのを観察していた。
山の様に机に重ねられた書類を一枚一枚確かめながら素早く片付けて行く。
総帝様は大変なのね?
そんな事を考えていると執務室の扉がノックされた。

「どうぞ。」
クロードは書類から目を離さずに答えた。
それで大丈夫なの?と思いながら楓は扉が開くのを見ていた。

「失礼しますわ。」
沢山の書類を持った水帝が執務室に入ってくる。

「水帝、ちょうど良かったです。こちらが俺の妻になる楓です。暫くは帝宮で暮らすので宜しくお願いしますね?」
水帝は書類をクロードの机に重ねると楓に向き合った。

「初めまして、私は水帝をしておりますリナリアですわ。楓様、これから宜しくお願い致しますわ。」

「楓=カルジュナですわ、こちらこそ宜しくお願い致します。」
水帝は驚いた、総帝を落とした女だどんな女が来るのかと思っていればとても美しく可愛らしい。
声は鈴が鳴る様に綺麗な声だった。

「クロード様…」

「どうしました、水帝?」

「とても良い女性を捕まえましたわね?私は祝福致しますわ。」

「ありがとうございます。安心しました。」

「大丈夫ですわよ、私が認めたのです他の帝達も大丈夫ですわ。」
楓は話についていけずにハテナマークが沢山頭の上に飛んだ。

「楓が気にすると思ったので言わなかったのですが、俺の妻になる人は帝達にも認めて貰わなければならないんです。今水帝は楓を俺の未来の妻にと認めてくれたんですよ。」

「えっ?!あっ!ありがとうございます水帝様!!」
勢い良く頭を下げる楓にリナリアは笑った。

「楓様、貴女は総帝様の妻になるのです。私達に様は必要ありませんわ。そうですわね、私の事はリナリアと呼んで下さいませ。但し、名を言って良いのは帝達と居る時だけです。他では水帝とお呼び下さい。」

「は、はい!分かりましたリナリア…さん?私の事は…」

「あら、いけませんわ。総帝様の奥方を呼び捨て等出来ませんわ。」
楓はシュンっとした。

「但し、それは表向きですわ。私達だけの時は楓と呼ばせて頂きますわ。」
楓はパッと花が咲いたように笑った。

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