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人類の存続
2-24
しおりを挟むクロードと楓のラブラブっぷりに磨きがかかり、楓が起き上がれない日が増えて来た。
楓だとどうしても抑えが効かないクロードは見兼ねた帝達に説教を食らっていた。
「クロード様、若いとてやりすぎじゃ。」
「僕だって同じだから分かるよ?でも次の日動けなくなるほどやるのは信じられないなぁ。」
「クロード様最低ですわ。楓の身体の事も考えて欲しいですわ!良いですか?お二人はまだ婚約者ですの、結婚はしておりませんのよ?数ヶ月後には結婚式を控えているのに、先に出来てしまったらどうなさるのです!!公爵家の体面が悪くなってしまいますわ!」
「それはちゃんと避妊…」
「そう言う事を言ってるんじゃありませんわよ!!」
「ぼ、僕は…ノーコメントで。」
「わわわ私も、良く分からないのでノーコメントで!」
「すみません、これからは気を付けます。」
「そうしてあげて下さいまし、これでは楓とお茶も出来ないではありませんか。」
「リナリア、それが本音ですね?」
「さぁ?何の事でしょうか?」
惚けるリナリアにクロードは苦笑いした。
「まぁ説教はこの位にしてじゃな、クロード様訃報ですわい。」
クロードの顔付きが変わった。
「何かありましたか?」
「うむ、クロウが動く様じゃ…クロウ自身は出て来んじゃろうが、恐らく来るのは…」
「ガイバーオーガですか…」
「僕が見て来た限りでは大人数では来ないと思います。」
「あ奴は何か楽しんでおる節があるのぅ。」
「しかし、ガイバーオーガ達が総出で来たら幾ら俺達が戦っても手も足も出ないでしょう。前回一体倒すのにアレでしたからね?」
「どうしますの?ギルドに協力を頼みますか?」
「それは何体来るかによりますね。出来ればギルドのイリスには民の護衛をお願いしたいんです。俺達はガイバーオーガで精一杯ですから、民を守る余裕はありません。」
「じゃがな…三体以上で来られたら不味いのぅ。」
「ちょっと前回気になった事があったんです。今更ですが、雷帝が見つかったかもしれません。」
「「「「えっ?!」」」」
「おい、クロード聞いてねえぞ?」
「最近思い出したんですよ。ガイバーオーガを倒した後俺は生死をさ迷っていたんだと思うんです。かなりの電気ショックで蘇生したみたいですが、大きな魔力に雷属性の扱いに長けている。声が二人居たので双子でしょうか?声が同じでした。」
『クロード、我もそ奴らを見た。』
「そう言えばラウは向かう途中ずっと後ろを気にしてましたよね?」
『うむ、我等の後を着いてくる気配があった。だからあの後あそこにとどまったのだ。年は闇帝位で双子だ全く同じ顔をしていた。』
「今からでも探せないでしょうか?」
「今から探して見つかっても帝になるには早くて3ヶ月はかかってしまいますわ。帝にならなくては特権は与えられませんわよ?」
即ち堂々と森に遠征に行けないと言うことだ。
『我が探して来よう。』
「お願いしますラウ。雷帝についてはラウに任せましょう。俺達はガイバーオーガの動きに注視して下さい。目安を決めましょう。ガイバーオーガを森の入口を中心に半径100km以内で発見次第討伐に向かいます。雷帝は見つかり次第俺が手続きをいそぎ処理します。」
そこへ光帝が遠慮気味に前に出た。
「あの、クロード様。」
「はい?」
「この前の…この前の古代魔法は使わないで下さい!!」
「断罪人の事ですか?」
「はい、クロード様なら古代魔法のダブル詠唱も出来るでしょう。禁術魔法も使って見せました。でも!!代償が必要な禁術魔法はもう使わないって約束して下さい!!」
珍しく光帝が大きな声で必至に訴えた。
古代魔法と言うのは大量の魔力を必要とする、古代のイリスの祖先達は誰もが強い魔力を持っていた。
しかし、その強力な魔力は年だんだん失われて行ってしまった。
稀に強力な魔力を有し属性に特化した者が帝に就く。
クロードは歴代総帝の中でもかなりの魔力の持ち主の為、古代魔法も使えてしまうのだ。
しかし、クロードはそれに難しい顔をした。
「それは…約束出来ません。」
「えっ?」
まさか断られると思って居なかった光帝は目を見開いた。
「なるべくは使わない事は約束しましょう。しかし、本当に危ない時は迷いなく使います。」
「何でですか?!代償は何が代償になるか分からないのですよ?!前回は肝臓半分で済みました!!でも!!次は心臓だったら?!クロード様は死んでしまうんですよ?!」
「それでもですよ。俺は総帝ですから、民や国が危なくなるならそれでも古代魔法を駆使して守るでしょう。私の代わりは居ますからね。」
「そんな…」
光帝は涙を浮かべた。
そこに拳大の石が大量に飛んで来た、クロードは殆ど避けたが何個かくらい悶えた。
「いっ!!うぅ…」
「馬鹿者!総帝の代わりが居るじゃと?!何処に居るんじゃ!!何故儂が何百年も土帝の座に居ると思って居る!!後継が居らんからじゃ!!儂は今までの総帝様は好かんかった、しかし今の総帝様は好きじゃのぉ?お主以外の総帝は儂は認めん!!死ぬ事も認めん、クロード様の代わりは居らんからな?帝達は総帝様を総帝と認めんと中々命令には従わぬからな?」
「そうだ土帝の言う通りだぞ。俺もお前しか認めない。誰よりも民を思い、国を自分を犠牲にしてまで守るのはお前位だ。だから俺達はお前について行こうと思える。」
「土帝…ラファイ…」
「そうですわよ?クロード様が死んだら楓はどうするのです?楓の事ですクロード様の後を追いますわよ?楓にそんな事をして欲しいんですの?」
それは凄く嫌ですね。
「そうだよ、僕も今の帝メンバー好きだなぁ。僕も風帝になって200年位だけどこんなに帝達が仲良く話したりなんて無かったし纏まりもなかったんだよ?」
「ちょっと!聞いてないわ!風帝貴方そんなに年寄りだったんですの?!」
俺も吃驚です!
「えー!だって僕エルフだから、土帝より生きるよー?」
「「「「エルフ?!」」」」
今ではエルフはとても貴重な存在だ。
エルフはかなり長命な為、子孫繁栄に対して意識が薄い為数が少ないのだ。
「そんなに驚かなくても良いじゃない?土帝だって今は貴重なドワーフなんだからさ。皆武器でも作って貰ったら?僕はこの弓を作って貰ったよ?」
普通の人間の面々は度肝を抜かれた。
「ゴホンっ!!兎に角、総帝様は禁術魔法は禁止じゃ。これは帝達全員の意識じゃよ。」
帝達が頷く。
「そうですか…それなら聞かない訳にはいきませんね?」
帝達は安心した様に笑った。
「言っておきますけど、私も私が生きている限りクロード様以外の総帝様は認めませんわよ?クロード様の嫁も楓以外認めません。」
「私もです!!私は庶民ですので偉いことは言うませんが、古代魔法の事は教える事が出来ます!」
「僕も…です。今の総帝様が好きです。」
「皆…ありがとう!では今後は索敵を、俺もここから索敵を常に掛けておきます。」
帝達は強く頷いた。
クロウの目的が分からない、ましてやこちらかは手を出すのは、自殺に等しい。
何か考えなくてはとクロードだけでなく、他の帝達もそれぞれ考えていた。
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