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人類の存続

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闇帝がアリアを連れて行ってからめっきり魔物の被害が無くなった。
これもクロードの悩みの種だった。
幾ら身内とは言え、罪は罪だからだ。
幼い事を考慮して1年の奉仕活動の罰となるだろう。
そして楓も悩んでいた。
自分のせいでアリアがあんな事になってしまったと自分を責めていたのだ。
それを紛らわす様にクロードは楓に甘えていた。

「いや、クロードこんな所で…」

「でももうこんなになってますよ?」
ここはクロードの執務室、向かい合わせに楓を膝に座らせて机に肘を付かせると楓の胸元を開き愛撫する。

「あぁん…」
クロードを跨ぐ形になっている楓の股は無防備だ。
下着をズラし指で攻めて行くと楓は背中を仰け反らせた。
ビクビクと痙攣する楓にクスと笑う。

「もうイッてしまったのですか?」

「いやぁ…アァ…」
それでも指の動きを止めないクロードは愛撫を続けながら自身の固いものを出すと楓に宛てがい擦った。

「はァ…んっんっ…」
楓はもどかしいのか自分で腰を振り始めた。

「あぁ、楓気持ちいいです。」

「クロード…お願い…此処が切ないの…」
クロードは楓の腰を少し浮かせると楓の中に自身を沈ませた。

「あぁぁ…大きいの!!あぁんっ…また…」
不謹慎だが執務室でも行為に2人は興奮していた。
前回のラファイの様にならない様に出来るだけ早く楓をいかせクロードも果てた。
直ぐに楓に服を着せて何事も無かったかの様に執務の続きを始める。

「お、お茶淹れるわね?」

「はい、ありがとうございます。」
ニッコリと楓にお礼を言うとクロードは仕事モードに入る。
こうなると暫くは凄い勢いで書類を捌いて行くので楓は自分の分のお茶も淹れ窓際のソファーで本を読む。
2時間程経っただろうか?
クロードがもう数十分同じ書類と睨めっこしている。

「クロード?どうしたの?手が止まってるわ。」

「えっ?あぁ、この書類ちょっと厄介で…」
そう言って難しい顔をする。

「厄介?」
楓は思わず書類を覗き込む。
そこにはドラスタ王国とシルベニア王国の国境に森から国にかけてジャイアントアントが巣を作っていると書いてあった。

「クロード、ジャイアントアントって?」

「ジャイアントアントは森に生息している魔物です。体長は大きい個体で3m位ありますね。厄介なのは身体も大きいので巣もかなり大きな物になるんです。国側まで巣が広がった場合、巣が古くなって来ると地面が陥没したりする被害が起こりますから厄介なんです。それ以外には特に人間には危害を加えませんが…どうしましょうか…」
うーんと悩むクロード。
森の奥に行くと沢山地面が陥没した後がある、新しい物から凄く古い物まで。
ジャイアントアントが捨てた巣は他の弱い動物や魔物の隠れ家になるので弱い動物達が生きて行くのに一役買っている。
退治するにも数も多ければ骨が折れるし、卵が有ればそれも処理しなければならない。

ーコンコン…

「どうぞ。」
闇帝が書類を持って来た。

「カイテル、アリアの様子はどうですか?」

「まだ時間が掛かりますね。大分正気にはなって来た様ですが。」

「そうですか、父と母が心配していて面会出来ますか?」

「出来ますよ。ただまだ玉越しの面会になりますけど。」

「大丈夫です、ありがとうございます。父と母に伝えておきます。それと帝達を集めて下さい。ジャイアントアントが国境に巣を作っていると報告が来ました。」
闇帝は目を見開いてクロードを見た。

「何故ジャイアントアントが…ジャイアントアントは森の奥に生息している筈です。こちらまで生息域を広げて来たと言う事ですか?」

「理由は分かりませんが、兎に角調査が必要です。今は良いですが、数十年後には大変な事になってしまいますから。」

「街が陥没は笑えないですね、分かりました。直ぐに集めます。」
闇帝は急ぎ帝達を集めた。

「ジャイアントアントか…厄介だな。討伐は俺達が出れば出来るが穴は埋めなきゃならねえだろ?」

「はい、巣の規模も気になります。埋めるにしても土帝を筆頭に土魔法を使えるイリスをかなり動員しなければならないでしょう。」

「儂は構わん、討伐はラファイが適任じゃな。ジャイアントアントは火に弱い。」

「あらぁ、私の出番は無いわね?」

「いや、あるぞいリナリア。今回は水を加えると更に固くなる土を使うからのぉ。お主が居らんと困る。」

「分かりましたわ。」

「では巣の規模は俺とラファイで調べてきます。討伐は俺達で一掃した後土帝と水帝を中心にイリスと協力して下さい。では、ラファイ行きましょう。」

「もう行くのかよ。」

「早くしないとドンドン巣が広がりますからね。早いに越した事はないですよ。楓、行ってきます。」

「行ってらっしゃい、気を付けてね?」

「はい。」
クロードはラファイと共に窓から飛び立った。
クリスタルの箒に乗るクロードを楓は羨ましそうに見ていた。
楓は箒に乗りたいらしい、しかし楓の魔力では飛ぶには足りないので後ろに乗せてとせがまれた事があるが断った。
理由は危ないからだ。

「ラファイ!巣の入口は森の東にあるらしいので森の東を中心に探しましょう!」

「分かった!巣には入るのか?」

「はい!気配を決して少し様子が見たいんです!こっちに巣を伸ばした理由が分かるかも知れませんから!」
二人は森の東を目指した。
森の東を上空から確認するが、木が邪魔をして中々見えない。

「仕方ないです、ラファイ!一度下に下りましょう!」
二人は森の中に下りた。
森の中は鬱蒼としていて伸び放題の草で真面に歩けないし、人が余り森には入らないので大木へと成長した木で森の中は薄暗い。
俺とラファイは浮遊魔法で草の上を気配を消しながら飛んだ。

「見た限り入口みてえのは無いな?」

「うーん、入口を隠して居るのでしょうか?」
クロードが考えているとラファイが何科に気付いた。

「クロード、あれ…」

「えっ?」
ラファイが指差す先には大きな洞窟らしき穴があった。
穴の上からは蔓が垂れ下がりよく見ないと見逃してしまう様な洞窟だった。

「行くぞ。」

「はい。」
二人は洞窟の前まで来ると中を伺った。
中は勿論真っ暗で何も見えない。

「ラファ…」

「シッ!聞こえるか?」

「えっ?」
耳を澄ますと聞こえてくる歌声、まだ幼い…少年だろうか?

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