うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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人類の存続

2-41

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「ウィンドカッター!!」

「ウィンドカッター!!」

「ウィンドカッターぁぁぁぁあ!!」
風帝フールはハァハァと息をしながら倒れた。

「では次は二連でウィンドカッターを出してみましょう。」
ニッコリと笑うクロード、げっそりとするフール。
フールはクロードに稽古を申し込んだのだが、既に後悔し始めている。

「こうです。」
クロードは二連のウィンドカッターを作り出したがフールの思っていた二連と違っていた。
クロードが出した二連の方が格段に難しいのだ。
クロードは片手でウィンドカッターを上下二段に作り出していた。

「クソーぉ!!」
ルーフは掌に魔力を集中させると風が集まり出す…しかし、先程までウィンドカッターを撃ちまくったルーフの疲労は激しく直ぐに集中力が切れてしまい集まった風は弾き飛びその反動でルーフも弾け飛んだ。

「痛つ…」

「今日はここまでですかね?」

「まだ…まだやれるよ!」

「無理じゃよ。」
そこに見学していた土帝が闘技場に降りてきた。

「もう魔力切れじゃ。少し休みんしゃい。」
ルーフはプイッと顔を反らすと見学席へと登って行った。

「中々苦戦しとるようじゃのぉ?」

「でもルーフも頑張ってますよ?ウィンドカッターの威力は上がって来ましたし、命中率も上がりました。」
クロードによって空間をかなり広げられた闘技場の遥か彼方にある的だろう物を見て土帝は溜息を吐いた。

「お主も鬼じゃのぉ…あんな的儂じゃ見えんわい。」

「そうですか?俺の時はこの倍でしたよ?」
土帝はラウを思い浮かべ更なる鬼が居た事を思い出した。
故に、クロードの認識も少し…否、かなりズレている。

「例えイリスとてあの距離の的に攻撃を当てろと言うのは無理難題なんじゃよ。お主と一緒にしとったらルーフが死んでしまうじゃろ…」
呆れ顔で土帝はクロードを見ると、クロードはそうだったのかとショックを受けた顔をしていた。

「今度はもう少し的を近くにします!」

「そうしてやりんさい。所で、儂と一戦やらんかの?」

「良いですよ。」

「ルールは無しじゃ、儂の古代魔法を受けたお前さんが見てみたいのじゃよ。」

「分かりました。俺も一度古代魔法を受けてみたいと思っていたんです!」
ワクワクしているクロードを見た土帝はこれは本気でやらねばと思った。
二人は闘技場の中央で向かい合う。

「儂は一発で倒れるからのぉ。全力のをお見舞いしてやろう。」

「はい!楽しみにしてます!」

「ほんじゃ、行くぞい!古代魔法…大地の憤怒…」
巨大な地面が土帝と共に浮き上がりクロードに向かって落ちてくる。

「うわー!凄いですね?古代魔法…連弩…」
クロードは飛び上がり降ってくる大地の底に触れると魔法陣が浮かび出す。
直ぐに着地し、地面に両手を当てる。

「フルール…」
クロードの手から先の地面にピンクの花が咲き誇り花畑の様になっていた。

「古代魔法…花葬…」
ブワァァァァァアとピンクの花が舞い上がり一枚一枚が刃物になっている様で数えきれない花弁が大地と土帝を押し返し、大地を粉々にして行く。
ピンクの花弁は大地に付けた魔法陣を中心に向かって行った。

「くうっ!トリプル詠唱じゃと?!」
忽ち大地は崩れ土帝も落ちて来た。
ホイっと着地すると土帝は言った通り倒れた。

「ハァハァ…お主、儂が怪我せんように手を抜きおったな?本来ならあの魔法陣は儂に付けるもんじゃろ?」

「バレましたか?土帝を殺すつもりはありませんからね?敵なら確実に殺ってますよ?」

「ふんっ、お主ならクロウも倒せるじゃろ?」

「分かりません…でもクロウと戦う事があるのなら、俺の魔力が切れるまで古代魔法使い続けてやりますよ。」

「ガッハッハッ!儂らの総帝様は恐ろしいのぅ。戦わないに越したことはない。ルーフの稽古頼んだぞ?」

「はい、分かってますよ。」

「土帝だけ狡いですわよ、クロード様と手合わせなど!」

「わ、私はクロード様と戦いたく無いです!」

「僕も勝てません!」

「私だって勝てないわよ!見たでしょ?古代魔法のトリプル詠唱よ?」
誰だって勝てないわ!とプンプンしている水帝。
いつの間にか帝達も来ていたらしい。

「俺はクロードとやりたてえがな?」
ラファイはニヤリと笑った。

「そのヤル気をガイバーオーガに向けて下さいね!」
クロードは闘技場から出ると窓を開けた。

「雪魔法…雪手紙…」
クロードの掌から雪がハラハラと飛んで行った。

「楓に手紙か?」
後ろからラファイが階段を登ってきた。

「はい、余り会えないので手紙位は毎日送らないと。」

「楓は喜んでんだろうな?」

「そうですかね?寂しい思いばかりさせてしまっています。」

「雪手紙だぞ?そうそう貰えるもんじゃねえ。」
雪手紙は送り主の思いを乗せて飛んで行く。
相手に届くと送り主の声と共に美しい雪の結晶がキラキラと降り注ぐ。
幻想的で熱烈な手紙だ。
しかも誰でも使える訳では無いのがまた女心を掴む。
魔力もさる事ながら、心から愛する者にしか雪は手紙を届けてはくれないからだ。

「楓が喜んでくれたらそれで良いです。」

「惚気んな。」

「むっ、惚気けてませんよ。明日は朝早いですからね!」

「分かってる。アスタナに行くんだろ?」

「はい、ちょっと気になる報告が上がって来ていたので。」
アスタナ王国はエデンがあるガリル王国とは真反対にある為、朝早くからの出発となった。
クロードに同行するのはラファイ、カイテル、ガライル、フールの男性陣である。
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