うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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人類の存続

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「すみません…力加減が出来なくて、大丈夫ですか?」
騎士団長はクロードが差し出した手を握る前に動きを止め目を見開いた。

「そそそそそ…総帝様ぁぁぁぁぁあ?!」

「はい、そうですよ。他の帝達も居ますけどね。」
そう言われて騎士団長は自分の周りを見回し、自分の置かれている状況が漸く分かったらしい。

「南の集落の住民が消えた。全部吐いて貰うぞ?抵抗しても良いが…こっちには闇帝が居るからな、拷問はお手のもんだ。」
ラファイがニヤリと笑うと、カイテルもニヤリと笑い返した。
それを見た騎士団長は真っ青、今にも倒れてしまいそうだ。

「それで?主犯は誰ですか?大体は分かっていますがそんな事をする理由が分かりません。」

「主犯はこの国の宰相だと分かっとる。はよ吐いてしまえ、こっちにはイタズラ好きと短気に拷問マニアが居る。総帝様は力加減がちいとばかし苦手じゃからお前に良い事は無いぞい?」
まぁこの中なら間違いなく土帝のガライルが真面だろう。
騎士団長はガライルの足に縋る様に張り付き早口に話し出した。

「俺は宰相殿に逆らえなかっただけなんだ!!逆らえば職を失う事になる!俺にも家族が居るんだよ!!仕方無かったんだ!!」

「へぇ~家族ねぇ…あの集落の人にも家族が居たんじゃないの?僕には自分の家族は大事だけど、他はどうでもいいって聞こえるよ~?」
フールは団長の前にしゃがみ込みニッコリと笑った。

「ひぃっ!!ふ、風帝様!!」

「して、何故宰相はあんな事をしたのじゃ?」

「つ、土帝様…わ、私は口減らしと聞き及んで居ります。最初は反対したのですが…団長の座を降りたいのかと脅され…」

「仕方なくやったと?」
ラファイは団長を睨んだ。

「ひぃっ!!は、はい…」

「口減らし…か。どうやら総帝様の命令はこの国では反語にされとった様ですな?」

「ねぇねぇ、総帝様が通達した命令…知ってるよね?騎士団長だもんね?知らない訳ないよね?ねえ何だっけ?僕に教えてよ?」
グイグイ顔を近付けてくる風帝に騎士団長は顔を歪めた。

「貧しい者にも配給は怠るな…と…」

「だぁよねえ~?何でこんな事しちゃってんの?口減らしするなら役に立たない貴族でも減らせば良いじゃない?」

「これ、風帝言い過ぎじゃ!」

「えー!!本当の事じゃない?!」

「騎士団長…総帝様の命に背いた覚悟はあんだろうな?宰相も無事じゃすまねえぞ?大体お前らは誰のお陰で配給を受けられると思ってんだ?王族か?違うだろう、総帝様の力無くして出来ねえ事だ。勝手に口減らしとかしてんじゃねえよ?」

「焔帝の言う通りですね、この世界の住民は全て私が守るべき民ですから。勝手に口減らしとは許せませんね?宰相と国王…どうしてやりましょうか?」

「ま、待って下さい!!命令したのは宰相殿で国王様は何も…」

「宰相も掌で転がせない王など所詮民を苦しめる王となるだけです。遅かれ早かれ私が潰していたでしょう。」

「そんな…」
騎士団長はガックリと膝を付いた。

「騎士団長、覚えておけ。これからはお前にも役に立つ事だ。王の替えは幾らでもいる、宰相ともなればもっとだ。逆らえなかったのなら総帝様宛に一か八かでも手紙でも書いてみるべきだったんじゃねえか?そうすりゃ、犠牲者もお前も苦しむ事は無かっただろうな?」
騎士団長はラファイの言葉にハッとした。

「し、しかし…私の出した手紙など、総帝様が読んでくれるのでしょうか?」

「私は私宛に届いた手紙は誰からであろうと必ず目を通しますよ?」

「そうじゃな、総帝様は毎日届く何百という文に目を通しておるぞい?」
騎士団長は何百と言う数にも驚いた。

「まだ…まだ私はやり直せるでしょうか?私は幼少の頃より騎士団に憧れ、何時かは騎士団員となり住民達を守るのだと思ってここまて来ました。今からでも守れるでしょうか?」

「騎士団長、貴方の志が真なら今からでも遅くないですよ。私達に協力して下さい。まずは貴方に闇帝を密かに付けます。宰相に接触し、証拠を得るのです。」

「分かりました!!お任せ下さい!!」
騎士団長は敬礼をした。
その後、騎士団長に闇帝カイテルが付き宰相と接触するのを待つ事になった。
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