うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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人類の存続

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結果から言おう、キースの集落はもぬけの殻になっていてた。
近くのもう二つの集落に行くとキースの集落はある日気付くと誰も居なくなっていたと言う。
王国の騎士団に訴えたが殆ど捜索などしないまま終わってしまったと、集落の長老が悲しそうに言っていた。

「どう思いますか?」

「えー!完全に国が絡んでんじゃない?」

「確かに、騎士団も殆ど捜索しなかったようですし。」

「国王絞めるか?」

「いやいや、国王は知らずに下の臣下が絡んどる可能性もあるじゃろ?」
消えた住民…騎士団の態度…確か騎士団長は…え~と何でしたっけ…変な名前だった様な…。

「キャスパル=キャスパーです!!小柄で茶髪!!」

「何じゃぁ?!大声出して!!」

「騎士団長ですよ!!」
4人は成程…と何か考え始める。

「なんて言うか~…変な名前だね?」

「名前は置いといて、カイテル。騎士団なの潜入して下さい。何か分かれば俺達は森に野営を貼って起きます。直ぐに戻って下さい。」

「分かりました。」
シュンっとカイテルは消えた。
カイテルは騎士団の団舎まで来ると一人の騎士団員の影に潜り込んだ。
後は騎士団長に接触出来れば何か掴めるかもしれない。

「しかし、団長はなんでもっと詳しく調べないのかな?」

「そりゃぁ、お前…お偉いさんにはきっと色んな柵って奴があるだよ。俺らみたいな一団員には分からねえ様なな。」

「そう言うもんすかね?」
団員の話が聞こえて来た、あの集落の事を言っているのかもしれない。

「俺はもっとこう…騎士団に入ったら国民の役に立てると思ったんすけどね。」

「まぁ、変な事には首突っ込むなよ?気持ちは分かるがお前の首が先に飛んじまうぞ?」

「分かってるっす。」

「俺は団長に呼ばれてるからな、行ってくる。」

「はい、行ってらっしゃいっす!」
カイテルは慌ててもう一人の影に移った。

ーコンコン…

「失礼します!」

「おぉ、お前か。でどうなんだ、あの件は。」

「捜索した事にして無理矢理ですが誤魔化しました。ですが団長、あれだけの人数が行方不明なんです。このまま誤魔化せるとは思えません。」

「くっ!!宰相殿から国王様も感づき始めているかもと報告が来た。宰相殿は何を考えて居られるのか…このままでは私達の首まで危なくなる。」

「失礼を承知で伺います。断れないのですか?」
団長は目をひん剥いた。

「馬鹿者!!そんな事をして団長の座に居られると思ってるのか?!俺にも妻子は居る、守りたい者も居るんだ。言う事を聞くしか無いじゃないか!!」
この団長、図体ばかりデカくて心は生まれたての小鹿の脚のように震えている様だ。
主犯は分かった、ただここに居ても理由までは分からないだろう。
そう判断したカイテルは一度野営に戻る事にした。
その頃、クロード達は呑気に肉を食べていた。

「クロード様。」

「あっ!お帰りなさいカイテル。カイテルも肉食べますか?」
カイテルの目の前に串焼きを突き出すクロード。
何となくそれを受け取りお礼を言ったカイテルはハッと我に返った。

「肉じゃないですクロード様、どうやら宰相がこの件に関わっている様です。騎士団長の話だと国王は知らない様ですが最近何かに勘づいているとか。騎士団長は宰相に逆らえずに言いなりになっている様です。」
肉を齧りながら話を聞いていた面々は目配せし合った。

「カイテル、騎士団長攫いましょう!」

「はっ?」

「だな、それが一番手っ取り早いだろ?」

「ほれ、カイテルなら直ぐに攫って来れるじゃろ?」

「うんうん、待ってるからね!」
カイテルは串焼きを片手にガックリしながら団舎に蜻蛉返りする事になったのだった。
その後、すんなりと騎士団長を拉致したカイテルは一応帝の姿になりクロード達と合流した。
やはりクロード達も帝の制服に着替えていた。

「戻りました!」
カイテルは毎度お馴染み真っ黒な玉と共に降り立った。

「この人が騎士団長ですか?何だか見た目とのギャップが凄い人ですね?」
玉の中に閉じ込められたガチムチマッチョな騎士団長は鼻水を垂らしながら泣き叫び中で暴れていた。

「ガチムチが号泣って思ったよりキモイね…」
フールがドン引きしながら玉の中を覗いた。

「この状態で出すのか?錯乱しとるぞい?」

「うーん…気絶させますか?こう…ビリビリっと!」
顎に手を当て真剣に言うクロードに他の帝はマジ容赦ねえと思った。
クロードは人差し指に雷魔法を使ってバリバリと雷を鳴らしながら、この位ですかね?とか言いながら調節している。
実に不安である。
カイテルがアタフタしながらクロードを止めようとしていたが、クロードは構わず雷撃を玉に流した。

「あぎゃぁぁぁぁぁあ!!」

「あれ?ちょっと強かったですかね?」
自分の指を見て首を傾げるクロードに帝達は額に手を当てた。
プスプスと黒い煙を上げる騎士団長をツンツンと枝で突くフール。
それを咎めるガライルに、団長をどうしたものかと慌てるカイテル、呆れて興味すら無いラファイ。

「焦げたならこれですよね?水魔法…ただの水!!」
ザバーンと騎士団長に水が降り注ぎ、近くに居たフールとガライルが巻き込まれた。

「ブハッ!!ちょっとクロード様周りを確認してからやってよ!!」

「確認したとて、量と言う物があるじゃろう?見てみい、あの男痙攣しとるぞい?」
大量の水圧に押し潰された騎士団長はピクピクと痙攣していた。
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