うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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領土奪還

3-7

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駆け付けたクロードとラファイもカイテルと一緒に居る女を見て固まっていた。

「カイテル…」

「か、彼女は道に迷っていたようです。買い物に行く途中だったみたいで…」

「そうですか…」

「カイテル後は俺達が、ご苦労だったな。」
カイテルはラファイに耳打ちした。

「クロード様大丈夫でしょうか?」

「俺が付いてる、何とかなんだろ?」

「では僕はこれで。」

「あぁ、他の連中にも報告しといてくれ。」

「分かりました。」
カイテルは裏路地の闇に溶ける様に消えた。

「買い物でしたら、案内しますよ?」

「は、はい…」
内心激しく動揺していたクロードだが、何とか平静を装っていた。

「お名前を聞いても良いですか?私はクロードです。こっちは私の友達のラファイです。」

「わ、私は…私は…」

「?」

「わ、私は…誰なんでしょうか?」

「えっ?」

「はっ?」
クロードとラファイは顔を見合わせた。

「買い物に行かなきゃ行けないのは分かっているんです。でも…私が誰なのか…分からない…」
クロードもラファイも唖然とした。
聞けば家も名前も分からないと言う。
兎に角、クロード所有の家へ向かう事にした。
名前も分からない彼女はクロードとラファイの後ろをキョロキョロしながら付いて来ていた。

「クロード、どうする気だ?似てても…。」

「分かってます、彼女は楓じゃない。楓は俺の心の中に居ます。」

「なら良いが…惑わされんなよ?」

「肝に銘じます。」
ニッコリと笑うクロードだが、矢張り内心動揺していた。
見た目も声も楓そのものだったからだ。
クロード所有の家に着くとクロードは直ぐに三人分の紅茶を淹れた。

「どうぞ、紅茶です。」

「あ、有難うございます。頂きます。」
クロードとラファイは紅茶を飲む彼女を観察した。
特に怪しい所もない、何か魔法を使っている様子も無かった。

「美味しいです。」

「それは良かったです。ところで貴女はこれからどうするんですか?」
クロードが聞くと彼女は俯いた。

「どうすれば良いのでしょう。正直私も戸惑っていて、どうしたら良いか…。」

「そうですか、ならばこの家に暫く住んで頂いても良いですよ?家の提供くらいしかできませんが。」

「えっ?」

「何か思い出すまでです。私は此処には余り来られませんが、誰か派遣しますから生活には困らないと思います。」

「クロード様は来られないのですか?」

「何か問題でも?クロードは忙しいんだ。」
ラファイの威圧的な態度に彼女は縮こまった。

「まぁ、兎に角私と貴女が会うのは恐らくこれが最後でしょう。他の者が来るので何かあればその者に言って下さい。では、私達はこれで失礼します。」

「は、はい…。」
そんな彼女をラファイは怪訝な顔で見ていた。


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