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領土奪還
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しおりを挟む数日後、クロードはラファイを伴って北の端の辺境を訪れた。
魔物の脅威からか民は結界の中心に集中し、結界の端は荒地となっていた。
「もう少し結界を広げますか。」
「そうして頂けたら助かりますわ。とても農地にするには土地が足りませんもの。」
クロードは土を一掴みするとサラサラと風に乗って行くのを眺めた。
「余りにも農地には向かない土ですねやはり…。」
「不毛の地、土は赤土ですもの…仕方ありませんわ。ガライルにお願いすれば後は私とガライル2人で土を作りますわ。」
「ありがとう…。」
総帝と言っても無力だ…。
クロードは結界を更に広げる作業に移った。
「この位で大丈夫でしょうか?」
「そうですわね、農地と農民の住居の確保ですから後はガライルと私で農地を作ってみて足りなければまたお願いしますわ。」
「分かりました、私は少し討伐に行ってきます。ラファイに伝えておいて下さい。」
「分かりましたわ。」
リナリアは去って行くクロードに眉を下げた。
「討伐でもしていないと…どうにもならないのですわね。」
クロードは南に向かった。
「はぁ…ここもですか…。」
南の地にはダークウルフの群れがじんどっていた。
ダークウルフは個体の戦闘力は低いものの、如何せん繁殖力が強い為、群れとなると数がかなり多いのだ。
比較的南は森が多い、出来れば確保しておきたい所だ。
ーグルル…
「あぁ、気付かれましたか。」
群れのボス、1番大きな個体が唸る。
「一気に殲滅しますか…。」
ダークウルフの群れを見下ろす形で浮遊しているクロードの下は群れで真っ黒だ。
「ここは光魔法ですね、閃光…乱反射。」
クロードが手を翳すと群れを覆う様に光の膜が現れその中で光の線が幾つも乱反射してダークウルフを貫いていった。
「殲滅完了ですね。」
「完了じゃねぇよ!!」
ーゴチンッ!!
「痛い!!」
「だろうな、殴ったからな。」
クロードは恨めしげにラファイを見た。
「てめぇ、総帝様が1人でうごくんじゃねぇって何度も言っただろうが!!」
「皆忙しいんですし、この位なら…。」
「この位とか関係ねぇんだよ!」
「はい…。」
クロードは頭を撫でながら仕方なく返事をした。
「気持ちは分かるがな…。あとな、王女が帝宮に祈りに来るとよ。」
「え?王女が?何故ですか?」
「建前だろ?お前が目覚めて領地を広げ始めた。王族も何かしないと民に示しがつかないんだよ。まだ一日パン一つの罰は続いてりるしな、それも何とかしたいんじゃねぇの?」
なるほど…現実祈りなどなんの意味も無いのですがね…。
「王女は私達で迎えましょう。」
「は?帝自ら迎えるのかよ??」
ラファイは思わず声を上げた。
帝は王族よりも身分が高い上、そうそう会える者でもない。
「様子見です。王女が来るんですよ?何かあると思いませんか?」
「ゔ!」
ラファイも同じ事を思って居たらしく唸った。
「で?いつ来るんですか?」
「明日だ…。」
ラファイは心底面倒臭い顔をした。
「また急ですね、まぁいいでしょう。」
ガライルとリナリアの様子を見て一度帰る事にした。
次章
王族と帝と民と…
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