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王族と帝と民と…
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帝宮に帰ると王族からの使者が来ていた。
「どうする?使者を通すのか?」
「ええ、来てしまったら仕方ないでしょう。」
「別に迎える必要ねぇぞ?」
「ふふ、まぁまぁ。皆を謁見の間へ。」
「はぁ~仕方ねぇな…畏まりました。」
謁見の間は滅多に使われないが一応ある。
数段高い階段の上に総帝、総帝を中心に下段に他の帝が並ぶ。
「はぁ~何故王族を迎えければなりませんの?」
「失礼千万じゃな!」
「死ねば良いのに…。」
「シッ!来ますわよ。」
謁見の間に続く大扉が開くと王族からの使者が跪いていた。
「総帝様始め、帝の皆様お忙しい中お時間を割いてくださりありがとうございます。」
「入室を許可しよう。」
ガライルが言うと、使者は謁見の間の中心に足を進めた。
謁見の間はとても神秘的だ、なんと言っても総帝の背後の大きなステンドグラスが光に照らされ帝達と相まって神々しくさえある。
「王女が祈りを捧げに来ると聞いたが?」
帝バージョンのクロードが問うと使者は更に頭を下げた。
「はい、帝様達に賜った罰を真摯に受け止め領地拡大に伴い王女様も自ら何かしたいと申し出があり…。」
使者は中々と能弁を垂れた。
はぁ、この手の堅苦しい会話は頭に入らないんですよね…。
後でラファイに聞きましょう。
私は偉そうにする事に集中しましょうか。
「それに伴い、王女殿下がこの宮に数日留まりたいと…。」
「待て。」
「はい?」
「王女が帝宮に留まると言ったか?」
ラファイの殺気に使者が慌て出す。
「は、はひ。」
「それは了承しかねますわ。ここには帝ならず総帝様もおりますの。王族と言えど宮に滞在するのは認められませんわ。」
リナリアも追撃する。
「過去にこの宮に滞在した者はおらん。それはこれからも変わらぬ。」
「大体さぁ、図々しいよね?勝手に祈りに来るとか言い出してここに滞在?笑わせないでよ?」
フールはケラケラ笑い出した。
「これ!闇帝、その物騒なもんをしまうんじゃ!」
ガライルはカイテルがマントの中で作っていた黒い球体に気が付いた。
カイテルなりに怒っているのだろう。
「明日、王女は迎えましょう。しかし、滞在は認めない。以上解散だ。」
クロードが立つと帝達はクロードを追うように空気に溶けるように消えた。
残された使者はポカーンと立ち尽くしていた。
「全く!何なんですの?!図々しいですわ!」
「馬鹿なんだよ、王女も王族達も。」
フールは地団駄を踏んだ。
「祈ったって腹は膨らまないんだよ!!最後の王族?ただ運良く生き残っただけじゃないか!!あの時…!!」
「フール!!」
リナリアはフールの肩を掴み首を振った。
「あの時?」
クロードは首を傾げた。
「くっ!あの時…戦ったのは王族じゃない!!イリスと民だった!!」
フールは拳を震わせた。
「私が眠っている時の話ですね…。」
フールの怒りは分かる、数少ないイリスと戦い慣れない民が犠牲になりマキナまでも失ったのだ。
「フールは優しいですね?」
「そんなんじゃない!!俺は王族は嫌いなだけだよ!!」
ふふ、私も好きではありませんよ。
「そうだわ!木蓮からアップルパイを貰ったの!皆で食べましょう?」
リナリアは直ぐにお茶の準備を侍女に命じた。
木蓮はリナリアの所で大人しくしていると聞いた。
でも、俺はまだ木蓮に会うことはできないでいた。
しかし、今は私情に構ってる暇はないのも確かだった。
「どうする?使者を通すのか?」
「ええ、来てしまったら仕方ないでしょう。」
「別に迎える必要ねぇぞ?」
「ふふ、まぁまぁ。皆を謁見の間へ。」
「はぁ~仕方ねぇな…畏まりました。」
謁見の間は滅多に使われないが一応ある。
数段高い階段の上に総帝、総帝を中心に下段に他の帝が並ぶ。
「はぁ~何故王族を迎えければなりませんの?」
「失礼千万じゃな!」
「死ねば良いのに…。」
「シッ!来ますわよ。」
謁見の間に続く大扉が開くと王族からの使者が跪いていた。
「総帝様始め、帝の皆様お忙しい中お時間を割いてくださりありがとうございます。」
「入室を許可しよう。」
ガライルが言うと、使者は謁見の間の中心に足を進めた。
謁見の間はとても神秘的だ、なんと言っても総帝の背後の大きなステンドグラスが光に照らされ帝達と相まって神々しくさえある。
「王女が祈りを捧げに来ると聞いたが?」
帝バージョンのクロードが問うと使者は更に頭を下げた。
「はい、帝様達に賜った罰を真摯に受け止め領地拡大に伴い王女様も自ら何かしたいと申し出があり…。」
使者は中々と能弁を垂れた。
はぁ、この手の堅苦しい会話は頭に入らないんですよね…。
後でラファイに聞きましょう。
私は偉そうにする事に集中しましょうか。
「それに伴い、王女殿下がこの宮に数日留まりたいと…。」
「待て。」
「はい?」
「王女が帝宮に留まると言ったか?」
ラファイの殺気に使者が慌て出す。
「は、はひ。」
「それは了承しかねますわ。ここには帝ならず総帝様もおりますの。王族と言えど宮に滞在するのは認められませんわ。」
リナリアも追撃する。
「過去にこの宮に滞在した者はおらん。それはこれからも変わらぬ。」
「大体さぁ、図々しいよね?勝手に祈りに来るとか言い出してここに滞在?笑わせないでよ?」
フールはケラケラ笑い出した。
「これ!闇帝、その物騒なもんをしまうんじゃ!」
ガライルはカイテルがマントの中で作っていた黒い球体に気が付いた。
カイテルなりに怒っているのだろう。
「明日、王女は迎えましょう。しかし、滞在は認めない。以上解散だ。」
クロードが立つと帝達はクロードを追うように空気に溶けるように消えた。
残された使者はポカーンと立ち尽くしていた。
「全く!何なんですの?!図々しいですわ!」
「馬鹿なんだよ、王女も王族達も。」
フールは地団駄を踏んだ。
「祈ったって腹は膨らまないんだよ!!最後の王族?ただ運良く生き残っただけじゃないか!!あの時…!!」
「フール!!」
リナリアはフールの肩を掴み首を振った。
「あの時?」
クロードは首を傾げた。
「くっ!あの時…戦ったのは王族じゃない!!イリスと民だった!!」
フールは拳を震わせた。
「私が眠っている時の話ですね…。」
フールの怒りは分かる、数少ないイリスと戦い慣れない民が犠牲になりマキナまでも失ったのだ。
「フールは優しいですね?」
「そんなんじゃない!!俺は王族は嫌いなだけだよ!!」
ふふ、私も好きではありませんよ。
「そうだわ!木蓮からアップルパイを貰ったの!皆で食べましょう?」
リナリアは直ぐにお茶の準備を侍女に命じた。
木蓮はリナリアの所で大人しくしていると聞いた。
でも、俺はまだ木蓮に会うことはできないでいた。
しかし、今は私情に構ってる暇はないのも確かだった。
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