破壊も破滅もするかもしれない短編集

宇宙

文字の大きさ
2 / 4
神戸探偵事務所へようこそ

僕と悪魔と神殺し

しおりを挟む
早速だがこれをご覧になっている皆に問おう。
僕、神戸 蘭かんべ らんは胡散臭いかい???
胡散臭い?
ロン毛で眼帯付けて中二病感あるって???
残念ながらよく言われる。
神様って言ったら確実に通報事案だね。
実際僕は神なのだけど。
そんな僕は探偵している。胡散臭いけど。
助手が一人。人間の女性。
ひょんなことから懐かれた。
出会いを話してみようか。

探偵事務所を立ち上げてすぐ依頼が入った。
将来助手になる女だ。猫探しだった。
最初は何でも屋ではないって言った。
知ってるけど猫を助けてと言われた。
仕方なく写真をもとに猫探しが始まった。
しかし3日探しても見つからないどころか
手がかりすらなかった。
だが生きていることは分かっていた。
写真を手にしているたびに生きていることは感じる。
ただ、肝心の場所がわからない。
4日目の朝。今日も依頼者がやってきた。
一緒に探すと毎日やってくる。
今日も写真を見つめる。やっぱり生きている。
だけど今日はいつもと違った。
反応が弱い。危険な目に合ってるのか餓死寸前か。
これは…ただの迷子じゃない。
そう気がついたのはその日の正午。
地元で猫の大量の死体のニュースが流れていた。
まさかと思い依頼者に行くなよと告げ
現場にいくと猫じゃない動物の死体も転がっていた。
なるほど……。【悪魔】絡みね……。
たまに悪魔が自分のために動物を喰らうため下界に降りてくる。
しかし僕は祓魔師じゃない。
祓えるほどの力はこの姿ではない。
だから知り合いの祓魔師に電話をした。
しゃあないからええで~と特徴的な関西弁の男。
「あんた神やのにGも一つも払えへんのかいな」
「Gと悪魔一緒にしないでほしいな。この姿だし」
「眼帯外せばええやん」
「大人の事情」
「面倒くさいやっちゃなぁ……ほな切るで」
受話器からプープーと音がする。
悪魔1体で何故力を使わねばならないのだ。
「何の話してるの?」
依頼者が目の前にいた。
いつの間に……
いや、先に依頼者の安全が先だ。
「行くなって言ったのに」
「にゃー(猫の名)がいないかなって思って…」
死体の山を見ていても平然としている。
「この死体の山見ても平気なのかい?」
「全然。にゃーにもしかしたら……と思うと平気」
強かった。
「それより悪魔って聞こえたけど」
聞いていたか……。
適当に誤魔化そうとして色々と言ったけど無駄だった。
終いには悪魔ぶっ飛ばすと言い出した。
正気ではない女だ……。
図太すぎない…??色々と。
女の方が神様してると言われても仕方がない。
そう考えていた時だった。寒気がした。
逃げろと依頼者に言った。
「悪魔出る!?にゃーをあんな目に合わせたやつ絶対殺す」
やばい女だ……。
だが勢いでなんとかなる訳じゃない。
依頼者は人間だ。ゴリラ感溢れてるけど。
そうではなく!!
僕と逃げようと言った。仕方がない。
女は探偵さん神でしょ??と言った。
盗聴されていた。地獄耳かこの女……。
全く気配なく聞いていたのか……。
すると女からよくわからない殺意を感じた。
隠し持っていた小刀をこちらに刺してきた。
間一髪ですり抜けた。
あの女悪魔殺すって言う割に操られているようだ。
あの一瞬で精神を乗っ取る悪魔。なかなかいないね。
もしかしたら女のメンタルはガラスかも……
とは思ったけど多分ガラスコーティングされた超合金だろう。
「悪魔かい?酷いね。神を殺そうだなんて」
「あなたが悪魔よ!にゃーをこんな目に合わせて!」
「嘘はいけないな。闇しかないよ君からは。
悪魔殺すって言ってた方が悲しいことにキラキラしていたけど?」
「バレていたのね。でもね余裕ぶってるのも今のうち。
この娘神殺しの一族って知ってた?」
「神殺しか…。なるほどゴリラかと思ってたらそういうわけ。
でも一族だろうけど神なんていないから血だけあっても
戦えないよ?」
「さっきからあなた酷いわね。女に向かってゴリラなんて。
いいわ無様に殺してあげる」
小刀を差し向けてきた。
「怖いね。君銃刀法違反だよ?」
僕は避けながら言う。
「違ったかな?殺人いや殺神未遂かなぁ?」
「クソっ!!絶対殺す!!死んでも殺す!!」
早く来てくれないかな。あの祓魔師。
力使いたくないけど。
あぁでもこれ悪魔に憑依され続けてたら
力に耐えきれなくなって怪物に変貌するね。
仕方がない。死なせるわけには行かない。
僕は左目にある眼帯を外す。
「さっさとここから退いてくれないかな?」
力が戻る。限界まで圧縮していた力が
一気に戻ってくる。
光り輝く6つの翼が現れる。
「本当の姿を表したな!!」
「お帰りはこちらですってね!
ウラノスが命じる。女!神殺しの名を叫べ!」
「そんなの決まってるで……なに…これ…
声が……勝手に……カグ、ツ…チ!」
自分の名を呼ぼうとしたのか。
そんなわけなかろうに。
神殺しの名カグツチを叫ばざることで一瞬でも覚醒させて
悪魔を滅ぼそうと思った。
予想通り悪魔は断末魔をあげ、消えた。
僕は眼帯を急いで再び着けた。
神はほぼ見えないけど見られたら面倒。
「大丈夫かい…?」
あぁもう力の代償がきている。
急いで草木に身を潜める。
オロオロロ………キラキラが出た。
力を使う代償として吐き気を伴う。
「うわぁ……」
察した依頼者。
「あぁごめんね??気分が悪くなってね……」
依頼者より僕が大丈夫では無かったようだ。
下界で久々に使ったからね……。
「それより!悪魔は!!倒したのよね!」
「あぁ。覚えてるかい?さっきの」
「バッチリ覚えてるよ!私のことゴリラって?」
「だって悪魔を殺すだなんて無謀だし
勢いがゴリラだったからね。
普通のホモサピエンスではないよ。
あとあの小刀さっきも言ったけど銃刀法違反
だけど?」
「話逸らされたし。えっと…あの小刀、父に
貰ったの。お守りって。ずっと隠し持ってた。」
「ふ~ん。多分あれ神殺しの小刀だね。」
「神殺し?神殺すの?私が?」
「そうだよ。まぁこの世に殺す神なんて
いないから血だけある状態。
あぁでももしかしたら無理矢理呼び覚ました
可能性もあるね」
「カグツチって言ったよね。私。
あっ!そんなことより!!にゃーどこ!?」
依頼者がキョロキョロしているとにゃー
という鳴き声が聞こえた。
写真を見るとにゃーとそっくりだった。
「いたぁぁー!!!」
捕まえようとして僕はバランス崩してずっこけた。
「うわぁ…ダサっ」
「あはは……そういうこともあるさ……」
膝がヒリヒリと痛んだ。


事件が解決したあと
またあのゴリラ女がやってきた。
また依頼かい?と尋ねた。
すると女はそうであるようなそうでないようなと答えた。
そして、
「自分のこと知りたい。神殺しのことを
家の人に聞いてみても、知らないって言うし。
調べてもわからないし」
と言った。
それから助手として雇ったのは。
自分探しのついでに神殺し(と言う名の悪魔退治)
してもらおうと思った。
ちなみにゴリラ女の名前は剛力楓という。
いかにもゴリラっぽい名字である。
本当に神殺しができるのであれば
悪魔退治なんてきっと余裕だろう。
ただ、ゴリラとはいえまだ若い女に
全て任せるなんて大人がやることではない。
本当に覚醒したのかも微妙だし……
もしかしたら僕が殺されるかも……?だなんて。
さて次の仕事くるまで寝ますか。


「いつまでぐうたらしてるの!このクソニート!!!!!!」
スパーン。
ハリセンが飛んできた。
今日も賑やかになりそうだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...