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三十三日目(3)
「あ……ッや、あっ……ああぁっ!」
嘘だと思った。
彗くんの舌が、中を。
ぬるぬるとした長い器官が、蕩けた粘膜をくすぐるように舐めて、舌先を入り口へと潜らせる。指の硬い感触とは違う、内側の襞のひとつひとつまで刮げるような柔らかな質量に、私は怯えるように首を振った。じゅ、と音を立てて吸いつかれて、腰が浮き上がる。
「だめ、だめっ……や、ぁッ」
声が震える。指や、爪先も。これまで全く知らなかった快感をどんどん注がれて、頭の芯を強制的に溶かされているようだった。
昨日までは、手を繋ぐだけで苦しいほどドキドキしたのに。触れるだけのキスにすら、崖から飛び降りるくらい勇気を振り絞ったのに。突然こんな風に身体の奥まで探られて、経験のない熱を灯されて、心が付いていけるはずがない。
「雪華、気持ちいい?」
痛いほど硬くなった乳首を指先で擦りながら、悠くんが耳元で囁く。吐息が触れるだけでぞくりとして、思わず内腿に力を込めると、彗くんが応えるように入り口の弱いところに舌を当てた。隙間なく粘膜を押し当てられて、神経を直接撫でられているような心地さえする。
「あっ……ぁ……」
「可愛い。ねえ、キスしていい?」
答えるより先に顎を掴まれて、一方的に口元を覆われた。少し湿り気を帯びた悠くんの唇はいつもみたいにすぐに離れることはなく、皮膚の表面をぴたりと重ねると微かな隙間から舌を差し入れてくる。
「ん……っ」
熱く濡れた舌が、こじ開けるように口腔に入ってくる。尖らせた舌先で歯列をなぞって、粘膜を辿りながら、奥に逃げた舌に絡みついてくる。ねっとりと絡んで擦り付けてくる触れ方は彗くんのそれと似ていて、キスというより口の中を犯されているようだった。
「ふ……っん、ん……ぅう……」
溜まった唾液を上手く飲み下せず、口角からぽたりと垂らす。濡れた舌同士の絡み合う音に、蕩けきった奥を啜るように舐める音が重なって、わけもわからず身を震わせた。行き場のない熱を散らそうと爪先でシーツを引っ掻くと、不意に鋭い快感が背すじを駆け上がる。
「っ、んん……ッ!?」
何が起きたのか理解できなかった。ざらついた舌で奥の粘膜を擦っていた彗くんが入り口の上部を唇で包んだ瞬間、強烈な痺れが全身に広がって。
強すぎる刺激から逃れようと本能的に腰を引こうとしても力が入らず、罰のように軽く歯を立てられて瞼の裏に星が散った。
「ん、う……ッ、あ、っ……ぁんんッ!」
身を捩った拍子に重なった唇が離れて、開いたままの口から濡れそぼった声が上がる。
身体がおかしくなったみたいだった。普段意識しないところにぷくりと膨らんだ突起があって、そこを刺激されるたびに理解できないほどの快感が生まれる。柔く吸ったかと思えば舌でかき分けるように擦られて、奥がひくつくタイミングで指を含まされる。ざらついた中をゆっくり探られると大きな波のようなものが押し寄せてきて、爪先がびくりと震えた。
「やめ、て……そこ、変にな、あッ……ぅん」
「イキそう?」
「イ……? な、なに……、ぁ……あっ」
悠くんが何を言っているのかわからない。ただ経験したことのない何かが身体の奥で膨れ上がって、今にも弾けそうになっているのは感ぜられた。もし弾けたらどうなるのかわからなくて、怖いのに、いくら我慢しようとしても気持ち良いのが止まらない。どんどん迫ってきて、呑み込まれてしまう。
「だめ、ぁ、やだ……あッ、なんか来ちゃ……ッ」
「いいよ、雪華が初めてイクとこ見せて」
優しい声で囁かれると同時に突起を強く吸われて、私は限界に達した。甘い痺れが爪先から頭頂へと吹き抜けて、背すじを何度もしならせながら喉を引き絞る。熱い手が柔らかく胸を揉んで、その微かな刺激にすら残らず反応した。
「あッ、っん、は、ああ、ああぁッ!」
全身が大きくこわばって、次の瞬間一気に脱力する。びくんびくんと四肢をわななかせて、全力疾走したみたいに荒い息を吐く私を、悠くんが優しく抱き止めた。小さな子供を褒めるみたいに輪郭に唇を落として、溢れた涙を吸い取る。
「ちゃんとイケて偉かったね」
「は……ぁ、……」
瞼に、額にと口付けられながら、おぼろげに理解する。悠くんの言葉は、あの熱の波のことを指しているのだと。あの全身を飲み込むような、鮮烈で、圧倒的で、目が眩むような瞬間。思い出すだけで身体が熱くなって、奥がきゅんと締まって――
「次は、こっちを気持ち良くしてくれる?」
溶けた思考で爛れた記憶を反芻していると、悠くんが耳朶をやんわり食んだ。同時に震えの残る手を引き寄せられて瞬きすると、指先が硬いものに触れてぞくりとした。黒のボトム越しにもはっきりわかる、熱を持った質量。
「雪華のここも、もっと奥まで欲しいみたいだし」
身を起こした彗くんが、ぴくりと震える入り口をなぞりながら陶然と言った。私の下肢を跨ぐような体勢で顔を寄せると、濡れ光る薄めの唇を柔らかく押し当ててくる。さっきまで私の奥に触れていた舌が繊細な動きで絡みついてきて、これは何度目のキスだろうと意味のないことを考えながらぎこちなく応えた。
嘘だと思った。
彗くんの舌が、中を。
ぬるぬるとした長い器官が、蕩けた粘膜をくすぐるように舐めて、舌先を入り口へと潜らせる。指の硬い感触とは違う、内側の襞のひとつひとつまで刮げるような柔らかな質量に、私は怯えるように首を振った。じゅ、と音を立てて吸いつかれて、腰が浮き上がる。
「だめ、だめっ……や、ぁッ」
声が震える。指や、爪先も。これまで全く知らなかった快感をどんどん注がれて、頭の芯を強制的に溶かされているようだった。
昨日までは、手を繋ぐだけで苦しいほどドキドキしたのに。触れるだけのキスにすら、崖から飛び降りるくらい勇気を振り絞ったのに。突然こんな風に身体の奥まで探られて、経験のない熱を灯されて、心が付いていけるはずがない。
「雪華、気持ちいい?」
痛いほど硬くなった乳首を指先で擦りながら、悠くんが耳元で囁く。吐息が触れるだけでぞくりとして、思わず内腿に力を込めると、彗くんが応えるように入り口の弱いところに舌を当てた。隙間なく粘膜を押し当てられて、神経を直接撫でられているような心地さえする。
「あっ……ぁ……」
「可愛い。ねえ、キスしていい?」
答えるより先に顎を掴まれて、一方的に口元を覆われた。少し湿り気を帯びた悠くんの唇はいつもみたいにすぐに離れることはなく、皮膚の表面をぴたりと重ねると微かな隙間から舌を差し入れてくる。
「ん……っ」
熱く濡れた舌が、こじ開けるように口腔に入ってくる。尖らせた舌先で歯列をなぞって、粘膜を辿りながら、奥に逃げた舌に絡みついてくる。ねっとりと絡んで擦り付けてくる触れ方は彗くんのそれと似ていて、キスというより口の中を犯されているようだった。
「ふ……っん、ん……ぅう……」
溜まった唾液を上手く飲み下せず、口角からぽたりと垂らす。濡れた舌同士の絡み合う音に、蕩けきった奥を啜るように舐める音が重なって、わけもわからず身を震わせた。行き場のない熱を散らそうと爪先でシーツを引っ掻くと、不意に鋭い快感が背すじを駆け上がる。
「っ、んん……ッ!?」
何が起きたのか理解できなかった。ざらついた舌で奥の粘膜を擦っていた彗くんが入り口の上部を唇で包んだ瞬間、強烈な痺れが全身に広がって。
強すぎる刺激から逃れようと本能的に腰を引こうとしても力が入らず、罰のように軽く歯を立てられて瞼の裏に星が散った。
「ん、う……ッ、あ、っ……ぁんんッ!」
身を捩った拍子に重なった唇が離れて、開いたままの口から濡れそぼった声が上がる。
身体がおかしくなったみたいだった。普段意識しないところにぷくりと膨らんだ突起があって、そこを刺激されるたびに理解できないほどの快感が生まれる。柔く吸ったかと思えば舌でかき分けるように擦られて、奥がひくつくタイミングで指を含まされる。ざらついた中をゆっくり探られると大きな波のようなものが押し寄せてきて、爪先がびくりと震えた。
「やめ、て……そこ、変にな、あッ……ぅん」
「イキそう?」
「イ……? な、なに……、ぁ……あっ」
悠くんが何を言っているのかわからない。ただ経験したことのない何かが身体の奥で膨れ上がって、今にも弾けそうになっているのは感ぜられた。もし弾けたらどうなるのかわからなくて、怖いのに、いくら我慢しようとしても気持ち良いのが止まらない。どんどん迫ってきて、呑み込まれてしまう。
「だめ、ぁ、やだ……あッ、なんか来ちゃ……ッ」
「いいよ、雪華が初めてイクとこ見せて」
優しい声で囁かれると同時に突起を強く吸われて、私は限界に達した。甘い痺れが爪先から頭頂へと吹き抜けて、背すじを何度もしならせながら喉を引き絞る。熱い手が柔らかく胸を揉んで、その微かな刺激にすら残らず反応した。
「あッ、っん、は、ああ、ああぁッ!」
全身が大きくこわばって、次の瞬間一気に脱力する。びくんびくんと四肢をわななかせて、全力疾走したみたいに荒い息を吐く私を、悠くんが優しく抱き止めた。小さな子供を褒めるみたいに輪郭に唇を落として、溢れた涙を吸い取る。
「ちゃんとイケて偉かったね」
「は……ぁ、……」
瞼に、額にと口付けられながら、おぼろげに理解する。悠くんの言葉は、あの熱の波のことを指しているのだと。あの全身を飲み込むような、鮮烈で、圧倒的で、目が眩むような瞬間。思い出すだけで身体が熱くなって、奥がきゅんと締まって――
「次は、こっちを気持ち良くしてくれる?」
溶けた思考で爛れた記憶を反芻していると、悠くんが耳朶をやんわり食んだ。同時に震えの残る手を引き寄せられて瞬きすると、指先が硬いものに触れてぞくりとした。黒のボトム越しにもはっきりわかる、熱を持った質量。
「雪華のここも、もっと奥まで欲しいみたいだし」
身を起こした彗くんが、ぴくりと震える入り口をなぞりながら陶然と言った。私の下肢を跨ぐような体勢で顔を寄せると、濡れ光る薄めの唇を柔らかく押し当ててくる。さっきまで私の奥に触れていた舌が繊細な動きで絡みついてきて、これは何度目のキスだろうと意味のないことを考えながらぎこちなく応えた。
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