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麻央と魔王の契約
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もしかして……もしかすると……私……本当に魔王になってしまったってこと──?
『もしかしたら……もしかすると……俺は……本当に人間の小娘になってしまったのではないだろうか──』
突然私の頭の中に響いてきた男性のような声。
この声……この声って、なんとなく今の私の声と似ている……
『む? 俺の頭の中に話しかけてくるのは誰だ?』
あ、あれ? 私の心の声が聞こえてしまっている? これ、テレパシーってやつ? なんか怖い。
『その声、いや、まさかな……』
頭の中に直接聞こえてくるその声の主も、私と同様に混乱しているようだった。
『もしや、お前はマオとかいう人間の小娘ではないか?』
『なんで? なんで知ってるの? あっもしかして……あんたは魔王だったりする?』
『そうだ! 俺は魔王サルタシファンだ』
その長ったらしい名前、間違いない。さっき化け物たちが叫んでいた魔王の名前──サルなんとか。
『おい小娘、俺の名前を侮辱するとは……』
『あ、考えたことが全部聞こえてしまうのね……それよりも、ちょっとこれどうなってるのよ!』
『俺が知りたいぐらいだ。なんで俺がこんなクソダメみたいな場所で、こんな脆弱な身体に!』
『クソダメって……そこ、私のお家じゃないでしょうね? って私の家族は無事なの?』
『おう、家族というのはこの三匹の人間のことか。俺の目の前でのうのうと飯を食っているぞ』
『うええええ。あんたのこと、私の家族に気づかれてないの?』
『おそらくな。貴様の方こそどうなんだ?』
目の前で大量の青い血を流してぐったりとしている女悪魔を見る。リスリスという名前だったか。
『リスリスという女悪魔としか話していない。この人、いきなり自分の心臓を差し出してきたんですけど……』
『ああ……その女は俺への忠誠心のあまり、ときどき暴走してしまうのだ。気にする必要はない。で、バレてはいないのだな?』
『たぶん』
ちらりと化け物の軍団を見てみる。誰一人として頭を下げたまま動いていない。
『あんた、こんなことになった原因に心当たりはないの?』
『貴様、魔王に向かって偉そうだな。言っておくが、人間なんて一捻りだぞ? お前の家族がどうなってもいいのか?』
『あれ? なんか、一捻りにできなかったって伝わってくるんですけど……』
『……』
『でもそんなこと言うなら、私だって目の前にいるあんたの手下たちの前で、裸踊りしてやるんだから!』
『ちょ、ちょっと待ってくれ。それだけは絶対にやめてくれ。魔王の威厳が……』
『じゃ、絶対に悪さはしないで! 約束して。私もあんたの威厳とやらは保っておいてあげるから』
『わ、わかった。ところで貴様、本当にこっちで人間だったのか?』
『失礼ね! れっきとした女子高生、月島麻央17歳ですぅ』
さっきからヤケクソになって開き直ってしまう自分がいる。これも魔王の体の影響かもしれない。
『どうやら魔王のあんたにも戻る方法がわからないようね……』
『悔しいが、お前の言う通りだ。そこでマオよ、提案がある。元の身体に戻る方法が見つかるまで、俺は貴様──マオのフリをしてバレないようにする。その代わり、貴様も俺──魔王サルタシファンのフリをしてバレないようにする。どうだ?』
『……わかったわ。お互いのために仕方ないわね』
『よし。では契約成立だ。俺の世界──そっちの世界では契約は絶対だ。契約は命と等しい価値を持つ。破ったら……』
『破らないわよ。私の大事な家族、人生がかかってるんだから』
絶対にバレないようにしなくては。そのためには、魔王にうまく私を演じもらえるようなんとかしなくちゃ。そして私だって魔王のフリを完璧にこなさないといけない。
『麻央よ、リスリスを蘇生してやってくれ。そいつは俺の秘書で身の回りの世話をしてくれる。なにかと役に立つだろう』
『蘇生? もう心臓なくなってるんですけど……』
青い血の涙を流しながらも幸せそうな顔で私を見あげているリスリス。もう虫の息だ。
『問題ない。俺は自分の階層より下の階層の者すべてを蘇生させることができるのだ』
『階層?』
『まぁ階層の話はあとでリスリスに聞いてくれ。まずは、リスリスに向かって右手をかざせ』
『かざしたわ』
『〈ボギアイコ〉と唱えるのだ』
ボギアイコ?? なに、その人の名前のような呪文。
「〈ボギアイコ〉」
私の右手から赤黒いオーラが飛び出し、手の周りをうねるように渦巻く。
『なんか出た』
『よし。誰かを生贄にするんだ』
『生贄っていきなり言われても……』
『誰でもかまわん。リスリスの方が他の誰よりも価値がある』
私は焦って化け物たちの集団を見わたした。後ろの方にごそごそと動いている図体の大きいヤツ──ブサイクな巨人がいた。
私は隊列を乱しているそいつなら罰として生贄にしてもよいと思った。なぜかちっとも可哀想とは思わなかった。
すると、右手の赤黒いオーラが触手のように伸びてそのブサイクな巨人に向かっていく。
赤黒いオーラは髑髏のような形状になり、ブサイクな巨人の体を頭から飲みこんだ。
「魔、魔王様ぁあああ、ドボぢデェーーー」
そのブサイクな巨人は変な断末魔をあげて赤黒いオーラの中で捻り潰された。赤黒いオーラが青い炎のようなものと肉片を集めてくる。
ブサイクな巨人の周りにいた化け物たちが恐怖で引きつった顔になる。
また変な快感が電気のように体の中を走る。
『どうだ、魂や血肉は集まったか?』
『え、ええ。この青い炎は魂だったのね』
『ああ。あとは、少しだけ右手に力を入れる感じでよい』
『こ、こう?』
赤黒いオーラが今度はリスリスの体を優しく包み込み、細分化された魂や肉片が電流のように流れこんでいった。
胸の中に心臓が形成され、開いた傷口がすごい勢いで修復されていく。リスリスがゴホっと青い血を吐き出した。
「ごほっ……魔王様、私をお許しくださったのですね。このご恩、一生忘れません」
『生き返ったわ。すごいわね〈ボギアイコ〉の魔法』
『まぁその呪文の言葉は適当に言っただけだがな。イメージが大切だ、言葉は貴様の好きなものでよいぞ』
『センスないわね』
『貴様のような人間の小娘には魔界のセンスは一生わからぬだろう』
一生わからなくてもいいけど。あっこれも聞こえてるか。
『……あとは魔界の運営についてだな。詳しくはリスリスに聞くがよい』
『この女、苦手なんだけど……』
『わがまま言うな。リスリスには配下の者の管理や負のエネルギーの管理を任せている。リスリスがいればお前はなにもすることはないだろう』
『とりあえずわかったわ、サル。わからなければあんたに聞けばいいし』
『サル? もしかして俺の名前か?』
『あっ出ちゃった。え、ええそうよ。あんたの名前長いし、言いにくいもん』
『貴様! 俺の名前で楽しんでいるな。なんだ? なにを隠している? 不愉快だぞ』
私は必死に頭の中を真っ白にして想像した動物をかき消した。
『あとはそっちの対策ね。あんた、どうせ人間のことなにも知らないんでしょ?』
『ふん、貴様は小さな虫けらのことを詳しく知っているのか?』
これは前途多難だわ……
『おい、聞こえてるぞ』
『もしかしたら……もしかすると……俺は……本当に人間の小娘になってしまったのではないだろうか──』
突然私の頭の中に響いてきた男性のような声。
この声……この声って、なんとなく今の私の声と似ている……
『む? 俺の頭の中に話しかけてくるのは誰だ?』
あ、あれ? 私の心の声が聞こえてしまっている? これ、テレパシーってやつ? なんか怖い。
『その声、いや、まさかな……』
頭の中に直接聞こえてくるその声の主も、私と同様に混乱しているようだった。
『もしや、お前はマオとかいう人間の小娘ではないか?』
『なんで? なんで知ってるの? あっもしかして……あんたは魔王だったりする?』
『そうだ! 俺は魔王サルタシファンだ』
その長ったらしい名前、間違いない。さっき化け物たちが叫んでいた魔王の名前──サルなんとか。
『おい小娘、俺の名前を侮辱するとは……』
『あ、考えたことが全部聞こえてしまうのね……それよりも、ちょっとこれどうなってるのよ!』
『俺が知りたいぐらいだ。なんで俺がこんなクソダメみたいな場所で、こんな脆弱な身体に!』
『クソダメって……そこ、私のお家じゃないでしょうね? って私の家族は無事なの?』
『おう、家族というのはこの三匹の人間のことか。俺の目の前でのうのうと飯を食っているぞ』
『うええええ。あんたのこと、私の家族に気づかれてないの?』
『おそらくな。貴様の方こそどうなんだ?』
目の前で大量の青い血を流してぐったりとしている女悪魔を見る。リスリスという名前だったか。
『リスリスという女悪魔としか話していない。この人、いきなり自分の心臓を差し出してきたんですけど……』
『ああ……その女は俺への忠誠心のあまり、ときどき暴走してしまうのだ。気にする必要はない。で、バレてはいないのだな?』
『たぶん』
ちらりと化け物の軍団を見てみる。誰一人として頭を下げたまま動いていない。
『あんた、こんなことになった原因に心当たりはないの?』
『貴様、魔王に向かって偉そうだな。言っておくが、人間なんて一捻りだぞ? お前の家族がどうなってもいいのか?』
『あれ? なんか、一捻りにできなかったって伝わってくるんですけど……』
『……』
『でもそんなこと言うなら、私だって目の前にいるあんたの手下たちの前で、裸踊りしてやるんだから!』
『ちょ、ちょっと待ってくれ。それだけは絶対にやめてくれ。魔王の威厳が……』
『じゃ、絶対に悪さはしないで! 約束して。私もあんたの威厳とやらは保っておいてあげるから』
『わ、わかった。ところで貴様、本当にこっちで人間だったのか?』
『失礼ね! れっきとした女子高生、月島麻央17歳ですぅ』
さっきからヤケクソになって開き直ってしまう自分がいる。これも魔王の体の影響かもしれない。
『どうやら魔王のあんたにも戻る方法がわからないようね……』
『悔しいが、お前の言う通りだ。そこでマオよ、提案がある。元の身体に戻る方法が見つかるまで、俺は貴様──マオのフリをしてバレないようにする。その代わり、貴様も俺──魔王サルタシファンのフリをしてバレないようにする。どうだ?』
『……わかったわ。お互いのために仕方ないわね』
『よし。では契約成立だ。俺の世界──そっちの世界では契約は絶対だ。契約は命と等しい価値を持つ。破ったら……』
『破らないわよ。私の大事な家族、人生がかかってるんだから』
絶対にバレないようにしなくては。そのためには、魔王にうまく私を演じもらえるようなんとかしなくちゃ。そして私だって魔王のフリを完璧にこなさないといけない。
『麻央よ、リスリスを蘇生してやってくれ。そいつは俺の秘書で身の回りの世話をしてくれる。なにかと役に立つだろう』
『蘇生? もう心臓なくなってるんですけど……』
青い血の涙を流しながらも幸せそうな顔で私を見あげているリスリス。もう虫の息だ。
『問題ない。俺は自分の階層より下の階層の者すべてを蘇生させることができるのだ』
『階層?』
『まぁ階層の話はあとでリスリスに聞いてくれ。まずは、リスリスに向かって右手をかざせ』
『かざしたわ』
『〈ボギアイコ〉と唱えるのだ』
ボギアイコ?? なに、その人の名前のような呪文。
「〈ボギアイコ〉」
私の右手から赤黒いオーラが飛び出し、手の周りをうねるように渦巻く。
『なんか出た』
『よし。誰かを生贄にするんだ』
『生贄っていきなり言われても……』
『誰でもかまわん。リスリスの方が他の誰よりも価値がある』
私は焦って化け物たちの集団を見わたした。後ろの方にごそごそと動いている図体の大きいヤツ──ブサイクな巨人がいた。
私は隊列を乱しているそいつなら罰として生贄にしてもよいと思った。なぜかちっとも可哀想とは思わなかった。
すると、右手の赤黒いオーラが触手のように伸びてそのブサイクな巨人に向かっていく。
赤黒いオーラは髑髏のような形状になり、ブサイクな巨人の体を頭から飲みこんだ。
「魔、魔王様ぁあああ、ドボぢデェーーー」
そのブサイクな巨人は変な断末魔をあげて赤黒いオーラの中で捻り潰された。赤黒いオーラが青い炎のようなものと肉片を集めてくる。
ブサイクな巨人の周りにいた化け物たちが恐怖で引きつった顔になる。
また変な快感が電気のように体の中を走る。
『どうだ、魂や血肉は集まったか?』
『え、ええ。この青い炎は魂だったのね』
『ああ。あとは、少しだけ右手に力を入れる感じでよい』
『こ、こう?』
赤黒いオーラが今度はリスリスの体を優しく包み込み、細分化された魂や肉片が電流のように流れこんでいった。
胸の中に心臓が形成され、開いた傷口がすごい勢いで修復されていく。リスリスがゴホっと青い血を吐き出した。
「ごほっ……魔王様、私をお許しくださったのですね。このご恩、一生忘れません」
『生き返ったわ。すごいわね〈ボギアイコ〉の魔法』
『まぁその呪文の言葉は適当に言っただけだがな。イメージが大切だ、言葉は貴様の好きなものでよいぞ』
『センスないわね』
『貴様のような人間の小娘には魔界のセンスは一生わからぬだろう』
一生わからなくてもいいけど。あっこれも聞こえてるか。
『……あとは魔界の運営についてだな。詳しくはリスリスに聞くがよい』
『この女、苦手なんだけど……』
『わがまま言うな。リスリスには配下の者の管理や負のエネルギーの管理を任せている。リスリスがいればお前はなにもすることはないだろう』
『とりあえずわかったわ、サル。わからなければあんたに聞けばいいし』
『サル? もしかして俺の名前か?』
『あっ出ちゃった。え、ええそうよ。あんたの名前長いし、言いにくいもん』
『貴様! 俺の名前で楽しんでいるな。なんだ? なにを隠している? 不愉快だぞ』
私は必死に頭の中を真っ白にして想像した動物をかき消した。
『あとはそっちの対策ね。あんた、どうせ人間のことなにも知らないんでしょ?』
『ふん、貴様は小さな虫けらのことを詳しく知っているのか?』
これは前途多難だわ……
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