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金時々愛
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人生で1番大切なものはなんだろうか。
愛か? 自由か? 夢か?
否、金だ。金である。
金と答えない輩は、金がない自分を肯定したいがために愛や夢と言うやつか、金に余裕がある故に、愛や夢と綺麗事を並べるかのどちらかだ。
人は、本当に金がない時に愛だの夢だの自由だのと言ってられないのだ。
「お主よ、妾は腹が減ったのじゃ」
「何だ、武器の癖に腹が減るのか? 」
「今は人じゃ。腹が減る」
「不便だな」
「お主も人であろう……」
星の光が街に降り注ぎ、未だ賑やかである夜の街を俺達はとぼとぼと歩いていた。
あれから、しばらく街を歩いたが行く宛もなく、身分証がない俺達は街から出ることも出来ない。金を稼ごうにも、方法がわからない。
せめて、制服を着ていさえすればそれを売って金にできたのだろうが、今来ている服は至って普通のものだ。価値があるとは思えない。
――グゥゥ
「くっそ……腹が減った」
俺は、今にも穴が開きそうな腹を抑えた。
「おい! そこのにぃちゃん」
「ん? 」
無性ヒゲを生やした褐色のいい30代くらいのおじさんが、俺の事を呼び止めた。
「腹減ってんだろ、飯食ってくか? 」
「いい……のか? 」
「あぁ、食ってけ食ってけ! 」
シャルロットが、俺の服を力ずよく引っ張る。
「お主よ、妾は神を見た気がするのじゃ」
「俺もそう思う」
やはり、生きていくのに1番大切なものは愛だ。金なんかじゃない!
それから、店に入った俺はおじさん――ラルスさんの奢りで飯をたらふくと食べた。
愛か? 自由か? 夢か?
否、金だ。金である。
金と答えない輩は、金がない自分を肯定したいがために愛や夢と言うやつか、金に余裕がある故に、愛や夢と綺麗事を並べるかのどちらかだ。
人は、本当に金がない時に愛だの夢だの自由だのと言ってられないのだ。
「お主よ、妾は腹が減ったのじゃ」
「何だ、武器の癖に腹が減るのか? 」
「今は人じゃ。腹が減る」
「不便だな」
「お主も人であろう……」
星の光が街に降り注ぎ、未だ賑やかである夜の街を俺達はとぼとぼと歩いていた。
あれから、しばらく街を歩いたが行く宛もなく、身分証がない俺達は街から出ることも出来ない。金を稼ごうにも、方法がわからない。
せめて、制服を着ていさえすればそれを売って金にできたのだろうが、今来ている服は至って普通のものだ。価値があるとは思えない。
――グゥゥ
「くっそ……腹が減った」
俺は、今にも穴が開きそうな腹を抑えた。
「おい! そこのにぃちゃん」
「ん? 」
無性ヒゲを生やした褐色のいい30代くらいのおじさんが、俺の事を呼び止めた。
「腹減ってんだろ、飯食ってくか? 」
「いい……のか? 」
「あぁ、食ってけ食ってけ! 」
シャルロットが、俺の服を力ずよく引っ張る。
「お主よ、妾は神を見た気がするのじゃ」
「俺もそう思う」
やはり、生きていくのに1番大切なものは愛だ。金なんかじゃない!
それから、店に入った俺はおじさん――ラルスさんの奢りで飯をたらふくと食べた。
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