17 / 50
金時々愛
しおりを挟む
人生で1番大切なものはなんだろうか。
愛か? 自由か? 夢か?
否、金だ。金である。
金と答えない輩は、金がない自分を肯定したいがために愛や夢と言うやつか、金に余裕がある故に、愛や夢と綺麗事を並べるかのどちらかだ。
人は、本当に金がない時に愛だの夢だの自由だのと言ってられないのだ。
「お主よ、妾は腹が減ったのじゃ」
「何だ、武器の癖に腹が減るのか? 」
「今は人じゃ。腹が減る」
「不便だな」
「お主も人であろう……」
星の光が街に降り注ぎ、未だ賑やかである夜の街を俺達はとぼとぼと歩いていた。
あれから、しばらく街を歩いたが行く宛もなく、身分証がない俺達は街から出ることも出来ない。金を稼ごうにも、方法がわからない。
せめて、制服を着ていさえすればそれを売って金にできたのだろうが、今来ている服は至って普通のものだ。価値があるとは思えない。
――グゥゥ
「くっそ……腹が減った」
俺は、今にも穴が開きそうな腹を抑えた。
「おい! そこのにぃちゃん」
「ん? 」
無性ヒゲを生やした褐色のいい30代くらいのおじさんが、俺の事を呼び止めた。
「腹減ってんだろ、飯食ってくか? 」
「いい……のか? 」
「あぁ、食ってけ食ってけ! 」
シャルロットが、俺の服を力ずよく引っ張る。
「お主よ、妾は神を見た気がするのじゃ」
「俺もそう思う」
やはり、生きていくのに1番大切なものは愛だ。金なんかじゃない!
それから、店に入った俺はおじさん――ラルスさんの奢りで飯をたらふくと食べた。
愛か? 自由か? 夢か?
否、金だ。金である。
金と答えない輩は、金がない自分を肯定したいがために愛や夢と言うやつか、金に余裕がある故に、愛や夢と綺麗事を並べるかのどちらかだ。
人は、本当に金がない時に愛だの夢だの自由だのと言ってられないのだ。
「お主よ、妾は腹が減ったのじゃ」
「何だ、武器の癖に腹が減るのか? 」
「今は人じゃ。腹が減る」
「不便だな」
「お主も人であろう……」
星の光が街に降り注ぎ、未だ賑やかである夜の街を俺達はとぼとぼと歩いていた。
あれから、しばらく街を歩いたが行く宛もなく、身分証がない俺達は街から出ることも出来ない。金を稼ごうにも、方法がわからない。
せめて、制服を着ていさえすればそれを売って金にできたのだろうが、今来ている服は至って普通のものだ。価値があるとは思えない。
――グゥゥ
「くっそ……腹が減った」
俺は、今にも穴が開きそうな腹を抑えた。
「おい! そこのにぃちゃん」
「ん? 」
無性ヒゲを生やした褐色のいい30代くらいのおじさんが、俺の事を呼び止めた。
「腹減ってんだろ、飯食ってくか? 」
「いい……のか? 」
「あぁ、食ってけ食ってけ! 」
シャルロットが、俺の服を力ずよく引っ張る。
「お主よ、妾は神を見た気がするのじゃ」
「俺もそう思う」
やはり、生きていくのに1番大切なものは愛だ。金なんかじゃない!
それから、店に入った俺はおじさん――ラルスさんの奢りで飯をたらふくと食べた。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる