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【13 1月12日 豆腐の日】
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・【13 1月12日 豆腐の日】
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カフェの常連さんから『今日は豆腐の日ということで、凍り豆腐をあげるわ!』と仰って頂き、私は凍り豆腐をもらった。
ちなみに毎月12日が10と2で豆腐らしい。毎月って多いなっ。
さて、凍り豆腐、つまりは高野豆腐はどうやって使おうかな? と思っていると、テイがやって来て、
「カチカチになった豆腐が水で弾力が戻るなんて面白いね、フリーズドライってヤツだね」
「そうだね、フリーズドライって言葉が出る前から日本古来にもあったんだね」
「たとえ俺と寧の仲がカチカチになったとしても、きっと愛情という水があればすぐ戻るんだろうね。いや、まずカチカチにならない! やわやわでいこう!」
「勝手に自己完結しないでよ」
とツッコむように私が言うと、テイはてへっと笑った。
というか、
「愛情という水もよく分かんないし」
「まあお湯だな」
「じゃあもっと分かんないよ、お湯で仲良くならないでしょ」
「一緒にお風呂に入れば仲良くなるんじゃないのか?」
と微笑んだテイ。
いや、いやいや、急にそんな……実は、私とテイはまだ、その、口付けすらしていない関係で。
突然距離を詰めてきた、と思って、正直どう返せばいいか分からず、何か「あー」と言ってしまうと、
「今度スーパー銭湯とか行ってみようよ」
と言って、すぐさまテイにはいやらしい気持ちなんて一切無くて、そういう感じで言ったんだと思って、内心胸をなで下ろした。
「スーパー銭湯くらいなら行ってもいいけども、あんまり暇無いよねぇ」
「確かに。この辺って県庁所在地に行かないとスーパー銭湯も無いみたいだもんね」
内心胸をなで下ろした、と今さっき思ったけど、実際私はどうしたいんだろうか。
テイともっと深い仲になりたいのだろうか。
でも私は私で、こういう色恋沙汰にはトラウマがあって。
テイも何だかそこは勘付いているらしく、そこまで強く迫ってくることはない。
まあテイはテイで、転がり込むように居候している身だから、そんな大きく出られないって感じかもしれない。
ただ私はそんな距離をどんどん詰めていきたいというわけでもないし。
なんてぐるぐる考えていると、テイが私の顔を覗き込みながら、
「どうしたの? レシピに夢中?」
と言ってきて、いやテイに、だよ、と言いかけて辞めた。
というか顔が近い。すぐに口付けできる距離じゃん、と思ってしまった。
いやそもそも私がする気無いんだけども。
「まっ、とにかく適当に作るよっ」
「何か調子が出ないんだったら俺が作ろうか?」
なんとなくこのラリーをしていることも何か今の私には疎ましく思ってしまい、
「じゃあ凍り豆腐は五分くらい水に入れるくらいでふやけるから。ちょっと何か作ってっ」
と言ってサッサとキッチンから居間へ移動して、こたつの中へ入った。
こたつではクラがスヤスヤ眠っていた。
クラもいるし、そんな、あの、テイと一緒にそういうことをするなんて、ね、あんまり考えられないよね、とさっきまでの流れでそんなことを脳内で考えてしまう。
テイは私にはもったいないくらいのイケメンで、見た目だけじゃなくて、内面が特に。
私のことをいろいろ察してくれて、それ以上は突っ込まない範囲で楽しいことを言ってくれる。
私は何かテイにギブ&テイクのギブができているのだろうか、時折不安になる。
もしかするとただの家主? それは何か冷めている感じがするな、とそんなことを思案していた。
時間も経過したところで、
「簡単なモノしか作れなかったけども」
と言いながらテイがお盆を持ってやって来た。
「凍り豆腐と小松菜煮ってとこかな」
小松菜は鮮やかさを保ちつつも、美味しく出汁がしゅんでいるようで、凍り豆腐も美味しそうな照りが見える。
出汁の香りが優しい湯気と共にふわっと薫って、お腹が鳴ってしまいそうになった。
「じゃあ早速頂くねっ」
と私はできるだけの笑顔でそう言うと、テイが少し真剣そうな面持ちで、
「もしかすると俺のことで悩んでる? ちょっと俺、グイグイきすぎかな?」
急に図星を突かれて、言葉が出ないでいると、テイは後ろ頭を掻きながら、
「俺、実はあんまりこういうこと分からなくて。もし俺なんかに本当のお姫様ができたら言いたかったこと全部言おうと思っていただけだから、その、何か嫌な気持ちになっていたらゴメンなさい」
そう言って頭を下げたテイ。
いや、いやいや!
「そんなことないよ!」
と何かちょっと大きな声が出てしまって、私は口元に手を当てた。
テイは申し訳無さそうな顔をしながら、
「でも、ずっとその、俺は闘い……というか……うん、闘いに明け暮れる毎日で、本当にこういうこと分かんないんだ。だから寧が俺のこと、いろいろ訂正していってほしいんだ」
「私は全然嫌じゃないよ、テイの言葉。というよりテイの言葉、好きだよ。これからもいっぱい会話しようよ。そっちのほうが絶対楽しいよ」
「そ、そっか、でも、その、今さっき、俺のことが、何か疎ましくて、って」
と、しどろもどろにそう言ったテイ。
「ううん、違うの。これは私のせいなの。私は私で、というかなんというか、恋愛でトラウマがあって、まだそんなに、物理的にテイと距離を詰めることはできないけども、私はテイのことが大好きだよ。これから、できればゆっくりやっていてくれると、嬉しいな」
テイが安心しますように、と願いながら笑った私。うまく笑えているか分からないけども。
でもテイは私以上に優しく口角を上げて、
「良かったぁ……寧のいつもの笑顔だぁ……」
と息をついた。
テイは頬を人差し指で少し掻くようにして、
「じゃじゃあ、俺が作った料理、食べてみてよっ」
「うん! そうする! いただきます!」
私はまず凍り豆腐を箸で持った。
持っても絹ごし豆腐のように割れそうな感じはしなくて、でも木綿よりは柔らかそうだ。
口に入れると、ちょっと硬めの豆腐といった感じで、出汁が染み出てくる。
豆腐は短時間でこうやって出汁が染みることはないけども、凍り豆腐はしっかり味がついている。
小松菜の歯ごたえもちょうど良くて、冬に青菜の香りを頂けるのは有難い。
「美味しい、テイは料理も上手くなったね!」
「有難う! 寧!」
そう快活に笑ったテイ。
さて、次は私が料理を作ろうかなと思ったところで、一つ案が浮かんだ。
「そうだ、凍り豆腐をすりおろして粉末状にして、衣にして揚げ焼きでもやってみようかなっ」
ちょうど昨日、こんにゃくの揚げ焼きをするために、水抜きをしていたこんにゃくがあるから、思い切って凍り豆腐を衣にしてみよう。
片栗粉で作るよりも糖質オフになるだろうし。
私がキッチンに移動すると、テイも一緒にやって来て、
「すりおろす作業は力がいるでしょ? 俺がやるよっ」
と言ってくれたので、
「うん、じゃあテイ、お願い!」
とテイにお願いして、私は水抜きしていたこんにゃくに味付けをし始めた。
醤油とめんつゆとしょうがと七味唐辛子でいいかな。
あんまり奇をてらい過ぎてもアレだし、凍り豆腐を衣にすることは初めてなので、まずはシンプルな味で知りたい。
こんにゃくはポリ袋に入れて、そこに調味料を入れて揉み込む。
テイがある程度すりおろし終えたところで、まず大匙1分入れて、馴染ませる。
こんにゃく全体に付いたところで、もう大匙1加えてまぶしていく。
それごま油で揚げ焼きにしていく。
「美味しそうな香りだね!」
そう笑ったテイ。
ここまでくれば普通の揚げ焼きなので、簡単だ。
テイが作ってくれた凍り豆腐と小松菜煮を大皿に入れて、揚げ焼きこんにゃくは別の皿に、あとはご飯をよそって夕ご飯にした。
寝ていたクラも起こして、一緒に食事に。
私は小松菜煮をまた滋味深く頂き、テイはすぐに揚げ焼きこんにゃくに手を付けて、
「ちゃんとカリカリ! 凍り豆腐でも衣になってる! それにこんにゃくのコリコリとした食感は少しタコっぽいかも! 味も唐揚げって感じで美味しい! 七味唐辛子が良いアクセントだね!」
どうやら美味しいみたいで良かった。
クラはどんどんガツガツと食べていき、なんとクラの体が徐々にいつもの赤みを帯びた色から白っぽくなっていってるような気がしたので、
「クラ、体の色、変わってない?」
と聞くと、クラが自分の体を改めて見てから、
「豆腐みたいにツルツルになっちゃったかもー」
と言って笑った。
するとテイが、
「豆腐みたいにぷるぷるになるの良いなぁ、俺と寧もいつも潤っているような瑞々しい関係でいたいよね」
と言ったので、私は、
「そうだねっ」
と微笑み合った。
そう、今の私にはそれがいい。
熟した無花果のような関係も、そりゃ大人で良いとは思うけども、今はこうやって豆腐のような優しさのある関係でいたいと願い、私はテイにハグを求めるように近付くと、察したテイは優しく包み込んでくれた。
今日も温かい。
・【13 1月12日 豆腐の日】
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カフェの常連さんから『今日は豆腐の日ということで、凍り豆腐をあげるわ!』と仰って頂き、私は凍り豆腐をもらった。
ちなみに毎月12日が10と2で豆腐らしい。毎月って多いなっ。
さて、凍り豆腐、つまりは高野豆腐はどうやって使おうかな? と思っていると、テイがやって来て、
「カチカチになった豆腐が水で弾力が戻るなんて面白いね、フリーズドライってヤツだね」
「そうだね、フリーズドライって言葉が出る前から日本古来にもあったんだね」
「たとえ俺と寧の仲がカチカチになったとしても、きっと愛情という水があればすぐ戻るんだろうね。いや、まずカチカチにならない! やわやわでいこう!」
「勝手に自己完結しないでよ」
とツッコむように私が言うと、テイはてへっと笑った。
というか、
「愛情という水もよく分かんないし」
「まあお湯だな」
「じゃあもっと分かんないよ、お湯で仲良くならないでしょ」
「一緒にお風呂に入れば仲良くなるんじゃないのか?」
と微笑んだテイ。
いや、いやいや、急にそんな……実は、私とテイはまだ、その、口付けすらしていない関係で。
突然距離を詰めてきた、と思って、正直どう返せばいいか分からず、何か「あー」と言ってしまうと、
「今度スーパー銭湯とか行ってみようよ」
と言って、すぐさまテイにはいやらしい気持ちなんて一切無くて、そういう感じで言ったんだと思って、内心胸をなで下ろした。
「スーパー銭湯くらいなら行ってもいいけども、あんまり暇無いよねぇ」
「確かに。この辺って県庁所在地に行かないとスーパー銭湯も無いみたいだもんね」
内心胸をなで下ろした、と今さっき思ったけど、実際私はどうしたいんだろうか。
テイともっと深い仲になりたいのだろうか。
でも私は私で、こういう色恋沙汰にはトラウマがあって。
テイも何だかそこは勘付いているらしく、そこまで強く迫ってくることはない。
まあテイはテイで、転がり込むように居候している身だから、そんな大きく出られないって感じかもしれない。
ただ私はそんな距離をどんどん詰めていきたいというわけでもないし。
なんてぐるぐる考えていると、テイが私の顔を覗き込みながら、
「どうしたの? レシピに夢中?」
と言ってきて、いやテイに、だよ、と言いかけて辞めた。
というか顔が近い。すぐに口付けできる距離じゃん、と思ってしまった。
いやそもそも私がする気無いんだけども。
「まっ、とにかく適当に作るよっ」
「何か調子が出ないんだったら俺が作ろうか?」
なんとなくこのラリーをしていることも何か今の私には疎ましく思ってしまい、
「じゃあ凍り豆腐は五分くらい水に入れるくらいでふやけるから。ちょっと何か作ってっ」
と言ってサッサとキッチンから居間へ移動して、こたつの中へ入った。
こたつではクラがスヤスヤ眠っていた。
クラもいるし、そんな、あの、テイと一緒にそういうことをするなんて、ね、あんまり考えられないよね、とさっきまでの流れでそんなことを脳内で考えてしまう。
テイは私にはもったいないくらいのイケメンで、見た目だけじゃなくて、内面が特に。
私のことをいろいろ察してくれて、それ以上は突っ込まない範囲で楽しいことを言ってくれる。
私は何かテイにギブ&テイクのギブができているのだろうか、時折不安になる。
もしかするとただの家主? それは何か冷めている感じがするな、とそんなことを思案していた。
時間も経過したところで、
「簡単なモノしか作れなかったけども」
と言いながらテイがお盆を持ってやって来た。
「凍り豆腐と小松菜煮ってとこかな」
小松菜は鮮やかさを保ちつつも、美味しく出汁がしゅんでいるようで、凍り豆腐も美味しそうな照りが見える。
出汁の香りが優しい湯気と共にふわっと薫って、お腹が鳴ってしまいそうになった。
「じゃあ早速頂くねっ」
と私はできるだけの笑顔でそう言うと、テイが少し真剣そうな面持ちで、
「もしかすると俺のことで悩んでる? ちょっと俺、グイグイきすぎかな?」
急に図星を突かれて、言葉が出ないでいると、テイは後ろ頭を掻きながら、
「俺、実はあんまりこういうこと分からなくて。もし俺なんかに本当のお姫様ができたら言いたかったこと全部言おうと思っていただけだから、その、何か嫌な気持ちになっていたらゴメンなさい」
そう言って頭を下げたテイ。
いや、いやいや!
「そんなことないよ!」
と何かちょっと大きな声が出てしまって、私は口元に手を当てた。
テイは申し訳無さそうな顔をしながら、
「でも、ずっとその、俺は闘い……というか……うん、闘いに明け暮れる毎日で、本当にこういうこと分かんないんだ。だから寧が俺のこと、いろいろ訂正していってほしいんだ」
「私は全然嫌じゃないよ、テイの言葉。というよりテイの言葉、好きだよ。これからもいっぱい会話しようよ。そっちのほうが絶対楽しいよ」
「そ、そっか、でも、その、今さっき、俺のことが、何か疎ましくて、って」
と、しどろもどろにそう言ったテイ。
「ううん、違うの。これは私のせいなの。私は私で、というかなんというか、恋愛でトラウマがあって、まだそんなに、物理的にテイと距離を詰めることはできないけども、私はテイのことが大好きだよ。これから、できればゆっくりやっていてくれると、嬉しいな」
テイが安心しますように、と願いながら笑った私。うまく笑えているか分からないけども。
でもテイは私以上に優しく口角を上げて、
「良かったぁ……寧のいつもの笑顔だぁ……」
と息をついた。
テイは頬を人差し指で少し掻くようにして、
「じゃじゃあ、俺が作った料理、食べてみてよっ」
「うん! そうする! いただきます!」
私はまず凍り豆腐を箸で持った。
持っても絹ごし豆腐のように割れそうな感じはしなくて、でも木綿よりは柔らかそうだ。
口に入れると、ちょっと硬めの豆腐といった感じで、出汁が染み出てくる。
豆腐は短時間でこうやって出汁が染みることはないけども、凍り豆腐はしっかり味がついている。
小松菜の歯ごたえもちょうど良くて、冬に青菜の香りを頂けるのは有難い。
「美味しい、テイは料理も上手くなったね!」
「有難う! 寧!」
そう快活に笑ったテイ。
さて、次は私が料理を作ろうかなと思ったところで、一つ案が浮かんだ。
「そうだ、凍り豆腐をすりおろして粉末状にして、衣にして揚げ焼きでもやってみようかなっ」
ちょうど昨日、こんにゃくの揚げ焼きをするために、水抜きをしていたこんにゃくがあるから、思い切って凍り豆腐を衣にしてみよう。
片栗粉で作るよりも糖質オフになるだろうし。
私がキッチンに移動すると、テイも一緒にやって来て、
「すりおろす作業は力がいるでしょ? 俺がやるよっ」
と言ってくれたので、
「うん、じゃあテイ、お願い!」
とテイにお願いして、私は水抜きしていたこんにゃくに味付けをし始めた。
醤油とめんつゆとしょうがと七味唐辛子でいいかな。
あんまり奇をてらい過ぎてもアレだし、凍り豆腐を衣にすることは初めてなので、まずはシンプルな味で知りたい。
こんにゃくはポリ袋に入れて、そこに調味料を入れて揉み込む。
テイがある程度すりおろし終えたところで、まず大匙1分入れて、馴染ませる。
こんにゃく全体に付いたところで、もう大匙1加えてまぶしていく。
それごま油で揚げ焼きにしていく。
「美味しそうな香りだね!」
そう笑ったテイ。
ここまでくれば普通の揚げ焼きなので、簡単だ。
テイが作ってくれた凍り豆腐と小松菜煮を大皿に入れて、揚げ焼きこんにゃくは別の皿に、あとはご飯をよそって夕ご飯にした。
寝ていたクラも起こして、一緒に食事に。
私は小松菜煮をまた滋味深く頂き、テイはすぐに揚げ焼きこんにゃくに手を付けて、
「ちゃんとカリカリ! 凍り豆腐でも衣になってる! それにこんにゃくのコリコリとした食感は少しタコっぽいかも! 味も唐揚げって感じで美味しい! 七味唐辛子が良いアクセントだね!」
どうやら美味しいみたいで良かった。
クラはどんどんガツガツと食べていき、なんとクラの体が徐々にいつもの赤みを帯びた色から白っぽくなっていってるような気がしたので、
「クラ、体の色、変わってない?」
と聞くと、クラが自分の体を改めて見てから、
「豆腐みたいにツルツルになっちゃったかもー」
と言って笑った。
するとテイが、
「豆腐みたいにぷるぷるになるの良いなぁ、俺と寧もいつも潤っているような瑞々しい関係でいたいよね」
と言ったので、私は、
「そうだねっ」
と微笑み合った。
そう、今の私にはそれがいい。
熟した無花果のような関係も、そりゃ大人で良いとは思うけども、今はこうやって豆腐のような優しさのある関係でいたいと願い、私はテイにハグを求めるように近付くと、察したテイは優しく包み込んでくれた。
今日も温かい。
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