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【33 2月1日 テレビ放送記念日】
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・【33 2月1日 テレビ放送記念日】
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私が今日テレビ放送記念日だという話をすると、クラが、
「僕もテレビをやってみたい!」
と言い出して、ごっこみたいなことをするのかな、と思ってクラの次の言葉を待っていると、
「晩御飯は料理番組風にしよう!」
とクラがサムズアップしたところで、何かクラがブツブツ言い始めたので、ん? と思っていると、テイが急に焦り始めたので、何だろうと思って、
「テイ、どうしたの?」
「これ! クラが混沌魔法を使い始めてる! 魔法なんてしなくても、ごっこだけでいいのにぃ!」
「えっ? 魔法っ? 料理番組の魔法って何っ?」
「料理番組の魔法じゃなくて混沌を起こす魔法だよ! コントならいいんだけども変なことが起きたら最悪だ!」
テイが頭を抱えてその場にしゃがみ込んでしまった。
テイがこんな取り乱すなんてかなりヤバイことになるので、と、戦々恐々していると、私の視界の右上に何かが見え始めた。
一瞬目がおかしくなったの? と思って背筋がゾワァッとしたけども、その滑稽さ、というか、その異常な方向性に、クラのせいだと分かって少し胸をなで下ろした。
私の視界の右上には『陽気なお料理番組開始』と日本語で書かれていた。まるでテレビ番組のテロップ。
でもそんなテロップ無いから。お料理番組開始なんてテロップ無いから。まずは下準備からとかでしょ、表示させるなら。
クラのほうを見ると、クラは目を瞑って座禅を組んでいるだけ。でも寝ているという感じじゃなくて集中している感じがする。
私はテイのほうを見ると、
「ま、まあ今はまだ異常なところはテロップだけだから、ここが変わらないうちにさっさと晩御飯を作ってしまおう」
と言って冷蔵庫を開けて、卵を取り出した。
「寧、ここは簡単に目玉焼きでいいよね。ご飯はもう炊けているわけだし、おかずが一品あればもういいよね」
「うん、私もそれでいいと思う」
と言ったところで、なんと視界の下のほうにもテロップが出現した。
しかも『ここでハプニング』だ……。
「テイ、見えてる? テイも」
「……俺も見えてる……どんなハプニングがあると言うんだ……」
私以上にテイが震えているように見えたので、私は、
「ここは私がメインで料理を作るよ、クラってどちらかと言うとテイのほうに強く当たりがちでしょ? だから私なら可愛いハプニングで終わると思うんだ」
「でも、寧に危険が及んだら……」
「大丈夫だよ、私はそう思っているよ。クラのこと信じているし」
「でもクラって突然すごいことやったりするからなぁ……」
「ううん、私がするから大丈夫」
そう言ってテイから卵を奪って、キッチン台の平たいところで卵を叩いたその時だった。
”バチャン!”
なんとそんな力を入れてないのに、卵が完璧に、粉々に割れて生卵がキッチン台に落ちてしまったのだ。
それと同時に『寧がこんなミスを!』と赤い文字で出て、これがまあそういうことか、と何か妙に冷静に思えた。
「まあこれくらいなら。キッチン台も綺麗だから生卵を集めて、焼いちゃいましょう。黄身が潰れてるからスクランブルエッグだね」
と私はササッと集めて、二個目の卵はきちんと割ったところで、手を洗おうとしたその時に、同時にテロップが見えたような気がした。
「わぁぁあああ!」
なんと私の手に当たった蛇口の水が異様に跳ねて、その水がテイに全部掛かったのだ。
『テイずぶ濡れ!』のテロップが出ていた。
テイはポケットに入れているハンカチで顔を拭きながら、
「まあこのくらいは平気だよっ」
と言って笑った。
まあ本当にこのくらいならと思いながら、割って混ぜた生卵を熱したフライパンに注ぎ込んだところで、右上のテロップが変化して『ここで過去の恋愛エピソードに……』になって、わぁぁあああ! と思ってしまった。
だって私の過去の恋愛って、基本的にあの元カレの話しかなくて、そんな暗い話したくないと思って、じっとテイのほうを見始めた。
なんとかテイが話してくれれば。いやテイの過去の恋愛だって別に聞きたくないけども。
でもテイも何だか俯いて黙ってしまい。沈黙のまま私はスクランブルエッグをテキパキ作っていき。
テロップは消えない。妙に明るい桃色の文字の色が疎ましい。クラは一体何を考えているんだ。
と思ったところで『テイ、ついに語る』というテロップが出てきた時に、
「わぁぁああああああああああ! 俺に恋愛なんてないよぉぉおおおおおおおおおおお!」
と叫んで、その場にしゃがみ込んでしまった。
そんな、そんな何か、話したくないヤツなんだ、と思いつつも、スクランブルエッグは完成した。
「テイ、ご飯盛ってもう終わりにしよう」
と言うと、テイは顔だけ見上げて、首をフルフルと横に振ってから、
「ダメだ、これ言わないと終われないんだ。また新しい何かが起きるだけなんだ」
「でもテイは言いたくないんでしょ? じゃあ言わなくていいよ」
「でも言わなきゃ……」
とブツブツ言い始めたテイに私はこう言うことにした。
「前々からクラは言わせようとするけどもテイは言いたくない感じだよね。私は自分の過去の恋愛言いたくないほうだからテイの気持ちが分かるよ。でもクラは何なんだろうね」
「多分、俺がクラの本心を引き出したことによって、クラを救出することにして今に至るから、クラも俺の本心を全て言わせたほうが何でも上手くいくと思っているんじゃないのかな」
「う~ん、じゃあクラとの話をしてもらうことってできる?」
「クラとの話はしてもいいよ。クラが魔王の城に囚われていて、クラはもう全てを諦めていて最初は素っ気ない反応だったんだけども、俺が絶対にクラを守ると言ったら最後に泣き出して『この城から出たい』って言って。その時はまだ魔王を倒せなかったんだけどもクラだけ脱出させて、それからずっと一緒にいるんだ。まあ最終的には魔王もこらしめたけどね」
がっつり勇者のエピソードだ……と思いつつも、ここだなと思って私はこう言うことにした。
「恋愛って男女のエピソードだけじゃないんだよね、今の時代。勿論人間と人間だけじゃなくて。幻獣と人間の恋愛エピソードでもいいと思うよ。私はすっごく素敵だと思うよ、テイとクラの関係。ずっと近くで見ている私がそう言うんだから間違いない!」
そう言って私もしゃがんで、テイの肩を優しく叩いたその時、テロップはまた変化して『深い話が聞けてホッコリ、そして完成へ』と出て、
「よしっ! もう変なこと起きないように一気にいくよ!」
とテイの背中を少し強めに叩いた。
すると私が立つのに合わせて、テイも立ってくれて、ご飯はよそって、サラダを用意して、完成となった。
「何か朝ご飯みたいになったね」
と私が言ったところで、またテロップが出現して、それを見た時、正直えぇっ? と思ってしまった。
何故ならそのテロップは『ここでテイが爆笑の一言』と出たからだ。
テイが爆笑の一言、これはちょっとだけ気になる、というか今までの流れから言うと絶対出るよね、爆笑の一言が。
私は期待しながらテイのことを見ると、テイは自信満々に、かつ、快活にこう言った。
「つまり晩御飯を壊すような! ブレークファースト!」
……まあ、ブレークファーストと壊すブレークを掛けたわけね、理解はできました。
でも、何か、その、
「爆笑ではないよね」
と言ってしまったところで、テイが叫んだ。
「やったぞ! クラの魔力が弱くなってきて、こうなったんだ! こうなったらもう終わりの合図だ!」
そうバンザイしたテイ。
でも私は爆笑の一言聞きたかったなぁ、と思ってしまった。
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私が今日テレビ放送記念日だという話をすると、クラが、
「僕もテレビをやってみたい!」
と言い出して、ごっこみたいなことをするのかな、と思ってクラの次の言葉を待っていると、
「晩御飯は料理番組風にしよう!」
とクラがサムズアップしたところで、何かクラがブツブツ言い始めたので、ん? と思っていると、テイが急に焦り始めたので、何だろうと思って、
「テイ、どうしたの?」
「これ! クラが混沌魔法を使い始めてる! 魔法なんてしなくても、ごっこだけでいいのにぃ!」
「えっ? 魔法っ? 料理番組の魔法って何っ?」
「料理番組の魔法じゃなくて混沌を起こす魔法だよ! コントならいいんだけども変なことが起きたら最悪だ!」
テイが頭を抱えてその場にしゃがみ込んでしまった。
テイがこんな取り乱すなんてかなりヤバイことになるので、と、戦々恐々していると、私の視界の右上に何かが見え始めた。
一瞬目がおかしくなったの? と思って背筋がゾワァッとしたけども、その滑稽さ、というか、その異常な方向性に、クラのせいだと分かって少し胸をなで下ろした。
私の視界の右上には『陽気なお料理番組開始』と日本語で書かれていた。まるでテレビ番組のテロップ。
でもそんなテロップ無いから。お料理番組開始なんてテロップ無いから。まずは下準備からとかでしょ、表示させるなら。
クラのほうを見ると、クラは目を瞑って座禅を組んでいるだけ。でも寝ているという感じじゃなくて集中している感じがする。
私はテイのほうを見ると、
「ま、まあ今はまだ異常なところはテロップだけだから、ここが変わらないうちにさっさと晩御飯を作ってしまおう」
と言って冷蔵庫を開けて、卵を取り出した。
「寧、ここは簡単に目玉焼きでいいよね。ご飯はもう炊けているわけだし、おかずが一品あればもういいよね」
「うん、私もそれでいいと思う」
と言ったところで、なんと視界の下のほうにもテロップが出現した。
しかも『ここでハプニング』だ……。
「テイ、見えてる? テイも」
「……俺も見えてる……どんなハプニングがあると言うんだ……」
私以上にテイが震えているように見えたので、私は、
「ここは私がメインで料理を作るよ、クラってどちらかと言うとテイのほうに強く当たりがちでしょ? だから私なら可愛いハプニングで終わると思うんだ」
「でも、寧に危険が及んだら……」
「大丈夫だよ、私はそう思っているよ。クラのこと信じているし」
「でもクラって突然すごいことやったりするからなぁ……」
「ううん、私がするから大丈夫」
そう言ってテイから卵を奪って、キッチン台の平たいところで卵を叩いたその時だった。
”バチャン!”
なんとそんな力を入れてないのに、卵が完璧に、粉々に割れて生卵がキッチン台に落ちてしまったのだ。
それと同時に『寧がこんなミスを!』と赤い文字で出て、これがまあそういうことか、と何か妙に冷静に思えた。
「まあこれくらいなら。キッチン台も綺麗だから生卵を集めて、焼いちゃいましょう。黄身が潰れてるからスクランブルエッグだね」
と私はササッと集めて、二個目の卵はきちんと割ったところで、手を洗おうとしたその時に、同時にテロップが見えたような気がした。
「わぁぁあああ!」
なんと私の手に当たった蛇口の水が異様に跳ねて、その水がテイに全部掛かったのだ。
『テイずぶ濡れ!』のテロップが出ていた。
テイはポケットに入れているハンカチで顔を拭きながら、
「まあこのくらいは平気だよっ」
と言って笑った。
まあ本当にこのくらいならと思いながら、割って混ぜた生卵を熱したフライパンに注ぎ込んだところで、右上のテロップが変化して『ここで過去の恋愛エピソードに……』になって、わぁぁあああ! と思ってしまった。
だって私の過去の恋愛って、基本的にあの元カレの話しかなくて、そんな暗い話したくないと思って、じっとテイのほうを見始めた。
なんとかテイが話してくれれば。いやテイの過去の恋愛だって別に聞きたくないけども。
でもテイも何だか俯いて黙ってしまい。沈黙のまま私はスクランブルエッグをテキパキ作っていき。
テロップは消えない。妙に明るい桃色の文字の色が疎ましい。クラは一体何を考えているんだ。
と思ったところで『テイ、ついに語る』というテロップが出てきた時に、
「わぁぁああああああああああ! 俺に恋愛なんてないよぉぉおおおおおおおおおおお!」
と叫んで、その場にしゃがみ込んでしまった。
そんな、そんな何か、話したくないヤツなんだ、と思いつつも、スクランブルエッグは完成した。
「テイ、ご飯盛ってもう終わりにしよう」
と言うと、テイは顔だけ見上げて、首をフルフルと横に振ってから、
「ダメだ、これ言わないと終われないんだ。また新しい何かが起きるだけなんだ」
「でもテイは言いたくないんでしょ? じゃあ言わなくていいよ」
「でも言わなきゃ……」
とブツブツ言い始めたテイに私はこう言うことにした。
「前々からクラは言わせようとするけどもテイは言いたくない感じだよね。私は自分の過去の恋愛言いたくないほうだからテイの気持ちが分かるよ。でもクラは何なんだろうね」
「多分、俺がクラの本心を引き出したことによって、クラを救出することにして今に至るから、クラも俺の本心を全て言わせたほうが何でも上手くいくと思っているんじゃないのかな」
「う~ん、じゃあクラとの話をしてもらうことってできる?」
「クラとの話はしてもいいよ。クラが魔王の城に囚われていて、クラはもう全てを諦めていて最初は素っ気ない反応だったんだけども、俺が絶対にクラを守ると言ったら最後に泣き出して『この城から出たい』って言って。その時はまだ魔王を倒せなかったんだけどもクラだけ脱出させて、それからずっと一緒にいるんだ。まあ最終的には魔王もこらしめたけどね」
がっつり勇者のエピソードだ……と思いつつも、ここだなと思って私はこう言うことにした。
「恋愛って男女のエピソードだけじゃないんだよね、今の時代。勿論人間と人間だけじゃなくて。幻獣と人間の恋愛エピソードでもいいと思うよ。私はすっごく素敵だと思うよ、テイとクラの関係。ずっと近くで見ている私がそう言うんだから間違いない!」
そう言って私もしゃがんで、テイの肩を優しく叩いたその時、テロップはまた変化して『深い話が聞けてホッコリ、そして完成へ』と出て、
「よしっ! もう変なこと起きないように一気にいくよ!」
とテイの背中を少し強めに叩いた。
すると私が立つのに合わせて、テイも立ってくれて、ご飯はよそって、サラダを用意して、完成となった。
「何か朝ご飯みたいになったね」
と私が言ったところで、またテロップが出現して、それを見た時、正直えぇっ? と思ってしまった。
何故ならそのテロップは『ここでテイが爆笑の一言』と出たからだ。
テイが爆笑の一言、これはちょっとだけ気になる、というか今までの流れから言うと絶対出るよね、爆笑の一言が。
私は期待しながらテイのことを見ると、テイは自信満々に、かつ、快活にこう言った。
「つまり晩御飯を壊すような! ブレークファースト!」
……まあ、ブレークファーストと壊すブレークを掛けたわけね、理解はできました。
でも、何か、その、
「爆笑ではないよね」
と言ってしまったところで、テイが叫んだ。
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でも私は爆笑の一言聞きたかったなぁ、と思ってしまった。
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