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【クラッチさんと僕のカウンター】
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・【クラッチさんと僕のカウンター】
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道中を歩いている時、ふと自分の腕についたカウンターを見て、僕は驚愕してしまった。
何故ならカウンターが微増していたからだ。
それをすぐさまナッツさんに言うと、ナッツさんは、
「本当だ! 何か変わっている! でもいつだろうっ?」
確かに僕もそう思った。
ずっと自分の腕を注視していれば良かったと悔いてしまった。
あんまりデカい声で、張ったツッコミをしたわけでもないのに、何で。
いやまあとにかく、それを含めてクラッチさんに聞いてみよう。
クラッチさんの家に着き、ナッツさんはすぐさまドアを開けたので、僕は少し慌てながら、
「家のドアを開ける時はノックしたり! 声を掛けたりしたほうがいいですよ!」
とつい大きな声を出してしまうと、ナッツさんはすぐさま僕のほうを振り返り、カウンターを指差しながら、
「また何か変わった!」
と言ったので、僕もカウンターのほうを見ると、カウンターがまた+1されていた。
やっぱりデカいツッコミを言うと、プラスされるのかな、とか思っていると、クラッチさんがドアから顔を出して、
「用があるなら入っていいよ」
と言ってくれたので、僕とナッツさんはクラッチさんの家へ入って、イスに座らせてもらった。
最初に喋りだしたのはナッツさんだった。
「タケルのカウンターというヤツが変わったんだ! 見て見て!」
僕の腕を引っ張り、クラッチさんに僕のカウンターを見せたナッツさん。
それを見たクラッチさんが、
「それは良かったね、じゃあこのカウンターが動く仮説は立ったのかい?」
ナッツさんはクラッチさんの言った言葉に小首を傾げていると、クラッチさんが、
「つまりは再現性があるかどうかという話だ。思った通りにカウンターが変動すればその仮説が合っているという証明になるだろう?」
するとナッツさんが大きく頷いてから、こう叫んだ。
「じゃあタケル! デカい声でツッコんでね! 何故なら私は耳が遠いから!」
僕は意を決して声を張った。
「いや! 全然耳が遠いわけではないよっ!」
バッと僕のカウンターを見る全員。
しかしカウンターの数値は一切動いていなかった。
それに対してナッツさんが、
「あれ! おかしいなぁ! ドデカツッコミこそカウンターが動く条件だと思ったのにぃ!」
クラッチさんが冷静にこう言った。
「さっき、玄関の前での会話を聞いていたんだけども、もしかしたらタケルの条件について、俺は分かったかもしれない」
僕はつい驚いた勢いで、そのまま、
「教えて下さい!」
と大きな声で聞くと、クラッチさんは淡々と語り出した。
「もしかしたらタケルは正した時にのみ、カウンターが動くのではないか、と思っているんだ」
ナッツさんは小首を傾げながら、
「いやツッコミって全部正した時ですよ?」
「そういうことじゃないんだ。あくまで俺の仮説では、本質的なところを正した時にのみカウンターが動く、と。さっきタケルが『ドアを開ける時はノックしたり、声を掛けたほうがいい』と言っていたはず。そういう、そうするべきことにツッコんだ時にのみ、カウンターが動くんじゃないかなと思うんだ」
僕はハッキリと納得してしまった。
そうだ、間違いない。
ここに来るまでにカウンターが動いていたのは、きっとあの時だ。
ナッツさんへ『魔法の適性を測る装置はみんなにしてあげたほうがいい』というようなことを言っていた時に、カウンターが動いたんだ。
ということは、
「僕は世直しみたいなことをすれば元の世界に戻れるということですか?」
「まあそういうことになるな。俺は今まで、注意すると文句言うヤツもいるし、まあ面倒で、そういう世直しのようなことはしなかったが、確かに正したほうが良いヤツは山ほどいるからな。そういう連中を注意し、また新たな案を提示していけば、きっとタケルは元の世界に戻れるぞ」
僕が世直し……人に何か言うことなんて僕にできるのかな……いやでもしなきゃいけないんだ……と思ったところで、ナッツさんが、
「じゃあ私は用心棒になる! 安心して! 私は子供の頃から魔法の修行をしていたから強いんだ! タケルに反撃してくるようなヤツがいたら私が返り討ちにしてあげる! そう! 手をチョキにしてバンバン殴ってやるんだから!」
あっ、ボケた、もうボケは関係無いのに、それとは別にナッツさんが趣味としてボケた。
ここはツッコまないと。
「手をチョキにしたら突き指とかしそうだよ」
それに対してナッツさんは嬉しそうに、
「今のツッコミ良い! 面白ポイントを説明してくれた!」
そんな喜んでもらえると僕も嬉しい。
ナッツさんにはどうやら少しずつ言えるようになってきたみたいだ。
この調子で他の人にも言えるかどうか、だけども、だけども、僕には今、ナッツさんという心強い味方がいる。
よしっ、僕はナッツさんのことを信じよう。
そう強い気持ちを持ったその時だった。
何だかすごくいけそうな気持ちが高まったその時、自分の胸のあたりをなんとなく見ると、自分にもハートマークが見えて、そのハートマークは太陽のように輝いていた。
それを改めて自分の目で確認して、心が強く決まった。
するとクラッチさんが、僕へ、
「決意が固まった良い瞳だ、何かあったら何でも頼ってくれ。俺も面倒とか言わず、いろいろ頑張るからさ」
クラッチさんのハートマークも自信満々に赤く光っていた。
ナッツさんのハートマークは黄金に輝き。
あっ、そうだ、その前にこの魔法についてクラッチさんに言わなきゃ。
「僕、人の心がハートマークで見えて、色によってその人の気持ちがなんとなく分かるんです」
それに対してクラッチさんはアゴに手を当てながら、こう言った。
「良し悪しだな。人の気持ちが分かれば言いやすいこともあれば、分かってしまったからこそ言い出しづらいこともあるな。でもタケルに合っているかもしれない。基本的に人が気持ち良いと思うようなラインを言いつつ、時には空気を読まず自分を貫くことも大事だからな」
「はい、分かりました」
僕がそうしっかり返事すると、クラッチさんは微笑みながら、
「そういう真面目に返答できることがそもそもこの世界では珍しいからな。きっとタケルの真面目さはこの村を救えるはずだ」
クラッチさんからそう言われて、少し自信もついてきた。
ナッツさんとクラッチさんの家をあとにして、ナッツさんはこう言った。
「やることは決まったね!」
僕は大きく頷いた。
さてまずは、そうだな、あのハートマークが妙に淀んでいた失礼なことを言う男性を正しに行こう。
ハートマークが淀んでいたことが妙に引っかかったから。
・【クラッチさんと僕のカウンター】
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道中を歩いている時、ふと自分の腕についたカウンターを見て、僕は驚愕してしまった。
何故ならカウンターが微増していたからだ。
それをすぐさまナッツさんに言うと、ナッツさんは、
「本当だ! 何か変わっている! でもいつだろうっ?」
確かに僕もそう思った。
ずっと自分の腕を注視していれば良かったと悔いてしまった。
あんまりデカい声で、張ったツッコミをしたわけでもないのに、何で。
いやまあとにかく、それを含めてクラッチさんに聞いてみよう。
クラッチさんの家に着き、ナッツさんはすぐさまドアを開けたので、僕は少し慌てながら、
「家のドアを開ける時はノックしたり! 声を掛けたりしたほうがいいですよ!」
とつい大きな声を出してしまうと、ナッツさんはすぐさま僕のほうを振り返り、カウンターを指差しながら、
「また何か変わった!」
と言ったので、僕もカウンターのほうを見ると、カウンターがまた+1されていた。
やっぱりデカいツッコミを言うと、プラスされるのかな、とか思っていると、クラッチさんがドアから顔を出して、
「用があるなら入っていいよ」
と言ってくれたので、僕とナッツさんはクラッチさんの家へ入って、イスに座らせてもらった。
最初に喋りだしたのはナッツさんだった。
「タケルのカウンターというヤツが変わったんだ! 見て見て!」
僕の腕を引っ張り、クラッチさんに僕のカウンターを見せたナッツさん。
それを見たクラッチさんが、
「それは良かったね、じゃあこのカウンターが動く仮説は立ったのかい?」
ナッツさんはクラッチさんの言った言葉に小首を傾げていると、クラッチさんが、
「つまりは再現性があるかどうかという話だ。思った通りにカウンターが変動すればその仮説が合っているという証明になるだろう?」
するとナッツさんが大きく頷いてから、こう叫んだ。
「じゃあタケル! デカい声でツッコんでね! 何故なら私は耳が遠いから!」
僕は意を決して声を張った。
「いや! 全然耳が遠いわけではないよっ!」
バッと僕のカウンターを見る全員。
しかしカウンターの数値は一切動いていなかった。
それに対してナッツさんが、
「あれ! おかしいなぁ! ドデカツッコミこそカウンターが動く条件だと思ったのにぃ!」
クラッチさんが冷静にこう言った。
「さっき、玄関の前での会話を聞いていたんだけども、もしかしたらタケルの条件について、俺は分かったかもしれない」
僕はつい驚いた勢いで、そのまま、
「教えて下さい!」
と大きな声で聞くと、クラッチさんは淡々と語り出した。
「もしかしたらタケルは正した時にのみ、カウンターが動くのではないか、と思っているんだ」
ナッツさんは小首を傾げながら、
「いやツッコミって全部正した時ですよ?」
「そういうことじゃないんだ。あくまで俺の仮説では、本質的なところを正した時にのみカウンターが動く、と。さっきタケルが『ドアを開ける時はノックしたり、声を掛けたほうがいい』と言っていたはず。そういう、そうするべきことにツッコんだ時にのみ、カウンターが動くんじゃないかなと思うんだ」
僕はハッキリと納得してしまった。
そうだ、間違いない。
ここに来るまでにカウンターが動いていたのは、きっとあの時だ。
ナッツさんへ『魔法の適性を測る装置はみんなにしてあげたほうがいい』というようなことを言っていた時に、カウンターが動いたんだ。
ということは、
「僕は世直しみたいなことをすれば元の世界に戻れるということですか?」
「まあそういうことになるな。俺は今まで、注意すると文句言うヤツもいるし、まあ面倒で、そういう世直しのようなことはしなかったが、確かに正したほうが良いヤツは山ほどいるからな。そういう連中を注意し、また新たな案を提示していけば、きっとタケルは元の世界に戻れるぞ」
僕が世直し……人に何か言うことなんて僕にできるのかな……いやでもしなきゃいけないんだ……と思ったところで、ナッツさんが、
「じゃあ私は用心棒になる! 安心して! 私は子供の頃から魔法の修行をしていたから強いんだ! タケルに反撃してくるようなヤツがいたら私が返り討ちにしてあげる! そう! 手をチョキにしてバンバン殴ってやるんだから!」
あっ、ボケた、もうボケは関係無いのに、それとは別にナッツさんが趣味としてボケた。
ここはツッコまないと。
「手をチョキにしたら突き指とかしそうだよ」
それに対してナッツさんは嬉しそうに、
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この調子で他の人にも言えるかどうか、だけども、だけども、僕には今、ナッツさんという心強い味方がいる。
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何だかすごくいけそうな気持ちが高まったその時、自分の胸のあたりをなんとなく見ると、自分にもハートマークが見えて、そのハートマークは太陽のように輝いていた。
それを改めて自分の目で確認して、心が強く決まった。
するとクラッチさんが、僕へ、
「決意が固まった良い瞳だ、何かあったら何でも頼ってくれ。俺も面倒とか言わず、いろいろ頑張るからさ」
クラッチさんのハートマークも自信満々に赤く光っていた。
ナッツさんのハートマークは黄金に輝き。
あっ、そうだ、その前にこの魔法についてクラッチさんに言わなきゃ。
「僕、人の心がハートマークで見えて、色によってその人の気持ちがなんとなく分かるんです」
それに対してクラッチさんはアゴに手を当てながら、こう言った。
「良し悪しだな。人の気持ちが分かれば言いやすいこともあれば、分かってしまったからこそ言い出しづらいこともあるな。でもタケルに合っているかもしれない。基本的に人が気持ち良いと思うようなラインを言いつつ、時には空気を読まず自分を貫くことも大事だからな」
「はい、分かりました」
僕がそうしっかり返事すると、クラッチさんは微笑みながら、
「そういう真面目に返答できることがそもそもこの世界では珍しいからな。きっとタケルの真面目さはこの村を救えるはずだ」
クラッチさんからそう言われて、少し自信もついてきた。
ナッツさんとクラッチさんの家をあとにして、ナッツさんはこう言った。
「やることは決まったね!」
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