絡まるソースのような

青西瓜

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奏太とショッピング

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・【奏太とショッピング】


 今日は7月6日の土曜日。
 珍しい、というか、こういう関係をし始めてから初なんだけども、奏太と一緒にショッピングへ出掛けた。
 モチロン、私のお母さんと一緒。
 というか私のお母さんのショッピングに私と奏太がついてきたという感じだ。
「今日サッカークラブの練習無かったんだね」
「うん、だからちょうどいいんだ」
 最近別荘(奏太の家)も奏太自体もどこかおかしい。
 どこがおかしいかは言えないんだけども、毎日行くたびにちょっとずつ違和感を抱く。
 別荘サイドなら何かの配置が違うような、奏太サイドならやっぱり、この指だ。
「奏太、指をケガしてるの?」
 最近、奏太は指にテーピングを巻くようになっていた。
 割に皿洗いは普通に痛がらずにするし。
 痛がらないのは男子だから我慢しているのかな、とも思ったけども、単純にあまり痛くないみたいに見える。
 何かを隠しているのかな、それともただただサッカーでケガをしたけども、浅いのかな。
「指? ケガ? どうして……?」
 そう言って少し俯いた奏太。
 やっぱり何か隠しているみたいだ。
 もうちょっと聞いてみよう。
「いやだって指をテーピングしてるじゃん」
「あぁ、テーピングね、サッカーもいろいろあるんだ」
「いや違うでしょ、さすがにサッカーで指をケガすることは無いでしょ」
 ばつが悪そうに深く俯いた奏太。
 完全に何か隠している。
 ここは一気に突撃だ!
「テーピングするなら一度私が見てあげようか?」
「いやいい、いいから、いいから」
 そう言って指を隠した奏太。
「いやちょっと見せてよ、私、心配なんだからねっ」
 と言ったところで、隣にいたお母さんがほくそ笑む。
 こういうお母さんの何かからかっている風な笑い方が苦手だ。
 まるで真希子みたいだ。
 もしかするとお母さんも私に対して、恋だの愛だの思っているのかな。
 何かやりづらい、追及しづらいじゃん、もう……。
「えっと、ほら、実は、ちょっと包丁持って料理作ろうかなって、その時のケガでさ」
「そのケガっ? ちょっと! 包丁とか料理とかはしなくていいよ! 私がずっと作るから大丈夫だよ!」
 私が語気を強めて言う。
 奏太はちょっと慌てながら、
「いやずっと、と、言ってもさ」
「なんならバァヤが死ぬまで作ってあげるよ! だから大丈夫! しなくていいから!」
「いやさすがに独り立ちするから大丈夫っ」
 と言って照れているような感じに俯く奏太。
 そしてなんといっても、ニヤニヤが止まらないお母さん。
 もう! お母さんのリアクション、目障り!
 俯いているからどこか嘘ついているかもしれないのに、もうお母さんの感情が邪魔過ぎてもうこの話したくないよ!
 もし変なケガなら大変なのに……奏太のことが心配なのに……何でそんな馬鹿にするようなリアクションをとるの?
 だからもう最近お母さんのことが好きじゃない。
 ずっと別荘(奏太の家)にいたい。
 よくお母さんは私のことを『乙女ねぇ』と言ってニヤニヤするようになった。
 何なの、そんなに恋だの愛だのそういったモノにしたいの?
 何だかそう言われる度に、どんどん私の中でそういったモノに対して、反発心が出てくる。
 そんなもの必要無いじゃん、というかそうじゃないし。
 お母さんと一緒にいても楽しくないので、私は奏太と一緒に服でも見ることにした。
 だから奏太の腕を引っ張って、お母さんとは別のほうへ歩くことにした。
 ここはショッピングモール、連絡用にスマホを渡されたし、いつだって待ち合わせることができるから。
 腕を引っ張っている時も、何かお母さんが「あらヤダぁ」と言ってニマニマしていた。
 本当に腹立つ! 私は絶対恋なんてしないんだから!
「一緒に歩かなくていいのか、彩夏」
「別に! 私は奏太と一緒に歩いているから大丈夫だし!」
「そ、そうか、じゃあいいけども、これからどこへ行く?」
「まずは服を見たいんだけどもいいかなっ!」
 私はお母さんの嫌な反応を忘れるために、いつもより大きな声で話す。
 奏太はそんな私の大きな声にちょっとビックリしたような顔をしたけども、すぐに慣れたみたいで、奏太のほうがいつも通りの感じで、
「彩夏の服?」
「そう! ……あっ、それじゃ奏太はつまらないかっ! やっぱりやめようか!」
「いや、彩夏と一緒ならどこだって楽しいから大丈夫だよ」
 そう言って優しく微笑む奏太。
 やっぱり奏太は優しいなぁ。
 最高の幼馴染だ。最高の親友だ。
 毎度の通り、胸が痛むけども、これは持病だから。
 というわけで服屋さんにGO!
 服屋さんに着いた。
「可愛い服がいっぱいだぁ」
 私から嬉しみの声が漏れる。
「こんなにあると迷うよな」
 相槌を打つ奏太。
 いやでも。
「私に似合う服は無さそうっ」
「いや何でも似合うんじゃないの? だって可愛いじゃん」
「いやいや可愛い服とは相性悪いから、なおさら似合わないって話で」
「大丈夫だよ、彩夏は可愛いから、服と一緒で馴染むよ」
 そうやって普通に相槌を打つけども……ちょっとぉ!
「子供扱いしないでよ! 可愛いとか小さい子に言うヤツじゃん!」
「えっ……えっ?」
 そう二度見しながら驚いた奏太。
 いやそりゃそうでしょ、可愛いとかは小さい子に言うヤツだし。
 私は続ける。
「いやだから小さい子じゃないんだから、そんな言い方しなくてもいいじゃん」
「……いや本当に可愛いよ、彩夏」
 そう真面目な顔して、真正面を向いてそう言った奏太。
 ちょっと顔が真っ赤になってきている。
 何その感じ。
 それが小さい子に言うテンションだったら、もしや奏太ってばガチの小さい子好き?
 それはちょっとどうかなぁ、小学五年生でガチの小さい子好きは何かヒクわぁ。
 ……って私が小さい子じゃない! 大人だ! むしろバァヤだ!
 バァヤに対して可愛いだなんて!
 ……どっ、どういうこと?
 えっと、あの、
「どういうこと?」
「いや、だから……うぅ~……」
 俯いて唸り出した奏太。
 コロコロ感情が変わるなぁ、今日は。
「もうなんでもない! 好きに服を見たらいいじゃん!」
 そう俯いたまま大きな声でそう言った奏太。
 何だか不機嫌になってしまったようだ。
 いやこっちのほうが不機嫌だよ。
 結局、私を小さい子扱いしたってことでしょ?
 小学五年生扱いならいいけども、小さい子扱いされたら誰だって怒るよ、全く。
 さてと、気を取り直してじゃあ服でも見ますかっ、と思ったところで。
「あの、今、急に大きな声出してゴメンな」
 とすぐ、奏太が謝ってきた。
「いや別にそこまでは気にしていないから大丈夫だよ」
「良かったぁ」
 と胸をなで下ろした奏太。
 いやもう今日の奏太、本当に感情が変わり過ぎで面白いな!
 そんな奏太とそれから楽しく服を見たり、時に、
「ねぇ、奏太、この服とこの服、どっちが似合うと思う?」
「どっちにも彩夏なら似合うと思うよ」
「いやそうじゃなくて、どっちが似合うか聞いてるのっ!」
「じゃあ右手のほうかな」
 そう言った奏太に、私は頭上にハテナマークを浮かばせた。
 だって。
「こっち?」
「いやそっちは左手じゃん、手と言ったんだから彩夏の手のことだよ」
 いやこういう時って分かりづらいなぁ、右とか左とか。
 でも!
「じゃあこっちかぁっ! じゃあ私と一緒だ! こっちのほうがいいよね!」
「うん、すごく合うと思う。ワンピースの花柄が彩夏の明るさをより引き立てていると思うよ」
「じゃあ試着してみようかな! 実はちょっとお小遣いもらってきちゃったんだよね!」
「いいと思うよ、じゃあ待ってるから」
 そして私は試着室に入って、試着して、カーテンを開けた。
「じゃーん! どうかなぁっ!」
「すごくいいと思うよ! 可愛い! やっぱり彩夏は可愛いよっ」
「また小さい子扱いしてさぁ」
「してないよ、本当に可愛いと思ったんだよ」
 ちょっと逆に、逆にムッとしている奏太。
 小さい子扱いされているほうがムッとするわっ。
 いやそうか、
「ワンピースが可愛いってことかぁ」
「いや何で伝わらないかな、彩夏が可愛いって言ってんだよ」
「ほら小さい子扱いした、奏太って小さい子が好きなの?」
「彩夏が好きなんだよ」
 とぶっきらぼうに、かつ、まるで当たり前のように言った奏太は、言った瞬間に口を両手で押さえた。
「……私が好き?」
 奏太は俯きながら、そして迷っている感じにこう言った。
「友達として! 親友として! 彩夏が好きってこと!」
「何だそういうことか、そりゃそうだ、私だってそうだし」
 でも俯いているなぁ、嘘なのかな、嘘ということは本当は嫌いってこと?
 いやでもまあ親友に対して、好きとか言うのってちょっと恥ずかしいからなぁ。
 だから照れているに違いない。
 この俯きは照れているヤツだ。
「でもそうか、この服は可愛いかぁ、この服、着ていこうかなぁ」
「服は、というか……まあいいや、その服を着ていくんだったら店員さんに言って買うといいよ」
 そして奏太は店員さんを呼んで、服をそのまま着ていけることになった。
 店員さんが、
「じゃあタグを外しますので、少々お待ちください」
 と言ってからバタバタし始めて、少々どころか結構待っていると、店員さんが
「すみません。今、ハサミが見当たらなくて……」
 と言うと、奏太が、
「ちょうどテーピングのハサミを持っているので、このハサミを使っていいですか?」
 と店員さんに聞くと、店員さんが
「じゃあそのハサミで私が……あっ、先にレジっ」
 と店員さんはレジのほうへ走っていったので、奏太が私のタグを切ることにした。
「彩夏、ハサミ持ってるからな、動くなよ、危ないから」
「うん、タグの位置分かる?」
「首元だろ」
 と当たり前のようにそう言った。
 あぁ、そうか、奏太のほうが身長が高いからもう見えているわけか。
 私は頷き、
「そうそう」
 と言うと、奏太は私の後方に立って、
「じゃあ切るからな、動くなよ」
 そう言って首元に付いたタグを切ってくれた。
 その時に奏太の呼吸が少し私のうなじに当たって、ちょっとくすぐたかった。
 でも優しく優しくやってくれた感じが伝わって、すごく嬉しかった。
 タグを切り終えたあとに店員さんがやって来て、店員さんが
「あっ、もう切りましたかっ、どうもありがとうございますね、彼氏さん」
 と言ったので、奏太は
「いや! 彼氏とかじゃないんで! 友達です!」
 とすごく慌てた奏太。
 そこは友達じゃなくて親友って言ってほしかったなぁ。
 店員さんが笑いながら、
「あらそうでしたか、あまりにも仲がよろしかったので、彼氏さんだと思っていました」
 と言うと、奏太はもう大慌てで、
「いえいえ! 全然! そういう感じじゃないんです!」
 と。
 何かホントにすごい慌ててるなぁ、奏太……もしかすると、奏太、この店員さんのこと好きになったんじゃないの?
 好きになったから、この人に彼女がいると間違って思われたくないんじゃないの?
 だとしたら何か嫌だな。
 いや何が嫌かはよく分かんないけども、胸がモヤモヤする。
 今までは胸がキューっと痛いような、気持ち良いような感じの持病だったけども。
 今回はただただモヤモヤして気持ち悪い。
 持病が新しいステージへ進んだのかもしれない。
 いや持病の進化は嫌だな。
 店員さんは私が着ていた服を綺麗に畳み、買い物袋に入れてくれた。
 その買い物袋を普通に持った奏太。
「いや! 私の服が入ってる袋だからいいよぉっ! 持たなくて!」
「いや持つだろ、普通に」
「だってさ! 私がさっきまで着てたヤツが入っているんだから汚いよ!」
「袋に入っているから汚くないし、そもそも彩夏が着ていた服は汚くないし」
 そう言って買い物袋を私に渡さない奏太。
 いやでも。
「汗とか! 汗とかすごかったから!」
「いいって、全然大丈夫だから、むしろ彩夏がモノ持っているほうが良くないよ」
 そう言って結局、強引に買い物袋を持って歩き出した奏太。
 何か悪いなぁ、そんなことしなくてもいいのになぁ。
「じゃあ次、どこ行こうか?」
 さわやかにこっちを振り返り、聞いてきた奏太。
 いやまあ重くは無いだろうけども、クサくないかな……。
「彩夏の行きたいところだったら、どこでもいいよ」
「奏太はどこかに行きたいとかないの? 別によく考えたら別行動でもいいわけだし。奏太は奏太のスマホがあるでしょ?」
「いやでも彩夏と一緒がいいかな」
 特に考えた形跡も無く、すぐにそう言った奏太。
 いや。
「何で?」
「だって彩夏の可愛い瞬間、見逃したくないじゃん」
 そう言って満面の笑みを浮かべた奏太。
 いやちょっと。
「ほらまた小さい子扱いするぅ!」
「してないって!」
 困った感じに笑う奏太。
 いや隙さえあれば小さい子扱いするじゃん。
 そういういじりは良くない!
「まあとにかく、じゃあどっかで一旦休む? さっき立ちっぱなしで疲れなかった?」
「確かにちょっと疲れたかも、じゃあアイスクリーム屋さんにでも行こうかっ」
 そう言って、私と奏太はアイスクリーム屋さんの前に行った。
 私が食べたい味を選ぶと、
「じゃあ俺が二つとも買ってくるから、座ってて」
「いやいや自分のお金で払うよ、自分で払うから大丈夫だよ」
「いいよ、今日ショッピングに誘ってくれたお礼分として受け取ってよ。じゃあ服、持ってて」
 そう言って買い物袋を私に渡すと、その勢いのままアイスクリーム屋さんの列に並びだした。
 まあ二人で並んでも若干邪魔だろうし、私は座っているかな。
 でも近くのテーブルにはもう人が座っていたので、ちょっと遠くの席に座った。
 奏太見つけてくれるかな、まあアイスクリームを奏太が手に入れたら、近寄っていこうっと。
「今、一人?」
「はい、今は一人です」
 ……ん? 今、誰が話し掛けたんだ?
 まだ奏太は並んでいるし、そもそも奏太は奏太と私の二人だと知っている。
 じゃあ今、私に話し掛けた人は誰だ?
「じゃあさ、オレと一緒に遊ぼうよ」
 声がするほうを見ると、そこには中学生くらいのサングラスを掛けた男子が三人立っていた。
 何で、ショッピングモールで、室内で、サングラスを掛けているんだろうと思って見ていると、
「熱烈視線じゃん、いいね、一緒にゲーセンでもいこうぜ」
 とその中の一人に腕を引っ張られた時にドキィッと怖くなった。
 私は無言で抵抗する。
 でも何故か声が出ない。
 怖い。
 怖い。
 怖い。
「いいじゃん! 暇なんだろ!」
 そう言われて、三人から腕を引っ張られると、当然立ち上がってしまうわけで。
 どうしよう。
 どうしよう。
 奏太。
 助けて。
「おい! 何してんだよ!」
 私の隣には鬼のように怒った奏太がいた。
 両手にアイスクリームを持っているのに、怒っているという不思議な状態だった。
「何だよオマエ、オレたちに歯向かうのかよ」
「コイツは俺の妹だよ! 小二の妹だからぁ! そんな小さい子に何ふっかけてんのっ? ダサいし、キモイわ」
「小二ぃっ?」
「そう、小二、というか妹の腕掴むなよ」
 そう言って一人のサングラスの男子の腕を奏太が蹴ると、
「イテェ! やめてくれ!」
 と叫び、そしてそのサングラスの男子三人はその場を走って去っていった。
 助かったぁ……。
 急に気が抜けて、その場に座り込みそうになった私を奏太は体と脚で優しく支えた。
「大丈夫か、彩夏?」
「うん、大丈夫……」
 ふにゃふにゃになった私を優しくイスに体でクイッと押して座らせた奏太。
「ショッピングモールにもあういうヤツいるんだな」
「怖かった……」
 私は無意識に、立っている奏太にイスに座った状態で抱きついてしまった。
 何でこうしたかは分からないけども、何かそうしてしまった。
 あっ、いけないっ、と思って奏太から離れると、奏太は右手に持っていたアイスクリームを私に渡してから、
「大丈夫、もう大丈夫だから」
 と言って、右手で頭をポンポンした。
 何だかそれがとても気持ち良くて、温かい気分になっていると……いや! 子供扱いしてる!
 私は奏太の手を払って、ザッと立ち上がり、奏太の顔を見ながら私はこう言った。
「小さい子扱いしないでよ!」
「いや、まあ確かにさっきは小二とつい言っちゃったけども、アイツらをどっかに行かせるためでさ。小さい子をナンパしていると思ったら、恥ずかしくなるかなと思ってさ」
「いや! それもそうなんだけどもさ! 今の頭ポンポンのこと!」
「そ、それは、まあ、別にいいだろ……別に……」
 そう言って口をごもらせる奏太。
 いやというか。
「確かに小二と言ったこともあれじゃん! 言われて気付いたわ! 小二って酷いじゃん!」
「だからアイツらが恥ずかしくなるかなと思って低めに言ったんだよ」
「でも私はバァヤだから!」
「バァヤって言ったら意味分かんなくなるだろ」
 普通にそう言った奏太。
 いやでも。
「子供扱いばっかりしないでよ! ほら! 別に恋人とかでもいいじゃん!」
「恋人! いや、恋人は、その、ま、ダメだろ……」
 と恥ずかしそうにし始めた奏太。
 その奏太のリアクションも込みで、きっと込みで、言った私も恥ずかしくなってきてしまった。
 ただの言葉なのに恥ずかしい。
 本当はただの親友なんだから何も恥ずかしくなる必要無いのに。
 でもまあ助かった……ありがとう、奏太……とは、言いそびれてしまった。
 二人でただただ恥ずかしがってしまったから。
 そして二人でアイスクリームを食べている時に私の連絡用のスマホが鳴って、お母さんと待ち合わせして、ちょっと三人で買い物をして、その日はそのままショッピングモールの食べ物屋さんで晩御飯を三人で食べて、帰っていった。
 私は家に帰って来て、自分の部屋で思う。
 何であんなに恥ずかしがってしまったのだろうか、と。
 恥ずかしいというか、何だかちょっと嬉しいような気もしてしまった。
 何だろう、この嬉しいという感情は。
 何が何だか分からない。
 自分のことなのに全然分からない。
 でも相談はできないなぁ。 
 またニヤニヤ笑われそうで。
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