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27.どうしても ※
しおりを挟むうちで働かないかと、医者に言われて嬉しかった。嬉しくて、もう、ここでの生活も終わりなんだと実感して寂しかった。ローガーは言わない。先を約束するようなことは何一つ。
気持ちはわからない。私が何か言えば利用されてしまいそうだとも思う。騙したって平気な人だから。私は傷つきたくないだけ。怖い。
ここでまともに生きていくためには、医者の話に乗ったほうがいいと思う。技術も何も持ってないんだから、仕事を始めるなら少しでも若いほうがいい。寄り道に時間を使えるのは若さの特権だと思う。私にはそんなことしてるヒマはない。
ヴィリが抱き付いて行くなと言った。何かヘタなことを言って討伐中のヴィリを動揺させたくないから頷いた。
そうだね、そうだったら良かったね。でも、これ以上の片想いは無理だなと思う。それなのに、また私を庇ってくれた。私のヘタクソな切り返しを笑いに変えて、からかって。見つめられるこそばゆさについ目で追ってしまえば、笑い返してきて。
嬉しくて苦しい。約束なんて一つもないのに、俺のだなんて酷いこと言ってさ。
街へ行く話で終わりが来たと思った。いつもの調子で説明するローガーに落胆する。こんなに簡単に終わるんだと、気持ちが沈む。冷たくなった手を握って、泣かないように返事をした。
なのになんで? 愛してるって、なんで?
本当? 喜んでいい? 騙してない?
ローガーの大きい体に抱きしめられたら、私はすっぽり隠れてしまう。私を庇うために背中に隠してくれる。危ない時は軽々と抱き上げて守ってくれる。強く抱きしめてくれる腕の中にいると信じてしまう。本当だって思っちゃって、嬉しくなってしまう。
信じていいの? 抱きしめててくれる?
「どうしても?」
「どうしても」
熱を持つ青い瞳に見つめられて、気持ちが震えた。
「……いつまで?」
「っ、死ぬまでに決まってんだろっ、くそっ、ひでぇこと言ってんなよ。シュロ、行くな。一緒にいてくれ。ダメだ、離さねぇ」
いっそう強い力で抱きしめられた。
欲しかった言葉をもらって、強張りが緩む。
「ローガー」
甘えた声が出た。だって止められない。嬉しくて溢れてしまう。
ローガーの肩に頬ずりして、気持ちのいい毛皮の感触を味わった。
大きな手の太い指が私の顎を掴んで上を向かせる。ギラギラしてる目に射すくめられて濡れたため息が出た。大きな口が重ねられる。熱い息と一緒に滑る舌が入ってきた。後頭部を押さえられて、長い舌に口の中をまさぐられる。どうしても、って気持ちが込められてるように思えて泣きそうになった。
深く重ねられた口から荒い息遣いが聞こえる。舌が執拗に絡みつき、唾液が溜まると掬い取って飲み込み、また絡みついた。
嬉しくて苦しい。苦しいけど嬉しくて、どうしたらいい?
「……っ、ぁ、……ロー、ガー、ぁ」
「ふっ、シュロ、っは、ぁあ」
ローガーがあちこち頬ずりしながら甘噛みをする。私を撫でまわす力の入った手に愛しさが湧き起こり、鼻がツンとした。
肌に顔を擦り付けてくるローガーの頭を撫でる。こんな甘えた仕草したことなかったのに。
肌を撫でる毛の感触が心地いい。強めの力で掴んで形を辿る手は私を確かめてるみたい。食い込ませるように牙を立てて、大きくてよく動く舌で舐めている。
全部の動きで愛しいと言われてる気がして胸が疼いた。ローガーの熱が伝わる。疑い続けるなんてできなかった。その熱が嬉しくて、私は全部を信じてしまう。
だってどうしても欲しいって言った。ヴィムも騙してないって言った。だから大丈夫。欲しくてたまらないのは私も同じだから。
愛しさを伝えたくて、ローガーの丸くて可愛い耳を柔らかく揉んだ。
首を齧って舐められ、腰が動く。チリチリした熱が背骨を焦がして、下腹の奥が疼き出す。
太い指に乳首を潰されて高い声が出た。ザラついた舌の表面に舐め上げられて、仰け反ってしまう。のたうつ体はローガーに組み敷かれ、逃げられない。
「あっ、アア、ぁァア、……んー、あっ」
「っは、ふ、逃げんな、シュロ、シュロ、あークソ、たまんねぇ体しやがって」
お尻をグニグニ揉まれながら、硬くなったモノをグチュグチュ擦り付けられ、入り口が切なくヒクついた。
また体ばっかりって思うけど、褒められて体が疼く。好きな人に欲情されるってすごく嬉しい。嬉しいけど、もっと違うことも言ってよ。
「あ、あっ、バカ」
「なんだよ」
「それだけなの」
「気の強ぇいいメスじゃねぇか。鳴かせたくなる」
「バカ、ばかローガー」
「ああ、バカなんだ。弟たちに先越されたバカだ」
太ももを割り広げて目の前に晒し、先端を当てて私を見た。
「一緒にいてくれ、シュロ」
「ひっア、あっアアっ」
濡れて柔らかくなった私の中に、太く大きな質量を突き入れられた。バチュッバチュッと音を立てて最奥を穿たれ、お腹に振動が響く。体の中がローガーでいっぱいになって、ローガーのことしか感じられない。
「シュロ、シュロ」
「あ、あぁ、ッひぁあ」
熱のこもった声で呼ばれ、いつもより余裕のない動きに煽られる。
まぶたを開けたら、ギラギラした獣の目が私を狙っていた。焼かれてしまいそうで、焼かれてしまいたくて、ブワリと鳥肌が立つ。
揺さぶられる乳首の先がウズウズするような全身の粟立ちに、背中が仰け反ってたまらない。
悶える私はローガーの下。大きな体にのしかかられて、熱く硬いものに擦り上げられてる。その大きさで埋められて、余すところなく刺激され、どうしようもない充足に押し上げられる。
この人が欲しい。愛しい嬉しい、飲み込みたい。湧き上がる嬉しさが感度を上げ、絶頂へ放り投げられた。
「アァアアーーっっ、あぁー、あっあっああ」
「っくあっぁ、ぅぅうああっく」
ローガーの腕の中で達して、ローガーの腕の中で力が抜ける。
私の息が落ち着くまで頬ずりと甘噛みを繰り返してた男は、次に尻尾を絡ませてきた。
「シュロ、返事は?」
「……愛してるって、もっかい言って」
くすぐったい気持ちが心地よくて、甘えたことを言ってみた。
悪い男は私の返事に目を見開いたあと、いつものようにニヤっと笑って機嫌よく顔を舐める。
「そんなに聞きてぇか? 可愛いこというじゃねぇか。シュロ、愛してる。紋が取れたら結婚してくれ」
なにいきなり余裕かましてんの。ムカつく。ニヤつき顔が憎たらしいので、よく伸びるほっぺを引っ張った。
でも結婚て、誰かを選ぶんだよね。双子のことを思い出したら、暗澹たる気持ちになる。あんなに言ってくれたのに。
「…………ヴィリとヴィムは?」
「先越されたから仕方ねぇ。アイツらも一緒だ」
「え? は? ……どういう意味?」
「そのままだ。辺境じゃよくある。家畜の数が用意できねぇと嫁のきてがねぇから、兄弟で嫁さん1人だ」
「ふーん」
じゃあ、この人は私と結婚するってことか。……へへへ。
嬉しさと恥ずかしさがこみ上げて、胸を柔らかく揉まれるくすぐったさに鳥肌が立った。くっつきたくて足をローガーの太い腰に回したけど、回しきれない。
「シュロ」
「ローガー」
甘い声に甘い声で返したら、見たことない泣きそうな顔で笑って私を抱きしめた。
そんな顔したら狡い。狡くて弱いトコもあるって狡すぎる、悪い男だ。こんな酷い豹が好きとか終わってる。なのに好きで、もっと欲しい。私のバカ。
「ローガーもっとして」
「足りねぇか」
「足りない。ローガー、欲しい。お願い」
「頼まなくたっていくらでもやる。こんな良いメスほっとけるわけねぇだろ」
入れたままのものを動かされて、キュッと締まった。
揺さぶられるのに、抱きしめる腕の中にいれば安心だと思える。私を守ってくれる腕の中、包まれて体を揺らした。
ローガーの荒い息が聞こえる。打ち付ける音と快感で頭の中がいっぱいになる。
「ローガーぁ、あっあ」
「っふ、なんだ」
呼びたくなっただけ。呼びたいの。
「ローガー、ローガー、ローガー、呼んで」
その低い声で。喉が鳴る音を聞きたい。
「シュロ」
私を持ち上げて起き上がったローガーが座り、腰を支えて串刺しにした。後頭部に添えられた手で上向きにされ、ローガーを見上げる。
長い舌でペロリと唇を舐められた。手で私の体を揺すりながら、口の中を舌で蹂躙する
「はっ、あ、シュロ、シュロ」
「ん、好きって、言って」
「好きだ。好きだから泣くな」
「バカ、遅いでしょっ。いなくなっても、平気みたいに言って」
「悪ぃ、悪かった。シュロ、怖かったんだ」
「バカローガー」
厚みのある肩に掴まって睨んだら、甘い笑いを返された。キュンとしてしまうので、やっぱり狡い男だと思う。
頬ずりしてくるローガーの喉が低く甘く鳴っていて、胸の中が切ないもので満たされる。
「シュロ、離さねぇ。もう離してやんねぇぞ。いいのか?」
「うん、離さないで」
ケモノの青い目に見つめられて吸い込まれそう。吸い込まれたい。その目がすごく好き。
「好き」
頬の柔らかな毛並みを撫でる。
「好き、――っ、あっ、や、きゅうに、アア」
「んなこと言われて、我慢できるかっ、くそっ、くっ、アァ、シュロ」
性急に揺さぶられて内臓が苦しい。それなのに、舌を捩じ込まれる無茶苦茶なキスが嬉しくて胸がギュッとする。
「あ、くるし、ローガぁ」
「悪ぃ、あぁ、……はっ、あ」
少し弱まった出し入れの代わりに、長い舌で体のあちこちを舐めまわされた。
強請られてる。私を。
全身が痺れるみたいな悦び。下腹の奥が締め付けてる。
「ローガー、……あ、あ、あっ、すき、ローガー」
手足から感覚がなくなるみたいなのに、ローガーと繋がってるとこだけは存在感を増す。蕩ける。腰が体が蕩けてしまう。
「ぁアーーーーーー」
「あー、シュロ――――――、っうぅ、あ」
真っ白。
気持ちいい。ふわふわ。柔らかい。
毛皮の感触にぼんやり目を覚ます。抱きしめてくれる腕の中にいることが嬉しくて、笑った。
優しく頬を撫でるローガーの指に頬ずりしたら、ギュッと抱きしめられる。そうして抱き合ってたら、ドアが開いてビックリした。双子が勢い良くドアを閉めてさっさと服を脱ぎ捨て、手とチンコを洗って抱き付いてくる。早業だ。
「兵団と一緒に街に出るぞ。そのあとはシュロも一緒に戻る」
ローガーの言葉に2人が息を飲んで、ランランと光る目を向けてきた。
「シュロ、ホントだな? シュロ」
「シュロ、シュロシュロ、本当? 本当じゃなくてもいい。攫うから」
「ローガーも言ってたよ、攫うって」
「兄さんはいいとこばっかり持ってく」
「クソ兄貴のクソ。ケガしねぇとわかんねぇくせしてよ」
私とローガーとの間に割り込んできた2人は、むくれながらも頬ずりを繰り返してる。私は可愛い双子を撫でて抱きしめた。
「ヴィム、ヴィリ、ゴメンね、ありがとう。好きだよ」
「あ、……オレもっ、オレも好きだ、シュロ」
「シュロシュロ、あー、ねぇシュロ、おかしくなりそう」
一瞬かたまったあと、ギュウギュウ抱きしめられる。ヴィムは私をローガーから抱き上げて床におろし、上にのしかかった。中からダラリと垂れたモノをかまいもせず、すぐに入って私を抱きしめる。
「ねぇ、本当? シュロ、俺のこと好き?」
「うん、好きだよ、ヴィム」
抱きしめる腕の力が強くなり、しがみついているみたいだと思った。
やっと素直に答えることができて嬉しい。やっと、ヴィムの目を真っ直ぐ見返すことができる。
「待たせてごめんね」
頭の毛を掻きまわして頬を舐めた。
「ああ、シュロっ、あっ、あっ、あぁ、ねぇ、シュロ、シュロ、好き、好きなんだシュロ、あぁ、あっぁっぁぁああっ、シュロっ」
ヴィムはうわ言のように私を呼んで腰を震わせた。喉を鳴らして頬ずりを繰り返す。
「ヴィム、代われよ、早く」
「うん」
ヴィリが上ずった声で訴え、ヴィムがどけたあとすぐに乗っかった。
「なぁ、シュロ、オレも」
「好きだよ、ヴィリ、好き」
「なぁ、もっと、シュロ、なぁ、あっぁあ」
「好き、大好き、ヴィリ」
「シュロッあああっ」
ヴィリは私を抱きしめて腰を押し付けた。ギュッと抱き付いたまま、頬ずりしてる。
「シュロ、シュロ、ああ、あっ、わかんねぇ、どうしたらいい? なぁ、シュロ」
「ん、起こして。ヴィリを抱きしめさせて」
「シュロ」
わけわかんなくなってるヴィリが、繋がったまま私を抱え起こして座った。私はヴィリの頭を撫でながらヴィリがよくするように顔を舐める。
「あっあっ、ぁあ、シュロ、もっと、もっとして」
甘えて強請るヴィリの顔をあちこち舐める。首を舐めて甘噛みしたら、腰を動かし始めた。
「なぁ、もっと、シュロ、あぁあっ、あっ、ああ、シュロ」
ヴィリはうわ言のみたいに言い続けて、腰を震わせ長く伸びる声を上げた。うにゃうにゃと甘えるヴィリの頭を撫でてたら、後ろからヴィムがひっついてくる。
歓びが私たちを満たす。抱き合って交わすのは愛しさ。
幸せな時間を過ごし、わぁわぁ掃除してからくっついて眠った。
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