6人の夫と巫女になった私が精霊作りにはげむ1年間の話【R18】

象の居る

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番外編 実家への挨拶回りと結婚式

4.ラルフの実家 前編 ※

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 サミーが馬車から出て行ったあと、横になって目をつぶったら背中から抱きしめられた。柔らかな毛の感触でラルフだとわかる。

 ラルフの手がスカートを手繰り上げて太ももを撫でた。

「まだ眠るなよ」
「んー、眠い。……ぁっ」

 リーリエもそばにきて私の向かいに横になり、絡みつくキスをする。服の中に手を入れて胸をねちっこく揉まれた。
 ラルフの指がまだ潤ったままの窪みを浅く撫でた。ゆっくり押し込まれて反応してしまう。

「なんでこんな熱くなってんだ? そんなサミーが欲しかった?」

 耳元で囁く低い声がまとう湿度に背中がゾクゾクする。

「んっ、……ぁ」

 リーリエの舌に絡みつかれ返事もできず、ただ喘ぎ声が出た。水音が静かな馬車の中に響く。
 なめらかな舌が耳の際をなぞって、牙が甘噛みをする。背中が仰け反ってしまう私の胸をリーリエが口に含んだ。

「なんで眠んの? オレは欲しくない?」
「っ、……ん、ちが、……」
「なぁ、オレのことも欲しがってよ」
「……ラ、ルフ、……っ、ぁ、ダメ」
「オレは昨日からずっと欲しくてたまんねぇのに」

 片膝を掬われて後ろから硬いモノで膣口を擦られ、いれられてもないのに中がヒクつく。ほんの少し押し込まれた先端を奥へ飲み込みたいと下腹が疼いた。

「あぁ、サヤカ、すげぇ熱い。こんな雌の匂いさせて」
「っぅ、……ん、や、こぇが、……んっ」
「声が出るからイヤなのか? 外に聞こえるから? 恥ずかしい?」
「ん」

 ゆっくりと擦られる快感に震えながら手で口を押さえ、必死に声を押し殺して頷いた。
 リーリエは舌で乳首を執拗に弾いて絶え間ない刺激をおくってくる。

「や、……、っん……ふっ」
「そんな声出したくないなら、塞がないとな。リーリエ、サヤカの口を塞いでやれよ」

 リーリエが顔をあげてキスをする。息を乱しながら温かい舌が口の中を動き回った。ペニスに手を伸ばして濡れた先端に触れたら、細い声をあげる。

「っぁ、あっ……、サヤカ、っ」

 私の足にまたがったラルフも腰を動かしだす。ズルズルと緩慢に擦られるともどかしくて自分から腰をふってしまう。

「っは、そんな、吸い付いて、っふ、サヤカ、はっぁ、う……、は」
「ぁっ、……ぁん、…………んっ」

 2人から求められる嬉しさにキュウと引き攣った。執拗に絡みつく舌が口をふさいで息だけが漏れる。
 湿った吐息とクチュクチュ響く水音が馬車に充満した。

 たまらず喘ぎ声が出て口が離れるたび、リーリエが追い縋って舌に吸い付く。頭がぼんやりして体の奥が疼く。腰を振ってねだるとラルフの動きが早くなった。

「……んっ、ぁあっ、……んっんーーーーーー」
「っぐ、くぅぅぅっ……っ」

 欲しい場所に打ち付けられて収縮すると、ラルフも呻いて腰を押し付けた。
 声を我慢したせいで喉がひりつく。

「水、ちょうだい」

 リーリエが持ってきてくれたお水を飲んだ。

「ありがとう」
「私も、いいですか?」

 小さな声で聞くリーリエを抱きしめたら、すぐに私の中に入り込んでギュッと抱き付いた。

「っぁ、……あぁ、サヤカ、みこ、……っ、……ん、ふっ……ぁ」
「……っ、……ん、ふ」

 リーリエに頭を抱き寄せられ、唇で口を塞がれる。絡みつく舌に声を奪い取られた。
 2人から中出しされて溢れたモノが卑猥な音を立てている。声を押し殺さなきゃいけない状況で抱かれるいやらしさに興奮する。奥がウズウズと脈打って絶頂の波が押し寄せる。
 リーリエに掴まって腰をこすりつけ、昇りつめた。

 仰け反った体が硬直する。声を我慢するために力を入れ過ぎて震えた。リーリエの抑えた声が掠れて色っぽい。

 力が抜けたら、眠気が一気にやって来た。後ろから抱きしめてくるラルフに、頭へたくさんのキスをされながら眠りに落ちた。

 翌日、サミーの家族に挨拶して出発し、ラルフの実家に向かう。
 港町から内陸の平野部に7日進んでサミーの実家、そこから川にそって海方向へ3日進むとラルフの実家、海岸線にそって戻れば8日で港町に着くらしい。仕事で色々遠征するヴェルナーが教えてくれた。

 ラルフの実家は叔父さんの家で、ラルフのお兄さんがいとこと結婚して継ぐと聞いた。家族が亡くなった詳しい話を聞いてしんみりすると、慰めてと言われて押し倒された。なぜだ。

 先に送った手紙が着いていたらしく、笑顔で出迎えてくれた。でもなんだかぎこちない。これが普通か。サミーのところがとても気さくだと言える。
 お土産の焼き物アクセサリーは、行商をやってる叔父さんが珍しいと喜んでいた。

 食事が始まり、お酒が少し入ったところでラルフが思い出したように言った。

「オレさー、去年の精霊産みで属性の夫やったんだよ」
「はっ!? え、お前が?」
「そう、オレが。巫女は異世界から呼んだって聞いてるだろ? それがサヤカ」

 ラルフが私を見て笑い、ラルフの家族は目を真ん丸くして驚いてる。

「ハハハッ、驚いたろ? だからこっちのこと、ナンも知らねぇんだ。オレも気にしてねぇし心配すんなよ」

 ラルフの言ってることがよくわからない。何の話? と目で聞いたら笑いながら教えてくれた。

「オオカミ族って一対一で一途な奴が多いって言ったろ? オレは違うけど」
「うん」
「他の男がいるなんて、オオカミ族的には血を見る話なんだよ」

 えー、バイオレンス。でもまぁ、そうね。痴情のもつれで事件あるもんね。そりゃあ、心配するか。

「元々、サヤカはこいつらと先に結婚が決まってたんだ。そこにオレがムリヤリ割り込んだんだから、どっちかっつうとオレがやられるほうなんだよ」
「お前が!? ……そういうことは早く言え。誤解して申し訳ない」
「いえ、私も事情を知らなかったものですから。こちらこそ、失礼とは知らずに申し訳ありません」

 叔父さん、お兄さんと私は謝り合った。

「ハハハッ、そこまで気にするとは思わなくてよ。悪かった。まあ、話がわかったしいいだろ」
「お前はホント、昔からそういう」
「変わらないわねぇ。そんなだからオオカミ族の女の子から遠巻きにされてたものね」

 お義姉さんがため息をついた。

「しょうがねぇだろ。ククッ、あちこちにいい顔すっから、一途がいいオオカミ族から嫌われんだよ、オレ。人族からはモテるんだけどな」

 ニヤニヤしながら私に言う。焼きもち焼かせたいとか? でも嫌われる話が入るからちょっと微妙なエピソードだな。

「そういうからかいも嫌がられるんだってば。いいの? このろくでなし弟で」
「いいよなぁ? オレに惚れてるよな?」
「えっ、あ、えーと、大丈夫です」

 家族の前で堂々とこんなこと言うの、なんか新鮮というかすごい。私には想像つかないけど、みんな呆れた顔してるからいつものことなんだろう。

「家族仲が良くていいですね」
「あ、ご家族はこちらじゃないんですものね……」
「いえ、気にしないでください。家族はいなかったので」
「亡くなられたの?」
「ええ、まあ」
「そう。……まあ、このうるさいのもいるし、結婚したらにぎやかな家族になりそうね」
「はい、楽しみです」

 ニコニコとお義姉さんが慰めてくれた。

「うちも一人増えるかもしれないのよ」
「とうとうおめでたか?」
「いや、妹が次に産む子を養子にもらえるか話をしてるとこなんだ」
「ふーん、なんにしても赤ん坊は可愛いからなぁ。一番下の弟はオレが育てたようなもんだろ。あいつは?」
「可愛がってたもんな。仕事で隣国に行ってる」
「へぇ。そりゃ大変だ。無事に……、そうだ、リーリエ頼む」
「なんでしょう?」
「回復かけてくんねぇか?」
「いいですよ」

 なぜか皆さんポカンとしてる。

「いや、そんな、回復なんてお金が」
「兄貴が結婚したとき何もしなかったからな。オレからの結婚祝いだって」
「リーリエがやるんじゃねぇか」
「いいだろ、細けぇコト言うなよ」

 サミーのもっともなツッコミを、手を振っていなした。リーリエが立ち上がって、恐縮する叔父さんに回復魔法をかけている。結構光ってるので色々と悪いところがあるらしい。

「サミー、回復魔法ってそんなに珍しいの?」
「ああ。妖精族に少ししか産まれねぇし、神殿で囲ってバカ高い治療費とるからな」

 コソコソ聞いたらコソコソ教えてくれた。
 みんなの回復魔法が終わるとすごく晴々した顔で、めちゃくちゃお礼を言っている。

「いや~、膝の痛みが取れたし、何年振りかで体が軽い」
「私もなんだか気分がスッキリして」

 健康食品のアピール動画みたいだなと思った。


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