漫画の様にスラスラ読める小説をめざしたらネームになった物語の1つ。アールスローン戦記Ⅱ

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19章

アールスローン戦記Ⅱ 渋リンゴと顧問官の憂鬱

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【 ART 研究開発室 】

ハイケルが見上げて言う
「これが…?」
グレイゼスが言う
「そう!コイツが これからのお前たちART1の専用マシーナリーとなる RTD210をベースにした ART1スペシャルマシーナリーだ!どうだ!?カッコイイだろー!?」
ハイケルの前にM210のART1マシーナリーがある グレイゼスが言う
「カラーリングも以前の黒一色から ランコック整備士長念願のカラー数アップによる 3色仕様!…やっぱ これくらいが限界だよなぁ?」
ラミリツがやって来て言う
「お早う!マスターグレイゼス中佐!マシーナリーは完成した!?」
グレイゼスが言う
「ああ、お早う御座います ラミリツ隊長 お陰さまで ラミリツ隊長のART2マシーナリーも ご覧の通り!」
ラミリツが新型ART2マシーナリーを見上げ微笑する グレイゼスが言う
「どちらも 完成したのは ここにある試作機の1号機だけですので これから 超特急で双方のメンバー分を用意すると言う事で 全て揃うのは~…」
ラミリツが言う
「メンバー分揃えるとなると 30機 それを2部隊分ともなると ちょっと時間は掛かりそうだね?」
グレイゼスが言う
「そうですね 今回の改善特徴は何と言ってもマシーナリーへ取り付ける事となったジェットエンジンで しかも そちらはアールスローン国内で作られている物なので そちらの供給が一番の問題にして 何より重要なパーツですから 手抜かりがあってはいけないと そのジェットエンジンを手掛けている ワンマス会長とワンマスジェットの技術士の方々が 1機1機を大切に仕上げています」
ハイケルとラミリツが反応し ラミリツが微笑して言う
「そうなんだ?1機1機を大切に… 魂を込めて作ってくれてるって事だね?」
グレイゼスが衝撃を受けてから言う
「た、魂… ま、まぁ?そう ですね?」
ハイケルが言う
「魂を…?そうか それで?その魂の込められた ジェットエンジンの取り付けられた ART1及びART2のマシーナリーは 何時揃う?時間が掛かると言う事であるのなら 導入される分を先行して使用し 訓練を行うべきだと思うが」
ラミリツが言う
「そうだね?少なくとも今は この1機が有る訳だから 今日はこれを使って 皆にも感覚をつかんで貰って置いた方が 本格導入後もスムーズに行くかもしれないね?」
グレイゼスが言う
「ART2に関しては 使用するベースマシーナリーが同じRTD420マシーナリーなので ジェットエンジンの供給はそちらを優先しています 予定では本日入荷するジェットエンジンと作業に掛かる時間から 10機程度は行けるかと?」
ラミリツが言う
「なら 今日を含めて3日後には ART2のマシーナリーは全部 改善型になるって事?」
グレイゼスが苦笑して言う
「残念ながら その間にART1の方も 作業を行うので 210マシーナリーの供給が整う明日からは 420の方は 本日の半分になってしまうかもしれませんが」
ラミリツがハイケルを見てから言う
「え?そうなんだ?まぁ… しょうがないか?それじゃ…?」
グレイゼスが言う
「どちらも可能な限り 急ぐと共に 安全第一で行います …それと共に 1つお2人に言える事として」
ハイケルが言う
「我々に…?」
ラミリツが言う
「言える事って?」
グレイゼスが怒って言う
「これからはどうかっ 1機1機のマシーナリーを 大切に!自分たちの使用マシーナリーの破壊は 可能な限り 慎むように!分かってますね!?マシーナリークラッシャーの 攻撃の兵士さんに 悪乗りする 悪魔の兵士さんっ!」
ラミリツが苦笑して言う
「マシーナリークラッシャーだなんて… あれはたまたま 壊れちゃっただけだよ?」
ハイケルが言う
「悪乗りするとは?…何の話だ?」
グレイゼスが怒って言う
「今度こそっ マシーナリーを壊されると ジェットエンジンも込めて 製作コストも凄いからっ 俺らの作業も大変だし!何より 本当に危険だから!もう これ以上 俺に仕事はもちろん 色んな心配とか させないでくれないかなぁあっ!?お二人さん!?」

新型のMハイケルとMラミリツが研究開発室を出て行く グレイゼスが2機を見送ってから苦笑して言う
「やれやれ… 本当に分かってくれているのかねぇ?ジェットエンジンが付けられた事で あのマシーナリー1機の費用はそれこそ 今までの倍近くまで上がってるんだから これでまたホイホイ壊された日には…」
エミーがやって来て言う
「マスターグレイゼス中佐 今朝 搬入されたマシーナリーのチェック 終わりました!」
グレイゼスが言う
「ああ、ありがとう 所で何か 問題でもあったかな?納入数の確認と簡易チェックにしては 随分と時間が掛かったみたいだけど?」
エミーが紙資料を渡しながら言う
「いえ 問題は無かったのですけど 何しろ数が多かったので その分 時間が掛かってしまいました 納入数は調達依頼にある 420マシーナリー5機と210マシーナリー30機 依頼数通りの搬入です!」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「えっ!?その調達依頼数を 全部っ!?」
エミーが言う
「はい、各マシーナリー 起動シグナル及び機体状態に異常なし …ただ 保管庫が満員になってしまったので 一部 無調整のまま 第一訓練所の格納庫へ臨時収容して置きました」
グレイゼスが紙資料を見ながら言う
「あ、ああ… そうだな?保管庫には以前から置いてあるマシーナリーもあったから …にしても何も 今日一日に依頼数を全て持って来てくれなくても 良かったんだが…?」
エミーが言う
「今日入荷するジェットエンジンは ART2の420マシーナリーへ取り付ける分だけですし 明日から始めるにしても 30機も出来ませんもんね?」
グレイゼスが言う
「ああ、そう思って 毎日5機ずつでも持って来てもらえるかな~?なんて思ってたんだけど… まぁ 良いか?それじゃ 俺たちは予定通り 今日は420マシーナリーを… それこそ 今日の作業に使う420マシーナリーだって ART2から調達すれば良いくらいに思ってたんだが 調達依頼していた そっちの5機があるなら それを使うか?」
エミーが苦笑して言う
「そうですね?でも もしかしたら 依頼の数を揃えたから 直ぐに用意しろって 催促なのかもしれませんけど?」
グレイゼスが衝撃を受けてから苦笑して言う
「う、うん… それは確かに… いや?そうは言っても ジェットエンジンとの兼ね合いもあるし 今回ばかりは いくら催促されても 予定を越える事は出来ないから それは気にせずに行こう?」
エミーが言う
「了解!中佐!」
グレイゼスが言う
「うん!それじゃ!」
エミーとグレイゼスが作業へ向かう

【 ART 第一訓練所 】

新型ART1マシーナリーが吊り上げられていて コックピットに乗っている隊員Cが息を飲む クレーンが停止すると隊員Bが言う
「サッちゃんの落下まで カウントー!」
新型ART1マシーナリー内で 隊員Cが衝撃を受け言う
「なぁあっ!?その言い方 止めろってっ!?」
モニターに映る隊員Bが言う
『えー?』
隊員Aが苦笑して言う
「バイちゃん それじゃ マシーナリーじゃなくて サキが落下するみたいだから」
隊員Bが言う
「だってー?マシーナリーも落下するけどー?サッちゃんも落下するんだしー?」
隊員Fが苦笑して言う
「それは… 確かに そうだけど」
ハイケルが沈黙した後言う
「…マスターラキンゼス隊員の落下まで カウント」
新型ART1マシーナリーから 隊員Cが言う
「だから それ やめて下さいってっ!?少佐ぁーっ!?」
ART1隊員たちが苦笑する ハイケルが疑問して言う
「…何故だ?」

【 ART 第二訓練所 】

新型ART2マシーナリーが滑走してジャンプすると同時にジェットエンジンが点火され ART2隊員たちが歓声を上げる マシーナリーが上部のターゲットを撃破すると 落下時に再びジェットエンジンを点火し 無事着地を行って ART2隊員たちの前に到着する ラミリツが言う
「って こんな感じなんだけど?」
シュナイゼルが言う
「素晴らしいです!隊長っ!」
ART2隊員たちが頷く ラミリツがマシーナリーを降りて微笑して言う
「それじゃ 皆も早速!…けど 最初は補助って言うか?周囲にサポートを用意して 万が一の失敗時には ジェットエンジンを緊急停止 それで 落下するマシーナリーを サポートの皆で受け止めるように」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
シュナイゼルが言う
「マシーナリーをマシーナリーで受け止める… そちらも 中々難しそうですが」
ラミリツが言う
「そうだね?受け止める対象が同じマシーナリーだとしても 上手く衝撃を緩和しないと お互いに痛い思いをするだろうし 下手をしたら マシーナリーを壊してしまうかもしれないから 十分気を付けて …あ、これも出来るだけ繊細な操作が出来るようにって そっちの訓練にもなるかもね?」
シュナイゼルが言う
「了解!隊長!では 早速」
ラミリツが頷く シュナイゼルが試作マシーナリーへ向かい ART2隊員たちがそれぞれのマシーナリーを起動させる ラミリツが皆を見る

【 ART 司令官室 】

秘書が言う
「…更に 本日10時からのスパリスエレクトロニクス社の会合も 中止とのご連絡が入っております」
アースが書類を見ていた状態から その書類を放って言う
「こちらもか… では これで午前中の予定は 全て中止だな?」
秘書が言う
「はい どちらも 同じ政府系企業の会合で 本日の朝早くに ご連絡を頂きましたので 何か急を有する事態が御座いましたかと?」
アースが軽く笑って言う
「ふん?どうせ 今話題になっている 政府系企業の会談や会合を狙う事件に 臆しているのだろう?」
アースがコンソールを操作するとモニターにニュースが表示され キャスターが言う
『先日に続き 昨日を含め既に6件と起きました 政府系企業を狙った 襲撃及び高額身代金を要求する犯行事件を解決する為 政府警察は対策本部を設置 犯人逮捕に向け 全力を向けるとの…』
アースが言う
「漸く 政府警察が本腰を入れようというのに 犯人らのターゲットとされる政府系企業が 何処も会談や会合を中止してしまうのでは 意味が無いな?…まぁ 動きの遅い 政府警察が悪い 6件もの事件が起きてから やっとか?」
秘書が苦笑して言う
「そちらで 政府警察が犯人を逮捕して下されば また安心して 政府系企業との会談や会合も行われるようになりますね?」
アースが言う
「逮捕出来ればな?」
秘書が軽く笑う

【 政府警察 】

シェイムが怒って言う
「こちらもですかっ!?」
警察官が言う
「はい、我々の管轄である メイス地区の政府系企業も これからはしばらく 予定を見送り 様子を見たいと…」
シェイムが紙資料を見て困って言う
「レムル地区もリング地区も 何処の政府系企業も こぞって今日からしばらくとはっ!?それこそ 昨日までは こちらの政府警察の手が足りないほど あちらこちらで会談や会合を行って置きながらっ こちらが本腰を入れた途端 それらを中止してしまうとは…っ 一体何の 嫌がらせですっ!?」
コートハルドがやって来て言う
「メイリス顧問官 どうですか?本日の作戦の方は?各地区の政府警察からは 準備は整っているとの連絡ですが?」
シェイムが言う
「コートハルド警察長 それが…っ 折角こちらが犯人逮捕へ向け 動こうと言う時になって それら襲撃の行われる 政府系企業の会談や会合が まるで示しを合わせたかの様に急遽中止される事態となってしまいまして これは一体どう言う事なのか」
コートハルドが言う
「あぁ… そちらは… 恐らくではありますが 政府警察が対策本部を設置したと 公表した事が原因かもしれませんね?」
シェイムが一瞬驚いてから言う
「我々が対策本部を設置したとなれば 尚更っ これで安心してそれら会談や会合を行えるものと 思ったのですが!?それが何故!?」
コートハルドが言う
「犯人らは その襲撃内容から とても 挑発的で… いえ とても 残忍な者らである事が分かっています そちらを考慮すると 政府警察が動いた事を理由に 犯人らが更なる襲撃を決行する可能性もあると考え 各企業はそれらの標的とされる事を恐れたのでしょう」
シェイムが言う
「ですからっ それら犯行が行われようものなら すぐさま 我々政府警察が捕らえに向かうとっ!?」
コートハルドが苦笑して言う
「はい ですので つまり 今回の中止は… その我々政府警察の 信用問題ではありませんかと?」
シェイムが怒って言う
「我々政府警察は 仲間である筈の政府系企業に 信用されていないと言う事ですねっ!?」
コートハルドが言う
「誠に残念ではありますが… 同じ政府系の組織と言う事もあり 彼らは我々政府警察の事に詳しいですからね?」
シェイムが悔やんで言う
「…クッ 折角 アールスローン国中の地区政府警察を使った 大掛かりな準備を整えたと言いますのにっ ここへ来て その襲撃の的とされる政府系企業が逃げ出してしまうとは…っ これでは捕らえるべき犯人らが現れず…っ 現行では正体を見破る術も無いとなっては その犯人を捕らえるなど…っ」
警察官が電話の途中で言う
「メイリス顧問官 レムル地区の政府警察から 強化警戒中の警官らの 昼休憩はどうしたら良いかと 確認の連絡が入っているのですが…?」
シェイムが顔を向けて言う
「昼休憩?」
コートハルドが言う
「ああ、そうですね?一先ず今は何処の地区も 企業の会談や会合は行われていないので 今の内に 休憩を取らせて置きますか?」
シェイムが悔しそうに言う
「…っ そうですね?犯人逮捕へ全力を向けている今 正直休憩の事などは 考えても居ませんでしたがっ その今は 何処も襲撃をされる可能性が無いとあれば この間に…」
コートハルドが警察官へ頷いて見せる 警察官が頷いて電話へ戻る コートハルドが言う
「このまま作戦準備態勢が長引くとなると 現在 政府警察がその通常業務を委任している 国防軍との兼ね合いも出て来ますから」
シェイムが衝撃を受ける シェイムの脳裏にアースの姿が浮かびシェイムが怒りを抑える コートハルドが言う
「なるべく速く作戦は決行したい所ですが… 困りましたね?それこそ あの歴代国防軍1と言われた 総司令官様であられましたら この様な時 一体どの様な作戦を…?」
シェイムが怒って言う
「我々政府警察はっ 正義の組織ですっ!国防軍のっ あの悪魔の作戦を 実行するような事などっ!」
コートハルドが苦笑して言う
「はい もちろん ハブロス殿へ 我々政府警察の作戦を 考えて頂こうとは言いません ただ… メイリス顧問官は 嫌々とはあられましても この数ヶ月間は そのハブロス殿と同組織で 彼の作戦に参加しておられた訳ですから 何かしら… そちらからヒントの様な物でも 得られては居られないものかと…?」
シェイムが言う
「あの悪魔から 我々政府警察の作戦へのヒントをっ!?…いえっ そもそも 彼の作戦と言うのはっ どれも 彼にとって使える者を…っ それこそ神や悪魔まで 全てを使うと言う 無礼極まりない 作戦でしてっ!」
コートハルドが苦笑して言う
「使える者を全て使う… そうですね?そもそも 司令官と言う役職は 言い方を変えれば 人を扱う為にある役職ですので その司令官殿が組まれる作戦は そう言ったものであって間違いは 御座いませんかと?」
シェイムが言う
「そうと言う事でしたら 私は 顧問官であって 司令官や総司令官では有りませんのでっ 顧問官と言われる その役職の通りに 人へ指導を与える立場です!それは決して人を使う命令などではなくっ どちらかと言えば 実行の権限を持たずに 彼らへ お願いするとっ!?”下手に出る立場ですから”っ!?そもそもの心構えが違うのですよっ!」
シェイムがコートハルドへ言い迫っている コートハルドが苦笑して言う
「そちらは… 失礼を致しました …ですが その… そうと言う事でしたら?この際 メイリス顧問官はそちらの役職名のままに それこそ下手に?お願いをされては如何かと?」
シェイムが言う
「私が 下手にお願いを?それは 一体どちらの方へ…?」
配達業者が現れて言う
「ちわー!アールスローン特急便でーす!メール便の集荷に来ましたー!」
警察官が言う
「ああ、いつもご苦労様 では こちらをお願いします」
警察官が荷物の受け渡しを行っている シェイムがハッとして言う
「そうですね!?それならっ!…ちょっと そちらのメール便の方っ!お待ち下さいっ!」
配達業者が疑問して言う
「はいー?お荷物の追加ですかー?」

【 ART マシーナリー塗装室 】

ランコックが怒って言う
「ダーメだっ!」
ラミリツが怒って言う
「何でっ!?折角 整備部の皆が午前中一杯掛けて 5機の420マシーナリーを 仕上げてくれたのに!?早速 午後の訓練から使わせてよっ!?良いじゃないっ!?」
ランコックが言う
「だから言ってんだろっ!?カラーリングを終えないで 納品するなんてっ!このアールスローン1の塗装士である ランコック様が許さねぇっ!」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「それを言うなら こっちだってっ!?」
ランコックが言う
「そっちだってなんだっ!?こっちは それこそアールスローン1の司令官様から このARTが使うマシーナリーの 最高の塗装を任されてるんだっ!」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「さ、最高の塗装…?」
ランコックが言う
「おうよっ!それを 最高じゃねぇ 中途半端な状態で使わせるなんて事はっ!この俺の塗装士としての 魂を買って下さった 司令官様に申し訳が立たねぇ!」
ラミリツが困って言う
「うーん そっかぁ… 分かったよ?僕らART2が頑張っているのと同じで アンタたちも 自分たちの仕事を …魂を込めてやってるって事?」
ランコックが言う
「そう言う事だ!…なんだ?意外と 話の分かる 政府長様じゃねぇか?」
ラミリツが苦笑して言う
「それはどう言う意味?僕だって 政府長攻長として 元GPTである ART2の隊長として ハブロス司令官に その魂を買われて ARTに居るんだよ?アンタなら 分かるでしょ?」
ランコックが言う
「おう!それもそうだったな?」
ラミリツが微笑する ランコックが笑って言う
「じゃ無かったら こんな生意気な クソ餓鬼なんか ARTには お入れになられないよなぁ!?あの御曹司様はよぉ?」
ラミリツが衝撃を受けて怒って言う
「ちょっ!?それってっ!1言も2言も 多いんだけどっ!?」

通路

ラミリツが歩きながら言う
「もー… 折角 マスターグレイゼス中佐から ART2用のジェットエンジン付き最新マシーナリーの整備が 5機終わったって聞いて 午後からは 本格的に訓練出来ると思ったのに… でも しょうがないか?…えっと それなら… 残りの休憩時間の間に 午後の訓練内容考え直さないと?」
ラミリツがマシーナリー研究開発室の前を過ぎ去る

【 マシーナリー 研究開発室 】

エミーが言う
「オーライ オーラーイ… ストープ!」
大型トラックが停車して ワンマスと整備員たちがトラックから出てきて 荷台へ向かう グレイゼスが疑問して言う
「あれ?今日納入予定の 残りのジェットエンジンだけにしては…?」
ワンマスが資料を持ってやって来て言う
「ルイムスンジェットやその他 部品供給企業からの搬入が順調で 予定より多くジェットエンジンの組上げが進んでいるんです …とは言え 余り急かしても 皆さんの負担になると思って…」
エミーが言う
「オーライ オーラーイ… ストープ!」
もう一台の大型トラックが停車する ワンマスが言う
「後半は 210マシーナリー用のジェットエンジンを 組んで置きました!これなら!」
グレイゼスが衝撃を受ける ワンマスが気付かずに笑顔で言う
「先に仕上げて置いたとしても 元となる210マシーナリーが揃うまでは 作業を開始しないで済むでしょう!もしくは 1日数機程度なら 大して…」
グレイゼスが苦笑して言う
「その… しばらくは 揃わないと思われていた 元となる210マシーナリーですが… 実は 今朝 全機が揃ってしまいましてね?」
ワンマスが衝撃を受けて言う
「えっ!?あれ?だって…?マシーナリーの供給は 1日5、6機… 多くとも10機程度だって…?」
グレイゼスが言う
「ええ、以前なら10機程度 それに 最近はお忙しいご様子だったんで それこそ 多くとも5、6機と見積もったのが 一体 どんな魔法を使われたのか?今朝一番に 210マシーナリー30機と予備として依頼していた420マシーナリー5機を 運んで来て下さった様なんですよ?そして ジェットエンジンの方も揃ってしまったとなっては これはもう やらない訳には行かないかな?…と?」
ワンマスが困って言う
「あぁ… そうとは知らず 申し訳ない それなら 210用のジェットエンジンは うちの工場内に置いて置けば良かったかなぁ?…とは言え うちの工場は狭いので そのスペースも無い訳ですが」
グレイゼスが言う
「ああっ いやっ 失礼!もちろん お持ち頂いて大丈夫ですっ!」
ワンマスが言う
「しかし 在庫管理でシステムへ入力をすると せっかちな司令官様の目にも 付いてしまうのでしょう?」
グレイゼスが言う
「そちらは そうですが …まぁ 今回は 急かされたとしても 安全を優先していますと言えば 何とか誤魔化せると思いますので?」
ワンマスが言う
「そうですか そうと言う事なら?」
グレイゼスが言う
「はいっ ですので どうかご心配なく!」
作業員たちが入荷作業を行っている グレイゼスとワンマスがそれを見る

通路

グレイゼスが歩きながら言う
「…とは 言ったものの あの最高の司令官様の事だから マシーナリーを急いで用意した事にも 何かしらの意味があるのかもしれない そうとなれば 出来ない事は出来ないと 先にお伝えして置いた方が良いだろう?」
グレイゼスが苦笑して言う
「こっちのそのせいで 何らかの作戦や予定を遅らせたりしたら 怒られそうだもんな?」
グレイゼスが思う
(我らが司令官様は お忙しい故にか 時間にもお厳しいから…)
グレイゼスが給湯室の横を過ぎそうになると気付いて言う
「…っと?」
グレイゼスが立ち止まり給湯室を見ると 秘書が紅茶を入れている グレイゼスが気付いて思う
(ん?ああ、あのティーカップは…)
グレイゼスが微笑して言う
「お疲れ様?」
秘書が気付き微笑して言う
「お疲れ様で御座います マスターグレイゼス中佐」
グレイゼスが言う
「あ、そうか 丁度?…また 昼休憩の時間だから?」
グレイゼスが時間を確認する 秘書が言う
「はい ハブロス司令官へお出しする お昼のお茶を 用意致しておりました …どうぞ?空きましたので?」
秘書が給湯室を出る グレイゼスが気付き言う
「ああ、いや?俺は給湯室に用があった訳じゃなくて えっと… そのハブロス司令官は やっぱり 今日も午後は お忙しいのかな?」
グレイゼスが思う
(そう言えば 昨日の午後も忙しかった筈だから あの大量のマシーナリーの搬入は… 終業後に行ったって事か?あの時間厳守のハブロス司令官が 帝国で残業したって事なのか?)
秘書が言う
「本日の午後の予定は 一度 全てキャンセルとなったのですが 政府本部の方から 要請が入りましたので そちらを確認してからでなければ 少々分かりかねるのですが」
グレイゼスが疑問して言う
「政府本部から?あぁ… そうなの?…へぇ?そんな事もあるもんなんだな?」
秘書が苦笑して言う
「…また マシーナリーの 緊急調達要請ですか?」
グレイゼスが衝撃を受けてから苦笑して言う
「あっ いや?今回は違うよ?」
秘書が苦笑して言う
「左様に御座いましたか でしたら… あ、申し訳御座いせん お紅茶が冷めてしまいますので」
秘書が道を急ぐ グレイゼスが言う
「ああ、うん それじゃ 俺も ハブロス司令官へ連絡したい事があるから また 一緒に入って良いかな?」
秘書が気付き言う
「では 私は 改めて参りますので どうぞ お先に 御用をお済ませ下さい」
グレイゼスが疑問して言う
「え?ああ、いや?特に 大した事じゃないから 俺の方こそ ついでで構わないんだが?」
秘書が言う
「左様に御座いますか?では…」
秘書が紅茶のトレーへ 林檎の幼果を用意する グレイゼスが反応して思う
(あれ?あの林檎… また?)
秘書が続いて書類ホルダーを用意する グレイゼスが言う
「ハブロス司令官は 林檎が好きなのかな?」
秘書が反応してグレイゼスを見る グレイゼスが疑問して言う
「あ、あれ?違った?その果物は 林檎に見えるんだが?昨日も一昨日も?」
秘書が言う
「はい ハブロス司令官へ お昼のお紅茶をお出しする際に 一緒にお出しするようにと 毎日 新鮮なものを ハブロス家のお遣いの方が お届け下さいます」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「家の遣いの方が 毎日?…へぇ?そう言うものなの?流石と言うか なんと言うか… 高位富裕層の世界は 知れば知るほど凄いんだなぁ?」
グレイゼスが苦笑して思う
(とても 俺には理解が出来無いと言うか… 出来そうに無い…)
秘書が苦笑して言う
「そうですね?社長や会長と言った方が 高位富裕層の方である場合は さして珍しい事では御座いませんが 日々届けられるそちらが お庭で取られた 林檎の幼果であると言うのは やはり ハブロス家特有ですね?」
グレイゼスが言う
「え?庭で取られた?」
秘書が言う
「通常はご昼食に付属して お茶受けのデザート類も用意されるのが一般的ですが ハブロス家の方が ご昼食を召し上がらないと言う事が 本当の事と」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「え?昼食を食べない?」
秘書が言う
「はい 私も このARTへ入りましてから 改めて確認する事となり そちらも驚きました」
グレイゼスが言う
「あ… あれ?ちょっと待ってくれ?ハブロス家の人は昼食を食べないの?それは… 何で?」
秘書が疑問して言う
「そちらはもちろん ハブロス家は歴代国防軍長のお方ですので 歴史的な伝統であられるものかと…?」
グレイゼスが言う
「歴史的な?伝統でって…?」
秘書が紅茶を気にしてから言う
「あの… 大変 申し訳御座いません マスターグレイゼス中佐 お話の途中で御座いますが」
グレイゼスがハッと気付いて言う
「あぁっ いやいや こちらこそっ …紅茶は熱い内に出さないとな?」
秘書に続いてグレイゼスがドアへ向かう

【 ART 司令官室 】

アースが作業を終えて軽く息を吐いて思う
(流石に 始業前にマシーナリー35機を誘うのは 無理があったか… それとも いつもより朝食を早めたせいか 空腹感が出て来たな …いや 会談や会合が中止になった事で 気が抜けたと言うのもあるのかもしれないが…)
アースがあくびをしてから思う
(オマケに睡魔まで来たか… そうだな 始業前にフルに2時間 マシーナリー勧誘のソロライブをやって来たんだ 午後の予定も全て中止となれば… 昼休憩は仮眠を取るか?)
コンソールにランプが灯りモニターに秘書の名前が出てドアが開かれ 秘書がやって来て言う
「お疲れ様で御座います ハブロス司令官 お昼のお茶をお持ち致しました」
アースが言う
「ああ、ありがとう 午後の予定に 変わりは無いか?」
秘書が紅茶と幼果をデスクへ置いて言う
「そちらに関します事なのですが…」
アースが言う
「うん?」
秘書が書類を用意して言う
「先ほど 届きました 政府本部からの書類に ART最高責任者であられるハブロス司令官へ 政府企業の会合へ出席して頂きたいと言う旨の依頼書が 込められておりまして」
アースが疑問して言う
「そちらの依頼が 政府本部からの依頼とは?どう言う事だ?」
秘書がアースへ書類を渡す グレイゼスが秘書の後ろに居て疑問して思う
(政府の企業とは言え それらの会合への出席っていうのは… そもそも 企業の会合は企業同士のやり取りなんだから それに政府… 本部が と言うのは?)
アースが書類を読み苦笑して言う
「…なるほど ターゲットを見失った 政府警察が そちらの作戦に 私を使おうと言う事か?」
グレイゼスが呆気に取られて思う
(政府警察の作戦に?その作戦に ハブロス司令官が誘われた!?)
グレイゼスがアースを見る 秘書が言う
「そちらの政府系企業を狙う犯罪者らへ 政府警察の動きを悟られない為にも 依頼内容へ対する返答は 会合への出欠席により 判断するとの事に御座いますので こちらから政府警察への返答連絡は 致しませんが」
グレイゼスが思う
(まぁそうだよな?犯人が絞り込めて居ないとなれば それら会合へ関連する企業が 政府警察へ連絡をしたりなんかしたら 何処かで犯人に気付かれ その会合を狙わない… もしくは別の手を打たれるという可能性もある となれば?)
グレイゼスが秘書を見る 秘書が言う
「そちらの政府本部からの依頼により 執り行われる 会合へのお誘いは ご欠席と言う事で 宜しいでしょうか?」
グレイゼスが呆気に取られて思う
(え?欠席…?つまり 政府本部からの依頼を 断ると言う事か?)
アースが書類を見ながら言う
「この依頼書にある文面からして 多少の修正はあるものの 同内容の物が 元の出席予定であった企業の下へと送られている その上で作戦立案者のサインは手書きだ つまり 奴は私を認識した上で こちらの作戦へ誘っていると言う事だろう?そうとなれば 断る訳には行かないな?」
グレイゼスが思う
(作戦立案者?それは…?)
秘書が一瞬驚いてから困って言う
「し、しかし…っ」
アースが紅茶の角砂糖を手掴みで3つ入れ かき混ぜながら言う
「私もメディアにて聞いたものだ 正確な情報かは知れないが 犯行の手口とそちらに掛ける時間の短さ… 恐らく 通常の企業経営者を使っての作戦では 犯人の逮捕は難しい 更に 現在に置いては その為の政府警察が 既に動いていると言う事前情報まで 犯人らへ与えられてしまっている この状態ともなれば… …うん?」
アースが紅茶を見て疑問してからティーカップに触れる 秘書が気付き言う
「あっ 申し訳御座いません お紅茶が冷めてしまいました 直ぐに淹れ直しますので…っ」
秘書が向かおうとすると アースが言う
「いや、構わない」
秘書が一瞬呆気に取られると アースが紅茶を一口飲んでから言う
「では 午後の予定は 中止になる以前の 元のままと考えて置いたら良いな?最も 企業会合とは名ばかりの 唯の集まりとなるだろうが…」
秘書が言う
「そちらへ ご出席されると言う事でしたら… 国防軍やARTの隊員を 手配致しますか?」
アースが言う
「いや?」
秘書が言う
「え…?」
アースが書類を見て言う
「”政府警察が 皆様の御身の保障を お約束します” と 書かれているだろう?つまり 余計な手を加えるなと言う事だ その上で 国防軍の者とは言え 高位富裕層である私へ対し 政府本部と政府警察の名の下に この様に記したからには そちらの約束が果たされなかった際には 相応の賠償を行ってくれる筈だ」
グレイゼスが衝撃を受けて思う
(まさか それを得ようと 何らかの手を打つつもりなのか…っ!?)
グレイゼスがアースを見る アースが書類を見ながら紅茶を飲む 秘書が言う
「そちらはそうかもしれませんが…っ それで本当に ハブロス司令官が 事件に巻き込まれるような事があっては…っ」
グレイゼスがハッとして秘書を見て思う
(事件に巻き込まれる… そうだな?そもそも 本当に今起きていると言う その犯行に ハブロス司令官の出席している その会合が狙われたら?身の危険というものは 確かに存在する だから これは そう軽く考えて良いものでは…っ?)
アースが言う
「その時こそ 作戦決行の時だろう?とは言え 今作戦に対して ゲストである 私に出来る事は 彼ら政府警察が 迅速な対応をしてくれる事を 願う事だけだがな?」
秘書が言う
「では 本当に…?」
デスクにある電話が鳴る 秘書が自身が持っている子機を着信させて言う
「はい、こちらは ART本部司令官室で御座います …はい、本日13時からの会合は 実施されるのですね?…はい 私どもARTは…」
秘書がアースを見る アースが頷く 秘書が表情を困らせてから言う
「…先の予定の通り 会合へ… 出席をさせて頂きます …はい では 本日13時に メイス地区の御社8階の大会議室にて …はい 通常通り 開会のお時間へ合わせ 向かわせて頂きます」
アースが微笑して紅茶を飲んでカップを置く

秘書が礼をして立ち去ると アースが軽く息を吐き 政府からの書類を一度見てから書類を置き その横に置かれている銀の皿にある幼果を手に取って一口食べた後 何気に視線を向けて気付き 衝撃を受けて言う
「マスターグレイゼス中佐っ?」
グレイゼスが苦笑して言う
「…はい お疲れ様です ハブロス司令官」
アースが呆れて言う
「居たのか?」
グレイゼスが軽く笑って言う
「秘書の方と一緒に 先程から お邪魔をしていました」
アースが不満そうに言う
「居るならそうと言え 秘書と共に入り 入室パスを切り抜けるだけでなく 息を殺して潜んで居たとは?私の暗殺でも企んでいたのか?」
グレイゼスが呆気に取られてから苦笑して言う
「いえ まさか?お仕事の邪魔をしないようにと お話が終わるのを 待っていただけですよ?暗殺をだなんて… 心外だなぁ?」
グレイゼスが近くへ向かう アースが不満そうに言う
「ふん?心外か?どうだろうな?」
アースが幼果を食べる グレイゼスが思う
(あ… あの林檎 食べる事もあるんだな?)
アースが言う
「それで?今度は何だ?420は5機では足りなかったのか?」
グレイゼスが苦笑して言う
「いえ マシーナリーの緊急調達依頼では ありませんので」
アースが疑問して言う
「…違うのか?では何だ?他に 何か急を有する 問題でもあったのか?」
アースが幼果をティーソーサーへ置きグレイゼスを見る グレイゼスが反応し気を取り直して言う
「あ、いえ?特にそれらの問題も ありません」
アースが呆気に取られて言う
「…問題は無い?」
グレイゼスが苦笑して言う
「はい、マシーナリーの調達はもちろん ジェットエンジンの供給も その他を含めて 今は 全て順調です」
アースが疑問して言う
「では 何だ?」
グレイゼスが言う
「何と言うほどでは無いのですが… その様に 順調な状態でありましても 1日にこなす事が出来る 我々の作業には限界がありますので…」
アースが言う
「それはそうだろう?確か 予定では 1日10機程度が限界だと 聞いていたと思うが?」
グレイゼスが言う
「はい ですので…」
アースが言う
「可能な限り 急げるに越した事は無いが 以前も言った通り 今回の機能には危険性が伴う ジェットエンジンの点検はもちろんだが その他との兼ね合いも含め 1機の完成には時間を掛けてでも 安全性を重視してくれ」
グレイゼスが呆気に取られてから言う
「あ はい そちらは …その様にと 気を付けます」
アースが紅茶を手に取って言う
「ジェットエンジンに関しては 思っていた通り ワンマス会長が我々の力となってくれたが 再設計や個別の設定までを こなしてくれたとは 予想以上だった …今更 私が言う必要も無いと思うが 今後も上手くやってくれ」
グレイゼスが微笑して言う
「はい ワンマス会長は もう すっかり我々の仲間ですよ?」
アースが微笑して言う
「そうか では これからも上手く行くだろう」
アースが幼果を食べる グレイゼスが気付いて思う
(うん?入れる砂糖の数は減ったとは言え… それでも 砂糖3個を入れた 甘い紅茶を飲んだ上でも 食べられるとなると… あの幼果って奴は ひょっとして…?)
アースが言う
「それで?結局 お前の用は何なんだ?マスターグレイゼス中佐?」
アースが幼果の最後の一口を前に グレイゼスを見る グレイゼスが反応して言う
「ああ、はい そうですね?用と言う程のものでは ありませんでしたが つまり そう言う事で?マシーナリーの完成は 1日10機以上は無理だと言う ご報告と言いましょうか…?」
アースが言う
「それだけか?」
グレイゼスが言う
「はい」
アースが言う
「では 緊急でも何でもないな?それに 内容も そちらは作業報告と言われるものであって 間違いないだろう?」
グレイゼスが言う
「はい、仰る通りですかと?」
アースが言う
「だったら 何故この時間に 報告を行いに来たんだ?お前は?」
グレイゼスが言う
「それは… 司令官様のお忙しい就業中に お邪魔をしてまで行う報告ではありませんかと…?」
アースが疑問する グレイゼスが苦笑して言う
「ですので 休憩中に ご報告がてらお話を… と言う形でも 良いかと思いまして?」
グレイゼスが思う
(そうだよな?結局 報告はしたが そもそも その報告さえ必要は無かったみたいだし これなら つまり休憩中の雑談程度って事で?)
アースが沈黙した後 不満を示すように幼果を持つ手を揺らしてから言う
「業務に関する事なら 就業中に行うのが通常であって 休憩中には行わないものだ そうでなければ 休憩にならないだろう?お前は他の連中へも その様にしているのか?休憩中の話と言う名の下に それら業務を行わせていると言うのならば 減給対称だぞ?マスターグレイゼス中佐っ?」
グレイゼスが衝撃を受け慌てて言う
「え!?い、いえっ!?決して そのような事は!?…そもそも これは 唯の雑談であって 休憩の食事中にちょっと話すような?」
アースが不満そうに言う
「ふん…っ そうか」
アースが幼果を食べようとする グレイゼスが言う
「その林檎 食べる事もあるんですね?」
アースが衝撃を受け行動を止める グレイゼスが苦笑して言う
「ハブロス家の方は 昼食を召し上がらないと 伺ったもので?」
アースが不満そうに言う
「…こちらは 許容範囲だろう?」
アースが不満のままに残りの一口を食べ芯をゴミ箱へ捨てる グレイゼスが疑問して言う
「許容範囲?」
アースが言う
「それと昼食を食べないと言うのは 何もハブロス家に限った事ではなく 古くは富を預かった 高位富裕層の者へ架せられた使命であったものだが 時代の変化により 階級に関わらず食料の安定供給が可能となった事で 行われなくなった習慣というものだ」
グレイゼスが言う
「あぁ… そうだったのですか …あれ?では 現代では行われていない 古い習慣と言う事ですよね?」
アースが言う
「そうだな 既に廃れた習慣ではあるが 今でも 高位富裕層の者は 己の富を強欲する事はないと言う証明の為に 続けている …と言う事になっている」
グレイゼスが気付いて言う
「では…?」
アースが言う
「従って 本来はこの時間に 高位富裕層の者を尋ねて来ると言うのは そちらの確認を行っていると言う事になり 非常識だと言う事だ …覚えておくと良い お前や家族の為だ」
グレイゼスが気付いて言う
「あ… なるほど そう言う事だったのですか… 分かりました では すみませんでした 自分は決してその様なつもりで来た訳では」
アースが言う
「まぁ そうだろうな?そちらの知識が無かったと言うのでは …それに 通常はその手前で 秘書やそれらの者に止められるものだ」
グレイゼスが苦笑して言う
「では 尚更 息を殺して様子を伺っていては いけませんね?」
アースが言う
「そちらは 常識以前の問題だと思うが …むしろ そちらこそ ハブロス家の私に対しては無礼だぞ?その上で もし お前の手に 赤い林檎があれば 即刻 ART及び国防軍からの永久除名処分 もしくは 死刑だな?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「えっ!?そ、そちらは…!?」
アースが言う
「知らないのか?マスター?」
グレイゼスが言う
「赤い林檎?そちらが… 何か?」
アースが言う
「そうか アールスローン信書を読まない お前たちは知らないだろう …まぁ それなら そちらも許容範囲か?」
グレイゼスが言う
「えっと…?」
グレイゼスが思う
(アールスローン信書を読まない?と言う事は…?しかし ハブロス司令官のハブロス家は 歴代国防軍長なんだから そうとなれば 読むべきなのは 国防軍の信仰書である アールスローン戦記であって  政府の信仰書である アールスローン信書ではないんじゃ…?)
アースが言う
「…と、その様な 超高位富裕層とも言われる ハブロス家の私の人生に置いて 初めてとなる 昼食時の雑談を行っている間に」
グレイゼスが衝撃を受けて苦笑して言う
「す、すみません…」
アースが言う
「割と時間が経過したな?午後の予定も決まったとあれば これから仮眠は取られそうにない」
グレイゼスが言う
「あ… では 午後の予定が変更になる以前から 仮眠を取るご予定だったんですね?それは… いえ、そちらも お邪魔をしてしまって 本当に すみませんでした …そうですね やっぱり 作業連絡は 就業中に行うべきでした 反省します」
アースが言う
「そうだな しかし たまには良いだろう… それから それらの無礼も 地位や名誉に関わらず 友人であるのなら許容範囲だ」
グレイゼスが驚いて思う
(友人?俺とハブロス司令官が…?)
グレイゼスがアースを見ると アースが言う
「…いや 言い過ぎた お前は仲間だ」
グレイゼスが衝撃を受けて思う
(言い直された!?…それって?)
アースが言う
「お前がこの林檎の知識さえ 得ると言うのなら 友人として昼食時の雑談を許可してやっても良いが」
グレイゼスが呆気に取られて思う
(この林檎の知識?それだけで?)
アースが言う
「だからと言って2日も3日も 私の昼休憩に マシーナリーの調達依頼を 行いには来てくれるなよ?」
グレイゼスが苦笑して言う
「それは すみませんでした …では やはり 今朝の35機の調達は そちらの2日間へ対する お怒りと言う事で?」
アースが疑問して言う
「うん?あれは 依頼があったから 調達を行っただけだ それに 休憩中であっても 緊急と言うのであれば仕方が無いが 出来れば 続けないで欲しいと言う そちらは私の要望であって 怒っているつもりは まったく無いのだが?」
グレイゼスが言う
「え?まったく…?」
アースが気付いて言う
「ああ もちろんだ …うん?やはり お前たちとは 感覚がズレる様だな?」
グレイゼスが苦笑して言う
「そうみたいですね?」
アースが不満そうに紅茶を飲む グレイゼスが思う
(それにしても 何でズレるんだろうな?俺は怒られたと思った訳だが ハブロス司令官は そんなつもりは 無かったと… それは わざわざ付け加えられた ”まったく” と言った その言葉からしても 恐らく 本心なのだろう …それなら?)
グレイゼスが言う
「それなら 何故?」
アースが疑問する グレイゼスが苦笑して言う
「いくら依頼があったとは言え 35機を これほど速くに用意をするのは 大変であった筈ですし?」
アースが言う
「そうだな?そちらを行うに当たり今朝は 通常より2時間早く起きる羽目となった お陰で 眠くもなる上に 早い時間に朝食を取った事で 空腹感も出て来る …だから 林檎を食べていたのだが?」
グレイゼスが言う
「はい そして 仮眠を取る予定だったと… そちらを お邪魔してしまい 申し訳ないと思ってますが …そもそも 依頼は掛けて置きましたが 正直 それ程無理を押して 全てを揃えて頂かなくとも?通常通り1日10機程度を 持って来て頂ければ 十分かと 自分は思っていた訳で」
アースが気付いて言う
「なるほど 理解した」
グレイゼスが疑問して言う
「え?」
グレイゼスが思う
(むしろ 今度は俺が理解出来ないんだが…?)
アースが言う
「やはり それは 私が高位富裕層であるからだ」
グレイゼスが思う
(え?えっと…?)
アースがグレイゼスを見て言う
「では そちらを単純明確に説明するのであれば… マスターグレイゼス中佐?お前は 明日も変わらずに居るだろう?」
グレイゼスが疑問して言う
「え?あ、はい?そうですね?明日も自分は出隊予定ですので… いえ、むしろ これからしばらくは 休みは取られませんかと?」
グレイゼスが思う
(何しろ マシーナリーもジェットエンジンも入荷されてしまっているからな?これはもう 作業を終えるまでは 間違いなく休暇は取られそうにない …うん?それじゃ ハブロス司令官は 明日にでも休暇を取る予定だったのか?そう言う事なら…)
アースが言う
「だが 私には そちらの確証が無い」
グレイゼスが言う
「ああ… そう言う事ですか?つまり ハブロス司令官は 明日にでも何か ご予定が?」
アースが言う
「予定にしたくは無いのだが ともすれば 今日 この後にでも 私は 殺されてしまうかも しれないだろう?」
グレイゼスが衝撃を受けて言う
「はいぃいっ!?」
アースが言う
「だから 全ての予定は 可能な限り 生きている内に 終わらせようとしているのだと… これでお前にも理解が出来ただろう?」
グレイゼスが言う
「あ… あの?それは…っ その、仰りたい事は分かるんですが?」
グレイゼスが思う
(だからって何も 命の心配までする必要が…?)
アースが言う
「高位富裕層の長男は いつ殺されても可笑しくない 従って 基本的に予定の持ち越しは 行なわないものだ マシーナリーの勧誘35機は確かにキツかったが 実行可能な範囲だった だから 終わらせて置いたのだと それだけだ それ以外の理由は 何一つ無い」
グレイゼスが苦笑して言う
「あの… ひょっとしてですが そちらも 高位富裕層の 古い習慣と言うものでは?」
アースが言う
「そうだな?従って 現代に置いては…」
グレイゼスがホッとして思う
(あぁ やっぱりか?けど 少し分かって来た 俺たちの会話がズレる その理由は このお方が その古い習慣を まるで…)
アースが言う
「行われていないもの ではあるのだが それでも」
グレイゼスが思う
(行っているように 見せかける… それが高位富裕層の世界 と言うものなのか?だから…)
アースが言う
「我がハブロス家に置いては 現代に置いても ヴォールの名は2番目の子供へ与えている」
グレイゼスがハッとする アースが言う
「そうとあれば 定められた習慣も変わらない」
グレイゼスが呆気に取られて言う
「…あ、あの …それでは?」
アースが時計を見てから 政府の書類を見て言う
「そろそろ時間だ すまないが 雑談は終わりにする」
グレイゼスが言う
「あ、はい その… こちらこそ 結局 休憩時間一杯に お邪魔をしてしまい すみませんでした」
アースが立ち上がって言う
「まぁ良いだろう お前が居なければ これから政府の作戦へ参加をすると言うのに 気を抜き過ぎてしまっていたかもしれない …そうと考えれば 昼休憩中の雑談も悪くは無いな?」
アースが立ち去る グレイゼスがアースの背を見送った後 デスクに置かれている空のティーカップと幼果を見る

【 政府警察 】

警察官たちが言う
「マイルズ地区の企業懇談会 及び 企業会合は 予定数の半数にて 全5会場にて実施を確認」 「リング地区の企業懇談会は全て中止 会合は3会場にて実施を確認」 「レファム地区の…」
シェイムが資料を確認している ミックワイヤーがやって来て言う
「状況はどうかな?」
コートハルドが言う
「はい メイリス顧問官の機転により 中止予定であった各地区の企業会談や会合が 実施される事となりました」
ミックワイヤーが言う
「一時は全てが中止になった企業のそれらが 行われるようになったのは助かるが…」
警察官たちが言う
「マルック地区の企業懇談会は 5会場のみ実施を確認」 「プロイム地区の企業懇談会は全て中止 会合は4会場にて実施を確認」 「ランル地区の…」
ミックワイヤーが言う
「実施される会場数は少ないとは言え 万が一の際そちらへ向かわせる 部隊の方は大丈夫かね?警機を向かわせるにも 場所によっては 最長で18分を越えてしまう 犯人らの犯行に掛かる時間は10分に満たないという報告さえあるが?」
ミックワイヤーがコートハルドを見ると コートハルドが言う
「いえ、今作戦には 警機は使用しません」
ミックワイヤーが呆気に取られて言う
「うん?そうなのか?それでは…?」
コートハルドが言う
「はい そちらは メイリス顧問官の作戦でして」
ミックワイヤーがシェイムを見る シェイムが書類の一部を見て反応してから微笑して言う
「…やはり あの人は この誘いに乗って来ましたね?」
シェイムが思う
(あの性格ですから いくらその他の国防軍の企業が来ないとあっても… いえ?むしろ そうであるからこそ 貴方は断らないっ そうとなれば 今度こそ 私がっ)
コートハルドが言う
「メイリス顧問官?」
シェイムがハッとして言う
「あっ!はいっ コートハルド警察長 何か?…と、」
シェイムが慌てて敬礼して言う
「失礼致しましたっ ミックワイヤー長官っ!お疲れ様で御座います!」
ミックワイヤーが頷いてから言う
「うむ メイリス顧問官 作戦はどの様になっているのだろうか?コートハルド警察長の話によると 今回の作戦には警機を使わないとの事だが?」
シェイムが言う
「はい 警機は確かに我々政府警察に置いて 最も強い部隊ではありますが 政府警察の部隊は 何もその警機だけではありません そして 我々政府警察は アールスローン国内のそれら全てを賄う事が出来なければなりません その為に 政府警察は各地区の多くの場所に 地区警察署を置いています」
ミックワイヤーが言う
「では それらの地区警察署の政府警察官らを 使おうと言う事かな?」
シェイムが言う
「はい!元々警機はテロやそれらの 難解事件を解決するための部隊ですので 今起きている 企業会合などを襲う強盗犯らを逮捕する程度の事でしたら 地区警察署の警官らであっても十分でありますかと!?」
ミックワイヤーが考えて言う
「ふむ… それは…」
コートハルドが言う
「私もメイリス顧問官に言われ考えを改めたのですが 今まで起きている6件の事件に関しましても そちらで傷害危害を受けた企業経営者は居りません そうとなりませば 今回必要なのは警機の様な実質的な力よりも 現場により近い場所から その現場へ迅速に到着する事ではないかと?」
ミックワイヤーが言う
「確かに スピードは重要かもしれないな?今回の事件に置いて最も特徴的なのは その被害額も去る事ながら 犯行に掛かる時間がとても短いと言う事だ そうとなれば 多少戦力は落ちようとも より近い場所から迅速に向かうと…」
シェイムが言う
「はいっ いくら強くとも 到着した先に犯人が居なければ 逮捕するには至りませんっ!そして 地区警察とは言え 彼らは警察官!犯罪者を捕らえる事が出来るとなれば それは 正義の名の下に在る 彼ら自身の喜びともなるでしょう!?」
ミックワイヤーが言う
「ふむ そうだな?近頃の警官たちは 自分たちの手で悪しき犯罪者を取り押さえると言う そちらの意識が少々薄れつつある それはもちろん 政府警察の主力戦力と言われる 警機の活躍もさる事ながら 協力関係にある 国防軍の手を借りやすくなったと言う理由もあるのだが」
シェイムが衝撃を受けてから 気を取り直して言う
「そ… そうであるからこそっ!今こそ 事件の解決を!我々政府警察が行ってこそっ 政府警察の名誉と誇りを 取り戻す事にもなりましょうっ!?」
コートハルドが苦笑する ミックワイヤーが苦笑して言う
「国防軍と協力体制にあるからといって 何も政府警察の名誉や誇りが 失われたと言う事も無いと思うのだが…」
シェイムが言う
「いえっ!この数年間の政府警察の面目の無さは 国防軍の存在はもちろん マシーナリーと言うものを使用する事で やたらと派手に目立つ ARTの存在もありますので!そうとなれば尚更 国外は彼らへ任せ こう言った国内の事件は やはり 我々政府警察が しっかりとこなしていかねばなりません!」
コートハルドが言う
「メイリス顧問官はやはり そちらを気にされて…」
ミックワイヤーが苦笑して言う
「確かに 我々政府は過去の日陰から 更なる日陰へと追いやられている感覚はあるが… しかし 私は何も 犯罪を防ごうとする我々政府警察が 目立つ必要もないかと 思ってはいるのだが それでも確かに メイリス長官やあのハブロス総司令官が 両組織の長であった時が 我々政府警察の華であったのかもしれないな?」
コートハルドが苦笑して言う
「確かに あの頃の政府は 少々華々しかったかもしれませんね?」
ミックワイヤーが書類をめくって言う
「そして それは 国防軍の方も同じであったと思うのだが… その国防軍も かのお方が 去られてからは …っ!?これはっ!?」
シェイムが言う
「”かのお方が”… ふ… ふふふ…っ」
コートハルドがシェイムの様子に苦笑している横で ミックワイヤーが書類を見て呆気に取られている コートハルドが気付き疑問して言う
「ミックワイヤー長官?何か…?」
ミックワイヤーがシェイムへ向いて言う
「メイリス顧問官っ?こちらのメイス地区にある企業へも 警機を向かわせる事は しないと言う事でっ?」
コートハルドが言う
「そちらの メイス地区の企業で何か?」
シェイムが言う
「今回の作戦におきましては!どちらの企業へ対しても 警機は向かわせる予定はありません!何よりもスピードが全てですのでっ!」
ミックワイヤーが言う
「しかし こちらは…っ 何かあってからでは取り返しが付かなくなる…っ 少なくともメイス地区へは 向かわせる必要があるのではないだろうかっ?」
コートハルドが書類を確認して驚いて言う
「企業参加者名にARTが!?ハブロス家の あの アース・メイヴン・ハブロス殿が ご参加されると言う事ですね!?確かに こちらは何かあってからでは取り返しが付きません メイリス顧問官!?」
シェイムが言う
「大丈夫ですっ そちらも 作戦の内ですのでっ!」
ミックワイヤーとコートハルドが呆気に取られてから 顔を見合わせて言う
「作戦…っ?」 「メイリス家とハブロス家による 作戦と言う事なら…」
ミックワイヤーとコートハルドが一度真剣な顔になった後 ミックワイヤーが困り苦笑で言う
「だ… 大丈夫である筈なのだが…?」
コートハルドが言う
「何故か… 今は とても心配です…?」
ミックワイヤーが言う
「う、うむ…」
ミックワイヤーとコートハルドがシェイムを見る シェイムが不気味に笑っている
「ふ…っ ふふふふふ…っ」
ミックワイヤーとコートハルドが心配する

【 某政府企業 本社 前 】

高級車が止まると ドアが開かれ アースが降り SPたちに囲まれ社内へ向かう アースが歩きながら周囲を警戒して思う
(表向きに見える警備は 政府警察の警備部隊… 人数は通常時に比べ約2倍 公へ対策本部を設置した事を宣言したとあれば この程度は常識の範囲だが 問題は…)
アースがSPたちと共にエレベーターへ向かう

アースとSPたちがエレベータ内へ乗り込み SPが回数ボタンを押す エレベータが動き出す中 アースがエレベータの操作コンソールを見て思う
(作戦実行現場ともなりうる 会場であるというのに 追加された機材所か 既存のそれらさえ 事前のチェックがなされた様子が無い?…このずさんな警戒は?警備部隊の増員は 数だけか?そして 何より…)
エレベータが到着すると SPと共にアースがエレベータを出て数人の警備員たちの前を過ぎながら会場へ向かう アースが警備員たちの様子を確認していて思う
(事件の発生を確認し 迅速に情報の伝達を行う必要がある その警備員たちの誰一人として 相応の無線装置を装備していないとは?…こいつらは そこらの民間警備員かっ?)
会場の前で 企業社員がアースの顔を見てから礼をして言う
「ART最高責任者 アース・メイヴン・ハブロス様 本日は ようこそおいで下さいました ご同伴の方はこちらまでで どうぞ 室内にて 会合開始時刻までを お寛ぎ下さい」
SPたちが一歩下がる アースが思う
(この様な警備状態の中で この私を使った作戦を 決行すると言うのか?…とても作戦開始までの時間を 寛いでなど過ごせそうに無いのだが …本当に大丈夫なのか?シェイム・トルゥース・メイリス顧問官っ?)
アースが言う
「…お前たちは 下がって良い」
SPたちが礼をして言う
「はい」
アースが思う
(むしろ あの様な警備員らなどより お前たちに居て貰いたい程だがな…)
アースが開かれたドアへ入って行く SPたちがアースの入室を確認してから立ち去る

【 政府警察 】

警察官らが言う
「企業会談 及び 会合の開始時刻となりました!各地区の警備状態 異常なし」 「各地区警察の状態 通常状態と認識 主立った事件事故の発生は見受けられません」
コートハルドが言う
「メイリス顧問官 事件発生時の連絡は どの様に回されるのでしょう?もしや そちらも…?」
シェイムが言う
「事件発生時の連絡も 通常通り 警備部隊から地区警察へ直接行うようにと指示をしてあります いくら今回の事件が事前に認識されているものであろうとも そちらの解決へ向かう彼らの状態は 通常の状態と変わりありません そうとなりませば ここで通常のそちらを変えて 下手に混乱を招くよりも 通常通り行う事で得られる そちらの安定性と迅速さを発揮して頂く作戦です!」
コートハルドが言う
「通常通りで…」
シェイムが言う
「はいっ!作戦とは 普段から行われている それらの集大成であるものですから!そうであるのなら 尚更 そちらの通常状態を維持させると共に 十分に発揮させる事こそが 作戦指導者の責務と言われるものでしょう?」
コートハルドが言う
「…それでしたら メイリス顧問官?お言葉ですが」
シェイムが疑問する コートハルドが言う
「今更言うようですが やはり 警機を用いた方が宜しいのでは無いでしょうか?地区警察は確かに同じ政府警察ではありますが 彼らの通常は その… 言ってしまえば メイリス顧問官が思われているほど 期待出来るものでは無いかもしれません」
シェイムが衝撃を受けて言う
「えっ!?」
コートハルドが言う
「確かに 今回の事件には 今の所 負傷者の報告はありませんが それは これら会談や会合への出席者が 比較的財力に優れていると言う事から 迅速に犯人らの要求に従い 身代金を支払っている事から 免れているだけであって もし それに購っていたのであったら 負傷者の報告がされていたかもしれません 現に 犯人らは銃やナイフと言った凶器を所持していたと言う情報もありますし そうとなりましては」
シェイムが言う
「そちらは 負傷者が出ていない事への理由としては頷けますが だからと言って 銃やそれらの凶器を所持していた事だけを理由に 警機を導入するというのは… 今回は 金額的には破格の大事件ですが その分と申しましょうか?比較的規模に置いては 小規模な事件でありますので そちらへは 使われない事が通常でありますかと?」
コートハルドが言う
「そちらは定義に置いてはそうですが… しかし 何しろ今回の作戦には 多くの高位富裕層の方へご参加を依頼し 請け負って頂いていると言う現状ですので そちらの方々に万が一の事がありましては…」
シェイムが言う
「それら高位富裕層の方々も 1名を除いては皆 我々政府の仲間たちですっ そして 今回の作戦は その彼らの敵である 企業会談や会合を狙う犯人たちを 捕らえようと言うのですから!そもそもの そちらへ ご協力を頂けるのは 当然の事でありますかと?それに もちろん ご協力を頂いている我々が全力を尽くすのはもちろんですが 地区警察であっても 凶器を所持した犯人の拘束術は取得させてあります そうとなりませば やはり 私は現場へ急行出来る 地区警察の力を 優先するべきだと思うのです」
コートハルドが言う
「うーん 1名を除いては皆仲間… むしろ… いえ、でしたら この際申し上げてしまいますが 私は正直 いくら同じ政府系の企業の方でありましても 彼らが本当に善意のみで 今作戦へご参加を下されているとは 思えないのです」
シェイムが言う
「そちらは?」
コートハルドが言う
「そちらは 彼ら政府の企業と言うものは… いえ、今は そちらは良いとして では 仮にメイリス顧問官の仰る通り 高位富裕層の方々から ご協力を頂けているのなら尚更 我々政府警察は 確実に 犯人らを捕らえねばなりませんかと?」
シェイムが言う
「はいっ そちらは 勿論です!その為にも まずは何よりっ」
コートハルドが言う
「まずは何より?」
シェイムが言う
「犯人らが現れてくれなければ 何も始まりませんっ!」
コートハルドが衝撃を受けてから苦笑して言う
「そ、そちらは確かに… とは言え 私は出来れば 犯罪が起きない事を 願いたいのですが」
シェイムが電話受付の警察官たちの背を見詰めながら言う
「さぁっ 早く来なさいっ」
コートハルドが困り苦笑で言う
「メイリス顧問官?そちらは… ともすれば 犯罪の発生を願っているとも 取られますので どうか…」

【 企業会合所 】

主催者が何処かぎこちない様子で言う
「…では そろそろ…?皆様方のご挨拶なども 一通り終えられましたかと…?」
会場内の企業主たちが顔を見合わせた後 皆が視線を向ける 視線の先アースが寛いだ様子で椅子に座っている 企業主たちが顔を見合わせた後 主催者を見る 主催者がアースを見ていた様子から気を取り直して言う
「間も無く トレードチョイスを開始致しますが …皆様 宜しいでしょうか?」
企業主たちが沈黙で了承を示す アースが変わらぬ様子で思う
(誰が宜しいのだろうな?恐らくここにいる誰もが トレードの事など考えてはいないだろうが)
アースが視線を向けると コンソールにある時計が13時10分を示す アースが思う
(犯行を開始するには 正に 宜しい時間だ …さて 何処の企業が当たりを引くか?)
主催者が言う
「では これより 第一トレードを開始致します 開発企業の方は 御心向けのオーナー企業の方へアプローチカードの添付を お願いします」
開発企業側の照明が落されると 間を置いてレッドカードが卓上へ流される 多数のレッドカードがアースの前に集まる アースがカードを見下ろす

【 政府警察 】

警察官らが言う
「企業会談及び会合の開始から 10分を経過 各地区の警備状態 異常なし」 「各地区警察の状態 通常状態と認識 主立った事件事故の発生は見受けられません」
シェイムが警察官らを見詰めている コートハルドが言う
「ちなみに… 警備状態の確認と言うのは?そちらも… 通常通りですか?メイリス顧問官」
シェイムが言う
「はい!そちらも 通常通り 何ら変わりありません!コートハルド警察長!」
コートハルドが苦笑して言う
「そ、そうですか そちらは… 心強いご返答で…」
シェイムが言う
「そもそも そちらの ”通常通り”に異常があれば 通常が異常と言えるでしょう!?」
コートハルドが言う
「はい そちらは仰る通りですかと?しかし その… 通常を知る 私が言ってしまうも申し訳ないのですが」
シェイムが言う
「通常が何か!?」
コートハルドが言う
「そちらの通常を行っております 我々通常の政府警察は …対応が遅いともっぱらの不評でして?」
シェイムが衝撃を受けて言う
「ぐぅ…っ」
コートハルドが言う
「こと、今回の様な 迅速と言われるまでの スピードを求められる作戦に置いては いささか 不安に思うのですが…」
シェイムが気を取り直して言う
「いえっ!コートハルド警察長 そちらに関しましては どうか ご安心をっ!」
コートハルドが言う
「はい!?そうと言われますからには 何か 相応のご対応を!?」
シェイムが言う
「そちらの対応を補佐するべく 現在我々は アールスローン国内の政府警察からの連絡が集まるこの 政府警察本部に居る訳です!つい先日までの ARTに居いては マスターレベルの通信傍受技術が必要とされた 政府内の情報が 今は正に!私の目の前に在ると言う事です!これなら必要時には ここにいる私が 直接 政府警察の警官らへ指示を送る事が可能です!」
コートハルドが疑問して言う
「あの… メイリス顧問官?」
シェイムが言う
「はい!コートハルド警察長!」
コートハルドが苦笑して言う
「そのメイリス顧問官は 現在はもう ARTでは無く 我々政府警察の仲間である訳ですから 元々 政府警察の情報を直接得られる この場所に 通常状態として居られる事を 少々 お忘れのご様子ですが?」
シェイムが衝撃を受けて言う
「ハッ!?」
警察官らが言う
「企業会談及び会合の開始から 15分を経過 各地区の警備状態 異常なし」 「各地区警察の状態 通常状態と認識 主立った事件事故の発生は見受けられません」
コートハルドが言う
「そして そうであるからこそ この場所に居られる メイリス顧問官が 我々政府の警機はもちろん 国防軍や… 必要とあれば 攻長閣下も居られます ARTへ協力要請を行うなどして 最も近い拠点から 襲撃の行われている現場へ向かって頂くよう ご指示を出されると言うのは如何でしょうか?現状 この政府警察は アールスローン史上に置いて 最も別組織の協力を得られる状態にあります この状態こそを ご利用されては?」
シェイムが言う
「そ、それは…」
シェイムの脳裏に記憶が蘇る

ラミリツが強い闘志を持って言う
『僕らART2の皆だって 手伝うからっ!手や力が足りなかったら いつでも言ってよっ!?ハブロス司令官の為だったら!ART2が!何より 僕が!全力で 向かうからねっ!兄上っ!』

シェイムが書類を見る 書類には メイス地区の企業会合の参加メンバーに アースの名前が有る シェイムの脳裏にフレイスの姿が思い浮かぶ シェイムが言う
「…分かりました そちらも考慮した上で 後は 作戦実行の時を待つばかりです」
コートハルドが少しホッとした様子で言う
「そうですね?それでしたら…」
コートハルドがシェイムと共に警官らを見る

【 ART 第二訓練所 】

新型ART2マシーナリー6機が起動している ラミリツが言う
「ART2-02から04は 前方上空ターゲットを撃破!05、06は 後攻!討ち漏らしを撃破っ!先行は可能な限り 迅速に!後攻の援護を頼って構わない!」
新型ART2マシーナリーたちが言う
「「了解!隊長っ!」」
新型ART2マシーナリー3機がジェットジャンプをして上空のターゲットを攻撃する ART2隊員が双眼鏡で見上げながら言う
「上空50メートルから55メートルまでのターゲット撃破を確認!」
ART2隊員たちが歓声を上げて言う
「おお!」 「5メートル飛距離を上げたぞっ!?」
先行した新型ART2マシーナリーたちがジェットエンジンを使った着地を行う ART2隊員が言う
「ART2-02から04 着地異常なしっ!」
新型ART2マシーナリー2機がジェットジャンプをする ART2隊員が言う
「後攻05、06!ジェットジャンプ異常なし!」 「同じく05、06 55メートルターゲットを撃破!」 「ART2-05、06 共に 着地異常なし!」
観覧しているART2隊員が喜んで言う
「よしっ!完璧だ!」
ART2隊員たちが喜ぶ ラミリツがサイドモニターでその様子を見てから正面モニターへ向き直ると視線を強める ART2隊員が気付いて言う
「隊長が向かうぞっ!?」
ART2隊員たちが息を飲んで注目する Mラミリツがターゲットへ向かい滑走を付けてジャンプすると ラミリツが思う
(今だっ!)
Mラミリツがジェットエンジンを点火する ART2隊員たちが驚いて言う
「おおっ!?」 「このタイミングでっ!?」
Mラミリツが上空のターゲットへ向かい叫ぶ
「やぁああーっ!」
Mラミリツがターゲットを撃破する ART2隊員が双眼鏡で見上げていて驚いて言う
「ART2-01!上空60メートルのターゲットを撃破!」
ART2隊員たちが驚いて言う
「おおっ!!」 「流石 隊長っ!」
ラミリツが表情を喜ばせて言う
「やったぁっ!…ハッ!?」
ART2隊員たちがハッとして言う
「ま、まずいぞっ!?」 「また落ちるっ!?」
シュナイゼルが言う
「サポート部隊っ!」
ART2マシーナリーたちが動き出す ラミリツが意を決して言う
「大丈夫っ!サポートの皆 下がって!」
ART2マシーナリーたちが後退する Mラミリツが上体を引き上げジェットエンジンを点火して着地する ART2隊員が言う
「ART2-01 着地異常なしっ!」
シュナイゼルがホッとしてから顔を上げると Mラミリツが停止して起動を解除するとコックピットが開かれる シュナイゼルが言う
「申し訳御座いません 隊長 余計な指示を 出してしまいまして」
ラミリツが降りて来ると微笑して言う
「ううん?良いよ 有難う 僕も一瞬ヒヤッとしちゃったし?」
シュナイゼルが微笑して言う
「そう仰って頂けますと」
ラミリツが言う
「僕自身 一度は駄目かなって思ったんだ けど そう簡単に諦めちゃいけないなって… 少し無理しちゃった感じ?でもさ?ついさっきまでは 皆には無理しないで サポートし合おうって言って置きながら 勝手だよね?ふふ…っ」
シュナイゼルが言う
「いえ、そうは申されましても やはり 隊長の実力があってこそ成される 技でありますかと?」
ラミリツが言う
「え?そ、そうかなぁ…?」
ラミリツが照れると シュナイゼルが微笑して言う
「はい 流石は 普段からマシーナリー以外の実戦に置かれましても そちらの技を活用されて居られる 隊長ならではの…」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「そっ!?…れってさ…?僕が小さいから 皆より多くジャンプしてるって言いたいの?」
シュナイゼルがハッとして慌てて言う
「あっ!?い、いえっ!?決して その様なつもりは…っ!?」
ラミリツが顔を逸らして言う
「ふんっ もう 良いよっ!」
シュナイゼルが苦笑して言う
「も、申し訳御座いません… 私は 人の身を用いた上に置きましても 隊長はマシーナリーの撃破数が 群を抜いておりますので それ故に そういった戦い方に秀でておられるのかと… それ以外の思いは 断じて…?」
ラミリツが言う
「ふーん?どうだか?」
シュナイゼルが困り苦笑する ART2隊員たちが顔を見合わせ苦笑する ラミリツが言う
「さ、それじゃ そんな事より 訓練の続き!新型マシーナリーは増えたと言っても まだ6機しかないんだから ちゃっちゃと回して?皆で訓練やって!サポートも人員交代!」
シュナイゼルが言う
「了解!隊長!」
ラミリツが言う
「シュナイゼルは 国家家臣冒とく罪で 人体にて ART本部周回100週ね?」
シュナイゼルが衝撃を受けて言う
「えっ!?」
ラミリツが言う
「身長が高い分 足だって長いんだから 100週なんか すぐ終わるでしょ?」
ART2隊員たちが思わず噴き出す
「ぷ…っ」
シュナイゼルが苦笑して言う
「あ、あの… そちらは…」
ラミリツが言う
「そうだよね?マシーナリーの操縦だけじゃなくて たまには 人体の訓練もやって置かないと なまっちゃうかもね?皆も人体で走りたい?」
ART2隊員たちが衝撃を受け慌てて言う
「わ、我々は…っ!」 「新型マシーナリーの訓練っ!開始しますっ!」 「サ、サポート入りますっ!」
ラミリツが言う
「そ?なら そっちでも良いけど… どっちにしたって さっさと訓練開始っ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
シュナイゼルが言う
「あの… 隊長?私は…?」
ラミリツが言う
「あれ~?シュナイゼル?国家家臣攻長の命令が 聞けないの?」
シュナイゼルが衝撃を受け慌てて言う
「い、いえっ!直ちに 執り行って参ります!」
シュナイゼルが敬礼すると ラミリツが苦笑して言う
「な~んて 嘘嘘!」
シュナイゼルが呆気に取られて言う
「は…?」
ラミリツが言う
「僕は残りの新型マシーナリーが何時ごろ仕上がるかの 確認をして来るから その間 ART2の皆の訓練を見ておいて?ああ、なんなら01号機使って良いからさ?シュナイゼルも普段ジャンプしないからって マシーナリーでジャンプ出来ない様じゃ 駄目だからね?」
シュナイゼルが微笑して言う
「了解 隊長 精進致します」
ラミリツが言う
「宜しい!じゃ 頼んだよ?」
ラミリツが立ち去る シュナイゼルが敬礼した後 ホッとしてから01号機へ向かう

通路

ラミリツが訓練所を出てしばらく歩いてから立ち止まって思う
(…まただ 何だろう?さっきまでは 皆の訓練の失敗への心配とか 自分の着地への不安かと思ってたけど …やっぱ違う)
ラミリツが胸元を押さえて思う
(何か… 凄い 胸騒ぎがする …怖い 何か 失いそうな感じがする)
ラミリツが不安な表情で顔を上げて言う
「僕の 大切な何か…?」
ラミリツが思う
(この大きさ まるで あの時と 同じ位の…?)
ラミリツの脳裏に 幼いラミリツが フレイスの遺体を見て 言葉を失っている姿が思い出される ラミリツが視線を伏せて 一度頭を振ってから歩き出す


続く
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