コレクター王と白髪娘

えりー

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マリアの回復

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マリアは毒入りの食事をとるのをやめてから体の回復が早くなった。
今日は体が軽い。
もう1ヶ月は外に出ていない。
そろそろ出たい欲求に駆られてきた。
隣で眠るグレンを起こさないようにそろりとベッドから降りようとした。
すると後ろから怒りを湛えた声が聞こえた。
「何処に行く気だ?」
「散歩・・・」
足にはまだ痛々しく包帯が巻かれていた。
「その足で外に供も付けずに行くつもりか?」
「でも最後に散歩したのはもう1ヶ月も前だよ!?」
「それがどうした?」
「・・・」
(そんなに私を閉じ込めておきたいのかな?)
じっとグレンをマリアは見つめた。
「それじゃあ、グレンがお供して!!」
「今日も公務で忙しいんだが・・・」
出来る事ならもう少しまどろんでいたかった彼はそう言ってきた。
「それにその足ではそんなに歩けまい」
頬を膨らませそっぽを向くとグレンが折れた。
「なるべく大人しくしていろよ?」
すぐに支度をする。
そう言いながら寝間着を脱ぎ捨てた。
「ひゃあ!」
「・・・何だ?」
「グレンがいきなり服を脱ぐからじゃない!」
マリアは慌てて反対側を向いた。
「私も着替えるから近くに来ないでよね」
そう言い、着替え始めた。
衝立もないので着替えていると丸見えになってしまう。
でもトイレではドレスを着るには狭い。
迷った結果グレンを信じることにした。
着替えている最中に視線を感じたのでグレンの方を見た。
すると彼はマリアの着替えを一部始終見ていたのだった。
「私の着替え見てたの!?」
「ああ、可愛かった」
「何で見るのよ!」
「いいだろういずれは全部見ることになるんだから」
その言葉に顔が真っ赤になった。
彼には一生敵う気がしない。
「着替えも済んだし行くぞ」
マリアはゆっくりベッドから降りた。
その様子を見ていたグレンは横抱きにし後宮の廊下を歩き、マリアの知らない道を通り馬小屋まで来た。
「マリア、馬に乗せてやろう」
「本当!?馬に乗ったこと無いの!」
馬は高級品で極貧生活を送っていたマリアの家にはいなかった。
グレンは自分の白馬を連れてきてもらい、それにひらりと跨った。
そしてマリアに手を差し出した。
マリアはグレンの手を取り、引っ張ってもらい何とか乗ることが出来た。
落ちると危ないからとグレンは片腕でマリアの体を支えた。
「大丈夫か?怖くないか?」
「ううん!全然平気!」
馬は風を受けながら走ってくれる。
「グレンってこうしていると本当の王子様みたいだね」
「一応一国の王なんだがな」
はーっと溜息をつきゆっくり馬を歩かせ始めた。
「・・・今日、帰ってくるの早い?」
「何を唐突に・・・」
そう言いかけてグレンは思い出した。
マリアが自分に話したいことがあると言っていたことを。
そして自分自身も話したいことがあるということも。
「今じゃダメか?」
「うん、まだ心の準備が出来ていないから」
「・・・わかった。なるべく早く戻る」
そう言いながら馬をまた走らせ始めた。
マリアを喜ばせるために。
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