小国の姫ですが大国へ嫁ぎます

えりー

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出血

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ルークとブランシュは王族や貴族たちを王の間に集めた。
「今日は皆に報告がある。俺とブランシュの間に子を授かった」
皆、ざわつき始めた。
「皆様ご報告が遅れたことをお詫びいたします」
ブランシュは堂々とそう言った。
ブランシュのお腹は少し膨らんでいる。
そのお腹を愛おしそうに撫でて見せた。
集められた人々は、ブランシュのお腹に視線を注いだ。
「王妃様おめでとうございます」
「でも、どうしてこのタイミングで・・・?」
「そうね。不思議ね」
皆、口々に色々な事を言った。
「どうしてこのタイミングだったのですか?」
大臣が言った。
ルークはその質問に答えた。
「ブランシュはあまり人前に出ることに慣れていない。ストレスになり子が流れでもしたら大変だろう」
「・・・そうでございますか。それでは今は安定期に入られたのですね」
「ああ、もう一安心だ。だが、念のため今日の報告会はここまでにさせてもらう」
そう言いルークはブランシュの手を取り一礼した。
残された王族や貴族は呆然としていた。
「ルーク様、あんなに簡単な報告会でよかったんですか?」
「ああ、お前に負担をかけたくないのでな」
「私なら大丈夫でしたのに・・・でも、ありがとうございます」
ルークに手を引かれながら歩いているときに急にお腹に張りを感じた。
しかしこれ以上ルークに心配をかけたくなかった。
だからルークには言わなかった。
それが間違いだったことを後で思い知る事になる。
(やっぱり少し緊張したせいかな)
ブランシュはそう思った。
だが、それだけではなかった。
ルークはブランシュを部屋に戻した。
「俺はまた仕事に行かなければいけない」
「はい」
「1人で平気か?」
「大丈夫ですよ」
そう言ってブランシュはルークを部屋から追い出した。
妙にお手洗いに行きたくなってお手洗いに行って下着を降ろした。
すると少しショーツに血がついていた。
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
歩いて王の間へ戻っているとブランシュの悲鳴が聞こえた。
悲鳴を聞きルークが戻ってきた。
「ブランシュ!!どうした!?」
トイレのドアをバンっと開けルークが中に入ってきた。
股を伝う血を見てルークも青ざめた。
近くにいたメイドに命じた。
「すぐに医者を呼べ!!」
「は、はい」
ルークの剣幕に押されながらメイドは急いで医者を呼びに走った。
ルークはブランシュを抱きかかえるとベッドへ連れて行った。
そして寝かせた。
女医はすぐに駆け付けてくれた。
女医はこう言った。
「絶対安静でお願いします。早産と流産の恐れもあります」
「絶対安静ってどうしたらいいですか!?」
「まずはブランシュ様は落ち着いてください」
ブランシュはパニックに陥っていた。
ブランシュは少しでも落ち着こうと深呼吸をした。
「俺はどうしたらいい?」
「そうですね・・・。何もしないでください」
「え?」
「こういう時男性にできる事はありません。とにかく落ち着かせてあげてください。それくらいです」
突き放されたような気がしてルークは少し悲しくなった。
「ブランシュ様は2週間はトイレ以外で動かないでください」
「今回はこの処置で大丈夫なのか?」
「・・・一応出来る処置はしました。あとは御子とブランシュ様のお体次第です」
「わかった。ありがとう」
女医は目を見開いて驚いた表情を浮かべた。
一国の主から礼を言われるなんて思っていなかったのだ。
「先生、ありがとうございました」
「また何かあったらすぐに呼んでくださいね」
「先生、聞きたい事があるんですが・・・」
「何でしょうか?」
「出血する前にお腹が酷く張りました。それも関係があるんでしょうか?」
「関係がないとは言い切れません。とにかく今は安静にしておいてください」
そう言うと女医は部屋から出て行った。
王と王妃の夫婦寝室に長居してはいけないと思ったのだ。
「俺が緊張させたせいか・・・?」
「多分違うと思います」
「お腹の張りはしょっちゅうありますし・・・」
ルークは俯いたままそれ以上何も話さなくなった。
「ルーク様、気になさらないでください」
「産まれるまでの間何度こんな思いをするんだろうな・・・」
ルークはぽつりと呟いた。
その声は悲しみに満ちていた。
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