愛し方を知らない少年

えりー

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カズキの正体

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カズキは今夜もルミの部屋を訪れた。
彼女は今もベッドの上に座り泣いている。
その泣き顔を見るとぞくりとした。
「何故泣く?」
「カズキさんが・・・怖いから」
その言葉でカズキは頭に血が上った。
「俺が怖いだと?どこが怖いか言ってみろ」
「全部」
そう言われカズキは戸惑った。
「俺は優しさなんて知らない」
「・・・カズキさんの職業は何なんですか?」
「殺し屋だ」
カズキは短く答えた。
明らかにルミの表情と顔色が変わった。
「う、嘘、殺し屋なんて嘘よね?」
「本当だ。だからいつも血まみれになって帰ってきていただろう?」
「!」
(そうだったカズキさんはいつも血まみれだった)
「もしかして私の両親と兄を殺したのも・・・」
「俺だ」
彼女はベッドから降り、傍にあったサイドテーブルにぶつかった。
サイドテーブルはガタンと音を立て倒れた。
ルミは急いで部屋から出ようとした。
しかし、カズキがそれを許すはずはなかった。
足についている鎖を思い切り引っ張り、ルミを転ばせた。
そしてその上に覆いかぶさり、キスをした。
ルミは慌てて顔を背けた。
「そんなに俺が怖いのか?」
「・・・」
無言で彼の質問に頷いた。
「今日はどう抱いて欲しい?床がいいか?」
そう言い四つん這いになって逃げようとしている彼女を捉えた。
「やぁぁ」
彼女は捕まると同時に悲鳴を上げた。
だが、カズキは彼女を離す気はない。
服の上から胸を揉み、昨日のように愛撫をしていく。
そうして、ツンと主張してきている胸の頂を摘まみ弄り始めた。
昨日と違い、快楽がルミを襲う。
昨日は恐怖と苦痛しかなかった行為が今日は気持ちいいと感じてしまう自分が悔しくて水色の瞳から涙があふれる。
「抵抗だけはするな。命の保証はないぞ」
「ひっ」
そう言われ四つん這いのままルミは抵抗できなくなった。
体中に手を這わされ、あちこち弄られ始めた。
そうしているうちにルミの下腹部が疼き始めた。
「うっあ・・・ん」
「何だ、もう欲しいのか?」
そう言われ彼女は首を横に振り否定した。
「嘘はよくない」
そう言いながら彼は彼女の秘部に触れた。
下着越しに触れたが、もう濡れていることがはっきり分かった。
彼女からショーツを剥ぎ取り、ろくに愛撫もせず、自身のものを彼女の中に一気に突き入れた。
「きゃぁぁぁぁ!」
ルミは悲鳴を上げた。
「や、もう、嫌なの!お願い・・・やめて・・・」
そう言いながら抗おうとすると、すぐ横にダンっと何かが突き刺さる音が聞こえた。
恐る恐るそこに手を伸ばし触れてみるとそれは短剣だった。
「それ以上動くと怪我をするぞ」
言いながらカズキは腰をふり始めた。
ルミは背筋がぞくぞくし、下腹部が疼き自然とカズキのものを締め上げていく。
「やぁぁぁぁあぁ!!」
そうしてルミは恐怖を感じながら達した。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・う・・・ぁん」
それでもカズキのものを咥え込んだ体は悦んでいた。
(ちがう、こんなの・・・嫌なのに)
自分の中でそう否定しても体は従順に快楽を求め続ける。
もっと強い刺激を求め、蜜壺が収縮を始めた。
まるでもっと抱いて欲しいかのように。
そんな自分の体の変化がルミは恐ろしかった。
そんな事を考えていると後ろから声がした。
「何を考えている?今は俺の事だけ考えろ」
そう言うと最奥を強く穿った。
「あぁぁぁん!!」
ルミはあまりの強い快楽に喘いだ。
そこがルミの好い所なのだと知ると彼はニィっと笑い、そこを中心的に責め立ててきた。
「あぁぁっぁ!!も、やぁ!」
そう言いルミはまた達した。
そして、カズキも達した。
今日は白濁したものを全てルミの中へ注ぎ込んだ。
「ひぃっ!!」
それがどういう行為か知っているルミは恐れ、慄いた。
白濁したものを注ぐという事は子供をつくるための行為だ。
「どうして・・・昨日はに出さなかったのに・・・」
「逃げようとした罰だ」
そう言い彼は彼女の中から自身のものをとり出し、部屋から出て行こうとした。
「ま、待って!」
ルミはカズキを呼び止めた。
「何故、私の家を襲ったの?」
「仕事だ」
「じゃあ、何故私だけ生かしているの?」
「・・・好きだからだ」
彼はそう答えると部屋から出て行った。
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