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真紀
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真紀は後宮が危険だと教えられたが今のところ危険を感じない。
それどころか快適だった。
足枷と鎖さえなければ。
食事は運んできてもらえるし、お風呂も入りたい時にお願いすればお湯を張ってもらえる。
真紀は快適な軟禁生活を送っているが暇だった。
この世界の本を借りたが文字が読めず、読書は出来ない。
外に散歩に行きたくても鎖につながれている為それも叶わない。
眠る以外やることがない。
フィンは哀れに思ったのかある提案をしてきた。
「少しの間だけ鎖を外してあげましょうか?」
「え?そんな事出来るんですか!?」
フィンは短剣を2本投げ鎖の引っかかっている部分を外してくれた。
すると天井からじゃらっと音を立てて鎖が落ちてきた。
「凄い!!フィンさんって何でもできるんですね」
「そんなことありませんよ。外せても元に戻せるか少し自信がありません」
「じゃらじゃら邪魔だなぁ・・・」
「仕方ありませんよ。それくらいの長さがないとあの部屋をうろうろできませんもの」
フィンは苦笑いしながらそう言った。
「でもこんなことしてフィンさん叱られたりしませんか?」
「私は大丈夫ですよ」
そうは言っても王命に逆らうことになる。
「鎖は私が持ちますから行ってみたいところありますか?」
「大浴場に行ってみたいです」
「でも、後宮のど真ん中にある場所ですよ?他の女性たちが何かしてくるかもしれません」
「それでも、私は自分の世界へ帰りたいの」
真紀の意思は固い。
根負けしたフィンは仕方なく大浴場に連れて行くことにした。
後宮の女性たちと何人かすれ違った。
鎖で繋がられている真紀を変な目で見ている。
後宮の女性たちは皆美しく着飾っていた。
それに比べて自分は着物一枚、寝間着のままだ。
暫く歩いていくと陰口を叩く女性たちが出てきた。
「まぁ、見て。まるでペットみたいね」
「それに寝間着のままうろついて品がないわ」
「化粧もしていないなんて」
「あれで寵愛を受けるだなんて許せない」
足元に何か投げられた。
それは蛇だった。
「・・・フィンさんこれに毒ってありますか?」
「いいえ、毒は無いですが・・・」
それを聞くと真紀は蛇を掴んだ。
少し噛まれたが痛みは処女膜が破れた時の方が酷かったのでこれ位の痛み大したことなかった。
真紀は蛇を悪口を言った女性たちの方に投げた。
「きゃぁぁぁぁ!!」
「いやぁぁぁあ!」
「蛇嫌い!!」
(私も蛇なんて嫌いよ・・・!)
嫌がらせと悪口を聞き流しながらようやく大浴場についた。
しかし、今の時間帯は掃除時間で湯は張られていなかった。
来た時と同じようにそこに座り目を閉じた。
(お願い、帰りたいの!)
そう強く願うとその場が光り出した。
しかし次の瞬間ウォンが凄い勢いで大浴場へ駈け込んで来た。
そうしてその場から真紀を引きずり出した。
(もう少しだったのに・・・)
「何をするの!?もう少しで帰れるところだったのに」
「こちらのセリフだ。何をしている」
ウォンは怒り狂っていた。
「フィンが・・・鎖を外したのか?」
「私が外しました」
「違う!私が外したの!」
「フィンさんは案内してくれただけよ!」
「お前が外せるはずないだろう!?」
ウォンはフィンから鎖を奪い取り真紀を担ぎ上げ歩き出した。
「今後勝手な行動をとるようならこちらにも考えがある」
「フィンさんは罰さないで!私の為にしてくれたんだから」
必死にフィンを庇う真紀を見て嗤った。
「人の心配より今は自分の心配をしたらどうだ?」
「え?」
「お前の心を手に入れるまで抱かないと決めていたがそれはやめる。先に約束を破ったのはお前の方だ」
そう言い王の部屋の連れ戻された。
いつの間にかフィンさんの姿が消えていた事が気になったが、きっと大丈夫だろうと思った。
それどころか快適だった。
足枷と鎖さえなければ。
食事は運んできてもらえるし、お風呂も入りたい時にお願いすればお湯を張ってもらえる。
真紀は快適な軟禁生活を送っているが暇だった。
この世界の本を借りたが文字が読めず、読書は出来ない。
外に散歩に行きたくても鎖につながれている為それも叶わない。
眠る以外やることがない。
フィンは哀れに思ったのかある提案をしてきた。
「少しの間だけ鎖を外してあげましょうか?」
「え?そんな事出来るんですか!?」
フィンは短剣を2本投げ鎖の引っかかっている部分を外してくれた。
すると天井からじゃらっと音を立てて鎖が落ちてきた。
「凄い!!フィンさんって何でもできるんですね」
「そんなことありませんよ。外せても元に戻せるか少し自信がありません」
「じゃらじゃら邪魔だなぁ・・・」
「仕方ありませんよ。それくらいの長さがないとあの部屋をうろうろできませんもの」
フィンは苦笑いしながらそう言った。
「でもこんなことしてフィンさん叱られたりしませんか?」
「私は大丈夫ですよ」
そうは言っても王命に逆らうことになる。
「鎖は私が持ちますから行ってみたいところありますか?」
「大浴場に行ってみたいです」
「でも、後宮のど真ん中にある場所ですよ?他の女性たちが何かしてくるかもしれません」
「それでも、私は自分の世界へ帰りたいの」
真紀の意思は固い。
根負けしたフィンは仕方なく大浴場に連れて行くことにした。
後宮の女性たちと何人かすれ違った。
鎖で繋がられている真紀を変な目で見ている。
後宮の女性たちは皆美しく着飾っていた。
それに比べて自分は着物一枚、寝間着のままだ。
暫く歩いていくと陰口を叩く女性たちが出てきた。
「まぁ、見て。まるでペットみたいね」
「それに寝間着のままうろついて品がないわ」
「化粧もしていないなんて」
「あれで寵愛を受けるだなんて許せない」
足元に何か投げられた。
それは蛇だった。
「・・・フィンさんこれに毒ってありますか?」
「いいえ、毒は無いですが・・・」
それを聞くと真紀は蛇を掴んだ。
少し噛まれたが痛みは処女膜が破れた時の方が酷かったのでこれ位の痛み大したことなかった。
真紀は蛇を悪口を言った女性たちの方に投げた。
「きゃぁぁぁぁ!!」
「いやぁぁぁあ!」
「蛇嫌い!!」
(私も蛇なんて嫌いよ・・・!)
嫌がらせと悪口を聞き流しながらようやく大浴場についた。
しかし、今の時間帯は掃除時間で湯は張られていなかった。
来た時と同じようにそこに座り目を閉じた。
(お願い、帰りたいの!)
そう強く願うとその場が光り出した。
しかし次の瞬間ウォンが凄い勢いで大浴場へ駈け込んで来た。
そうしてその場から真紀を引きずり出した。
(もう少しだったのに・・・)
「何をするの!?もう少しで帰れるところだったのに」
「こちらのセリフだ。何をしている」
ウォンは怒り狂っていた。
「フィンが・・・鎖を外したのか?」
「私が外しました」
「違う!私が外したの!」
「フィンさんは案内してくれただけよ!」
「お前が外せるはずないだろう!?」
ウォンはフィンから鎖を奪い取り真紀を担ぎ上げ歩き出した。
「今後勝手な行動をとるようならこちらにも考えがある」
「フィンさんは罰さないで!私の為にしてくれたんだから」
必死にフィンを庇う真紀を見て嗤った。
「人の心配より今は自分の心配をしたらどうだ?」
「え?」
「お前の心を手に入れるまで抱かないと決めていたがそれはやめる。先に約束を破ったのはお前の方だ」
そう言い王の部屋の連れ戻された。
いつの間にかフィンさんの姿が消えていた事が気になったが、きっと大丈夫だろうと思った。
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